労働環境が過酷な分、年収が高いと言われている看護師。しかし職場環境や収入への不満から副業を始めたくても、そもそもダブルワークをしてもいいのか、どんな副業から始めればいいのか悩んでいる人も少なくないでしょう。
そこで今回は、看護師が副業してもよいのか、看護師におすすめの副業などについて解説します。ダブルワークをするときの注意点についても解説するので、収入アップを目指している看護師の人はぜひ参考にしてください。
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看護師は、法律や会社の規則によって副業できるのかが定められています。ここでは看護師の副業の可否について解説しますので、自分の勤務先についても確認してみてください。
ただし公務員でも、不動産投資・株式投資・FX・仮想通貨・家業の手伝いなど営利目的でない一部の副業は、申告すると認められるケースがあります。
現在一部の自治体では副業を解禁し始めているので、今後は国公立病院や保健所勤務の看護師も副業できるようになる可能性はあるでしょう。
民間病院やクリニック勤務の看護師は就業規則によっては副業可能です。就業規則で副業を禁止されていなければ、副業を始めても問題ありません。
ただし、就業規則は組織内で守るべきルールを定めたものなので、違反すると懲戒処分を受ける可能性もあります。就業規則に記述がない場合は、念のため上司に相談してから副業をスタートするのが無難です。
厚生労働省がモデル就業規則から副業禁止の記述を削除したこともあり、今後は副業可能な病院が増えていく可能性があります。
副業禁止の職場で働く看護師が、内緒でダブルワークを始めてもバレる可能性が高いです。バレてしまう理由や、副業を見つかってしまったときの処分について詳しく解説します。
職場に内緒で副業しても基本的にバレる可能性が高いので注意しましょう。
副業しているところを上司に見られたり、副業していることを同僚に話してしまい噂が広まったりしてバレることがあります。
住民税の額が高くなることで、勤務先にバレるケースも多いようです。副業により所得が増えると、住民税の所得割の額も高くなります。基本的に最も給与を多く支払っている企業が給与から住民税を天引きするため、本業の経理担当者が住民税を納付するタイミングで副業に気づかれてしまうことがあります。
内緒で副業したことがバレてしまうと、病院によっては減給や停職などの処罰を受ける可能性があります。ルールを破ることで上司や同僚からの信頼を失い、今後のキャリアに悪影響が出る可能性もあるため注意しましょう。
副業を始めることで本業に支障が出てしまうのは本末転倒なので、禁止されているのに副業を始めるのはあまりおすすめしません。
副業がバレないようにするための対処法はいくつかありますが、どれもリスクが高い方法なので積極的に活用することはおすすめできません。
たとえば、職場の給与から住民税が天引きされる「特別徴収」ではなく、自ら直接自治体に納税する「普通徴収」を選ぶことで、住民税の額から副業がバレるのを防ぐ方法があります。しかし、自治体によっては申請を受け付けてもらえない可能性があるため注意が必要です。
人目につく副業や本業の勤務先に近い職場を避けることでバレないようにする方法もありますが、これも確実な方法ではありません。バレたときのリスクを考えて慎重に行動しましょう。
副業を探す前に、看護師が副業を選ぶ際のポイントを押さえておきましょう。自分に合った業種・職場を選べるようになると、本業に支障を出さずに副業に取り組めます。
看護師が副業する場合、短時間で効率よく稼げることが重要です。
効率の悪い働き方では疲労が溜まって本業に影響する可能性があります。副業により体調が悪化して本業が疎かになってしまえば、本末転倒です。
時給換算してできるだけ高時給になる副業を選び、効率よく稼ぐようにしましょう。
副業を選ぶ際は、持っている資格や経験を活かせるかどうかを確認しましょう。
基本的に未経験の業種で副業を始めると、稼げるようになるまで時間がかかります。一方、看護師資格など専門性の高い資格や経験を活かせれば、高時給を得ることも可能です。副業が軌道に乗るまでの時間が短時間で済むため、稼げるようになるまでの負担も少なくなります。
また資格や経験だけでなく、コミュニケーションスキルや事務スキルなど、自分ならではの強みを分析するのも大切です。自分の長所を活かせる副業なら、未経験でも結果を出しやすくなります。
看護師の知識や経験が必要な副業は、専門性の高さから高収入を目指しやすいでしょう。ここでは看護師の資格を活かせる副業を紹介します。
高収入を狙うなら深夜割増料金で昼間より時給が上がる、夜勤専従看護師がおすすめです。夜勤専従看護師とは夜勤専門で働く看護師のこと。日中の看護業務と大きな違いはなく、病棟の巡回やナースコールの対応、患者の健康管理などを主に行います。
緊急対応が求められることもあるため、臨機応変な適応力を身につけられる点が夜勤専従看護師を副業にする魅力です。病院勤務の経験を活かしたい人や、体力がある人に向いています。
ただし夜勤は生活リズムが不規則になり体調を崩しやすいことから、体力が必要になるので注意しましょう。
単発や短期の求人を探している人は、健診業務を検討してみましょう。健診業務とは学校や企業、健診センターで行われる健診を補助する仕事です。問診や血圧などの測定、検査補助など、病院勤務の経験を活かせるような業務が多くを占めます。
患者の容体が急変したり、命に関わる業務を行ったりすることがなく、比較的仕事の負担が少ない点が大きな魅力です。また単発や短期の求人が多いことから、シフトが不規則な看護師でも気軽に始められます。
さまざまな検査を行うことから、健診看護師としての経験やスキルを身につけたい人にもおすすめです。
楽しみながら稼げる副業を探している人は、イベント看護師がおすすめです。イベント看護師は、スポーツ大会などイベント会場での救護班・医務室での応急処置や、遠足や修学旅行での付き添い看護を行います。
急患への対応力が必要ですが、患者がいないときはイベントの雰囲気を楽しめる点が魅力です。またイベントは1日を通して行われるため、勤務時間が長くなる分、時給も高く、1日で高額を稼げます。
基本的にイベントは休日に行われることから、イベント看護師の求人は1日から数日程度の単発案件や土日祝日の案件が多いのが特徴です。そのためお金が必要なときだけ働きたい人や、土日休みの人に向いています。
さまざまな医療関係者と知り合い、人脈を広げたい人は訪問看護師がおすすめです。訪問看護師は施設や患者の自宅へ訪問し、入浴や看護などケア業務を行う仕事。看護する際に医師やケアマネージャーなどさまざまな医療関係者と連携する必要があります。
看護師ならではの経験やコミュニケーションスキルを活かせることから、業務へ慣れるのが早く時給も比較的高いため、短時間でも効率的に稼げます。
コミュニケーションを取るのが好きな人や、介護や福祉に詳しくなりたい人はぜひ検討してみてください。
利用者との交流を楽しみたい人は、介護施設看護師を検討してみましょう。介護施設看護師は、介護施設の利用者の健康管理や看護を行う仕事です。医師が常駐していない施設で勤務した場合は、応急処置から医師への引き継ぎなども行います。
デイサービスであればレクリエーションを行うなど、利用者との交流を楽しめるケースも多いのが介護施設看護師を副業にする魅力です。
日勤の案件が多いため本業の休日に勤務するか、夜勤専従の案件を探す必要があります。日勤の副業を探している人や、介護スキルを高めたい人にもおすすめです。
ライフスタイルや稼ぐ目的に合わせて案件を選びたい人は、クリニック看護師がおすすめです。クリニック看護師の仕事は、問診・診療や検査のサポートなど。単発から長期案件まで求人の種類が豊富なのが特徴です。
病院勤務であれば、クリニック勤務と業務内容が似ており、比較的スムーズに業務を覚えられます。病院より患者の容体が急変することが少ないため、精神的ストレスも少なく済むでしょう。
単純作業で稼げる副業を探している人は、ワクチン接種がおすすめです。ワクチン接種は医療資格を持つ人のみできる業務であり、勤務先はインフルエンザや新型コロナウイルスなどのワクチン接種を行う会場です。
予診票のチェックやワクチン接種、接種後の経過観察まで行うことが一般的で、病院勤務より業務負担が少ないといったメリットがあります。時給が高く、短時間から働けるので、ライフスタイルに合わせて効率的に稼げるのも特徴です。
厚生労働省からワクチン接種の副業を許可するように要請されたことから、ワクチン接種バイトのみ許可している職場も少なくありません。新型コロナウイルスの流行が収束しない限りは需要が高い業務なので、単純作業が得意な人や単発でも高額を稼ぎたい人はぜひ検討してみてください。
看護師の資格や経験を活かしつつ、自宅で稼ぎたい人は看護師ライターがおすすめです。リサーチ力や文章力が必要とされるので、調べ物をするのが好きな人や文章を書くのが好きな人に向いているでしょう。
PCやスマホさえあればスキマ時間を使って作業ができるので、シフトが不規則な人でも取り組みやすいのが特徴です。ただし仕事を始めたばかりの頃は低い単価で仕事を引き受けなければならないケースも多いため、稼げるようになるまで時間がかかる点には注意しましょう。
本業とは無関係の副業をすると、気分転換しながら稼げるためおすすめです。楽しみながら稼げる、趣味を活かした副業について詳しく解説します。
需要が高く案件を見つけやすい副業を探している人は、動画編集を検討してみてください。動画編集はYouTuberの企画や結婚式で使われる動画に、テロップやBGMを挿入したりカットしたりして編集する仕事です。
近年需要が高まっており、案件を見つけやすいのが魅力のひとつ。PCがあれば自宅でコツコツと作業できるため、シフトが不規則な看護師でも始めやすい副業です。
また動画編集はテロップを入れるタイミングを調整するなど細かい作業が多いことから、地味な作業が得意な人に向いています。
ただし動画編集スキルを身につけるまでは、なかなか稼げないため気をつけましょう。
株・FX・仮想通貨などの資産運用は、副業が禁止されている病院に勤務している人におすすめです。一般的に資産運用は営利目的の事業ではないとされています。
金融機関によっては数百円から運用でき、始めるハードルが低い点も魅力です。ただし失敗したときには損失を被るリスクもあるため、やみくもに取り組むのはおすすめできません。ある程度知識を身につけてからスタートしましょう。
また実際に資産運用を始める際は証券会社やFX会社、仮想通貨取引所で口座開設をしなければなりません。どれを選べば良いのか迷った際には以下の記事も参考にしてみてください。
スキマ時間で誰でも簡単に始められる副業を探している人は、ポイントサイトで稼ぐのがおすすめです。ポイントサイトの無料ゲームや、クレジットカード発行、通販やコンビニでの買い物など、幅広い方法でポイントを貯めると、稼いだり節約したりできます。
スマホ1つあれば数分の作業で稼げるため、特別なスキルは必要ないのが大きな魅力です。うまくポイントを貯められれば、数万円の利益獲得や節約も狙えます。
身体的・精神的ストレスもなく短時間で利益を出せるため、本業へ支障を出さずに稼ぎたい人や、スケジュール管理が苦手な人はぜひ検討してみてください。
看護師が副業するときには以下のポイントに注意しましょう。とくに社会保険や税金などの仕組みについて理解を深めておくことは大切です。
副業による所得が20万円を超えた場合、確定申告が必要です。
確定申告とは1年間の所得から納税額を計算して国に報告する作業のこと。所得は収入から通信費や交通費などの経費を引いた額であり、稼いだ総額を指すわけではないので注意しましょう。
確定申告をしなければ、期限までに納付できないときに発生する延滞税や、申告の隠ぺいや怠りに対して発生する重加算税を税務署から課される恐れがあります。せっかく稼いでもペナルティを受ければ努力が無駄になってしまうため、忘れずに申請しましょう。
詳しい申請方法を知りたい人は国税庁のサイトもチェックしてみてください。
副業で高収入を得るのは難易度が高く、最初はなかなか稼げないことに注意が必要です。
そもそも副業はスキマ時間で行うもの。副業にあてられる時間自体が多くありません。特別なスキルがない場合や、副業になれないうちは低い時給で働かざるを得ないこともあるでしょう。
副業は少しでも収入アップを狙いたい人や、結果が出るまでコツコツ努力できる人におすすめです。
配偶者の被扶養者になっている場合、副業により所得が増えたことで社会保険の扶養から外れる可能性があります。年収が130万円以下の場合は社会保険の扶養に入れますが、ダブルワークにより年収が130万円を超えると副業先の健康保険や国民保険に加入しなければなりません。
また配偶者が受けている所得控除の一種である、配偶者控除や特別配偶者控除からも外れる場合があります。配偶者控除は自身の年収が150万円以下、配偶者特別控除では年収が201万円以下で適用されるため、副業により自身の年収が201万円を超えると、控除を受けられません。
社会保険の扶養や配偶者控除から外れても、手取りが増えるか事前に確認しましょう。個人または夫婦の手取りが減ってしまう際は、副業を始めない方がお得ともいえます。
アルバイトのように雇用関係を結ぶ副業をすると、社会保険に加入しなければならない場合があるため気をつけましょう。
社会保険は疾病や失業時などのリスクに備える制度で、健康保険や厚生年金保険などを含みます。2ヶ月以上働く見込みのある学生以外の人が、週に20時間以上働き、月額賃金が8.8万円を超えると社会保険への加入が必要です。
副業先でも社会保険に加入すると、本業の分と合わせて二重に保険料を支払うことになるため注意しましょう。内緒で副業している人は、社会保険に関する書類が本業の勤務先に送られるため、バレる可能性が高くなります。
年収を高めたいのに職場で副業が禁止されている場合は、副業できる病院へ転職するのもおすすめです。転職先によっては、副業せずとも年収アップに期待ができます。
以下の記事では、看護師の転職に便利な転職サイトやエージェントを紹介しています。副業できる病院への転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。(13-ユ-315911)
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