清潔な蒸気で快適にうるおすと謳う、ZOJIRUSHI(象印)スチーム式加湿器 EE-DC50。「しっかり加湿できる」「お手入れが楽」と評判です。しかし、「音がうるさい」などの口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の加湿器とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、加湿器選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
象印 スチーム式加湿器 EE-DC50は、カビが繁殖しにくく清潔に使えるものを探している人におすすめです。7日間連続で稼働させた後のタンク内の水を専門機関で確認すると、カビ菌は数個しか確認できず。比較した商品には21個以上のカビ菌が発生したものもあったなか、こちらは「清潔な蒸気のスチーム式」との謳い文句どおり、清潔さを保ちやすいですよ。
「お手入れ簡単」を謳うとおり、パーツの洗浄も楽ちん。洗浄が必要な部品は4個で、水洗いや布で拭くのみです。洗うのが億劫な加湿フィルターもありません。比較した商品には毎日の水洗いに加えて定期的なつけ置き洗いが推奨されているものもありましたが、こちらは「お手入れが楽」との口コミどおり手軽です。
「音がうるさい」との口コミに反し、稼働音も静かでした。弱モードなら35dBと夜間の戸建て住宅街並みの静かさ(参照:環境省)ですよ。ただし、加湿性能は高評価には届かず。湿度30%の部屋は、30分で71%まで上げるにとどまっています。小さめの部屋で使うには十分ですが、上位商品には100%まで加湿できたものもありました。
水を沸騰させて加湿する設計ゆえに、電気代が高くなるのもネックです。消費電力は実測値で985Wで、毎日8時間稼働する場合の電気代は3,000円ほどかかります。給水や排水がしやすい工夫もあまり見られないうえに、稼動中・稼動後の吹き出し口と本体が熱くなるのも気になりました。熱くなる箇所と操作ボタンが近くにあるため、稼動中の操作は注意が必要です。
値段は執筆時点で20,000円ほどと、比較したなかではやや高め。お手入れのしやすさやカビの生えにくさを重視する人には向いていますが、小さな子どもがいる家庭・節電したい人には不向きです。電気代を抑えつつパワフルに加湿できた、ほかの商品もチェックしてみてくださいね。
今回ご紹介するスチーム式加湿器 EE-DC50は、調理家電や生活家電を手がける象印マホービンから2021年に発売されたモデル。「清潔な蒸気のスチーム式」とアピールしており、沸騰させたきれいな蒸気を約65℃まで冷まして部屋を加湿するのが特徴です。
加湿方式はスチーム式で、沸騰したお湯の水蒸気で加湿する仕様。カビの原因となる菌が繁殖しにくい方式です。
適用畳数は木造和室で8畳・プレハブ洋室で13畳。リビングや寝室での使用に向いています。部屋を加湿しすぎるとカビの原因や電子機器の故障につながる恐れがあるので、加湿器を設置する部屋の畳数に適したものを選びましょう。
連続約8時間の加湿ができるので、長時間の使用にも向いています。入タイマーは4・6・8時間、切タイマーは1・2・4時間、それぞれ3段階タイマーを個別に選択可能。睡眠時間にあわせて設定しておくと、都度設定する手間が省けますよ。
稼働中は吹き出し口が熱くなりますが、チャイルドロック・ふた開閉ロック・転倒湯もれ防止構造などの安全対策がとられています。
本体サイズは幅24.0×奥行27.5×高さ36.5cm、重量は2.9kgの円柱型です。カラーはホワイトとグレーの2色から選べます。シンプルなフォルムとナチュラルなカラー展開で、幅広いインテリアにマッチするでしょう。
購入時は、お手入れの際に使用できるクエン酸が付属します。お湯に溶かしたクエン酸を入れて稼働するだけで洗浄できるので、メンテナンスは簡単ですよ。
今回は、象印 スチーム式加湿器 EE-DC50を含む加湿器全48商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証の内容は以下のとおりです。
最初は、加湿性能の高さの検証です。約2畳・湿度30%の恒温恒湿室で各商品を最も強いモードで稼動させ、30分で湿度がどれだけ上がるかをチェック。乾燥した広い空間をすぐに快適な湿度にできるか評価しました。
30分後の湿度は41%アップの71%にとどまる結果に。比較した商品には100%まで加湿できるものもあったことをふまえると、「しっかり加湿できる」という評判ほどの結果が得られたとはいえません。とはいえ、寝室や個室などの小さめの部屋で使う分には十分な加湿性能でしょう。
比較したところ、気化式・加熱気化式の商品は加湿性能に優れる傾向がありました。こちらはスチーム式を採用しており、上位商品ほどスピーディに加湿できるとはいえず。パワー重視で選びたい人は、加湿方式にも注目してみてくださいね。
次に、カビの生えにくさの検証です。加湿器に1日1回水を継ぎ足しながら、7日間連続で稼動。その後、加湿器内の水に含まれるカビ菌の有無を専門機関で確認し、カビ菌が少ない商品ほどおすすめと評価しました。
あわせてお手入れのしやすさも検証。お手入れが必要な部品の多さ・お手入れを知らせる機能の有無・タンクの形状か・加湿フィルターの有無・フィルターの交換頻度は少なく済むかをチェックしました。分解パーツ数が少ないうえ、お手入れの頻度が少ない商品を高評価としています。
専門機関で検査した結果、7日間連続で稼働した加湿器内の水には数個しかカビ菌が見られませんでした。「清潔な蒸気のスチーム式」を謳うだけあり、カビの発生を抑えて清潔な水で加湿できるでしょう。
比較したところ気化式や超音波式はカビ菌が増えやすい傾向があり、なかには21個以上とかなりカビ菌が繁殖したものも。対して本品のようなスチーム式は、水を沸騰させて加湿する設計ゆえに菌が抑えられる傾向がありました。
加湿フィルターがないのもうれしいポイント。比較した商品には月に1回、加湿フィルターのつけ置き洗いや定期的な交換が必要なものもありましたが、こちらはもちろん不要です。汚れがひどいときはクエン酸を入れて稼働させればよく、「お手入れが楽」という評判にも頷けます。
ポットのような見た目と形状で、気になる汚れに直接手が届きやすいのもお手入れがしやすい理由のひとつ。家電の定期的な清掃が億劫に感じる人にはうってつけですよ。
続いて、給水・排水のしやすさの検証です。給水タンクの取っ手の有無・タンクはシンクに収まり、給水しやすい形状か・給水後、タンクの向きを変える必要があるか・タンクを持ち運ばずに給水できるか・タンクのみ外せば排水できるかに注目し、給水・排水がしやすかを評価しました。
あわせて稼動中も水量を把握できるか・加湿量の自動調節ができるか・本体上部に持ち手があるかをチェック。使いやすさも検証しました。
給水・排水しやすい工夫はあまり見られませんでした。タンクは本体と一緒になっており、取り外して給水ができません。
取扱説明書には別の容器で水を入れるとの記載があります。タンク容量4.0Lとたっぷり入るので、水を入れ持ち運ぶための大きめのペットボトルなどを用意しておくとよいでしょう。
排水は本体からのみ可能。比較したなかには本体・タンクの両方から排水が必要なものもありましたが、こちらは本体だけで完結するので手軽です。ただし、本体が冷めてから上フタの開閉・着脱を行わないと、やけどをする恐れがあるので注意してくださいね。
使い勝手はいまひとつ。取っ手つきで持ち運びはしやすいものの、稼働中はタンク内の水位が確認できません。就寝前など長時間使用する際は、稼働する前に水量を確認するとよいでしょう。
加湿量は、しっかり・標準・ひかえめの3段階で設定可能。途中で加湿量を変更したい場合は操作が必要ですが、設定にあわせた湿度の調整は自動です。比較した加湿量の自動調節機能がないものよりも、加湿のしすぎによるカビの発生を気にしなくてすむでしょう。
稼働中の本体が高温になるのは気がかりです。吹き出し口と操作ボタンが近いため、稼働中に操作するとやけどをする恐れがあります。小さな子どもには操作をさせないなど工夫してくださいね。
次に、静かさの検証です。加湿器から50cm離れたところに騒音計を配置し、一番弱いモードで実際に稼動させました。より静かなものほど高評価としています。
騒音値の平均は37dBと、高評価の基準とした35dBと同等のレベルでした。強モードで稼働中はポットのように水蒸気が出る音が聞こえるものの、42.5dBと図書館の館内と変わらぬ騒音レベル(参照:環境省)です。弱モードでは35dBとより静かで、「音がうるさい」との口コミは払拭したといえます。
比較したなかにはファミリーレストランの店内と同程度の騒音値を記録したものもありましたが、こちらは会話やテレビの音を邪魔しにくいでしょう。あくまで加湿器から50cmの位置の音量なので、実際はそこまで気にならないといえます。
最後に、消費電力の低さの検証です。加湿力の検証時にワットモニターを接続し、実際に稼動。1日中稼動し続けても電気代が気にならない商品なのかを確認しました。
消費電力は985Wとかなり高めです。比較したところ、本商品のようなスチーム式は水を沸騰させる仕様上、消費電力が高い傾向がありました。
仮に毎日8時間稼働させた場合、とくに消費電力が低かったパナソニックの気化式の商品は電気代が月100円未満なのに対し、こちらは3,000円ほど。節電したい人には向いていません。タイマーや加湿量の調節機能を活用し、少しでも消費電力を抑えるようにしましょう。
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効果的に加湿したい場合は、温度の高い場所に置きましょう。暖房の効いた場所や暖かさが確保されやすい場所で加湿器を使用すると、部屋全体への湿気の行き渡りがスムーズになります。
窓際や低い位置など温度の低い場所は寒さにより湿気が冷えてしまうため、置かないほうがベター。なお、サーキュレーターと併用して室内の空気を循環させるとより効率よく使えますよ。
菌が繁殖しやすい加湿器は、定期的なお手入れが必須。家電製品アドバイザーの箕原さんは、「お手入れしないと菌が繁殖し、菌だらけの水をそのまま噴き出すことがある」とコメントしています。ここでは正しいお手入れ方法を紹介するので、参考にしてください。
内部の上ブタと蒸気カバーを外したら、水で洗い流して乾燥させます。本体や上ブタの外装は、やわらかい布で汚れを拭き取りましょう。
月に1~2回はクエン酸洗浄が推奨されています。クエン酸をコップに溶かしてタンクに入れ、満水線まで水を注いだら1時間30分稼働させればOK。洗浄後は本体が冷めてからお湯を捨てて、タンク内を水ですすぎましょう。
象印 スチーム式加湿器 EE-DC50は、大手ECサイト(Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング)で購入可能。取扱店舗によって値段に数千円の差があるので、送料ふまえていくらになるか比較してみてくださいね。
家電量販店にも置いている場合があります。セールやクーポンでお得に購入できる可能性もあるので、お近くの店舗に在庫の有無を確認してみましょう。
最後に、ほかのおすすめ商品をご紹介します。
シャープのプラズマクラスター 加湿器 HV-S75は、プレハブ洋室で21まで使えるハイパワーモデル。稼働から30分後には室内の湿度を100%まで加湿し、優れた加湿性能を見せつけました。給水はタンクと本体上部のどちらからも可能。バケツ型タンクを採用しており、お手入れも簡単です。
スチーム式の加湿器がほしいなら、東芝のスチームファン式加湿器 TKA-S45Aをチェック。稼働から30分で2畳の部屋を99%まで加湿し、優れた加湿性能を発揮しました。7日間の稼働ではカビ菌が繁殖せず、清潔な加湿が期待できます。消費電力は実測値で366Wと、スチーム式としては控えめでした。
加湿方法 | 加熱気化式(ハイブリッド式) |
---|---|
素材 | 不明 |
設置方法 | 据え置き型 |
給水タンク形状 | バケツ式 |
タンク種類 | 着脱式 |
給水位置 | 上部 |
適用畳数(木造和室) | 12.5畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 21畳 |
幅(公称値) | 28cm |
奥行(公称値) | 21cm |
高さ(公称値) | 45.5cm |
重量(公称値) | 約5.0kg |
幅(実測値) | |
奥行(実測値) | |
高さ(実測値) | |
重量(実測値) | |
電源コードの長さ | 約1.8m |
タンク容量 | 約4.0L |
放散率 | |
加湿量 | 最大750mL/h |
連続加湿時間 | 強:約5.3時間、静音:約19時間 |
連続加湿時間(給水持ち) | 強:約5.3時間、静音:約19時間 |
連続加湿時間(バッテリー持ち) | |
充電時間 | |
1日あたりの電気代目安 | |
消費電力(公称値) | 335W |
電源 | 電源コード式 |
部品の数 | 不明 |
稼動音 | 強:41db、静音:23dB |
加湿フィルターなし | |
タンクの幅 | 不明 |
タンクの奥行 | 不明 |
タンクの高さ | 不明 |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | 不明 |
静音設計 | |
2Way給水可能 | |
用途 | 寝室・部屋用 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 切:6時間 |
減灯・消灯機能 | |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
ヒーターオフ機能 | |
吹き出し口の温度 | |
最小稼動音 | 不明 |
最大稼動音 | 不明 |
転倒防止機能 | |
特徴 | |
対象 | 赤ちゃん用 |
形状 | タワー型 |
使い捨てフィルター対応 | |
マグネットプラグ式 | |
キャップ取り付け式 | |
リモコン付属 | |
スマホ連携可能 | |
ドリンクホルダー対応 | |
折りたたみ可能 | |
組み立て式 | |
デザイン | 不明 |
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加湿方法 | スチーム式 |
---|---|
適用畳数(木造和室) | 8畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 13畳 |
連続加湿時間 | 強:約8時間50分 |
1日あたりの電気代目安 | 約24.2円 |
最小稼動音 | 58.6dB |
良い
気になる
タンク種類 | 着脱式 |
---|---|
幅(公称値) | 26.4cm |
奥行(公称値) | 25.7cm |
高さ(公称値) | 28.5cm |
重量(公称値) | 3.3kg |
幅(実測値) | 25.9cm |
奥行(実測値) | 25.5cm |
高さ(実測値) | 27.9cm |
重量(実測値) | 3.11kg |
電源コードの長さ | 1.4m |
加湿量 | 450mL/h |
加湿フィルターなし | |
タンクの幅 | |
タンクの奥行 | |
タンクの高さ | |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | 不明 |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
空焚き防止機能 | 不明 |
2Way給水可能 | 不明 |
タイマー設定最大時間 | 4時間 |
減灯・消灯機能 | 不明 |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
吹き出し口の温度 | 42.0℃ |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 |
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