関孫六 匠創 シェフズナイフをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

新品時の切れ味はまずまずな結果に。実際にトマトをカットすると、切る際のざらつきが気になりました。

比較したほかの商品には、皮に引っかからずにスッと刃が入るものがあったことをふまえると、なめらかとまではいえない切り心地です。

一方で、鶏肉は包丁を当てても皮が動かず、包丁の重みだけで切り進められました。比較した商品内には鶏肉の皮に苦戦するものが複数あったなか、本品は鋭く刃が入るのがメリットです。

比較では、複合材・ステンレス製のものほど切れ味がよい傾向がありました。本品の素材は、カーボンの配合量が多いハイカーボンステンレス鋼。トマトのように潰れやすい食材は少し切りづらいですが、肉や魚のカットには向いています。

摩耗した包丁でも切れ味は衰えず、高評価を獲得。トマトに刃先を当てると、大きく動かさなくとも皮にスッと切り込めました。

比較したほかの商品には皮にサクッと刃が入らないものもありましたが、本品は包丁の重みによりストンと刃が入り、切り心地は比較的なめらかです。

鶏肉も、力を入れることなくカットできました。比較した商品には皮で刃が滑ってしまうものもあったなか、本品は包丁をスライドさせるだけでスパッと切ることが可能です。

切れ味が長持ちするため、包丁を研ぐ頻度を抑えたい人にも使いやすいでしょう。

使い勝手はまずまずの評価です。刃渡りは21cmとほどよい大きさ。比較では、刃渡りが18〜21cmの商品は幅広い食材に使いやすいことがわかりました。

重量についても100g以下では軽すぎてしまい、反対に200gを超えると重すぎる傾向がありましたが、本品は約128gと数値としては中間にあたります。

しかし口コミにて指摘されていたように、実際に使用すると柄の太さと重量のバランスがとれておらず、やや重さを感じたのが気になりました。

比較では、柄が木製の商品は手になじみやすい傾向がありました。ただ本品はステンレス製のうえに厚みがなく、握り心地はいまひとつ。「柄が握りづらい」との口コミどおりの使用感だったため、硬い食材を切る際には手に負担がかかる可能性があります。

ただし、表面に凹凸の加工が施されており、すべりにくく安定して調理できるのは利点。柄から刃先までつなぎ目のないオールステンレス製により、汚れが溜まる心配も少ないでしょう。清潔に長く使い続けたい人には向いています。