薬剤師の就職や転職で必要な履歴書。希望する企業で採用されるため、少しでもほかの人と差がつく内容を記載したいと思う人も多いのではないでしょうか。いざ履歴書を書こうとすると、何をどう書けばいいかわからなくなりますよね。
今回は、薬剤師の基本的な履歴書の書き方や、差がつく履歴書の作成のコツを紹介します。薬剤師へ就職や転職を考えている人は、選考を突破するための参考にしてください。
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薬剤師の履歴書の書き方を順に紹介します。良い印象を与える記入法やコツについても紹介するので、薬剤師への就職や転職を決めている人は、選考準備の参考にしてください。
まずは基本情報の書き方です。あまり考えずに書ける箇所ですが、ミスを起こしやすい場所でもあるので、読みながら再度確認してみてください。
履歴書に書く日付は、面接日を記入するようにしましょう。面接日当日の日付になっていれば、今回応募するために用意した履歴書であることと、最新の情報であることを印象付けられます。
履歴書を郵送する場合は、ポストに投函する日を記載するようにしてください。
履歴書に貼る写真は、直近3か月以内に撮影したものを用意しましょう。半年前や1年前のものだと大きく印象が変わっている可能性があり、本人確認ができなくなるためです。
駅前や商業施設によくあるスピード写真でも問題ありませんが、写真館で撮影してもらった写真のほうが、明るくきれいに仕上がります。背景は白や薄いブルー、薄いグレーを選択してください。
服装はスーツやジャケットなどフォーマルなものを選びましょう。シャツやブラウスのボタンは上までしっかりと留め、男性はネクタイが曲がっていないかどうかも確認してください。
髪型は男女ともにナチュラルにセットし、顔がよく見えるようなスタイリングにしましょう。髪が長い女性は後ろで束ね、前髪が目にかかるようであればピンで留めると顔がはっきり見えます。
履歴書に書く住所は省略せず、正しい住所を記載しましょう。郵便番号や都道府県、マンション名までしっかりと記載すれば、面接官が調べる手間を省けます。
読みやすくするために、ふりがなは漢字の箇所にのみ書き込むようにしてください。
履歴書に記載するメールアドレスは、携帯ではなくPCのメールアドレスを記載するのが一般的です。携帯電話だと、面接時に必要な書類や資料を企業が送ってきた場合、添付ファイルを開けない可能性があります。
PCで確認できるのであれば、Googleやyahooのフリーアドレスでも問題ありません。ただし、現職のメールアドレスは使用しないようにしましょう。
履歴書に記載する電話番号は、携帯電話のみでも問題ありません。合否の連絡が来る場合があるため、すぐに出られる番号を記載するようにしてください。
設定で非通知番号の着信を拒否している人は、選考が終わるまで設定を解除しておくようにしましょう。
学歴を書き始めるときは、高等学校卒業から記載するのが一般的です。転職の場合は下に職歴もかかなければならないので、高等学校卒業からでないと枠が足りなくなる可能性があります。
卒業年度に誤りがないかを確認し、学部や学科・専攻まで細かく記載してください。転職ではなく就職の場合は職歴がないので、中学校卒業から記載しても問題ありません。
職歴は1社目から現職まで時系列に沿って、すべて記載するようにしましょう。時系列に沿って記載しないとわかりづらく、採用担当者側でのチェックがスムーズに進みません。
入退職の年月日、人事異動や雇用形態の切り替え、勤めた期間が短いものなどもすべて記載してください。退職理由は「一身上の都合により退社」「契約期間満了により退社」が一般的です。
もし履歴書の枠に入りきらないようであれば、「詳細は職務経歴書に記載」と書き、別途職務経歴書を準備して提出しましょう。
取った資格や免許は省略せず、正式名称で記載しましょう。普段省略して使っていることに気づいていない資格名称には、とくに注意してください。
よく省略してしまうのは、普通免許や英検などです。きちんと正式名称を調べ、「普通自動車第一種運転免許」「実用英語技能検定」のように正しく記載します。
薬剤師免許取得者は「○年○月○日 薬剤師免許取得」と記載しましょう。薬学生の場合は、薬剤師免許の取得予定年を記入し「取得予定」と記載すれば問題ありません。
製薬会社やその他企業ではTOEICや英検などの語学スキルも優遇されやすいので、薬剤師業務に関係ないと思わず必ず記載してください。
趣味や特技の枠も、必ず埋めるようにしましょう。思い浮かばずに書かない人もいますが、書いた方が採用担当者に印象を残せます。
書く内容は、本当に好きで得意なものや、応募する企業で活かせそうなことが良いでしょう。面接で趣味や特技に関して質問される場合がありますが、この2つならどちらも応えに困る心配がありません。
ただし、長くなりすぎると情報量が多くて読みにくく、マイナスな印象を与える可能性があるので注意しましょう。
志望動機は、応募企業ごとに内容を変えましょう。どの企業にも同じ内容を使い回していると、内容が抽象的だったり、企業の特徴に合わない内容になってしまったりする恐れがあります。
企業によって理念や特徴が異なり、どんな薬剤師を求めているかは異なるもの。事前に応募する企業のホームページや募集要項をチェックし、特色や強みを探ってみてください。
それができたら転職理由、志望先の魅力、志望先でやりたいこと、自分がこの企業で貢献できることの順で文章を作成すると、採用担当者に転職への熱意が伝わりやすい内容にできます。
ただし、退職理由で現職場の批判はしないようにしましょう。批判するとネガティブな印象を与えてしまいます。前向きな姿勢で熱意を伝えるようにしてください。
本人希望記入欄には、勤務条件や待遇についての記載はしないようにしましょう。本人希望記入欄は、絶対に譲れない条件を入れる場所と捉える企業が多く、記載すると柔軟性のないマイナスなイメージを与えてしまいます。
空白や「特になし」と書くのは失礼なので「貴社の規定に従います」と記載し、希望がある場合は面接で直接すり合わせをしましょう。
ただし、応募先で複数の職種を募集している場合は、希望する職種を記載してください。そのほうが採用担当者もわかりやすく、選考がスムーズに進みます。
薬剤師が働く職場別に、履歴書の書き方のポイントを紹介します。すでに希望する職場が決まっている人は、以下のポイントを参考にして履歴書を作成してみてください。
調剤薬局を希望する場合は、地域医療への関心をアピールできると良いでしょう。調剤薬局は、地域薬局として地域包括ケアシステムへの取り組みが求められている場合が多いためです。
応募先の企業がどんな活動をしているのかよくリサーチし、「在宅医療を行い、地域住民のケアを行いたい」「かかりつけ薬剤師として活躍したい」などの内容で意欲を見せるのがおすすめです。
ドラッグストアを希望する場合は、接客経験をアピールできると良いでしょう。ドラッグストアの業務は幅が広く、接客業務にも携わる機会が多い傾向にあります。
なかでも薬剤師は、カウンター越しで医薬品を販売するOTCが主な役割の1つです。「OTC医薬品の知識があり、顧客に合わせた提案ができる」「漢方薬の提案スキルを持っている」などがアピールしやすい文章といえます。
病院を希望する場合は、さまざまな科目でいかせる幅広い薬剤知識を記載できると有利です。大きな病院は診療科目が多いので、関わる病気の数も増えます。
最新の薬剤知識を有している証明である認定薬剤師の資格があれば、「認定薬剤師の資格を活かして、幅広い患者の治療に携わりたい」というアピールができるので、資格取得者は有利です。
製薬会社を希望する場合は、希望職種と、なぜその職種を希望するのかの理由を明確にすることが重要です。製薬会社には多くの職種があるため、職種を絞って応募するほうがわかりやすく、熱意も伝わりやすい傾向にあります。
研究職なら「有効な薬がない病気を減らしたい」MRなら「1人でも多くの医療従事者に、最先端の医薬品や医療機器を普及させたい」など、具体的なビジョンを記載すると採用担当者の印象に残りやすくなるでしょう。
薬剤師の履歴書を書くときの、差がつくコツを紹介します。履歴書作成に行き詰まっている人や、よりよい履歴書を作成したい人はぜひ参考にしてください。
履歴書を書くときは、表記を統一するようにしましょう。統一性がないと採用担当者が見づらく、時系列を辿りにくくなるため、手間を増やしてしまいます。細かい配慮が足りない印象を与える可能性もあるので、注意が必要です。
よくある表記の混在は「和暦と西暦」「半角と全角」「ですます調とである調」などです。パソコンを使用する場合は、文字の大きさにばらつきがないよう注意しましょう。
自己PRや志望動機欄は、7割以上埋めるようにしましょう。空白部分が目立つくらい少ない文章だと、入社したい熱意が伝わりにくくなります。
記入する履歴書の形式にもよりますが、文字数にするとだいたい200文字前後が目安です。7割以上埋めるために、文字を大きくして書くのは避けましょう。
履歴書の自己PRはあくまで要点のまとめなので、長くなりすぎることも避け、詳細は面接時に口頭で伝えましょう。
競合他社と応募企業を比較して、応募企業を差別化するような記載ができると理想的です。ほかの会社と比較するような記載をすると、企業を十分に理解したうえで熱意をもって応募したと思われ、好印象を与えられます。
記載するときは、応募先だけにしかない魅力を見つけるために、徹底したリサーチが必要です。応募企業を選んだ志望動機にもなるので、明確な志望動機がない人にもおすすめの記載方法といえます。
履歴書が一通り書き終わったら、最後に必ず誤字脱字がないかを確認しましょう。誤字脱字は単純なミスですが、誤字脱字がないだけで丁寧な人だと思ってもらえます。
自分のミスには癖などもあり気づきにくいため、家族や友達などほかの人にチェックしてもらうのがおすすめです。修正点があった場合は修正テープを使わず、必ず新しい用紙に書き直しましょう。
履歴書の書き方に迷ったら、転職エージェントに相談するのがおすすめです。転職エージェントは転職活動のプロなので、応募企業の探し方だけでなく、履歴書の書き方や面接に至るまで、さまざまなアドバイスをしてくれます。
相談するエージェントは、自分に合うところを見つけたほうが話しやすく、コミュニケーションがスムーズにとれて転職活動も進みやすくなるでしょう。複数の転職サイトを比較すると見つけやすくなるので、すぐにでも相談したい人は以下の記事を参考にしてみてください。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。(13-ユ-315911)
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