水道水を注ぐだけでカビや細菌を99.9%以上除菌すると謳う、カドー 加湿器 STEM 630i HM-C630i。「音が静か」「水を補充しやすい」と評判です。しかし、「メンテナンスが大変」といった口コミもあり、購入しようか迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の加湿器とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、加湿器選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
カドー 加湿器 STEM 630i HM-C630iは、デザイン性や電気代の安さを重視したい人におすすめです。強モードで稼働させて消費電力を確認したところ、実測値で37Wとかなり低めでした。比較した商品には900Wを超えるものもあったのに対し、省エネ性能に優れています。加湿量を自動で調節するモードもあり、ほったらかしでも過加湿になりにくいでしょう。
珍しい筒形デザインも特徴です。インテリアになじむおしゃれなデザインながら、稼働中もタンク内の水量が見えて実用的ですよ。加湿性能も申し分なく、広い部屋もうるおせるほど。湿度30%に設定した2畳の部屋は、30分で84%まで上昇しました。90~100%まで加湿できた上位商品には一歩及びませんが、パワフルな加湿力を謳うとおりの実力です。
一方で、衛生面には懸念が残ります。水をつぎ足して1週間使用するとカビが21以上発生しました。カビや細菌を99.9%以上除菌すると謳っていますが、こまめな水の入れ替が必要です。タンクとダクトは長い柄のついたブラシがないと洗えず、綿棒でも掃除しにくいパーツがあるのも気になりました。「メンテナンスが大変」との口コミどおりの結果です。
「水を補充しやすい」との口コミに反し、給水にも手間がかかります。上部からでも給水できますが、タンクが長く直接給水する場合はシンクに収まりません。排水もタンク・トレーの2か所とも行う必要があります。稼働音は口コミで評価されていたように静かで、寝室でも気兼ねなく使用できるでしょう。
値段は執筆時点で税込49,800円(公式サイト参照)と、比較したなかでは高価格帯。カドーらしいデザインや電気代の安さ・スマホでも操作できる点は魅力的ですが、約半年に1回カートリッジの交換に約6,000円の費用がかかるのはネックです。加湿性能やお手入れのしやすさ・使いやすさを重視したい人は、ほかの商品を検討してみてくださいね。
カドー 加湿器 STEM 630i HM-C630iは、水槽内に特殊な抗菌プレートを搭載した加湿器。水道水を注ぐだけでカビや細菌を 99.9% 以上除菌すると謳っています。前モデルである620との大きな違いは、スマートフォンと連携できる機能を搭載した点。外出先からでも室内の状態を確認できるうえ、リモート操作もできます。
販売元のカドーは、2011年に美しい空気と心地よい空気感を創出するとして設立した家電ブランドです。空気をデザインするをフィロソフィーに掲げ、美しさと使いやすさにこだわったアイテムを創出。空気清浄機やサーキュレーターなどのアイテムを多数展開しています。
加湿方式は、消費電力が低いものが多い超音波式を採用。「加湿しながら除菌する」をコンセプトとしており、水道水に含まれるカルシウム成分が原因となるホワイトダストの発生を抑制します。
適用畳数は木造和室で約10畳・プレハブ洋室で約17畳、タンク容量は約2.3Lです。最大約600mL/hのパワフルな加湿力をアピールしており、運転を自動で制御するモードも搭載されています。1・4・8時間のタイマー機能もついているため、就寝時も使いやすいですよ。詳しいスペックは、以下をご参照ください。
商品名のSTEMが植物の茎や幹など意味するとおり、茎状に伸びたスタイリッシュなデザインが特徴的。高さ855mmの吹き出し口から舞うマイクロミストが、部屋全体をうるおす設計です。タンク下のライトの色で湿度を可視化する仕組みで、電気代の節約をサポートしつつインテリア性にもこだわっています。
メンテナンスを楽にするため、上部からの給水に対応しているのもポイント。取り外せるコードや角のないデザインなど、拭き上げやすい構造を採用しています。なお、付属のフィルターカートリッジは、定期的な交換が必要です。6か月を目安に交換するようにしましょう。
カラーは全3色展開。検証で使用したクールグレーとホワイトは税込49,800円、上質なデザインに仕上げた限定モデルのブラックプレミアムは税込50,820円(※執筆時点・公式サイト参照)です。
今回はカドー 加湿器 STEM 630i HM-C630iを含む、加湿器全48商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、加湿性能の高さの検証です。温度20℃・湿度30%に設定した2畳の恒温恒湿室に加湿器を設置します。最も強いモードで運転し、湿度をどれほど上げられるかをチェックしました。
すると、湿度は30%から84%まで上昇。比較した上位商品には90~100%まで上昇したものもありましたが、こちらも申し分ない加湿性能です。最大約600mL/hのパワフルな加湿力を謳っているとおり、広めの部屋でも空気をしっかりうるおせるでしょう。
比較したところ、特に加湿性能が高かったのは気化式・加熱気化式の商品でした。対してこちらは振動によって蒸気を出す超音波式ながら、気化式にも劣らず加湿力です。
続いて、カビの生えにくさ・お手入れのしやすさの検証です。1週間稼働させ続けたあとの加湿器内の水に含まれる菌の有無を専門機関で確認し、菌がほとんど生えなかった商品ほど高評価とします。
次に、掃除が必要な部品の数・お手入れの必要性を知らせる機能の有無・フィルターの交換頻度などをチェックしました。
1週間稼働後の水をチェックすると、21以上のカビが確認できました。水道水を注ぐだけでカビや細菌を99.9%以上除菌すると謳っていますが、カビが生えやすく、連続で稼働し続けるのには不向きです。
比較したところ、水を沸騰させて加湿するスチーム式はほとんどカビが生えませんでした。対して本商品と同じ超音波式は、タンク内にカビの原因となる菌が繁殖しやすい傾向があったため、毎日の水の交換・こまめなタンクの洗浄が必要です。
お手入れには手間がかかります。掃除が必要なパーツは7か所。比較した商品には2~4か所と少ないものもあったのに対し、「メンテナンスが大変」との口コミどおりの結果です。お手入れのタイミングを知らせる機能もありませんでした。 なお、詳細は以下のとおりです。
タンクとダクトを洗う際は、水筒を洗うような長い柄のついたブラシを使用しなければなりません。綿棒でも掃除しづらい細かいパーツがあるのも気になりました。比較したシャープ製品はフタのないバケツ型タンクでサッと洗えたのに対し、清潔を保ちやすいとはいえません。
乾燥する手間がかかる加湿フィルターはありませんが、内蔵されたカートリッジを約6か月に1回交換しないとならないのもネックです。公式サイトでは執筆時点で税込6,380円で販売されており、1年間のランニングコストは1万円を超えます。
次は、給水・排水のしやすさ・使いやすさの検証です。給水タンクに取っ手はついているか、持ち運びはしやすいかなどをチェックし、給水・排水の際に負担がかかりにくい商品を高評価としました。
使いやすさの検証では、稼働中の水量確認の可否・加湿量の自動調節機能・本体上部の持ち手の有無を調査。ストレスなく使える機能や工夫がある商品かチェックしました。
上部からでも給水できる2way仕様ですが、給水しやすいとはいえず。給水タンクを外して給水する際、タンクが長すぎてシンクに収まりません。比較したなかでバケツ型タンクを採用した商品は、高さ20cm以下と低めの設計でシンクの蛇口から給水しやすい傾向がありました。
給水後にタンクの向きを変える必要がないのは便利ですが、容量も約2.3Lと少なく給水頻度は多めです。排水時も手間がかかる構造で、タンクだけでなくトレーからも排水しなければなりません。
唯一、取っ手がない形状ながら筒状で持ちやすい点はプラス評価となりました。口コミでは「水を補充しやすい」と好評でしたが、タンクに直接給水する場合は億劫に感じそうです。
使いやすさは高評価を獲得しました。自動運転モードがあり、手動で設定する手間なく過加湿を防げる設計です。タンクが透明で常に水量が見え、給水のタイミングがわかりやすいのも魅力的。比較した商品には給水が必要なときしかランプが点灯しないものが多く、細かな配慮が感じられます。
ただし、本体上部に持ち手はありません。日中はリビング、夜は寝室と部屋を移動して使うのには不向きです。詳細は以下をご確認ください。
続いて、静かさの検証です。加湿器を弱・中・強モードで稼働し、50cm離れた位置で騒音計を用いて稼働音を計測しました。
各モードの稼働音を平均すると37.5dB。夜間の戸建住宅街と変わらぬ騒音値(※出典:環境省)で、「音が静か」という口コミにも納得の結果でした。比較した商品には45~55dBと全体的に音が大きいものもあったのに対し、こちらは寝室でも気兼ねなく使えるでしょう。
最後に、消費電力の低さの検証です。加湿力の検証時にワットモニターを接続し、強モードで使用した場合、実際にどのくらい電力を消費しているの確認しました。
すると、消費電力は37Wとかなり低め。とても満足とするレベルと設定した50Wを下回り、比較したなかでもトップクラスの省エネ性能です。本商品のような超音波式は消費電力が控えめで、水を沸騰させて加湿するスチーム式はかなり電力を消費する傾向がありました。長時間稼働させても、電気代は負担になりにくいでしょう。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
39,800円
(最安)
販売価格:39,800円
ポイント:0円相当
送料別
(147件)
カドー 加湿器 STEM 630i HM-C630iの性能を発揮するために、壁や周囲からは50cm以上開けておきましょう。吹き出し口の上部は、1m以上開けておく必要があります。
また毛足の長いじゅうたんや傾斜のある場所で使用すると、故障や落下の原因となるリスクがあるため注意が必要です。詳しくは、購入後に取扱説明書でご確認ください。
メーカーで推奨されているお手入れ方法は、以下の5ステップです。綿棒・スポンジ・柔らかいブラシ・柄の長いブラシを準備しておきましょう。
<お手入れ方法>
①各パーツを取り外す
②排水溝から水を捨ててすすぐ
③水槽部・ダクトホルダーの汚れをブラシやスポンジを使って落とす
④水槽の内側は柄の長いブラシを使用して汚れを落とす
⑤各パーツの汚れ・水気を乾いた布で拭き取る
(出典:公式サイト)
カドー 加湿器 STEM 630i HM-C630iは公式オンラインショップで販売していますが、執筆時点では在庫切れでした。Amazonや楽天市場・Yahoo!ショッピングといった大手ECサイトでは販売されているので、ぜひチェックしてみてください。
なお、カドー製品の取扱店舗は、公式サイトで検索できます。ショップによって在庫の有無・値段が異なるので、実店舗で買いたい人は事前に問い合わせましょう。
最後に、より使い勝手のよい商品をご紹介します。
シャープ プラズマクラスター HV-S75-Wは、加湿器選びで迷ったらまず検討したい一台。パワフルに加湿できるうえ、1週間水をつぎ足して使ってもカビはほとんど発生しませんでした。バケツ型タンクを採用しており、お手入れも楽ちんですよ。上部からの給水もでき、手間がかかりにくい商品です。
プレハブ洋室15畳までの部屋で使うなら、シャープのプラズマクラスター HV-S55-Wがおすすめ。タンクが低くシンク内で給水しやすいうえ、上部からも水を注げます。細部までお手入れしやすいつくりも魅力です。加湿性能も高く、エコモードを活用すれば電気代も抑えやすいですよ。
加湿方法 | 加熱気化式(ハイブリッド式) |
---|---|
素材 | 不明 |
設置方法 | 据え置き型 |
適用畳数(木造和室) | 12.5畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 21畳 |
幅(公称値) | 27.2cm |
奥行(公称値) | 20.6cm |
高さ(公称値) | 45.5cm |
重量(公称値) | 5.1kg |
電源コードの長さ | 1.8m |
タンク容量 | 約4.0L |
加湿量 | 強:750mL/h/静音:200mL/h/エコ(強):480mL/h |
連続加湿時間 | 強:約5.3時間/静音:約19時間 |
電源 | ACプラグ式 |
部品の数 | 不明 |
加湿フィルターなし | |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | |
静音設計 | |
給水タンク形状 | バケツ式 |
タンク種類 | 着脱式 |
給水位置 | 上部、下部 |
2Way給水可能 | |
用途 | 不明 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 切:6時間 |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
最小稼動音 | 不明 |
最大稼動音 | 不明 |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 | |
対象 | 不明 |
形状 |
シャープ プラズマクラスター加湿器 HV-S75の評判・口コミは?実際に使用してメリット・デメリットを徹底レビュー!
加湿方法 | 加熱気化式(ハイブリッド式) |
---|---|
素材 | 不明 |
設置方法 | 据え置き型 |
適用畳数(木造和室) | 9畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 15畳 |
幅(公称値) | 27.2cm |
奥行(公称値) | 22cm |
高さ(公称値) | 45.5cm |
重量(公称値) | 5.2kg |
幅(実測値) | |
奥行(実測値) | |
高さ(実測値) | |
重量(実測値) | |
電源コードの長さ | 約1.8m |
タンク容量 | 4.0L |
加湿量 | 静音:200mL/h、強:550mL/h |
連続加湿時間 | 強:7.2時間、静音:約19時間 |
連続加湿時間(給水持ち) | 強:7.2時間、静音:約19時間 |
連続加湿時間(バッテリー持ち) | |
1日あたりの電気代目安 | |
消費電力(公称値) | 190W(強) |
電源 | 電源コード式 |
部品の数 | 不明 |
加湿フィルターなし | |
タンクの幅 | 不明 |
タンクの奥行 | 不明 |
タンクの高さ | 不明 |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | 不明 |
静音設計 | |
給水タンク形状 | タンク式 |
タンク種類 | 着脱式 |
給水位置 | 上部 |
2Way給水可能 | |
用途 | リビング、寝室 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 6時間 |
減灯・消灯機能 | |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
ヒーターオフ機能 | |
吹き出し口の温度 | |
最小稼動音 | 23dB |
最大稼動音 | 37dB |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 | |
対象 | 不明 |
形状 | 長方形(縦長型) |
使い捨てフィルター対応 | |
マグネットプラグ式 | |
キャップ取り付け式 | |
デザイン |
シャープ プラズマクラスター加湿器 HV-S55の評判・口コミは?実際に使用してメリット・デメリットを徹底レビュー!
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