老若男女の誰でも乗りやすいと謳っているクロスバイク、オオトモ NEXTYLE NX-7021。「乗り心地がとてもよい」と評判ですが、「思った以上に重い」「ブレーキの利きが弱い」といった気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
走りの軽快さ
変速機の使いやすさ
ブレーキの使いやすさ
乗り心地
日常使いのしやすさ
カスタム・修理のしやすさ
サイズの合わせやすさ
さらに 、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のクロスバイクとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、クロスバイク選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
自転車安全整備士・自転車技師の資格保持者。大手自転車店の販売員としてママチャリから子供車、スポーツ車にいたるまで幅広い車種の販売だけでなく、整備士として組立・修理を行っていた。さらに、CX・XCO全日本選手権のピットスタッフとしての経験を持ち、選手としても幅広く活動。ロードバイク・シクロクロス・マウンテンバイク・トライアスロンなど経験種目は多岐にわたる。現在はmybestにて、自転車に関わるジャンルのコンテンツを担当し、ユーザーに正確な情報を届けることを心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
オオトモ NEXTYLE NX-7021は、日常使いに便利な機能は搭載しているものの、安全性は十分とはいえません。ブレーキには、比較した商品内でも制動力が弱い傾向があったキャリパーブレーキを採用しています。そのなかでも特に利きが悪いとされるシングルピボットで、「ブレーキの利きが弱い」との口コミどおり、実際に使うと思うように止まれませんでした。
ギア変更の際に触る変速レバーはサムシフターで、レバーが手元から遠く操作しにくいのも難点です。快適に調整できたトリガーシフトの商品と並ぶと、スムーズに扱いにくいと感じるでしょう。
「思った以上に重い」との口コミ同様、車体重量が14.1kgと重いのもネック。スピーディな漕ぎだしや爽快感ある走行は、あまり期待できません。比較したタイヤ幅が太い商品は空気容量が大きく疲れにくい傾向があったのに対し、本品は高評価基準の30mmを下回る28mm。細いタイヤはパンク・スリップのリスクも高まり、荒れた道にも向かないでしょう。
一方、便利な機能が豊富で、日常使いのしやすさはトップレベルです。比較したなかでも唯一(※執筆時点)、泥よけ・スタンド・RDガードのすべてを標準搭載。軽さを優先したスポーツ向けの商品はパーツが少ない傾向があった点を考えると、本品は近距離移動がメインであれば選択肢に入りそうです。
とはいえ、スポーツ車として一般的ではない規格のパーツを使い、自力でのカスタム・修理には不向き。適応身長は155cm以上ですが、1サイズ展開のため高身長の人には合わない可能性があります。安全性やカスタム性・快適な乗り心地を求めるなら、上位商品も検討してみてください。
実際にオオトモ NEXTYLE NX-7021と比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイクロスバイクと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
オオトモ NEXTYLE NX-7021の購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
そもそもクロスバイクとは、まっすぐなハンドルを搭載した街乗り向けの自転車のこと。適度に前傾姿勢になり、ある程度のスピードを出せるのが特徴です。レース向きのロードバイクと異なり、安定した乗り味で初心者でも扱いやすいといえます。
今回ご紹介するNEXTYLE NX-7021は、オオトモが展開するネクスタイルというシリーズの商品。普段使いにおすすめされており、クロスバイクのなかでも初心者のニーズに応えたモデルです。ペダルや泥除けのフェンダーなどがセットで、別途パーツを購入しなくてよい手軽さも売りにしています。
スポーツタイプではありますが、中央のフレームにはまたぎやすいスローピングフレームを採用。トップチューブが水平なホリゾンタルよりサドルを下げやすく、老若男女の誰にでも乗りやすいと謳っています。
販売元のオオトモは、安価な街乗り向きの自転車を開発するメーカーです。クロスバイクの相場価格は3~10万円ですが、3万円台で購入できる商品を数多く展開中。折り畳み自転車や電動自転車も製造しており、日常使い用の自転車が手に入ります。
フロントギア3段・リアギア7段の21段変速が可能。どのような傾斜面に遭遇しても自在にペダリングができると謳っています。タイヤ付近に搭載された泥よけは、角度調整も可能ですよ。
カラーは、マットブラック・ホワイト・レッド・スカイブルー・イエロー・ブラウンの6種類。マットブラック・ブラウンはベーシックな黒のタイヤ、ホワイト・スカイブルーは軽やかな印象の白いタイヤを使用しています。レッド・イエローは車体と同色のタイヤを使い、街中で映えるデザインですよ。
フレームにはスチール、リムにはアルミを採用。小型軽量でコントロールしやすく、メンテナンスがしやすいともアピールしています。
今回は、オオトモ NEXTYLE NX-7021を含むクロスバイク全12商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
走りの軽快さ
変速機の使いやすさ
ブレーキの使いやすさ
乗り心地
日常使いのしやすさ
カスタム・修理のしやすさ
サイズの合わせやすさ
まずは、走りの軽快さと乗り心地の検証です。
軽快さの検証では、車体と足周りの重量を計測し、ロードバイクに近い重量かつ一般的なママチャリとは違う爽快感ある走行を楽しめる商品を高評価としています。
乗り心地は、タイヤサイド記載の最大空気圧に設定したときのタイヤ幅を計測。35mmを上限に、タイヤ幅が太いものほど高評価としました。
車体重量の実測値は14.1kgと重く、走りの軽快さはいまひとつ。比較した商品の7割以上が軽快に走りやすい13kg以下だったのに対し、「思った以上に重い」との口コミは否定できない結果です。車体重量が軽いほどスピードを出しやすい傾向があり、本品は爽快感ある走りを味わえた上位商品には届きませんでした。
ホイール重量は2.5kgと比較したなかでは平均的でしたが、全体的には重め。実際に約250mの短い登り坂を走行すると、13kg以下と15kg前後のモデルでは約8秒の差がありました。重量は坂道の走行に大きく影響するため、本品は勾配が急な道では疲労を感じやすいでしょう。
細いタイヤは、パンク・スリップのリスクが高まる点もデメリット。砂利道のような荒れた道が多いなら、タイヤ幅が30mm以上の商品を選んだほうがよいでしょう。
続いて、変速機の使いやすさ・ブレーキの使いやすさ・日常使いのしやすさの検証です。
変速機については、変速レバーの性能・変速機の性能・リアの変速段数をチェックし、負荷が高い状態でも変速できて適切なギアを使える商品を高評価としました。またブレーキの種類やブランド、レバークランプ素材からブレーキの使いやすさを評価。日常使いのしやすさは、スタンド・ディレイラーガード・泥よけの有無で評価しています。
変速機の使いやすさは低評価です。変速レバーは主に3種類ありますが、本品はシマノのサムシフターを採用。握る部分が長いのはよいものの、レバーが遠く押しにくい点がネックです。スムーズにレバーを押せたトリガーシフトや、馴染み深いグリップシフトの商品と並ぶと、変速時に手間取る可能性があるでしょう。
変速機自体もシマノ製で、比較した多くの商品と同様に、後輪に取りつけられているRD(リアディレイラー)でした。
変速段数は3×7段。比較したところ、登り坂も平坦路も速く走るには後ろのギア段数が8段以上あるとよいことがわかりましたが、本品は7段と少なめ。「上り下りの坂道でも快適な走行性能を発揮」と謳っていますが、ギア段数もやや物足りない結果です。
ブレーキの使いやすさもよいとはいえません。クロスバイクのブレーキには、油圧ディスク・Vブレーキ・機械式ディスク・キャリパーがあり、本品はキャリパーを採用。低予算で手に入る反面、止まりやすさは高額な油圧ディスクブレーキ・Vブレーキに劣る傾向がありました。
本品はキャリパーブレーキのなかでも特に利きの悪いシングルピボットという構造のブレーキを使用しており、思うように止まれなかったのが懸念点です。「ブレーキの利きが弱い」との口コミは否定できません。
ブレーキパッドの交換頻度が高いことも、キャリパーブレーキのデメリット。安全面が心配な人やできる限り手入れの手間を省きたい人は、油圧ディスクブレーキを採用したモデルを検討してください。
スタンド・RDガード・泥よけが備わっており、日常使いのしやすさは高評価。軽さを優先したスポーツ向きのクロスバイクは、スタンドやRDガードが非搭載の商品が多く、両方備わっていたのは少数でした。通勤・通学など日常用メインで、オプション購入のコストを抑えたいなら、候補になるでしょう。
比較したなかでは唯一の泥よけつき(※執筆時点)で、タイヤから汚れが跳ね上がる心配が少ないのも利点です。服の汚れを防止できるため、制服・スーツ・お気に入りの服でクロスバイクに乗りたい人でも使いやすいですよ。
最後はカスタム・修理のしやすさとサイズの合わせやすさの検証です。
カスタム・修理のしやすさは、ハンドルやシートポストのクランプ径、ハブ規格・エンド規格などをチェック。各ポイントを点数化して評価しました。
サイズの合わせやすさは、サイズ展開とシートポストの調整しろの長さで評価。自分の体型にジャストフィットする商品が選べるかを確認しました。
なお比較した商品内でも、カスタムしやすいと高評価を得たクロスバイクは半数以下。いずれも5万円以上の高価格帯で、上級者向きの商品でした。とくにこだわりがないなら、本品のように安価でカスタマイズ性が低いモデルでもよいでしょう。
サイズは1つのみで、サイズの合わせやすさも低評価。比較したなかには6種類用意された商品もあったなか、本品は人を選びやすいといえます。ただサイズ展開が豊富だったのは、いずれも9万円以上と高価格帯。5万円以下の商品は1サイズ展開が主流でした。
シートポストの調整しろは153mmあるため、サドルの高さ調節は可能です。メーカーは155cm以上が対象と謳っており、154cm以下の人や高身長の人はサイズが合わない可能性があります。心配な場合は店頭で試乗するのがよいでしょう。
ブレーキ | キャリパーブレーキ |
---|---|
タイヤ幅(実測値) | 28mm |
変速レバーの種類 | サムシフター |
重量(実測値) | 14.1kg |
ギア段数 | 3×7段 |
付属品 | スタンド、ディレイラーガード、泥よけ |
良い
気になる
適応身長 | 155cm~ |
---|---|
メインコンポーネント | シマノ |
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オオトモ NEXTYLE NX-7021は、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングといった大手ECサイトで販売されています。
メーカー希望小売価格は税込65,780円(※執筆時点・公式サイト参照)ですが、ECサイトによっては24,000~40,000円程度で販売されていました(※執筆時点)。値段は取扱店舗によって異なるため、送料やポイントなども考慮してお得に手に入れてくださいね。
最後に、ブレーキの使いやすさや乗り心地が好評だった商品をご紹介します。
cannondaleのQuick 3は、スポーツ車らしい軽快な走りを楽しみたい人におすすめ。カーボン製のフロントフォークを採用していて非常に軽く、実際に乗るとスピード感や安定感が良好でした。油圧ディスクブレーキを装備しており、軽いタッチでしっかりとブレーキが利くのも魅力です。
TREKのFX 2 Discは、凹凸や段差を気にせず走りやすいのが魅力。タイヤの実測幅が36mmと太く、安定した走りが楽しめました。ダボ穴の数が12か所と多いため、部品を取りつけやすいのもうれしいポイントです。油圧ディスクブレーキ搭載で止まりやすさも高く評価されています。
ブレーキ | 油圧式ディスクブレーキ |
---|---|
タイヤ幅(実測値) | 34.5mm |
変速レバーの種類 | トリガーシフト |
重量(実測値) | 11.4kg |
ギア段数 | 2×9段 |
付属品 |
良い
気になる
適応身長 | 157~205cm |
---|---|
メインコンポーネント | Fディレイラー:Acera/Rディレイラー:Altus |
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ブレーキ | 油圧式ディスクブレーキ |
---|---|
タイヤ幅(実測値) | 36mm |
変速レバーの種類 | トリガーシフト |
重量(実測値) | 11.8kg |
ギア段数 | 2×9段 |
付属品 |
良い
気になる
適応身長 | 147~203cm |
---|---|
メインコンポーネント | Fディレイラー:Acera/Rディレイラー:Altus |
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