本記事では光回線の平均速度や通信速度の測定方法、インターネットを快適に使うために必要な速度の目安を解説します。通信速度が遅いときの対処法も解説するので、光回線が遅くて困っている人はぜひ参考にしてください。
大手家電量販店出身で、7,000人以上に携帯電話の販売や通信サービスの契約を担当。主要な通信会社の料金プランや販売機種をすべて把握し、その豊富な知識で店舗販売ランキングにおいて個人表彰もされている。 その後マイベストに入社、携帯電話や光ファイバー回線キャリア・インターネットプロバイダーなどの通信会社を専門に担当しており、格安SIMやホームルーターを実際に回線契約し各社の料金プランや通信速度の比較を行うとともに、モバイルだけでなく10社以上の戸建て・マンション向けの光回線の通信速度・速度制限も調査している。 また自身が行う検証の中で通信会社の公表値と異なる数値も発表、わかりにくいと言われる通信サービスだからこそ、理解しやすく信頼できるコンテンツの企画制作を心掛けている。
光回線おすすめTOP5
光回線の平均速度は300~400Mbpsで、ほかのインターネット回線と比較しても通信速度が速い傾向にあります。光回線は光信号を使った通信により、短時間で多くの情報を伝達できる点が大きな特徴です。
2023年7月時点で主要なインターネット回線の平均下り速度を見ると、光回線の379.8Mbpsに対し、ホームルーターは167.9Mbps、モバイルWi-Fiルーターは53.5Mbpsと、光回線がもっとも速いことがわかります。
平均上り速度を比較しても、光回線は347.1Mbps、ホームルーターは19.2Mbps、モバイルWi-Fiルーターは13.1Mbpsと、同じく光回線が最速です。(参照:みんなのネット回線速度(みんそく))
Mbpsは通信速度の単位で、1秒間に送受信可能なデータ量を表しています。下りはダウンロード速度、上りはアップロード速度のことです。上記のとおり、光回線は下りも上りも、ほかのインターネット回線より高速であることがわかります。
光回線の多くは、最大通信速度が1~2Gbpsです。1,000~2,000Mbpsの通信速度が出ることを示していますが、あくまでも理論値であり、実際に使用する際には速度が落ちることを覚えておきましょう。
インターネットを快適に使うために必要な速度は、用途によって異なります。ここからはSNSや動画視聴など、用途別に必要な速度の目安を見ていきましょう。
webサイトは、1~10Mbpsの速度で快適に閲覧できます。テキストメインのサイトなら、1Mbps程度でも支障はありません。
画像や動画の多いサイトは1Mbpsだと読み込みが遅くなるので、5~10Mbps程度は必要です。最近は画像や動画を多用するサイトが増えているため、webサイト閲覧でも通信速度が足りなければ画面表示に時間がかかることも。
ただし、光回線を利用している場合は十分な通信速度が期待できます。webサイトの閲覧でストレスを感じることはほとんどないでしょう。
SNSを快適に利用するには、3~10Mbps前後の速度が必要です。画像が中心の場合は3Mbps程度で十分ですが、動画が多いSNSなら10Mbps程度の速度が出ると快適に使えるでしょう。
SNSも、通信速度が不十分だと画面表示や投稿に時間を要することがあります。とくにSNSで画像や動画を頻繁に投稿する場合は、通信速度の速い光回線がおすすめです。
YouTubeやNetflixなどの動画視聴に必要な速度は5~25Mbpsです。
動画視聴の場合は、解像度によって必要な速度が異なります。低画質な動画なら5Mbps程度でも視聴できますが、高画質な動画をスムーズに再生するには25Mbps程度の速度が必要です。例えば、YouTubeを最高画質の4K UHDで視聴する際は、20Mbps以上の速度が推奨されています。
【YouTubeの推奨速度】
必要な速度は、動画サービスによっても異なります。公式サイトなどから、普段利用している動画サービスの推奨速度をチェックしておきましょう。
web会議を利用する場合は、10~30Mbpsの速度が必要です。解像度や参加人数によって必要な速度が異なりますが、30Mbps程度あればほとんど支障なく利用できるでしょう。
通信速度が足りないと、画面がカクついたり音声が途切れたりします。web会議をスムーズに進めるためにも、できる限り通信環境が整った場所で利用してください。ビデオ通話ではなく音声通話のみの場合は、もう少し速度が遅くても対応できますが、10Mbps程度は確保しておくとよいでしょう。
web会議を快適に利用するために必要な速度は、ツールによっても異なります。各ツールの公式サイトなどから、推奨速度を確認してください。
オンラインゲームをプレイする場合は、50~100Mbps程度を目安に考えておくとよいでしょう。
オンラインゲームでは大容量のデータをやりとりするため、高速通信が求められます。通信速度が遅いとダウンロードやアップデートに時間がかかったり、画面が乱れたりして快適にプレイできません。
オンラインゲームでは通信速度だけでなく、Ping値も重要です。Ping値はインターネット回線の応答速度を表し、数字が低いほどラグが発生しにくくなります。
Ping値の単位はmsです。一般的なオンラインゲームであれば50ms以下で十分ですが、シューティングゲームや格闘ゲームなど一瞬のラグが勝敗を分けるゲームは15ms以下を目安にしておきましょう。
光回線の速度は、計測サイトで測定可能です。無料で利用できる計測できるサイトが複数あり、簡単な操作で通信速度やPing値を確認できます。会員登録や複雑な操作は必要なく、基本的には測定開始ボタンを押すだけです。
【主要な計測サイト】
通信速度は、測定する環境や時間帯によっても変わります。計測サイトで測定した結果は、あくまでもひとつの目安にするのが良いでしょう。
ここからは、光回線の速度が遅くなる原因と対処法を見ていきましょう。すぐに実践できる方法もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
急に光回線の速度が遅くなったときは、再起動を試してみましょう。ONUやルーターなどの通信機器に一時的な不具合が起きている場合、再起動するだけで改善する可能性があります。
まずはルーター、ONUの順に電源アダプタをコンセントから抜いてください。電源が切れたら、そのまま約5分待ちます。ONUの電源を入れ、ランプがある程度ついたらルーターの電源をつけましょう。賃貸などで壁のLANポートにルーターが直接繋がっている場合は、ルーターだけ再起動してください。
再起動の細かな手順は、機器によって異なります。詳細は利用している光回線・ルーターの公式サイトや取扱説明書などを参考にしてください。パソコンやスマホなど特定の端末だけ繋がらないときは、端末の再起動も行い、通信速度が改善されるかチェックしてみましょう。
Wi-Fiルーターの設置場所や利用する周波数帯を変更することも、通信速度の改善に有効です。通信速度が遅いときは、W-Fiの電波が不安定になっている可能性もあります。
Wi-Fiルーターの設置場所が悪いと端末まで電波が届きにくく、通信速度が遅くなります。電波を安定して届かせるためにも、できる限り部屋の中心かつ床から1~2mの高さに設置してください。金属の棚や水槽、家電の近くも電波が遮られやすいので避けるようにしましょう。
Wi-Fiの電波には、主に2.4GHz帯・5GHz帯・6GHz帯の3つの周波数帯があります。2.4GHz帯は電波が遠くへ届く一方、ほかの電波と干渉しやすい点がデメリットです。
5GHz帯と6GHz帯は障害物に弱いものの、ほかの電波と干渉しにくく、通信が比較的安定します。2.4GHz帯を利用している場合は、5GHz帯または6GHz帯に変更すると通信速度が改善されるかもしれません。
6GHz帯は2022年9月に本格始動したばかりで、2023年7月現在は対応機種が限られています。基本的には、5GHz帯を利用しておけば問題ないでしょう。
通信速度が遅いときは、LANケーブルやWi-Fiルーターの買い換えも検討してみましょう。
LANケーブルやWi-Fiルーターは規格によって最大通信速度が決まっており、規格が古いと通信速度も遅くなります。例えばLANケーブルやWi-Fiルーターの対応速度が100Mbpsだと、最大1Gbpsの光回線を契約しても100Mbpsしか出ません。
LANケーブルを選ぶ際は、カテゴリと呼ばれる規格を必ず確認してください。光回線を利用する場合は、1Gbpsの通信速度に対応する5e/6以上のLANケーブルを購入する必要があります。
【カテゴリ別の最大通信速度】
Wi-Fiの規格は主に6つあります。光回線を快適に利用するなら、最低でもWi-Fi 5に対応するWi-Fiルーターを使用してください。Wi-Fi 4以下の規格にしか対応していない機種の場合、光回線の高速通信を活かしきれません。
【Wi-Fi規格別の最大通信速度】
スマホやパソコンなどの端末も、LANケーブルやWi-Fiルーターの規格に対応している必要があります。例えばWi-Fi 6対応ルーターを買っても、端末がWi-Fi 5にしか対応していない場合はWi-Fi 6による通信を利用できません。古いスマホやパソコンを使っている場合は、LANケーブルやWi-Fiルーターとセットで買い換えてみるのも良いでしょう。
通信速度を重視するなら、ONUやルーターと端末を有線LANで接続しましょう。Wi-Fiは障害物や電波干渉によって速度が遅くなることもありますが、有線なら比較的安定します。
有線LANで接続する場合は、ONUとデバイスをLANケーブルで接続してください。複数のデバイスを有線接続したいときは、ONUのLANポートとルーターのWANポートをLANケーブルで接続し、さらにルーターのLANポートと各デバイスをLANケーブルで接続しましょう。
有線接続する際は、LANケーブルの規格に注意してください。古い規格のLANケーブルだと、通信速度が遅くなります。最低でも、カテゴリ5e/6以上のLANケーブルを利用しましょう。
配線の仕方が悪ければ、LANケーブルが短期間で劣化します。直射日光があたる場所や高温多湿な場所での利用は避けてください。LANケーブルを強く引っ張ったり、無理やり曲げて配置したりすることも劣化を招く原因になります。
通信速度が遅いと感じたら、通信規格をIPv6に切り替えてみるのもよいでしょう。
IPv6は、次世代の通信規格を指します。従来のIPv4は利用者が多く、回線が混雑して通信速度が遅くなりやすい点がデメリットでした。IPv6を使えば回線の混雑を避けられるので、通信速度の向上が期待できます。
ただし、IPv6を利用するためには、プロバイダとルーターの両方がIPv6に対応していなければなりません。なかには、申込みが必要だったりオプション料がかかったりするケースもあります。IPv6を利用する際は、対応状況や申込みが必要かどうかなどをプロバイダに問い合わせてみましょう。
しかし、光回線は種類が豊富にあるため、どれを選んでいいのか迷ってしまう人もいるでしょう。以下の記事では人気の光回線を徹底比較し、ランキング形式で紹介しています。通信速度やping値の実測値も掲載しているので、通信速度が速い光回線を利用したい人は要チェックです。
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