投入口が広くコーヒー豆が入れやすいのが売りの手動式コーヒーミル、カリタ コーヒーミル KH-3AM。「粒度がよい」「軽くて持ち運びやすい」と評判です。一方で、「挽くのにかなり時間がかかる」という口コミも存在するため、購入するか迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の手動式コーヒーミルとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、手動式コーヒーミル選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
製菓・コーヒーの専門学校卒業後、スペシャルティコーヒー専門店にてバリスタとして7年間勤務。店舗ではハンドドリップやラテアートの講師も務め、味や香りへの繊細な感覚を磨く。マイベスト入社後はカフェで勤務していたこれまでの経験を活かし、コーヒー器具をはじめ、調理器具やキッチン雑貨、食品・ドリンク、ギフトアイテムなど、食まわり全般の商材の比較検証を担当。「ユーザーの立場に立って考える」をモットーに、日々の業務に取り組んでいる。また、焙煎士・バリスタとして現在も現場に立ち、実体験に基づいたリアルなレビューを届けている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
カリタ コーヒーミル KH-3AMは、数人分の豆を一度に均一に挽ける、手頃なものがほしい人におすすめ。比較した商品の多くが最大容量20g前後だったなか、35gと大きく2杯分以上挽けます。粒度も均一に仕上がりやすく、15gの豆を中挽きにして微粉を除去すると、全体の93.3%(14g)も残りました。実際に淹れたコーヒーはビターな味わいで、濃いめが好きな人に向いています。
豆を挽く時間も比較的スピーディです。15gを挽くのに要した時間は平均100.47秒。高評価基準の60秒をオーバーした点を考えると、「挽くのにかなり時間がかかる」との口コミは否定できませんが、全商品の平均115.31秒(※執筆時点)は下回りました。挽く時間はさほど気にならないでしょう。
刃がスムーズに回り、ハンドルも軽い力で動かせました。モニターからも「力を入れなくても楽に回せた」と好評。ただ卓上タイプのため、本体を押さえる手に負担がかかりやすいのはネックです。とはいえ、比較した卓上タイプの多くが同様に固定する力を要したため、疲労感に大差はないといえます。
本体の体積は1083.8cm3と大きくやや場所をとりますが、重量は521.3gとカバンに入れても気になりにくい重さ。刃・粉受けは本体から取り外せるため、手入れも簡単です。鉄製の刃はサビやすく水洗いできないものの、粉受けは水で手入れが可能。掃除用ブラシは付属していないので、必要な人は別で購入しましょう。
価格は数千円ほど(※執筆時点)と比較したなかではリーズナブル。レトロな雰囲気漂うおしゃれなデザインも魅力です。ただ目盛りがない自由調節式のため、一度変更すると元に戻しにくいのが惜しい点。比較したなかには何度でも同じ粒度を再現できる段階式の商品もあったので、気になる人はあわせて検討してみてください。
実際にカリタ コーヒーミル KH-3AMと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイ手動式コーヒーミルと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
カリタ コーヒーミル KH-3AMの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
今回ご紹介するカリタ コーヒーミル KH-3AMは、コーヒー豆を入れるホッパー部分にフタがないオープン式の商品です。投入口が大きいため、簡単にコーヒー豆を入れられる謳っています。
販売元のカリタは、1959年設立の老舗コーヒー器具専門メーカーです。レトロデザインのおしゃれな商品やコンパクトサイズの商品など、さまざまな手動式コーヒーミルを販売しています。
なお「KH-10」との違いが気になっている人もいると思いますが、違いはホッパー部分にあるフタの有無。KH-10は回転式のフタをズラして豆を投入する仕様です。
ホッパーの最大容量は約35g。粉受けは回してセットするねじ込み式で、最大容量は約55gとたくさん入るのもアピールポイントです。
ホッパー部分は鉄製・本体は木目調の、クラシカルでおしゃれなデザインも魅力のひとつ。コーヒーを挽くだけでなく、インテリアとしても楽しめるでしょう。
今回はカリタ コーヒーミル KH-3AMを含む、手動式コーヒーミル全18商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、粒度の均一さの検証です。コーヒー豆15gを中挽きにして、微粉測定器で微粉を除去。中挽きの粉のみを抽出し、残った粉の割合を計測しました。
結果、粒度の均一さは高評価を獲得。15g中14gの粉が残り、全体の93.3%が均等な中挽きの状態になりました。比較した商品内で挽いた豆が14g以上残ったのは、3つのみ(※執筆時点)。本品は均一に仕上がりやすく、「粒度がよい」との口コミどおりといえます。
比較したなかでもステンレス刃の商品は切れ味が鋭く、ほかの素材を採用した刃より粒度が均等になりやすい傾向がありました。本品の刃は鉄製ですが、切れ味が鋭く上位商品にも負けない均一さです。
なお評価には含めていませんが、実際に挽いた粉で淹れたコーヒーを試飲したバリスタは、「甘さは出ているが苦味が強い」とコメント。濃いめのビターなコーヒーが好きな人に向いているでしょう。
続いて、挽く時間の短さを検証しました。
男女5名のモニターが実際に110BPM(1分間に110回)のリズムで15gの豆を挽き、終了するまでの時間を計測。手に負担がかかりにくく、短時間で仕上がるものほど評価しました。
挽く時間の長さもそこまで気になりません。15gの豆を挽き終えるのにかかった時間は、平均100.47秒。比較した全商品の平均115.31秒(※執筆時点)を下回り、全体と比べると時間はかかりにくいといえます。
とはいえ、モニター全員の記録が高評価基準の60秒をオーバー。刃がステンレス製の商品は、15gの豆を1分以内に挽き終わるものが多い傾向がありました。平均30秒台の商品もあったことを考慮すると、硬質鋳鉄製の本品は「挽くのにかなり時間がかかる」との口コミは否定できません。
豆を挽くのに2~3分ほどかかると疲労を感じやすいので、手軽に挽きたい人は刃の素材にこだわるのも手ですよ。
刃の切れ味がよいためか回転はスムーズで、実際に使用したモニターからは挽き心地も好評です。たまに引っかかる人はいたものの、強い力を要すると指摘された商品と比べると楽に使えました。
あまり力を入れずにハンドルを回せたのも利点です。比較したなかには刃が回転しにくい商品があったのに対し、ハンドルを回す手の負担が少ないといえます。モニターの半数以上から「強い力は不要」といった好意的なコメントが寄せられました。
一方で、卓上タイプの本品は豆を挽くときに本体を押さえる必要があり、固定する側の手に負担がかかりました。「押さえている左手に疲労を感じる」といった指摘もあがっています。豆を早く挽けるものほど疲労感が少ない傾向があったので、気になる人はほかの商品も確認してみてくださいね。
<挽くときに力が必要かについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
<手の疲労感についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
次に、手入れのしやすさの検証です。実際に商品を確認して、パーツを細かく分解できるか・刃や粉受けの水洗いが可能か・掃除用ブラシが付属しているかをチェックしました。
調べたところ、比較したほかの商品同様に、刃・粉受けは分解して本体から取り外しが可能。細かい部分まで掃除できるのが利点です。鉄製刃はサビやすく水洗いできないものの、粉受けは洗えるので清潔に使いやすいといえます。
一方で、掃除用ブラシが付属していないのは惜しいところです。メーカー公式サイトやECサイトで掃除用ブラシを販売しているので、必要な人はあわせて購入するとよいでしょう。なお、比較した商品のなかでブラシが付属していたのはごくわずかでした。
続いて、持ち運びやすさの検証です。実際に本体の重さ・サイズを測定し、軽さや持ち運ぶ状態でのコンパクトさをチェック。アウトドアシーンで持ち運びやすいものほど評価しました。
持ち運びやすさも悪くありません。本体重量は521.3gで500mLペットポトルと同程度の重さ。比較した300g以下の軽量なモデルには及ばないものの、「軽くて持ち運びやすい」という口コミどおり、負担になりにくい重量です。
ただし、本体サイズは幅8.5×奥行8.5×高さ15cmで、体積1083.8cm3と大きめ。比較した体積1,300cm3以上の商品よりはコンパクトですが、幅をとるためカバンに入れられるスペースがあるか確認する必要があります。
最後に、使いやすさの検証です。粒度の調節がしやすいか・手がすべらない工夫が本体にあるか・一度に挽ける量といった、使い心地に関わる3点をチェック。粒度が調節しやすく使用中に手がすべりにくいうえ、一度に2人分の豆を挽けるものほど高評価としました。
結果、使いやすさは低めの評価に。粒度の調整は自由調節式で目盛がなく、どのくらい調節したか把握しにくいのがネックです。比較した目盛りに合わせて調節できる段階式の商品とは違い、一度粗さ調整をしたら元の粒度に戻すのは難しいでしょう。また本体には滑り止めがないため、挽くときはしっかりと押さえる必要があります。
ホッパーの最大容量が35gと大きく、2人分の豆を一気に挽けるのは魅力。容量20g以上のモデルは、豆を追加せずに2杯分挽けるものが多めでした。比較したほとんどの商品が20g前後だったので、数杯まとめて淹れたい人には本品が向いているでしょう。
最大容量 | 35g |
---|---|
刃の素材 | 鉄 |
挽けた豆の割合(15g) | 93.3% |
挽ける時間(15g) | 平均100.5秒 |
挽き目の調節方法 | 自由調節式 |
幅 | 17.0cm |
---|---|
奥行 | 8.5cm |
高さ | 21.0cm |
幅(収納時) | 8.5cm |
奥行(収納時) | 8.5cm |
高さ(収納時) | 15.0cm |
フタ付き | |
水洗いできる箇所 | 一部可能 |
バンド付き | |
本体表面 | ツルツル |
レバー形状 | カーブ |
レバーの長さ | 13.5cm |
取っ手素材 | 木 |
取っ手形状 | きのこ形 |
付属品 | 取扱説明書 |
特徴 |
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カリタ コーヒーミル KH-3AMは、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどECサイトで販売しています。ECサイトでの価格は2,500~4,000円ほど(※執筆時点)。取扱店舗によって値段が異なるので、安さにこだわるなら購入前に比較しましょう。
なお、メーカー公式サイトでは手挽きコーヒーミルの粒度調整方法を解説しています。説明書がなくて豆の粗さ調整ができない人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
最後に、扱いやすさ・持ち運びやすさで高評価を得たほかの商品をご紹介します。
使い勝手にこだわるなら、TIMEMORE コーヒーミルがおすすめです。粒度調節が段階式で目盛りに合わせて調整でき、好みの挽き目を何度でも再現できます。15gの豆を30秒台でスピーディに挽けたうえ、挽いた豆の粒度も均一でした。本体にザラつきがあり、安定して持ちやすいのもポイントです。
Niksa 手挽きコーヒーミル NKCF21F252は、アウトドアに持っていきやすい商品。重量477.8gと重めではあるものの、体積は403.1cm3とコンパクトでカバンに入れて持ち運びやすいサイズです。短時間で挽けただけでなく粒度も均等だったので、コーヒーミルとして申し分ない性能といえます。
最大容量 | 25g |
---|---|
刃の素材 | ステンレス |
挽けた豆の割合(15g) | 95.3% |
挽ける時間(15g) | 平均37.8秒 |
挽き目の調節方法 | 段階式 |
良い
気になる
幅 | 5.3cm |
---|---|
奥行 | 5.3cm |
高さ | 14.7cm |
幅(収納時) | 5.3cm |
奥行(収納時) | 5.3cm |
高さ(収納時) | 18.2cm |
フタ付き | |
水洗いできる箇所 | 一部可能 |
バンド付き | |
本体表面 | ザラザラ |
レバー形状 | 直線 |
レバーの長さ | 14cm |
取っ手素材 | アルミニウム |
取っ手形状 | 逆三角形 |
付属品 | ブラシ、収納袋、取扱説明書 |
特徴 |
TIMEMORE コーヒーミル C3 MAX PROを徹底レビュー!実際に使用してわかったメリット・デメリットは?
最大容量 | 20g |
---|---|
刃の素材 | ステンレス |
挽けた豆の割合(15g) | 91.3% |
挽ける時間(15g) | 平均36.7秒 |
挽き目の調節方法 | 段階式 |
良い
気になる
幅 | 17.0cm |
---|---|
奥行 | 5.1cm |
高さ | 15.5cm |
幅(収納時) | 5.1cm |
奥行(収納時) | 5.1cm |
高さ(収納時) | 15.5cm |
フタ付き | |
水洗いできる箇所 | 一部可能 |
バンド付き | |
本体表面 | ザラザラ |
レバー形状 | カーブ |
レバーの長さ | 15cm |
取っ手素材 | 天然木 |
取っ手形状 | 逆三角形 |
付属品 | 取扱説明書 |
特徴 |
NIKSA 手挽きコーヒーミルをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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