障害物の回避性能と吸引力の高さが売りの拭き掃除ロボット、Roborock(ロボロック)S7 MaxV Plus。ネット上では「申し分ない吸引力」と評判です。一方、「音はまあまあうるさい」などの気になる口コミも存在するため、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、Roborockの別モデルやエコバックスジャパンの人気モデルとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、拭き掃除ロボット選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
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すべての検証は
マイベストが行っています
目次
Roborock S7 MaxV Plusは、型落ちで手頃にゲットできる高性能モデルがほしい人におすすめ。実際に蛍光塗料を塗った床を走行させたところ、モップを力強く押しつけ、塗料をきれいに拭き取りました。比較したなかにはパワー不足で汚れを落としきれない商品もあったのに対して、本商品はメーカーの謳い文句どおりの清掃力を発揮しています。
口コミどおり、吸引力も申し分なし。床に撒いたゴミを掃除したところ、フローリングはほぼ完璧に吸引しました。比較した多くの商品と同様にカーペットには少しゴミを残したものの、掃除をしたといってよいレベルには仕上がります。水拭き・吸引ともにほぼ弱点がない商品といえるでしょう。
賢さも比較した商品のなかではトップクラス。走行中の衝突は2・3回と最小限に抑え、ほとんどのケースで障害物手前で停止できました。マッピング機能も優秀で、部屋の間取りを把握して効率よく走行します。家具の脚周りは念入りに1周して掃除するなど、丁寧に掃除を行っていました。進入禁止エリアやスケジュール設定もできますよ。
ダストステーションつきで、お手入れの手間も軽減できます。掃除のたびにロボット本体からゴミを吸い上げて最大60日分溜められるので、面倒なゴミ捨ての回数を減らせますよ。ダストケース・フィルターの水洗いができ、内部を清潔に保ちやすいのもメリットです。ダストステーションは、紙パック式・サイクロン式どちらでも使えます。
気になる動作音は64.7dBと、会話の邪魔にはなりにくいレベル。ただし、比較した全商品の平均値は62.54dB(※執筆時点)だったので、口コミのとおりやや音は大きめでした。気になる人は、日中の不在時に稼働させるなど工夫するとよいでしょう。
値段は、執筆時点で90,000~120,000円ほど(ECサイト参照)。Roborockの型落ちながら掃除性能も賢さも弱点が少なく、床掃除の負担を大きく減らせる商品です。後継機から搭載されたモップの自動給水や自動洗浄といった機能はありませんが、価格と性能のバランスで選ぶなら有力候補となるでしょう。予算アップできる人は、ほかの商品もチェックしてみてください。
そもそも拭き掃除ロボットとは、ゴミの吸引に加えて水拭きもできるロボット掃除機のこと。ホコリやゴミはもちろん、皮脂汚れや油汚れもお掃除できるので、床で遊ぶ赤ちゃんや子どもがいる家庭にとくにおすすめです。手間と体力がいるモップ・雑巾がけから解放され、サラサラのフローリングで気持ちよく過ごせますよ。
今回ご紹介するS7 MaxV Plusは、2022年3月26日にRoborock(ロボロック)から発売された、吸引・水拭き兼用モデル。下位モデルのS7+/S7に比べて2倍に強化された5,100Paの吸引力に加え、最大毎分3,000回高速振動する水拭きモップも搭載し、パワフルな清掃力を謳っています。
同時発売のS7 MaxVとの違いは、スマート自動ゴミ収集ドックの有無。掃除終了後にロボット本体のダストボックスに溜まったゴミを自動で吸い上げて、約60日分溜めておけます。収集方法は、紙パック式とサイクロン式どちらでも対応可能。ゴミ捨ての頻度を減らしたいなら、ゴミ収集ドックは欠かせないでしょう。
販売元のRoborockは、2014年に創立された中国の新興メーカー。ロボット掃除機を主力とし、2022年12月末時点で40か国以上で累計1,312万台超を販売しています。2022年8月には自動モップ洗浄機能などを加えたS7 MaxV Ultra、2023年7月にはさらにモップ乾燥機能も搭載したフラッグシップモデルS8 Pro Ultraも発売しました。
従来製品に比べて走行性能も向上。物体の距離や形状を判断するストラクチャードライトと、カメラ・画像から物体の特徴を捉えるRGBカメラの2種類のカメラを搭載しています。加えて24種32個のセンサーも作動し、家具・小物などの障害物までの距離や隙間の高さなど瞬時に判断・検知する設計です。
精度の高いマッピング機能も自慢。毎分300回転するLDSレーザーセンサーが、部屋を掃除しながら360°スキャンして間取りを学習します。レーザーのため暗い部屋でも有効です。障害物を避けながら、往復回数が最少になるように効率よく走行する技術をアピールしています。落下防止センサーにより、玄関などから落ちるリスクも少ないでしょう。
パワフルな吸引をサポートするのは、柔らかなラバー素材で3次元に動くメインブラシ。凹凸のある床面にもピタリと密着する設計です。カーペットを認識して自動で吸引力を上げるカーペットモードも搭載しています。
水拭きモップの強さは3段階。600gの高加重モップを採用しているのに加えて、水拭きだけを念入りに行う「水拭き強力モード」も搭載しているので、子どもの食べこぼしなど頑固な汚れがつきやすい家庭でも活躍するでしょう。カーペットを検知すると、濡らさないよう自動でモップを5mm持ち上げる配慮もうれしいポイントです。
ロボット本体は丸型で、サイズは直径35.3×高さ9.65cm。付属のスマート自動ゴミ収集ドックは、幅31.4×奥行45.7×高さ38.3cmです。最長稼働時間は180分で、自動充電・自動再開に対応しています。カラーはブラックのみです。
操作はRoborockアプリから行います。掃除したいエリア・水拭きしてほしくないエリア・進入禁止エリアなど、ロボットが把握した間取りから細かい指示が可能です。本体に搭載したカメラから自宅の見守りや、内蔵マイクを使った双方向通話もできるので、ペットなどの留守番カメラの役割も果たしますよ。
公式サイトではメンテナンスの簡単さもアピールしています。ロボット本体・ゴミ収集ドッグともに、フィルターやダストボックスなどのパーツが水洗い可能。消耗品はアプリから交換時期を確認することもできるので、清潔な状態を保ちやすいでしょう。
今回はRoborock S7 MaxV Plusを含む、掃き掃除ロボット全25商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、掃除性能の高さを検証しました。
フローリングのべたつき汚れを蛍光塗料で再現し、水拭きできちんと拭き取れるかチェック。さらに、折り紙・毛糸・髪の毛を落とした床を掃除して、吸引力の強さも確認しています。
水拭き・吸引ともにほぼ弱点がなく、掃除性能は比較したなかでもトップクラスの実力を発揮。蛍光塗料の拭き取りでは、モップを力強く押し付け、塗料を隙間なく拭き取りました。
比較したなかには、ただ撫でているような力加減で汚れを落とせなかった商品も。どの商品も部屋のほぼ全域を走行することはできましたが、本商品ほどきれいに拭き取りができたものはかなり少数でした。
吸引力も口コミどおり申し分ありません。フローリングに撒いたゴミはほぼ完璧に掃除しました。カーペットには少し残したものの、比較したほとんどの商品が苦戦しています。どの床の素材でも、掃除をしたといってよいレベルに仕上がるでしょう。
続いて、賢さの検証です。
効率よく掃除するための、衝突防止機能・マッピング機能などを確認しました。あわせて、進入エリア・スケジュール機能の有無や、乗り越えられる段差の高さも検証しています。
メーカーが謳うとおり、衝突防止機能は優秀でした。2・3回衝突したものの、ほとんど障害物の前で停止できたので、勢いよくぶつかって家具や壁を傷つけるリスクは少ないでしょう。
比較した商品のなかでも障害物を完璧に避けられるものはありませんでしたが、衝突の回数で差がつきました。本商品は衝突を最小限に抑え、比較したなかでも賢さが際立っています。
比較したほかのマッピング方式の商品と同様に、進入禁止エリアの設定も可能です。カーペットなど水浸しになると困るスペースがあるなら、進入禁止エリア設定機能は必須でしょう。
マッピング機能も優秀です。メーカーの謳い文句どおり、部屋の間取りを記憶して最短ルートで効率よく走行できました。とくに家具の脚周りは念入りに1周して掃除するなど丁寧さを伺えたので、家具や物が多い部屋でも問題なく使用できるでしょう。
厚み2cmのカーペットも乗り越えて走行できました。ただし、比較したなかでも苦戦する商品が多かった2cmの板は乗り越えられず。何部屋にも渡って掃除したいとき、ドアの下枠を越えられるか注意する必要があります。
なお、比較したほとんどの商品と同様に、スケジュール機能も搭載していました。掃除する時間やエリアをアプリから指定できます。毎日出かけたあとに自動で稼働させたい場合など、一度設定してしまえばスイッチの押し忘れも発生しないので利便性が高いといえます。
次に、お手入れのしやすさを検証しました。
実際に吸水パッド・タンクを手洗いして、お手入れのしやすさを評価しました。同時に、吸水のしやすさ・ゴミ捨てのしやすさなどもチェックしています。
メーカーの謳い文句どおり、お手入れのしやすさは高評価を獲得しました。とくに役立つのが、掃除後のロボット本体から自動でゴミを収集するダストステーション。約60日分ゴミを溜めておくことができるので、面倒なゴミ捨ての頻度を減らせますよ。
ダストケースやフィルターなどのパーツは水洗い可能で、清潔を保ちやすいのもポイントです。ダストステーションの収集方法が紙パック・サイクロン式どちらでも使える点も好評でした。
一方、ゴミ捨て時に分解するパーツが多いのはやや気になります。とはいえ、比較したダストステーションがないモデルよりゴミ捨ての頻度を減らせるので、そこまで大きな負担にはならないでしょう。
最後に、音の静かさの検証です。実際に騒音計を使用して、商品から1m離れた場所から動作中の音量を測定しました。
測定した結果、動作中の音量は64.7dB。比較した全商品の平均値は62.54dB(※執筆時点)だったので、やや音は大きめといえます。60dB超はファミリーレストランの店内レベルの騒音(参照:環境省
)です。会話の邪魔にはなりにくい数値ですが、口コミで指摘されていたとおり時間帯によっては音が気になる可能性もあるでしょう。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
Roborock S7 MaxV Plusは、オンラインストア・販売店で購入可能です。店舗情報は公式サイトで確認できるので、気になる人はチェックしてみてくださいね。
また、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングといったECサイトでも販売しています。取扱店舗によって値段が異なるので、購入前に比較検討するとよいでしょう。
最後に、より高性能なモデルをご紹介します。
エコバックスジャパン DEEBOT DEEBOT X1 OMNIは、掃除からお手入れまで丸投げできる商品です。ダストステーションに水タンクを搭載し、モップへの給水・自動洗浄・熱風乾燥までこなします。吸引力も優秀で、カーペット上のゴミも一発で吸引。障害物をしっかり回避できる賢さもありました。
ロボロック S7 MaxV Ultraは、お手入れのしやすさで高評価を獲得しました。ご紹介したS7 MaxV Plusの後継モデルで、ダストステーションにモップへの給水・自動洗浄機能が追加されています。吸引力も強く、カーペットもきれいにできました。センサーも高性能で部屋を効率よく走行しますよ。
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