バッファロー WSR-1166DHPL2をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

通信速度は、比較した商品全体の平均値を下回り惜しい結果に。詳しい結果は以下のとおりです。

＜検証結果＞

• 5G（上り）：169.25Mbps（全体平均：約242.18Mbps）
• 5G（下り）：333.11Mbps（全体平均：約450.78Mbps）
• 2.4G（上り）：58.59Mbps（全体平均：約114.72Mbps）
• 2.4G（下り）：79.84Mbps（全体平均：約170.28Mbps）

執筆時点

Wi-Fi 6・6Eに対応している商品は通信速度が速い傾向がありましたが、Wi-Fi 5のこちらはいま一歩。5G通信では高評価の基準値として設定した上り50Mbps・下り150Mbpsをクリアできていたものの、2.4G通信では下り速度が基準値を下回りました。

なお、比較した商品のなかには、5G通信での通信速度が上り300Mbps・下り600Mbps以上と非常に高速のものも。こちらは比較した商品全体の平均値に届いていなかったため、通信速度を重視して買い替えるには及ばない結果といえます。「速度が遅い」との口コミ同様に感じる人もいるかもしれません。

接続範囲は狭く、Wi-Fiルーターから離れるほど通信速度の低下が目立ちました。設置階と別の階には届きにくく、遅く感じる可能性があります。詳細な結果は以下のとおりです。

• 玄関（1階）：196.28Mbps（平均：319.82Mbps）
• 寝室（2階）：86.17Mbps（平均：88.85Mbps）
• 和室（2階）：234.66Mbps（平均：412Mbps）
• 子ども部屋（3階）：182.29Mbps（平均：331.06Mbps）
• 階段（3階）：83.01Mbps（平均：55.33Mbps）

執筆時点

比較した商品の平均値を上回ったのは、3階の階段部分のみ。あとはどの地点でもいまひとつ振るわない結果でした。比較したなかには、どの地点でも快適な通信速度をキープしていた商品も。こちらはルーター設置位置から離れることで速度が落ちてしまうため、広い一戸建てに住んでいる人には向いていません。

接続台数が多いと大幅に通信速度が遅くなり、元の速度からの減衰率は高めでした。詳しい検証結果は以下のとおりです。

• 5台接続時：65.2％（平均23.5％）
• 10台接続時：72.5％（平均75.3％）

執筆時点

比較したなかには、5台接続時の減衰率を40％以内に抑えられていた商品も複数ありました。こちらはもともとの通信速度が速くないうえ、減衰率も65.2％と高めです。高画質動画の視聴や、Web会議などをする際は不自由を感じる可能性も。家族人数が多い家庭・スマートホームを構築している家庭にはあまり向きません。

なお、10台接続した際はほかの商品も通信速度が大きく低下。平均減衰率が75.3％（※執筆時点）だったのに対し、こちらは72.5％に抑えられていました。とはいえ、もとの速度の遅さを考えると、複数台接続時に快適な通信環境とはいえないでしょう。

初期設定のしやすさは高評価を獲得。検証したすべての項目をクリアしており、簡単に設定しやすい条件がそろっています。

比較的低価格ながら、あわせて検証した多くの商品と同じく安定して接続するための機能は充実していました。

2.4GHz帯・5GHz帯それぞれの混雑状況を自動認識し、空いているほうに接続するバンドステアリング機能を搭載。接続機器の位置・距離に合わせて電波を届けるビームフォーミング機能を備えているうえ、複数台を同時に処理することで速度を落ちにくくするMU-MIMOに対応しています。

電波干渉を抑制し、速度低下を抑えて安定した通信を叶えるための工夫が詰まった設計といえるでしょう。中継機能も備えています。

ただし、ネットワーク上の通信を優先順位づけするQoS機能は非搭載。通信が家族の利用状況に影響される可能性があります。リモートワーク・オンラインゲームなどに使うことが多い人は、やや不便に感じるかもしれません。

Wi-Fi 6に対応している商品が多いなか、Wi-Fi 5規格な点も要注意。新しい規格ほど高性能で最大通信速度も向上しているため、最新規格にこだわるならWi-Fi 7企画の商品をチェックするとよいでしょう。

1. Wi-Fi 7対応か｜✕
2. QoS｜✕
3. メッシュWi-Fi機能｜ ✕
4. 中継機能｜◯
5. Wi-Fi 6E対応か｜✕
6. Wi-Fi 6対応か｜✕
7. バンドステアリング｜◯ 
8. ビームフォーミング｜◯
9. MU-MIMO｜◯
10. IPv6 ｜◯ 

セキュリティ面も高評価に。ファームウェアの自動更新に対応しています。ファームウェアとはデバイスを動かすための内蔵ソフトウェアを指し、古いままだとウイルスに狙われやすい状態に。比較したほとんどの商品と同じく自動更新なため、こまめに手をかけなくても最新状態を保てますよ。

暗号化方式・フィルタリング機能にも対応。悪質なサイトをブロックできて、子どものように制限をかけられます。一方で、一部商品のように登録するだけで気軽に使えるウイルスバスター・マカフィーといったセキュリティサービスがついていないのは惜しいところです。

1. タイマー機能｜ ✕
2. フィルタリング機能｜◯（パケットフィルタリング）
3. セキュリティサービス｜✕
4. 暗号化方式｜◯（WPA2-PSK（AES）、WPA-PSK（AES）、WPA/WPA2 mixed PSK（TKIP/AES mixed）、WEP（128/64bit））
5. ファームウェアの更新方法｜自動・ローカル・オンラインバージョンアップ