テレビ・プロジェクターなどの映像家電や、ノートパソコンやプリンターなど家電全般の比較・コンテンツ制作を経験し、家電チームのマネージャーに就任。キャリブレーションソフトを用いたテレビ・プロジェクターの画質測定を設計したり、ノートパソコンのベンチマークテストに取り組んだりしてきた。「ユーザーにとってベストな選択体験を提供する」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
映像のメリハリやくっきり感を左右するコントラスト比も高評価で、全体平均の35:1(※2025年3月時点)より優れた約36:1を記録。実際に映画を視聴した音の専門家からも、「映像が鮮明で明るさの表現に長け、肌色をきれいに描写できている」と好評でした。サッカーを視聴すると動きが非常に滑らかだったので、アクション作品も楽しみやすいでしょう。
音質もかなり優秀。セリフは聞き取りやすいうえ声のニュアンスまで伝わり、ボーカルの声には厚みがありました。低音がボリューミーで、ある程度の臨場感を味わえたのもよい点です。投影に便利な機能も多数あり、自動台形補正・自動焦点調整のほか、比較した半数以上の商品にはなかった壁色補正機能も搭載。はじめてでも手間をかけずに準備を済ませられますよ。
OSにはGoogle TVを搭載し、ネット機能も充実。Netflixに正式対応しているほか、好きな配信サービスを視聴可能です。リモコンからはNetflix・Amazon Prime Video・YouTubeにワンタッチでアクセスでき、スマホのミラーリング機能にも対応。動作音も静かなので、音に邪魔されることなく映像の世界観に集中できそうです。
一方で、起動時間は約30秒とスピーディとはいえません。色味は全体的に少し鮮やかすぎる傾向があり、人によっては違和感を覚える可能性があるでしょう。とはいえ、明るく鮮明な映像とハイクオリティなサウンドを楽しめる点は大きな強み。値段は20万円超えと高価ですが、性能重視の人はぜひ検討してみてください。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
据え置きプロジェクターの魅力は、自宅にいながら映画館のような映像を楽しめる点。最大解像度が4Kに対応した商品も多く、最大でフルHDのモバイルプロジェクターと比べると、完全な暗室を作り出せなくてもくっきりした映像を映し出せます。価格は10~35万円程度とかなり高価ですが、映像のきれいさ・明るさにこだわる人にはおすすめですよ。
今回ご紹介するBenQ GP520 4K ホームプロジェクターは、最大180インチで4K映像が楽しめる商品です。昼間でも鮮明な映像を映せるよう、周囲の光を感知して輝度を自動で調整する機能を搭載。発色をより鮮やかにする「BenQ CinematicColor技術」があるうえ、トーンマッピングを強化することで明るい・暗いシーンも繊細かつバランスよく表現する設計です。
販売元のBenQは、プロジェクター・液晶ディスプレイを主力事業とする台湾のメーカー。1984年に台湾で創立し、1996年には日本法人を設立。近年ではLEDランプや電子黒板の販売を開始したほか、e-Sports分野にも進出しています。
付属品は、リモコン(RCI079・電池付き)・電源コード(1m)・クイックスタートガイド・保証書の4点。別売りの天吊金具(型番CMP-80)も用意されており、天井に設置することも可能です。
BenQの公式オンラインショップでは、2種類のホームシアター向き据え置きプロジェクターを展開しています。公式オンラインショップでは、GP520のほか「TH671ST」も販売を確認できました。
TH671STと本品との大きな違いは、画面の解像度。TH671STはフルHDなのに対し、本品は4Kに対応しています。投影面の明るさを示すANSIルーメンの公称値は、TH671STが3000・本品が2600と本品がやや劣りますが、映像の繊細さを重視する人には本品が向いていますよ。
このほか、ゲームに特化したゲーミングプロジェクターや持ち運びやすいモバイルプロジェクターなども用意。気になる人はあわせてチェックしてみてください。
今回はBenQ GP520 4K ホームプロジェクターを含む、人気の据え置きプロジェクターを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気の据え置きプロジェクターを比較検証したところ、BenQ GP520 4K ホームプロジェクターには7つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
プロジェクターに重要な映像の明るさは高評価です。オーディオ・ビジュアル評論家の鴻池賢三さん監修のもと、70インチの画面を9分割して各エリアの明るさの平均値を算出し、投写面の面積をかけました。
すると投影面の明るさは1508ANSIルーメンを記録し、比較した全商品の平均1306ANSIルーメン(※2025年3月時点)や、満足の基準とした1500ANSIルーメンを上回りました。
輝度のムラも少なく、投影面の中心に対して周辺エリアは94%の輝度をキープ。満足の基準とした90%を優にクリアし、全体平均95%(※2025年3月時点)と同レベルの良好な結果でした。どのエリアも均一な明るさなので、映像に違和感を覚えにくいでしょう。
なお本品は自動調光機能を搭載しており、内蔵の環境光センサーが明るさを感知して輝度を自動で調整。環境光の影響を受けにくい設計で実際の輝度も高く、日中でもカーテンを閉めればテレビのように使えそうです。「昼も夜も鮮明に」との謳い文句にも納得の結果でした。
映像のメリハリに関わるコントラスト比も優秀です。引き続き鴻池賢三さん監修のもと最大輝度・最小輝度からコントラスト比を算出すると、約36:1を記録。満足の基準や全体平均の約35:1(※2025年3月時点)より優秀な数値で、明暗差のあるくっきりした映像が期待できます。
オーディオ&ビジュアルライターの折原一也さんがDisney+で映画「アベンジャーズ:エンドゲーム」を視聴したところ、映像の鮮明さが高く評価されました。とくに明るさやまぶしさの表現に長けており、「特殊効果の閃光をうまく再現できていた」との声が寄せられています。
解像感も良好で、画面全体を強調しながらくっきりと描写。登場人物の輪郭や衣装をやや強調しすぎたり、遠近感のあるシーンでは細かい部分まで表現しきれていなかったりしたものの、総合的には満足度の高い画質といえます。比較した暗部がつぶれて見えにくかった商品とは異なり、没入感ある映像を楽しめそうです。
動きの滑らかさは申し分ありません。YouTubeプレミアムでサッカーを視聴した専門家の折原さんからは、選手やボールの動きにブレがなくスムーズに描写されていた点が好評です。
比較したほかの商品には素早い動きの残像感が気になったものがいくつかありましたが、非常に滑らかな本品は目が疲れにくく、スポーツの試合に集中しやすいといえます。激しいアクション系の番組にも向いていますよ。
音質もハイレベルです。「アベンジャーズ / エンドゲーム」を視聴した折原さんは音の解像度を高く評価し、「セリフが聞き取りやすく、声のニュアンスまで出ていて感情も伝わる」とコメント。オーケストラの低音や声の厚みも十分に再現できていました。
音の定位感も良好で、画面内の左右の位置や前後に移動する感覚をはっきり出せています。音に包まれるほどではないものの、ある程度のサラウンド感も味わえました。シーンに合わせて音を再生する技術「Dolby Audio」にも対応していますよ。
また、専用ソフトを使って数値的な観点からも音量を確認したところ、声のクリアさや厚みに関わる音域の大きさは平均約70.4dBを記録。全体平均の約67dB(※2025年3月時点)を上回る優秀な数値で、高い声から低い声まではっきり聞こえるボリュームがありました。
低音もノイズに紛れることなく、十分な大きさを出せています。低音域のボリュームを測定すると、全体平均の約73dB(※2025年3月時点)を超える平均約75.40dBをマークしました。実際に聞いたサウンド、数値的に検証したサウンドともに高評価で、迫力ある雰囲気を堪能できるでしょう。
楽に投影するための機能が充実しているのもうれしいポイント。スクリーンの形を長方形に整える「自動台形補正」や、ピントを自動で合わせる「オートフォーカス(焦点調整)」などの機能が備わっていました。
このほか、本体とスクリーンの間にある障害物を避けて投影する「障害物自動回避機能」や、画面サイズがスクリーンに自動でフィットする機能などもああり、はじめて設置する際も投影の手間はかかりにくいといえます。
比較した半数以上の商品にはなかった、「壁色補正機能」があるのも魅力です。壁の色が白くない場合でも、投影する光を自動で調整して色味を補正。壁の色は、ライトグリーン・ライトイエロー・ライトブルー・ピンク・ペールオレンジ・ホワイトの6色に対応しています。
OSにはGoogle TVを搭載し、ネット機能も豊富。Netflixに正式対応しているほか、Amazon Prime Video・YouTube・Disney+といった主要配信サービスを含む約10,000以上のアプリのなかから、好きなネット動画を視聴できます。
リモコンには3つのアプリショートカットがあり、Netflix・Amazon Prime Video・YouTubeならワンタッチでアクセス可能。音声操作もできるので、動画を探すなどの検索もスムーズに進められそうです。Wi-Fi規格はWi-Fi6で、高速かつ安定した通信が期待できます。
スマホの画面を投影できるミラーリング機能にも対応し、スマホの画面を複数人で見たいシーンなどに便利です。専用アプリ「SmartRemote」を使えば、座ったままスマホから本体を操作できますよ。
動作音もかなり静かです。本体のファンから直線10cmの場所で騒音値を測定すると、図書館内より静かなレベル(参照:日本騒音調査 騒音値の基準と目安)の37.3dBを記録。満足の基準とした40dBや全体平均の約44dB(※2025年3月時点)より優秀な結果でした。
映画鑑賞時は、音に邪魔されることなく作品の世界観に没入できそうです。緊迫感あるシーンにも集中しやすいでしょう。
BenQ GP520 4K ホームプロジェクターにはたくさんのよい点がある反面、気になる点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
基準値と比べた際の正確さを表す、色の再現性はいまひとつの評価です。国際規格「BT.709」条件下での色の精度を測定すると、基準値との差を表すΔEの値は10.06と大きめでした。満足の基準とした5以下には届かず、人によっては色味に違和感を覚えるかもしれません。
一方で、色の鮮やかさを左右する数値は悪くない結果に。国際規格「BT.2020」に対する色域のカバー率は72.3%で、満足の基準80%には及ばなかったものの、全体平均の70%(※2025年3月時点)を上回りました。
実際に映画「アベンジャーズ:エンドゲーム」を視聴した専門家の折原一也さんからは、「映画としては少し鮮やかすぎる印象」との声があり、製作者の意図した世界観は再現しきれない可能性があります。ただ同時に「肌色などの重要な色はきれい」とも評価しており、鮮明な色合いが好きな人にはよいでしょう。
起動時間はあと一歩の評価に。リモコンで電源ボタンを押してから操作可能になるまでの時間は平均30.63秒。満足の基準とした20秒よりは遅かったものの、全体平均の約30秒(※2025年3月時点)と同レベルでした。
比較した商品内では悪くない結果とはいえ、10秒以内で立ち上がった上位商品と比べると、待たされている感覚になる可能性があります。使用する際は早めに起動させておくのがよいでしょう。
値段の高さも気がかりです。価格は220,000円(※2025年3月時点・公式オンラインショップ参照)と高価で、購入時の費用を抑えたい人には手が届きにくいといえます。
とはいえ、上位商品の多くは20万円を超えていました。本品も上位商品に匹敵する性能があり、明るく滑らかな映像を投影できる点が魅力。予算に余裕がある人はぜひ検討してみてください。
解像度 | 4K |
---|---|
明るさ(ANSIルーメン) | 1508ANSIルーメン |
良い
気になる
ミラーリング | AirPlay、chromecast |
---|---|
音声操作 | |
レンズシフト機能 | |
スピーカー出力 | 12W×2 |
Netflix認証 | |
障害物自動回避 | |
入力端子 | HDMI端子、DisplayPort、USB Type-A、USB Type-C |
HDR対応 | HDR 10、HDR 10+、HLG |
Dolby Audio対応 | |
Bluetooth対応 | |
天井投影可能 | |
稼動時騒音 | 37.3dB |
奥行 | 225mm |
幅 | 241mm |
高さ | 151mm |
重量 | 3.7kg |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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(4,738件)
BenQ GP520 4K ホームプロジェクターの取扱店舗は、BenQの公式オンラインショップなどです。公式オンラインショップでは沖縄・一部離島を除いて送料無料で購入できますよ。
このほか、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどでも販売を確認できました。ECサイトのなかには公式ショップもあるので、普段お使いのサイトをチェックしてみてください。
なお公式サイトでは、BenQの社名・住所を利用したネットショッピング詐欺に関する注意喚起を行っています。非正規取扱店で購入した商品は無償での保証を受けられないため、購入後の保証サポートを受けたい人は必ず正規取扱店で購入しましょう。正規取扱店は公式サイトで確認できます。
最後に、きれいな映像を楽しめたほかの商品をご紹介します。
XGIMIのHORIZON S Maxは、映像の明るさ・クリアさに長けた高性能な1台。最大輝度(投影面の明るさ)は1890ANSIルーメンと非常に明るく、外の光が入る昼間でもきれいな映像を投影できます。実際に視聴すると人物の肌ツヤなど細かい部分まで表現されており、動きの滑らかさも優秀でした。起動時間も7.22秒とスピーディです。
鮮明さ・滑らかさにこだわるなら、XGIMIのHORIZON Ultraがおすすめ。実際に専門家が視聴すると、顔の立体感から奥行きまでしっかり表現されており、映像のメリハリもトップクラスでした。素早い動きの描写も非常に滑らかで、カクつきも気になりません。起動はわずか8.95秒と短く、サッと見始められますよ。
解像度 | 4K |
---|---|
明るさ(ANSIルーメン) | 1890ANSIルーメン |
良い
気になる
ミラーリング | DLNA / Google Cast |
---|---|
音声操作 | |
レンズシフト機能 | |
スピーカー出力 | 12W×2 |
Netflix認証 | |
障害物自動回避 | |
入力端子 | HDMI端子、USB、DC |
HDR対応 | HDR 10、Dolby vision、HLG |
Dolby Audio対応 | |
Bluetooth対応 | |
天井投影可能 | |
稼動時騒音 | 38.7dB |
奥行 | 174mm |
幅 | 273mm |
高さ | 234mm |
重量 | 4.8kg |
XGIMI HORIZON S MAXの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
解像度 | 4K |
---|---|
明るさ(ANSIルーメン) | 1591ANSIルーメン |
良い
気になる
ミラーリング | chromecast |
---|---|
音声操作 | |
レンズシフト機能 | |
スピーカー出力 | 12W×2 |
Netflix認証 | |
障害物自動回避 | |
入力端子 | HDMI端子、USB、DC、LAN |
HDR対応 | HDR 10、Dolby vision、HLG |
Dolby Audio対応 | |
Bluetooth対応 | |
天井投影可能 | |
稼動時騒音 | 39.5dB |
奥行 | 170mm |
幅 | 224mm |
高さ | 265mm |
重量 | 5.2kg |
XGIMI HORIZON Ultraの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
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