デザイン性の高さと持ち運びのしやすさに定評のあるの卓上加湿器、Stadler Form Emma。「デザインもかっこよくコンパクト」と評判です。しかし「加湿量は多くない」という口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の卓上加湿器とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、卓上加湿器選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Stadler Form Emmaは、手軽に顔にミストを当てられるのが魅力ですが、加湿量は物足りません。商品を稼動させたところ、1時間あたりの加湿量はレベル2(強)で46.68mL/hを記録。比較した商品も20〜100mLのものが多く、卓上加湿器としては平均的な数値です。しかし「加湿量は多くない」との口コミどおりオフィス内の乾燥対策には不十分で、「いつでもどこでも、うるおいを感じられる」と謳うとおりの効果は期待できません。
一方、斜めにミストが出るタイプで、直接ミストを顔に当てやすいのはメリット。比較した真上にミストが出るタイプの商品よりは、効率的に顔周りを加湿できるといえます。しかし、顔まわりにミストが舞っていると集中力を妨げる可能性が。パソコンや精密機器にミストが当たると故障の原因にもなるので注意が必要です。
加湿可能時間を計測すると、レベル2(強)で約7時間48分と長めでした。比較したなかには4時間ほどしかもたない商品があったのに対し、朝に給水すれば夕方まで使用できます。タンクの容量は500mLと小さく、給水や排水を手早く済ませられるのもポイント。レベル2(強)での使用時の運転音も平均34.5dBと静かで、静かな場所でも周りを気にせず使えるでしょう。
シンプルな構造でお手入れは簡単です。お手入れが必要なパーツは、タンク・本体・給水トレイの3つと少なく、負担になりにくいといえます。加湿器で懸念されることが多いカビが生えにくいのも利点。1日1回水を継ぎ足しながら5日間連続で稼動したところ、カビはほぼ生えていませんでした。ただし、細菌は数多く生育していたので、水の交換は毎日行いましょう。
本体は幅12.6×奥行8×高さ21.5cm。車のドリンクホルダーには入らないものの、デスクに置きやすいサイズで、「デザインもかっこよくコンパクト」という口コミにも納得です。USB接続にも対応し、コンセントがなくても使えるのも便利。給水やお手入れの手間も少ないため、デスクでPCなどの電子機器をあまり使わない人で、顔にミストを直接当てられる環境を用意できるなら候補になります。
とはいえ、ミストを顔に当てて作業したいという人は少ないでしょう。デスクワーク中の乾燥対策としては、本品に限らず卓上加湿器よりもマスクをつけるほうがおすすめです。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
今回ご紹介するのは、組み立て式の卓上加湿器、Stadler Form Emma。土台部分をボトルの中にしまえ、付属の収納袋に入れて持ち運べるのが特徴です。オフィスやホテルなど「いつでもどこでも、うるおいを感じられる」と謳っています。
販売元は、スイスに本社を置く家電ブランドstadler form。本品以外にもカラフルなカラーが用意されたアロマディフューザーのstadler form jasmineなど、デザイン性と機能性を兼ね備えた商品を多く提供しています。日本の正規代理店は、国内外でセレクトしたこだわりある商品を販売するアントレックスです。
カラーはブラック・ホワイトの2色展開。どちらも1色で統一され、スタイリッシュなデザインです。オフィスで使用しても違和感がないでしょう。
今回はStadler Form Emmaを含む、人気の卓上加湿器を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
室温20℃・湿度30%に設定した約2畳の恒温恒湿室で、商品を30分間稼動させます。運転前後の本体重量差をもとに30分で消費した水量を実測し、水タンクの容量をもとにどのくらいの時間加湿できるかを算出しました。
その結果、加湿可能時間は、レベル2(強)で約7時間48分と長め。公称値の約8時間とほぼ同じ記録でした。比較したなかには4時間ほどしか使えないものがあったのに対し、朝の給水で夕方まで使用でき給水の手間を省けるでしょう。頻繁に給水するのが難しい仕事中も加湿し続けられます。
50cm離れたところから商品の運転音を3回ずつ計測したところ、レベル2(強)でも平均34.20dBと控えめな音量でした。レベル1(弱)モードなら平均33.67dBとさらに静かに。比較した多くの商品も静音性が高い傾向がありましたが、こちらも負けていません。
全国環境研協議会 騒音調査小委員会が公開している目安を参照したところ、33dBや34dBは戸建住宅地(夜間)程度の音とのこと。オフィスや寝室で利用しても音が気になることは少ないでしょう。
加湿器で懸念されやすいカビが生えにくいのも利点。加湿器に水を継ぎ足しながら5日間連続で稼動させたあと、加湿器内に含まれるカビ菌と細菌の有無を専門機関で確認しました。その結果、比較した多くの商品と同様にカビはほとんど発生していませんでした。
しかし、細菌は数多く生育。比較した商品の約半数が5日間の連続使用で細菌が多く繁殖しており、こちらも例外ではありませんでした。水の交換は毎日するようにこころがけましょう。
なお、本体はシンプルな構造でお手入れは簡単です。お手入れが必要なパーツは、タンク・本体・給水トレイの3つと少なめ。掃除が面倒な気化フィルター・加湿トレーもありません。比較したなかには7つもお手入れするものがあったのに対し、手間が少なくわずらわしく感じにくい設計です。サイズも幅12.5×奥行8×高さ21.5cmとコンパクト。掃除をする面積が少なく、素早くお手入れができるでしょう。
<お手入れの楽さ>
タンクの容量は500mLと小さく、給水や排水を手早く済ませられるのもメリットです。タンク以外に本体の上部から給水できる2way給水には非対応であるものの、タンクが大きすぎないので持ち運びやすく、蛇口まで片手でも気軽に持って行けるでしょう。
ただし、排水を行うのはタンクと本体の2か所と多めです。加えて、比較した商品内にはワンステップで給水・排水後のタンクを本体に設置できるものもありましたが、本品はタンクの向きを変える必要がありました。とはいえ、どちらも大幅に時間がかかる作業ではないため、手間には感じにくいでしょう。
幅12.5×奥行8cmとコンパクトな本体は、デスクに置いても邪魔になりにくいでしょう。電源がACアダプターとUSB接続の両方に対応しているのも便利。本体側がUSBType‐Cで、USBケーブルが付属されています。オフィスのデスクのまわりに使えるコンセントがない場合も使用可能です。モバイルバッテリーにも対応しているので、デスク以外にも出張や旅行などさまざまなシーンで使えます。
ただし、幅があり車のドリンクホルダーには入りません。比較したなかには、直径7.3cm未満ですっぽり収まる商品もあったので、車で使用したい人はそちらを検討してくださいね。
本体に吸盤などの転倒を防ぐ工夫は見られませんでしたが、水の残量を確認しやすいタンクは利点。給水のタイミングを把握しやすいでしょう。
温度・湿度を一定に管理できる恒温恒湿室で商品をレベル2(強)に設定し、稼動したところ、1時間あたりの加湿量は46.68 mL/hを記録。比較した商品は20〜100L/hの間のものが多く、卓上加湿器としては平均的な加湿力といえます。
しかし、オフィスや寝室の加湿におすすめな一般的な中型加湿器の加湿量は100〜300mL/hであることをふまえると、比較した大半の商品と同様に加湿量は控えめ。「加湿量は多くない」という口コミどおり、デスクの周りの湿度をあげるのは難しく、「いつでもどこでも、うるおいを感じられる」という謳い文句ほどの効果は得にくいでしょう。
顔まわりを加湿したい場合は、顔に直接ミストを当てる必要があります。本品は比較したうち、顔に直接ミストを当てやすい傾向があった斜めにミストが出るタイプ。真上にしかミストが出ないタイプより効率的に顔周りを加湿できるのはメリットです。
ただし、顔まわりにミストが舞っていると集中力を妨げる可能性が。パソコンなどの精密機器にミストが直接当たると故障の原因にもなるため、使用時は注意が必要です。
仕事中の乾燥対策には、部屋全体の湿度を加湿器であげることが大切です。部屋全体の湿度をあげられる加湿器が置けないとしても、基本的には卓上加湿器よりはマスクをつけるなどほかの乾燥対策のほうが効果的といえます。
加湿方法 | 超音波式 |
---|---|
加湿量 | レベル1(弱):約30mL/h/レベル2(強):46mL/h(実測値) |
連続加湿時間(給水持ち) | 7時間48分 |
電源 | USB式、ACアダプター |
良い
気になる
幅(公称値) | 12.6cm |
---|---|
奥行(公称値) | 7.8cm |
高さ(公称値) | 21.3cm |
重量(公称値) | 304g |
チャイルドロック機能 | |
除菌機能 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
用途 | デスク用、寝室・部屋用 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
6,540円
(最安)
販売価格:6,600円
ポイント:60円相当
送料無料
ここでは、比較した卓上加湿器のなかで加湿力が高かったものや車内でも使いやすい商品をご紹介します。
オフィスで顔まわりを加湿できる卓上加湿器がほしいなら、リズム MIST Minもおすすめです。連続モードで加湿したところ、加湿量は113mL/hを記録。Stadler Form Emmaの2倍以上の数値で、中型の加湿器にも劣らない加湿力を発揮しました。
ミストが斜めから出る仕組みで、ミストを顔に当てやすいのも利点。台の上に置くなど調節すれば、顔周りを効率的に加湿できるでしょう。見た目もシンプルでオフィスでも違和感なく使えます。サイズも幅・奥行ともに10cm以下とコンパクトで邪魔になりにくい設計です。
しかし、電源方式はACアダプターのみ。コンセントがない場所では使用できません。購入前にデスク周りに使用できるコンセントがあるか確認してください。また、加湿可能時間は4時間29分と短め。1日の使用にはこまめな給水が必要です。コンパクトタイプですが、車のドリンクホルダーには入らないので注意しましょう。
加湿力は比較したなかでトップクラスで、顔に直接ミストを届けられるのが利点。中型以上の加湿器の導入が難しい場合で、顔の乾燥が気になるなら、候補のひとつになりそうです。
Korobaan ポータブル KWY-053BNVは、約幅8.4×奥行8.4cmの筒状タイプです。一般的なドリンクホルダーにすっぽりと収まりやすいサイズになっています。加えてコードレスでも最大4時間の連続運転ができ、移動の際のお供にぴったり。底面には倒れにくいよう吸盤がついています。
水筒のような形状をしているため、給水にも手間はかかりません。フタを外すだけで水を入れられるシンプルな形状は、お手入れにも時間はかからないでしょう。
比較した商品内にはモノトーンのデザインのものが多かったなか、ブルーカラーを採用したデザインも目を引きます。ほかにホワイトカラーをラインナップしているECサイトもあったので、好みに合わせて選んでくださいね(※2024年11月時点)。
加湿量が控えめだった点や、ミストが上方向にしか噴射しないことから、オフィスで顔まわりを加湿したい人には向いていません。とはいえ、車内の乾燥対策として使うなら候補になるでしょう。
Stadler Form Emmaは、公式日本正規代理店であるアントレックスのオンラインストアで販売されています。値段は、2024年11月時点で6,600円(※公式サイト参照)で送料は無料です。ラッピングも無料で利用できます。
Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど大手ECサイトにも取扱店舗がありました。普段貯めているポイントでお得に購入できるのでチェックしましょう。
コンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。