シリーズ上位モデルで、高性能センサーとパワフルな吸引力が自慢のiRobot(アイロボット) ルンバ s9+。クリーンベースつきで「ゴミ捨ての手間が省ける」と評判です。一方、「音がうるさい」「カーペットは不得意」など気になる口コミも存在し、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、iRobot ルンバ s9+を含むロボット掃除機全43商品を実際に使ってみて、掃除性能の高さ・賢さ・お手入れのしやすさ・音の静かさを比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
iRobot ルンバ s9+は、フローリング・カーペット問わずパワフルに吸引する商品がほしい人におすすめです。実際に数種類のゴミを撒いた約10畳の部屋で使用すると、1時間の走行でほぼすべてのゴミを除去。「カーペットは不得意」という口コミに反し、比較した多くの商品が苦手とするカーペットのゴミや砂状のゴミも、難なく吸い取りました。
進入禁止エリアを守るのはもちろん、マッピングも機能していて、直線的に賢く走行します。比較した商品にはガンガン衝突するものもあったなか、速度を抑えてソフトタッチで方向転換する程度。家具などを傷付ける心配は少ないでしょう。厚み2cmのカーペット程度なら段差も乗り越えられますよ。
毎回クリーンベースにゴミを集積するため、ゴミ捨ての頻度を減らせます。クリーンベースは紙パック式で、舞いがちな粉じんゴミもしっかり密閉。満杯になれば、そのままゴミに触れずに捨てられるので衛生的です。ルンバ本体のダストボックスも、フィルターを除いて水洗いに対応していました。
一方で、走行時の稼働音は66.6dBと静かとはいえず。比較した商品の平均値68.4dB(※執筆時点)よりは若干控えめですが、在宅中に使うと口コミ同様「音がうるさい」と感じそうです。外出中メインで使いたい人向けといえます。
執筆時点で税込186,780円(公式サイト参照)と高額ですが、シリーズ上位モデルならではの掃除性能と賢さ。自分で掃除機をかける手間を省きたい人には、ぜひチェックしてほしい商品です。ただし稼働音はやや大きめなので、在宅中にも使いたい人はほかの商品もチェックしてみてくださいね。
ロボット掃除機メーカーとして高い知名度を誇るアイロボット社。2002年にロボット掃除機の初代ルンバを発売し、これまでに世界中に4,000万台以上を販売しています。
今回ご紹介するルンバ s9+は、2020年2月に発売されたクリーンベースつきの高級モデルです。
大きな特徴は、ルンバ初のD型形状と40倍※のパワフルな吸引力。従来の丸型では取りきれなかった部屋の隅のゴミにも、ボディの直線部分がアプローチ可能です。さらに、従来商品より改良されたブラシとパワフルな吸引力で、カーペットにもフローリングにも対応できると謳っています。
公式サイト参照。AeroVac搭載のルンバ 600シリーズとのカーペット上での比較(アイロボット社調べ)
底面に設置された2本のゴム製デュアルアクションブラシが、それぞれ逆回転して汚れを掻き出す仕組みです。パワフルな吸引力を謳い、自動で吸引力がアップするパワーブーストも搭載。微細なゴミやペットの毛まで、逃さず取り除く実力があるとされています。
ルンバ s9自体に水拭き機能はありませんが、同社のブラーバ ジェット m6と連携させることで自動で拭き掃除まで任せられます。公式サイトでは、ブラーバ ジェット m6とのセット販売もしていますよ。
独自のvSLAMナビゲーションセンサーを搭載。本体のセンサーが緻密にデータを収集し、家のなかの環境や間取りを学習します。清掃済みエリアも自動的に判別できるので、効率的な掃除に役立つでしょう。
アプリと連携して、掃除する部屋や走行回数を指定することも可能。進入禁止エリアの設定もできるので、大切な家具やペットの居場所などを避けることもできますよ。Google アシスタントやAmazon Alexaなどと連携すれば、音声での指示もOK。より手軽に掃除できます。
集めたゴミは、自動的にクリーンベース内の密閉された紙パックへ排出される仕組みです。最大1年分のゴミを収集できるとしており、ゴミ捨ての頻度を減らせます。
なお、ルンバ本体のダストボックスは水洗いOK。汚れが気になったときには、お手入れするのがおすすめです。
ルンバ本体のサイズは、最大幅31.2cm×高さ8.9cm。クリーンベースのサイズは、奥行39cm×幅31cm×高さ49cmです。本体だけの商品と比べてスペースが必要なので、購入前に部屋のどこに設置するのか決めておくとよいでしょう。
カラーは、黒を基調とした1種類の展開。インテリアに溶け込むシンプルさがありながらも、中央部分はゴールドで高級感のある外観です。公式サイトでも「清掃中も美しい」と、こだわりのデザインをアピールしています。
本体には、交換用フィルターやブラシ・紙パックなどが1つずつ同梱されます。セットの内容だけで当面は使用できますが、消耗品は公式サイトで必要なアイテムごとに購入ができますよ。
<同梱品>
今回は、iRobot ルンバ s9+を含むロボット掃除機全43商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、掃除性能の高さと賢さの検証です。
約10畳の部屋に折り紙・青砂・髪の毛・毛糸(合計30g)を撒いて、1時間走行させました。吸引できた量が多いものほど高評価としています。加えて、部屋の四隅や家具の周りなど、苦手なシーンがないか確認しました。
また、段差の乗り越えやマッピング機能の優秀さをチェックし、評価が高いものほど賢い商品としています。
1時間走行した結果、部屋に撒いたほぼすべてのゴミを吸引できました。比較したなかには半分以上ゴミを残した商品もあるなか、床に残っていたゴミは30g中わずか1g以下と非常に優秀な掃除性能です。
「カーペットが苦手」という口コミがあるものの、一般的にロボット掃除機が苦手とすることが多い、カーペットのゴミや砂状のゴミも吸い残しなく仕上げました。執筆時点では、カーペット・砂ゴミどちらも取り切ったのは本商品だけです。
マッピングも機能しており、直線的に賢く走行することができました。アプリから操作でき、スケジュールや進入禁止エリアの設定も可能。実際に、定めたエリアをしっかり守って走行していました。
比較した商品にはほぼ衝突せず走行できたものもあり、評価は一歩及ばなかったものの、障害物を検知する能力は優秀。テーブルが動くほど強くぶつかる商品もあったなか、ソフトタッチで方向転換していました。強く当たって家具を傷めることは少ないでしょう。
段差に関しては、厚み2cmのカーペットなら問題なく乗り越えて走行できました。今回の比較では、ほとんどの商品が2cmのカーペットをクリアできたので、パワーの面ではほぼ差はついていません。
ただし、厚み2cmの板は乗り越えられず。部屋の境界に段差がある間取りでは、部屋を超えての走行ができない可能性があります。
次に、お手入れのしやすさ・音の静かさを検証しました。
実際にゴミ捨てやパーツ分解をし、お手入れがしやすいかチェック。稼働音は、走行中のロボット掃除機から約1m離れた位置で騒音計を使って測定しました。
クリーンベースつきで、ゴミ捨ての手間をかなり減らせます。ゴミの集じん容積に関する公式データはないものの、比較したほかの商品よりも多め。できるだけゴミ捨て作業をしたくないという人におすすめです。
ルンバ本体のダストボックスは、フィルターさえ取り外せば水洗いOK。基本的にダストボックスのゴミは毎回クリーンベースに集積されるものの、汚れが気になったら洗ってきれいにできるのは衛生的ですね。
本体のダストケースが上下に開き、汚れがしっかりと見えるのも便利なポイントです。
クリーンベースは紙パック式で、ゴミに触れることなく簡単に捨てられます。公式サイトによると、紙パックにはアイロボット社調べで約1年分のゴミを集積可能。ゴミがいっぱいになると、交換用ランプの点灯とアプリ通知でお知らせします。
走行時の稼働音は66.6dBを記録。今回比較した商品の平均値(※執筆時点)68.4dBよりは多少控えめでした。
しかし、60dB台後半はバスの車内に近い騒音値(参照:環境省)。「音がうるさい」と口コミにあったように、静かとはいえない音量です。在宅ワーク中やテレビを見ながらのリラックスタイムに稼働させるには、やや煩わしく感じる可能性があります。
外出中に稼動させたい人向けといえるでしょう。
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最後に、iRobot ルンバ s9+以外のモデルもご紹介します。
ルンバ コンボ j7+は、ルンバ史上初の水拭き兼用モデルです。吸引力に優れ、ルンバ s9+と同様に部屋のゴミをほぼすべて除去できました。マッピングの精度も良好で、カーペットとフローリングでの吸引・水拭きの切り替えもこなす賢さを発揮。ダストステーションつきでゴミ捨ての手間も省けます。
もう少し予算を抑えたダストステーションつきモデルなら、ルンバ j7+もおすすめ。前面カメラを搭載し、むやみに衝突しない仕様に進化しています。マッピング精度も高く、部屋の形状をしっかり把握。ルンバシリーズらしい高い吸引力で、上位モデルのs9+やj7+に続いて優秀な掃除性能を発揮しました。
走行方式 | マッピング方式 |
---|---|
ダストステーションの機能 | 自動ゴミ収集 |
アプリ連携対応 | |
騒音値(実測値) | 平均56.1dB |
水拭き対応 | |
本体高さ(実測値) | 8.5cm |
充電時間(公称値) | 3時間 |
---|---|
自動充電(自動帰還)機能 | |
Wi-Fi対応 | |
清掃エリア設定機能 | |
サイドブラシ本数 | 1本 |
洗剤対応 | |
モップの使い捨て | |
ダストケース丸洗い可能 | |
フィルター丸洗い可能 | |
自動再開機能 | |
モップを持ち上げ可能 | |
メインブラシに毛が絡まない | |
ペットのフンを回避可能 | |
本体重量 | 4.0kg |
本体幅(実測値) | 33.5cm |
本体奥行(実測値) | 34.0cm |
ダストステーション幅 | 31.0cm |
ダストステーション奥行 | 40.0cm |
ダストステーション高さ | 34.0cm |
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