スタイリッシュなデザインと使いやすい変速機で、走りを楽しめると話題になっているKAGRA Z-3A。「サイズ感もバッチリ」「すごく気持ちよく走れる」など高評価の口コミを見かけますが、実際のところどうなのか気になりますよね。
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のクロスバイクとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、クロスバイク選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
自転車安全整備士・自転車技師の資格保持者。大手自転車店の販売員としてママチャリから子供車、スポーツ車にいたるまで幅広い車種の販売だけでなく、整備士として組立・修理を行っていた。さらに、CX・XCO全日本選手権のピットスタッフとしての経験を持ち、選手としても幅広く活動。ロードバイク・シクロクロス・マウンテンバイク・トライアスロンなど経験種目は多岐にわたる。現在はmybestにて、自転車に関わるジャンルのコンテンツを担当し、ユーザーに正確な情報を届けることを心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
イオンバイクのKAGRA Z-3Aは、走りの軽さや変速機の使いやすさを重視している人におすすめです。実測重量は12.6kgで、他の商品と比べても標準的な重さではありますが、「すごく気持ちよく走れる」という口コミ通り十分軽快な走りができる結果に。大手メーカー製より軽快さは薄いものの、タイヤ幅は実測30.5mmと標準的な太さなので乗り心地もよいといえます。
変速機はシマノ製トリガーシフトで、グリップが長く押しやすい位置にレバーがあるので扱いやすいでしょう。リア変速段数も8段あり、こまめに切り替えられます。ブレーキはキャリバーブレーキを装備。スピードを出す人にとっては利きが悪いものの、油圧ディスクブレーキより安価に購入できます。
スタンドを標準装備しており、駐車しやすい点もメリットです。とはいえ比較した12種類の商品のうち、KAGRA Z-3Aを含む9種類にスタンドはついていました。
またディレイラーガードや泥よけは付いておらず、変速機の故障が起こりやすく汚れがつきやすい点は気になるところ。さらに車輪の固定にはママチャリと同じ規格のナットを使っているため、カスタムや修理の選択肢は少ないデメリットがあります。
「サイズ感もバッチリ」という口コミはありますが、適応身長は160cm以上とサイズがワンサイズしか用意されてない点にも注意が必要です。身長の上限はありませんが、180cm以上の人は小さく感じるかもしれません。
ブレーキの利きやカスタム・修理のしやすさを重視する人はcannondaleのQuick 3、日常使いのしやすさが大切な人はスタンド・ディレイラーガード・泥よけのすべてを装備したオオトモのNEXTYLE NX-7021がおすすめです。
実際にZ-3Aと比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
Z-3Aよりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
クロスバイクとは、マウンテンバイクとロードバイクのいいとこ取りをした自転車です。舗装されていないオフロードを走りやすいマウンテンバイクは、舗装路にはオーバースペック。舗装路に向いているロードバイクは、タイヤが細く初心者にはハードルが高い印象がありました。
そこでスポーツ車をベースに、舗装路を走りやすい幅のあるタイヤを採用し、ハンドルを高めにセットした自転車がクロスバイクです。通勤・通学など街中で使いやすく、始めてスポーツ車を乗る人にも抵抗が少ない点が魅力です。
なかでも今回紹介するクロスバイクは、イオングループが運営する自転車専門店イオンバイクのKAGRA Z-3A。フロント3段・リア8段の24段変速を搭載しており、本格的で軽快な走りを楽しめるでしょう。
KAGRA Z-3Aは重量12.8kgで、トリガーシフトの24段変速とキャリパーブレーキを搭載したクロスバイクです。イオンバイクのスポーツモデルであるKAGRAのなかでも、特に車体が大きくギア数が多い特徴があります。
とはいえタイヤサイズは700×28Cで、クロスバイクのなかでも平均的なサイズ。サドル最低地上高が81cm程度なので、160cm以上の人の日常使い向きといえるでしょう。
KAGRA Z-3Aのカラー展開は、ブラックとホワイトの2色。フレーム部分の色を選べますが、ハンドル・サドル・ペダルはすべてブラックです。
またスタイリッシュなアルミフレームを採用しており、日常的に使いやすいデザインといえるでしょう。ハンドル・スタンドの素材もアルミです。
今回はKAGRA Z-3Aを含む、クロスバイク全12商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは走りの軽快さや、乗り心地を検証しました。
走りの軽快さは、車体全体の重量とホイールやタイヤなどの足回りの重量を測定。軽いものほど高得点とし、スコアを比較しています。
また乗り心地のよさについては、タイヤ幅をノギスで実測しました。タイヤサイド記載の最大空気圧に設定して計測し、太いものを高得点としてスコア化して比べます。
車体重量はまずまずの評価を獲得。他の商品と比較したところ、車体重量が軽い商品ほど、スピードを出しやすくクロスバイクらしい軽やかな走りを楽しめるとわかりました。特に上り坂では、車体重量によってスピードに大きな差が生じる結果に。なお、本商品の詳細は以下のとおりです。
車体重量が軽い商品は、漕ぎだしも軽くスイスイ加速できるため、疲労を軽減しやすい傾向がありました。KAGRA Z-3Aは標準的な重さでしたが、車体重量13kg以下なので「すごく気持ちよく走れる」という口コミ通り、十分軽快な走りを堪能できるでしょう。
タイヤ幅は30.5mmで、乗り心地に問題はないという結果に。全商品の平均は31.5mmなのでKAGRA Z-3Aは細めといえます。しかし30mm以上あれば、乗り心地は十分でしょう。
他の商品と比較したところ、タイヤ幅が32mm以上あると空気容量が大きいため、乗り心地がよく疲れにくいことがわかりました。またタイヤが太い商品は、パンクやスリップのリスクを減らせる傾向にあります。細いタイヤだと、段差を乗り越える際にパンクやスリップが起こりやすいでしょう。
より疲れにくくリスクを抑えられる商品を探す人は、本商品よりcannondaleのQuick 3やTREKのFX 2 Discがおすすめです。
次に、変速機やブレーキの使いやすさ、日常使いのしやすさを検証しました。
変速機の検証では、変速レバーの性能・変速機の性能・リアの変速段数をチェック。負荷が高い状態でも特に気を使わずに変速できて、ギア段数が多く適切なギアを使える商品を高得点にして、スコア化して比較しました。
ブレーキの使いやすさでは、ブレーキの種類・ブランド・レバークランプ素材を調査。レバーのタッチが非常に軽く、自由にコントロールできる制動力がある商品を優れている基準としています。
日常使いのしやすさについては、スタンド・ディレイラーガード・泥よけの有無をチェックしました。街乗り用自転車として使いやすい機能がそろっていて、あとから車体を日常使い用にカスタムしなくてよい商品を高得点にしています。
変速機の使いやすさは、満足できる結果に。本商品はシマノ製トリガーシフトで、扱いやすい点が魅力です。比較した商品12種類のうち、シマノ製トリガーシフトを搭載しているクロスバイクは7種類でした。
また変速段数は、フロント3段・リア8段の24段変速を搭載しています。他の商品と比較したところ、リアが8段以上のクロスバイクは本商品を含めて6種類でした。なお、詳細は以下をチェックしてください。
本商品のように変速レバーがトリガーシフトの商品は、レバーの位置が常に押しやすい位置にあり、グリップの長さも確保しやすく扱いやすいことが検証によりわかりました。変速機の使いやすさを重視する人は、トリガーシフトで変速段数が多い商品を選ぶとよいでしょう。
ブレーキの使いやすさは、今ひとつな結果に。キャリバーブレーキを装備しているため十分に止まれるものの、スピードを出したときの利きは少し物足りないといえます。詳細は、以下のとおりです。
他の商品と比べたところ、キャリバーブレーキよりも油圧ディスクブレーキのほうが、挟み込む力が強いため短い距離でしっかり止まりやすいことがわかりました。また油圧ディスクブレーキは、油圧でブレーキを動作させているためレバーの引きが軽く疲れにくいメリットもあります。
ブレーキの使いやすさで高評価だった商品は、6種類ありました。スピードを出したい人や、ブレーキの利きを重視する人は他の商品もチェックしてみてください。
日常使いのしやすさは、まずまずの結果でした。スタンドが標準装備されているので、駐輪が簡単。ただしディレイラーガードや泥よけがないことから、平均的な使いやすさといえます。なお、詳細は以下のとおりです。
他の商品と比べても、本商品のようなスタンドつきのクロスバイクは、どこにでも停められるため駐輪場所に困りにくい点が魅力です。さらにディレイラーガードが付属された商品は、自転車が倒れてしまっても変速機の破損を防げます。
またスタンドやディレイラーガードがはじめから付属品にある商品は、追加費用がかかりません。後から取り付ける手間も省けるので、使いやすさを重視する人は自分が利用する付属品がある商品をチェックしてみてください。
次に、カスタム・修理のしやすさとサイズの合わせやすさを検証しました。
カスタム・修理のしやすさは、ハンドルのクランプ径・ステム形状はアヘッドステムかスレッドステムか・シートポストのクランプ径・ハブ規格・エンド規格・ダボ穴の数をチェック。取り付けられる部品が多い商品ほど、高評価としました。
サイズの合わせやすさは、サイズ展開の有無とシートポストの調整しろを調査。自分の体型に合うサイズを選べる商品を高評価としています。
カスタム・修理のしやすさは、まずまずな結果でした。ハンドルとフレームをつなぐ部品のステムは一般的なアヘッドが使われており、シートポストやエンド規格もスポーツ車用の規格が採用されていました。ダボ穴も8か所で標準的な量といえます。
ただし、ハンドルはスポーツ車用の規格ではありません。またホイールは前後ともナットなので、カスタムや修理のときは別途道具が必要になります。なお、詳細は以下のとおりです。
他の商品を比較したところ、パーツがすべてスポーツ車用の規格で統一された商品は、修理やカスタムの際に困ることが少ないとわかりました。本商品は一部がスポーツ車用の規格でないため、カスタム・修理がしやすいとはいえません。
カスタムを見越している人や、万が一のときにすぐ修理できる状態にしたい人は、他の商品もチェックしてみましょう。
サイズの合わせやすさは、イマイチな結果でした。シートポストの調整しろは191mmありますが、サイズの種類展開は1種類のみで使いやすい人は限られます。詳細は以下のとおりです。
とはいえ適応身長である身長160cm以上の人なら、「サイズ感もバッチリ」という口コミのように満足できるでしょう。
また調整しろが190mm以上ある商品は、KAGRA Z-3Aを含めて3つだけ。本商品であれば、身長が伸びてもしっかり対応できます。ただし身長が180cm以上の人には、少し小さく感じるかもしれません。
ブレーキ | キャリパーブレーキ |
---|---|
タイヤ幅(実測値) | 30.5mm |
変速レバーの種類 | トリガーシフト |
重量(実測値) | 12.6kg |
ギア段数 | 3×8段 |
付属品 | スタンド |
良い
気になる
適応身長 | 160cm~ |
---|---|
メインコンポーネント | Tourney |
KAGRA Z-3Aは、全国にあるイオンバイクの店舗にて取り扱っています。自宅の近くに店舗があるか気になる人は、公式サイトからチェックしてみてください。
またイオンバイクの公式サイトや、楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトでも購入可能です。公式サイト・ECサイトのどちらで購入した場合でも、受け取り場所を近隣店舗と自宅から選べます。
ただし、自宅への郵送だと、地域によって送料が3,960〜44,000円かかる点に注意してください。送料を無料にしたい人は通販で店舗受け取りを選んで購入するか、自宅近くの店舗で商品を探すことがおすすめです。
最後に、カスタム・修理がしやすく軽快に走れるクロスバイクをご紹介します。
cannondaleのQuick 3は装備しているパーツがすべてスポーツ車用の規格で統一されており、カスタム・修理もしやすいクロスバイクです。タイヤ幅は34.5mmで太く、車体重量は11.4kgと軽いので軽快な走りも実現できます。サイズ展開も6種類あり、自分の体型に合わせられる点も魅力です。
より軽快に走れるクロスバイクを探している人は、TREKのFX 2 Discがおすすめ。タイヤ幅が36mmで車体重量は11.8kgで、快適で軽い乗り心地を楽しめます。6種類のサイズ展開があるため、身長147~203cmの人まで幅広く対応。すべてのパーツ類がスポーツ車用の規格で統一されているうえにダボ穴が多く、修理・カスタムがしやすい魅力もあります。
ブレーキ | 油圧式ディスクブレーキ |
---|---|
タイヤ幅(実測値) | 34.5mm |
変速レバーの種類 | トリガーシフト |
重量(実測値) | 11.4kg |
ギア段数 | 2×9段 |
付属品 |
良い
気になる
適応身長 | 157~205cm |
---|---|
メインコンポーネント | Fディレイラー:Acera/Rディレイラー:Altus |
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ブレーキ | 油圧式ディスクブレーキ |
---|---|
タイヤ幅(実測値) | 36mm |
変速レバーの種類 | トリガーシフト |
重量(実測値) | 11.8kg |
ギア段数 | 2×9段 |
付属品 |
良い
気になる
適応身長 | 147~203cm |
---|---|
メインコンポーネント | Fディレイラー:Acera/Rディレイラー:Altus |
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