子どもの病気や怪我の介助をしながら成長・発達をサポートする小児科看護師。子どもが好きな人、育児の経験を活かしたい人から人気の職種です。しかし、小児科看護師を志す人のなかには、どんな人が向いているのか、どうすれば小児科看護師になれるかなど詳しく知らない人もいるでしょう。
そこで今回は、小児科看護師に向いている人の特徴や仕事内容、やりがいや年収などを徹底解説します。小児科看護師という職業について幅広く知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
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小児科看護師に向いている人の特徴を5つ紹介します。ただし当てはまるものがないとしても、小児科看護師を目指す過程や実務経験を通じて身につけられる場合もあるので安心してくださいね。
子どもと接するのが好きな人は、小児科看護師に向いています。
しかし、かわいいから好きという気持ちだけでは務まりません。来院する子どものなかには言うことを聞かない子や暴れる子もたくさんいるため、ときには親や学校の先生のような辛抱強さ・厳しさも必要です。
とはいえ、子どもは驚くような早さで成長していくもの。子どもの成長を楽しみ、喜べる人は仕事での大きなモチベーションになるでしょう。
小児科看護師には、子どものわずかな変化に気づける観察力が求められます。
小児科には自分の症状をうまく説明できない子、まだ言葉が話せない乳幼児など、さまざまな年齢の子どもが来院するためです。
普段から相手の微妙な表情や様子の変化に気づける人は、小児科看護師に向いていると言えるでしょう。
小児科看護師には、幅広い年齢層とのコミュニケーション力も必要です。
子どもたちと目線を合わせて接することはもちろん、その家族とも円滑にコミュニケーションを取って連携する必要があります。
子どもの病状や状態に不安を抱え落ち込んでいる保護者もいれば、いわゆるモンスターペアレントのような医療従事者に攻撃的な保護者と接する機会もあるでしょう。
子どもと大人両方の気持ちを汲み取り、安心させるコミュニケーション力が求められるのも小児科看護師の特徴です。
体力に自信がある人も小児科看護師に向いています。
相手は子どもなので、診療や検査を嫌がって暴れたり駄々をこねたりするのは日常茶飯事。夜勤のときは夜泣きの対応を行うこともあり、大人相手とは違った大変さがあります。
このように、小児科看護師には元気な子どもたちについていける体力も必要です。
看護師として幅広い疾患や領域を学ぶ意欲がある人も小児科看護に向いています。
小児科は患者さんの対象年齢が広く、年代によってかかりやすい疾患が異なるため、さまざまな領域の知識や技術が必要です。
たとえば、0歳児は感染症にかかる確率が高くなっていますが、1〜9歳は喘息が多くなり、10〜14歳はアレルギー性鼻炎が多くなる傾向があります。このほかにも、アトピー性皮膚炎・急性気管支炎・目の屈折や調節の障害など。
単科の病院やクリニックよりも幅広い知識や技術が必要なため、学ぶ意欲は不可欠と言えるでしょう。
病気の子どもを見るがつらいと感じる人は小児科看護師に向かない可能性があります。
実際の臨床現場では、重篤な疾患を持つ子どもや危機的状況に陥った子どもの対応をするケースも。子どもの症状は急変しやすく、短時間で重症化するケースも珍しくありません。
ときには保護者と一緒に、治療の継続や生命維持にかかわる治療の差し控えや中止の判断をしなければならない場面もあります。
どんなに子どもが好きでも、苦しんでいる子どもの様子を見るのがつらかったり、深く感情移入してしまったりする人は小児科看護師の仕事自体がつらいと感じてしまうでしょう。
小児科の看護師として働くために必要な資格は看護師資格のみで、そのほかは必須ではありません。
小児科看護師としてスキルアップしたい・業務に必要な知識やスキルを身につけたい場合は、役立つ分野の資格取得を目指すのもおすすめです。
専門性を高められる資格には以下のようなものがあります。
このほかにも職場によっては、社会福祉士・保育士なども業務に活かせる可能性があります。
小児科看護師の具体的な仕事内容を紹介しますので、実際の現場で働く姿をイメージするのに役立ててください。
小児科看護師はほかの診療科と同じく、問診や処置を行う医師の補助業務がメインです。
患者さんの多くは小さな子どもなので、泣いたり暴れたりしてスムーズに進まないことも。
優しくなだめながら落ち着かせて、安心して診療・処置を受けられるようにサポートする根気強さも必要です。
患者さんの身の回りのお世話や、プレパレーションを実施するのも小児科看護師の仕事です。
プレパレーションとは、病気や治療の内容を子どもが理解できるように説明することを指し、処置前・処置後のフォローも含まれます。
また、入院中の不安やストレスを和らげるために、クリスマスやひな祭りなどの季節のイベントを企画・実施、虫歯や風邪予防の啓蒙活動なども行います。
子どもたちの気持ちに寄り添って安心して処置を受けられるようサポートすることも小児科看護師の重要な仕事です。
家族や保護者の不安や悩みを解消し、適切な治療・療養ができるようサポートするのも小児科看護師の仕事です。
子どもの症状や病状によっては、家族が強い不安を感じ神経質になってしまうケースも少なくありません。子どもは親の気持ちを敏感に察知するため、保護者を精神的に支えることが間接的に子どもの安心に繋がります。
子どもと大人、双方の不安を解消し、病状や治療に対する理解を促すのも小児科看護師の役割です。
小児科看護師が活躍できる6つの職場を紹介します。自分の目指す方向性にマッチしているのはどの職場なのか、考えるヒントにしてください。
総合病院は、小児疾患に関する知識・スキルを高めたい人に向いている勤務先です。
規模の大きな病院では外来患者と入院患者の両方に対応しているのが一般的。病棟では先天性疾患や重篤な疾患を抱える患者さんが入院していることもあります。
夜勤がある場合も多く業務範囲が広いため、ほかの施設に比べて応用力が求められます。そのぶん多くのことを学べる職場といえるでしょう。
ただし、小児科は職場としての人気が高く、希望どおりの配属にならない可能性がある点には注意が必要です。
小児科クリニックは、仕事と家庭・プライベートの両立を重視している人に向いている勤務先です。
地域に根ざして近隣に住む子どもたちの診療を行うのがメインで、入院設備はないことが一般的。基本的には日勤のみで、業務内容はルーティンワークが多い傾向にあります。
冬季はインフルエンザや風邪の診療が増えて忙しくなる傾向があります。降園・下校時間に受診する患者さんが多いため、ほかの施設に比べて残業が多くなる傾向がある点には注意が必要です。
こども病院は小児専用病院とも呼ばれており、小児科看護師として専門性を高めたい人におすすめの職場です。
外来・入院設備に加えて療育施設やリハビリ施設を備えている場合もあり、小児医療のさまざまな分野が集結しているのが大きな特徴。
ほかの施設よりさらに専門的な診断・治療・リハビリ・指導などを行っており、夜勤もあるのが一般的。
小児科看護師として成長にするにはよい環境ですが、病院の数が少ないため住んでいるエリアによっては就職の選択肢に入らない可能性があるので注意が必要です。
病院やクリニック以外にも小児科看護師が必要とされている職場があります。
NICU(新生児集中治療室)
NICUは、低体重児や先天性疾患を持った新生児などの管理・治療をメインに行う施設です。小児病棟よりも急変しやすく緊急性が高いため、24時間体制で治療やバイタルチェックを行うのが一般的です。
GCU(回復治療室)
NICUに入っていた子どもの状態が落ち着いた場合に移される施設です。子どもの体調管理・授乳指導・沐浴指導・保護者のメンタルケアなど、退院後の生活まで見通したサポートをするのが一般的です。
PICU(小児集中治療室)
重篤な疾患を持った新生児以降の子どもの管理・治療をメインに行う施設です。日本国内の施設数が限られるため、遠方から入院してくる人もいます。小児科病棟よりも重篤なケースが多く、より高い専門性や対応力が求められる傾向があります。
病院やクリニックのような施設から、ひとつの分野に特化した専門施設まで、小児科看護師が活躍する職場はさまざまです。
小児科看護師の年収は約350万〜550万円が相場です。看護師全体の平均年収は約508.1万円とされているため、他の診療科の看護師と比べるとやや低いといえます(参照:令和4年賃金構造基本統計調査)。
外来のみの病院や、夜勤がないクリニックに勤務する小児科看護師が多いことも関係しているようです。ただし、あくまでこれは相場に過ぎません。勤続年数・経験・スキルによっては、より高い年収も見込めるでしょう。
なお、年収が高く設定されている求人は、夜勤手当やオンコール手当が含まれている可能性があるので注意しましょう。求人の年収はあくまでモデルケースなので、実際の内訳を確認することが大切です。
小児科看護師ならではの代表的なやりがいを2つ紹介します。
小児科看護師は幅広い疾患に対応するために専門知識が身につきやすく、看護師としてスキルアップできることにやりがいを感じられます。
小児科はほかの診療科と異なり、子どもが抱える疾患のほぼすべてに対応するためです。単科の看護師に比べてより幅広い知識・スキルを身につけられるでしょう。
小児科看護師は一人ひとりの子どもの成長や回復を間近で感じられます。
健康状態にかかわらず、小さな頃から乳幼児健診・予防接種・感染症の診療などで長期的にかかわるケースが多いためです。
入院していた子どもが元気になって退院していくまでの過程に携われるのも、小児科看護師ならではのやりがい。保護者や家族とともに、子どもの成長や回復していく姿を見守れるのは大きなモチベーションになるでしょう。
未経験でも小児科看護師を目指すのは可能です。
事前に学習する・資格を取得するなどして業務に関する知識を身につけつつ、意欲的に学んでいる姿勢をアピールしましょう。小児科の経験がない場合は、小児科がある施設のほかの科に入って異動希望を出すのもひとつの方法です。
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