幅9cmのコンパクト設計が魅力の電動式コーヒーミル、Varia VS3 グラインダー。インターネット上の口コミでは「静かなのにすぐに挽ける」と評判ですが、実際のところどうなのか気になりますよね。
そこで今回は、Varia VS3 グラインダーを含む電動式コーヒーミル全23商品を実際に使ってみて、粒度の均等性・微粉の少なさ・おいしさ・挽き分けの正確さ・挽けるスピード・稼働音の静かさ・使いやすさ・手入れのしやすさを比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
製菓・コーヒーの専門学校卒業後、スペシャルティコーヒー専門店にてバリスタとして7年間勤務。店舗ではハンドドリップやラテアートの講師も務め、味や香りへの繊細な感覚を磨く。マイベスト入社後はカフェで勤務していたこれまでの経験を活かし、コーヒー器具をはじめ、調理器具やキッチン雑貨、食品・ドリンク、ギフトアイテムなど、食まわり全般の商材の比較検証を担当。「ユーザーの立場に立って考える」をモットーに、日々の業務に取り組んでいる。また、焙煎士・バリスタとして現在も現場に立ち、実体験に基づいたリアルなレビューを届けている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
Varia VS3 グラインダーは、濃いめのコーヒーが好きな人におすすめです。実際に試飲した専門家は、「赤ワインのように重めの味わい」とコメント。比較した商品には、フルーティな味わいのものもあったのに対し、口に含んだ瞬間に酸味や苦味をガツンと感じました。微粉の量が少ないため雑味も少なく、豆本来のおいしさを楽しめますよ。
均一に挽けるのもポイントです。豆10gを挽いたところ、96.4%が設定した中挽きになりました。今回の比較では、70%ほどしか粒度が揃わなかったものもあるなか、均一に挽けて味にバラつきが出にくいでしょう。やや細めながら、細~粗挽きまでの挽き分けもできていました。
挽くスピードも速く、30gの豆はたった11秒で中挽きに。比較した全商品の約半数が20秒以上かかるなか、忙しくても挽きたてコーヒーを楽しみやすいといえます。電動式なので静かとはいえないものの、稼働中はキュルキュルという静かな音が聞こえるのみ。日中であれば、それほど気にならないでしょう。
ダイヤルを回して挽き目を設定し、ボタンを押せばスタートと操作も簡単です。ホッパーに粉が張り付きにくいうえに粉受けは取り外して水洗い可能と、手入れもしやすい仕様でした。
一方で、定格容量の30gを入れると豆が溢れるのはネック。無理にフタを閉めると飛び散るので、最大容量より少なめで挽くのがおすすめです。とはいえ、謳い文句どおりスリムな設計で置き場所を選びにくいのはうれしいポイント。デザインもスタイリッシュなので、ぜひ手に取ってみてくださいね。
そもそも電気式コーヒーミルとは、豆を挽くための機械のこと。ボタンを押すだけで素早く豆を挽けるので、忙しい朝でも挽き立てのコーヒーを飲みたい人にうってつけですよ。
今回ご紹介するVaria VS3 グラインダーもそのひとつ。極細挽きから粗挽きまで対応できるので、エスプレッソも水出しコーヒーも自宅で気軽に楽しめます。マシーン内にコーヒーが残らないように、粉砕後の豆がカップに落ちる設計を採用しているのもこだわりです。
2022年には、東京ビッグサイトで行われているコーヒーの祭典SCAJにてGood Design Product賞を獲得しました。販売元は、香港のコーヒー器具メーカーであるVariaです。
本体サイズは幅9×奥行14.7×高さ31cm、重量は約3.2kg。横幅と高さを抑えた設計で、狭いキッチンにも置きやすいのがうれしいですね。
シンプルなホワイト・ブラックの2色を展開しており、インテリアのテイストも選びにくいですよ。
豆を挽くときは、飲みたいコーヒーに合わせて粒度を変えることが重要です。
そもそも粒度とは粒の粗さのことで、細かいほど味わいが濃くなるのが特徴。エスプレッソが好きな人は細挽き、専用の器具で豆をギュっと押し込むフレンチプレスで飲むなら粗挽きがおすすめです。
さまざまな淹れ方があるので、気分によって変えるのも楽しいでしょう。
今回は、Varia VS3 グラインダーを含む電動式コーヒーミル全23商品を用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証の内容は以下のとおりです。
実際に商品を使用して10gの豆を挽き、微粉測定器にかけて微粉を取り除いてから茶こしで振るいます。抽出できた中挽きの豆の割合が多い商品ほど、均一に挽けるとして評価しました。同時に取り除いた微粉の量も計測しています。
挽き分けの正確さについては、粗挽き・中挽き・細挽きの3パターンで試し、粒度に差が出た商品を高評価としました。
粒度の均等性は、比較した商品のなかでもトップクラス。70%程度しか粒が揃わなかった商品もあるなか、豆10gのうち96.4%を中挽きにできました。
2枚の刃の間を通ることで、豆をカットできるのが特徴の臼式を採用しているのがポイント。今回の比較では、プロペラの刃が回転するタイプの商品よりも豆の粒度が均一に仕上がる傾向がありました。
粒度が均等だと味にバラつきが出にくいので、おいしいコーヒーを淹れられるといえるでしょう。
目視では細かめに見えましたが、微粉は0.37gと少なめ。比較した商品の全体平均が0.4g(※執筆時点)だったのに対し、コーヒーの渋み・えぐみの原因となる微粉を抑えられていました。
細~粗挽きまでの挽き分けも、しっかりできていました。全体的に少し細めですが、目視でわかる程度の違いがあります。まとまりがよく、好みに合わせて挽き目を変えたい人も満足できるでしょう。
比較した商品には、全部中挽きに見えるものや粗挽きに細挽きが混ざっていたものもあったなか、違いが出ていたのは魅力的です。
挽き目の調節は、本体上部のダイヤルを回すだけ。+1~18まで段階的に調整できるので、好みの粒度が見つかるでしょう。
中挽きにした豆でコーヒーを淹れたところ、専門家からは「ワインに近い重めの味わい」との声が。赤ワインのような酸味とビターチョコレートのような苦味があり、口に含んだ瞬間にガツンと来ました。少し冷めると奥ゆかしいふくらみがあり、ドライな後味に変化します。
比較した商品には、渋みやざらつきが強かった商品もあったのに対し、最初に少し感じる程度で口当たりも良好でした。雑味を感じにくいので、豆による違いを楽しめるでしょう。
豆30gを挽くのにかかった時間、1m離れた位置で稼働音を計測した場合の騒音レベルをチェック。スピーディかつ静かに挽けるものを高評価としました。
挽くスピードは、比較したなかでもトップクラス。30gの豆を中挽きにするのにかかった時間は11秒でした。完全に運転が停止したのは13秒後でしたが、比較した約半数の商品が20秒を超えています。
今回の比較で、とくにスピーディな傾向があったのはプロペラ式。本品は臼式ながら素早く挽けて、出勤前や仕事の合間の休憩など、ちょっとした時間でも使いやすいでしょう。
稼働音は86dBと、特別うるさくはありません。今回の比較ではどの商品も騒音レベルが70dBを超えており、静かとはいえない結果に。80dB以下の商品が半数以上あったことを思うとやや大きめですが、キュルキュルと控えめな音が聞こえる程度でした。
電動式は基本的に音が大きいため、早朝や深夜に使いたい場合や子どものいるご家庭では、手動式を選ぶのもよいでしょう。掃除機や洗濯機の騒音レベルが大体60~69dBとされているため、60dB以下を目安に選ぶとうるさく感じにくいですよ。(参照:日本騒音調査)
全商品同じ量の豆を挽き、別の容器へと移します。コーヒー豆のセットのしやすさ・スイッチの押しやすさなどに着目し、使いやすさを評価しました。手入れについては、実際に取扱説明書どおりに洗浄を行い、パーツが簡単に外れるか・水洗いはできるかなどをチェックしています。
使いやすさは、まずまずの結果です。挽き目をダイヤルで調整し、ボタンを押すだけと操作自体は簡単でした。ホッパーには少し表皮が残るものの、そこまで張り付いていません。
一方で、定格容量30gを入れると溢れるのはネック。溢れている状態で無理にマグネットのフタをしたところ、飛び散りかけました。定格容量より少なめにするのがよいでしょう。
コンセントにつないで使用する卓上タイプですが、定格容量は持ち運びができる充電式・電池式と同程度。コーヒー約3杯分が限度なので、毎回挽きたてを飲みたい人や一人暮らしの人に向いています。
手入れは簡単でした。刃は本体から外せませんが、ホッパーと粉受けの取り外しが可能。ホッパーは粉が張り付きにくい陶器のような素材で、付属の掃除ブラシでさっと払うだけできれいになりました。
比較した商品の5割弱が水洗い不可としているなか、粉受けを洗えるのも利点。手入れがしやすいので、清潔な状態で使い続けられるでしょう。
最後に、一度に挽ける量が多く使い勝手もよかった商品をご紹介します。
LUCKY COFFEE MACHINEのボンマック コーヒーミルは、挽き分けの精度が高く均等に仕上がるのが魅力。30gの豆を挽いた際に出た微粉は0.17gと、比較したなかでもトップクラスの少なさでした。定格容量250gとたっぷり入るので、家族人数が多いご家庭にぴったりですよ。
Fellowのオード ブリューグラインダーは、フルーティなコーヒーが好きな人におすすめです。ほとんどの豆を均等に挽けて微粉が少ないため、雑味を抑えられていました。挽き目はダイヤルで31段階に調節が可能。ホッパーに粉が張り付きにくく、手入れもしやすいですよ。
挽けた豆の割合(15g) | 99.0% |
---|---|
挽ける時間(15g) | 3.90秒 |
ホッパーの取り外し可能 | |
粉受けの取り外し可能 |
幅 | 12.0cm |
---|---|
奥行 | 23.0cm |
高さ | 36.5cm |
本体重量 | 3.3kg |
最大容量 | 250g |
使用タイプ | 卓上タイプ |
付属品 | ヒューズ、ブラシ、取扱説明書 |
稼動音 | 90.8dB |
電源コードの長さ | 1.3m |
給電方法 | コンセント |
特徴 |
ボンマック コーヒーミル BM-250N-RDをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
挽けた豆の割合(15g) | 97.7% |
---|---|
挽ける時間(15g) | 5.84秒 |
ホッパーの取り外し可能 | |
粉受けの取り外し可能 |
幅 | 10.5cm |
---|---|
奥行 | 24.2cm |
高さ | 23.9cm |
本体重量 | 4.5kg |
最大容量 | 80g |
使用タイプ | 卓上タイプ |
付属品 | 掃除用ブラシ |
稼動音 | 82.1dB |
電源コードの長さ | 1.0m |
給電方法 | コンセント(120V~) |
特徴 | おしゃれ |
Fellow オード ブリューグラインダーをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
コンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。