看護師として働きながら転職を考えるとき、気になるのが年齢制限。看護師の就職や転職に年齢が影響するのかわからず、なかなか行動へ移せない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、看護師の転職に年齢制限はあるのかどうかを詳しく解説します。年齢別に活躍しやすい転職先や、転職活動を成功させるためのポイントもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
脱毛・病院クリニック・サブスクリプション・レンタル・買取業者などのサービス分野において、幅広いジャンルのコンテンツ制作に5,000本以上携わる。自身のモットーとして「選ぶのが難しいジャンルだからこそ、実際の検証や調査でしかわからない情報を届けること」を心掛け、情報発信を行っている。
看護師の就職や転職に年齢制限はなく、看護師免許さえ取得していれば何歳でも転職可能です。慢性的な人手不足が主な理由であり、厚生労働省は社会人経験のある看護師を支援するため、「看護職員確保対策」と呼ばれる施策を行っています。
また、2007年には雇用対策法が改正され、労働者の募集や採用に年齢制限を設けてはいけない決まりに。多くの労働者が、年齢に関係なく自身の能力を発揮しやすい環境が整えられました。
ただし、業務内容や職場の方針によっては、年齢が原因で採用されにくくなってしまうこともある点に注意しましょう。年齢別で有利になりやすい転職先をのちほど紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
若手看護師が有利になりやすい職場として、体力のある人が求められる急性期病院、精神面の強さも求められる三次救急病院などが挙げられます。また、業務時間外での研修が多い大学病院、キャリア形成に時間がかかる治験業界もおすすめ。
それぞれのポイントを詳しく紹介しますので、若手看護師の人はぜひ参考にしてください。
急性期病院は、体力がある比較的若い人材を求める傾向にあります。夜勤が多く激務になりやすいことから、何事にも臨機応変に対応できるスピード感が必要であるためです。
急性期病院は救急患者が搬送されるだけでなく、入院患者の入れ替わりも頻繁に行われます。小さなミスや対応の遅れが人命にかかわる恐れもあるので、自身のコンディションを万全に整えておくことが大切です。
また、急性期病院ではさまざまな患者を治療するために、医療技術や医薬品についての知識を常にアップデートしなければいけません。そのため、新しい知識を吸収しやすい若手看護師が活躍しやすい職場だといえるでしょう。
三次救急病院も若手看護師に有利な職場のひとつです。三次救急病院ではスタミナ面だけでなく、精神的な強さも求められます。
三次救急病院は、一次救急や二次救急では対応が難しい重篤患者、特殊疾病者の治療を24時間体制で行う病院。場合によっては休日を返上して治療にあたらなければならず、十分に心身を休める時間がとれないケースもあります。
三次救急病院には、若手看護師の臨床教育を行う場としての役割も。常に患者の命を預かっているというプレッシャーに負けることなく、柔軟な対応を行える知識や精神力の強さが求められるといえるでしょう。
大学病院では、伸びしろが大きい若手看護師が優遇される傾向にあります。救急搬送や手術件数の多さ、夜勤シフトを設けている病院が大半であることなどから、体力のある人材が必要とされるためです。
また、休日や業務時間外でも頻繁に研修・勉強会が開催されるため、疲れがたまっていてもゆっくり休めないケースも。そのため、不規則なスケジュールにも対応しやすく、スタミナのある若手看護師が求められる傾向にあるといえるでしょう。
ただし、看護師の教育や管理能力に長けた認定看護師、専門看護師の資格をもっている看護師などの場合、年齢に関係なく採用される可能性もあります。資格や経験を活かして後輩をサポートしながら働きたい人は、ぜひ大学病院での勤務も検討してみてください。
医薬品が人体に使えるかどうかを臨床試験する治験業界も、若い看護師が有利な職場です。看護師として働きながら臨床経験があり、長期的にキャリアを形成していける若年層の人材が求められるためです。
治験コーディネーターの主な業務は、治験前の準備や実際の治験・結果報告ですが、そのほかにも薬学や関連法規への理解、文書作成能力などさまざまなスキルが必要とされます。治験に関する知識を身につけ、一人前だと認められるには長い時間がかかるといえるでしょう。
また、将来的に管理業務をまかせられる人材を育てるため、なるべく教育の機会を多くもちやすい若手看護師が優遇される傾向にあります。経験者であれば30代以降でも採用される可能性が高まりますが、未経験者として転職するのであれば20代がおすすめです。
経験や価値観が重視される公務員看護師、看護師としての高いが求められる訪問看護は、ベテラン看護師でも活躍しやすい転職先です。また、人生経験を活かして働ける精神科や、患者の些細な変化にも気づける観察力が重要な慢性期病棟も、ベテラン看護師が優遇されやすい職場だといえるでしょう。
以下でそれぞれの理由を詳しく紹介しますので、とくに40代以降から転職を考えている人はぜひチェックしてみてくださいね。
公務員看護師は年齢による影響が少ない職種のひとつです。一般的に公務員になるには公務員試験に合格しなければいけませんが、公務員看護師はその必要がありません。職場ごとに実施される採用試験に合格すれば、働き始めることが可能です。
採用試験の内容は自治体によって異なりますが、小論文や面接がほとんど。試験では、看護師としての経験をつうじて学んだことや価値観を問われるケースが多いため、長く働き続けてきたベテラン看護師のほうが有利になりやすいといえるでしょう。
また、夜勤がない職場も多く、体力的な不安がある年齢でも採用されやすい職種です。公務員看護師として働ける職場は、市立・県立の病院をはじめ保育所、介護施設など多岐にわたります。体力面を考慮しつつ、自分の希望に合った職場を選びましょう。
訪問看護業界は、高い判断能力をもったベテラン看護師を求める傾向にあります。1人で業務にあたることが多い職種であり、状況を的確に見極める判断能力や、イレギュラーな事態にも臨機応変に対応できる力が必要とされるためです。
患者や家族に寄り添い、サポートをしっかり行える経験豊富な看護師は信頼を得やすいといえるでしょう。また、1日の訪問件数が平均4~7件であり、体力面があまり重視されない点も、年齢層の高い看護師におすすめのポイントです。
年齢よりスキルが重視される精神科も、ベテラン看護師が働きやすい職場です。患者の精神状態を観察したり、コミュニケーションをとりながら日常生活を支えるのが主な業務であるため、些細な変化に気づくことのできる人材が求められる傾向にあります。
また、患者だけでなく周りの家族をサポートすることも、精神科で働く看護師の役割。精神疾患は小さなきっかけで急激に悪化してしまうこともあるため、患者の家族が不安を抱えてしまったとき、しっかり寄り添う姿勢が大切です。看護師として得てきた経験だけでなく、自分の人生経験からもアドバイスを行える人に適した職場だといえるでしょう。
患者に対して長期的な治療を行う慢性期病棟も、ベテラン看護師の需要が高い職場のひとつ。長い時間をかけて患者のケアを行うため、口腔環境や皮膚の状態など細かな点までチェックし、少しの変化にも気づける観察力が求められます。
慢性期病棟での主な業務は、高度な医療知識やスキルを活かした医療処置ではなく、投薬や食事の介助など、日常生活を行ううえでのサポート。患者一人ひとりと丁寧に向き合い、細かな点にも気を配ることのできるベテラン看護師が優遇されやすい職場だといえます。
また、症状の安定した患者が多く入院しており、緊急を要する対応を行うケースは少ないことも年齢の影響を受けにくい理由のひとつです。看護師として働きながらライフワークバランスを大切にしたいなら、慢性期病棟への転職を視野に入れてもよいでしょう。
看護師が転職を成功させるためのポイントとして、年齢別に以下のような点が挙げられます。
順番に詳しく解説しますので、実際に転職活動を始めようと考えている人はぜひ参考にしてください。
20代の看護師の場合、成長意欲の高さを積極的にアピールしましょう。看護師としての経験は浅い年代ですが、そのぶん伸びしろの大きさに期待されるケースが多いためです。
たとえば、急性期病院や三次救急病院のように、夜勤や残業の多い職場でも耐えられる体力があると思う人は、その点をしっかりと伝えるとよいでしょう。あらゆる事態にすぐ対応できるスピード感が求められる職場では、体力や精神面に自信のある若手看護師が優遇される傾向にあります。
ただし、転職先の候補が多いゆえに、自分に不向きな職場を選んでしまうこともある点は注意が必要です。希望する転職先で働いている知人に話を聞く、転職エージェントに相談するといった対策をとりながら慎重に選びましょう。
30代の看護師は、これまでに身につけたスキルや経験をアピールしましょう。看護師としてある程度経験を積んでいる年代であるため、即戦力として活躍できると判断されれば、希望する転職先で採用されやすくなります。
また、30代は将来的にチームをまとめる役割を任されることもある年代です。若手の看護師を教育してきた経験があれば、あわせてアピールしておくとよいでしょう。
なお、転職する際は条件をあらかじめ明確にしておくことも重要です。プライベートな時間もしっかり確保したいのか、忙しくてもキャリアアップを狙いやすい職場で働きたいのかをはっきりさせることで、自分に適した転職先を見つけやすくなります。
40代の看護師は、これまでの経験をもとに得意な業務や専門分野をアピールするとよいでしょう。30代のころは家庭との両立を意識してきた人も、子育てが一段落つき自分が希望する働き方にシフトしやすい年代です。
人によって程度の違いはあるものの、40代の看護師はさまざまな経験を積んでいます。そのため、ベッドコントロールが得意だったり特定の専門分野に精通していたりと自分の強みが明確になっているはず。自分の強みを活かせる職場を選ぶことが転職成功への第一歩となるでしょう。
また、リーダーとしてチームを率いる指導力も期待されやすくなります。若手・ベテランを問わずコミュニケーションをとり、職場の看護師をまとめる力や経験をアピールできると高く評価されるでしょう。
50代の看護師が転職を成功させるためには、残りのキャリアで何ができるか明確にすることが大事です。20代や30代と比べると入職後に働ける期間が短くなるので、キャリア形成を考慮した際に採用されにくくなる可能性があります。そのため、これまでのキャリアで培ってきた看護スキルや経験を活かせる職場を選ぶことが、より一層重要になるでしょう。
経験豊富な50代の看護師は、特に職場の若手看護師の相談役や管理職としてチームを率いる力が求められます。若手を育てるベテラン看護師を求める職場では需要の高い存在といえるでしょう。
また、定年後も看護師として働きたい場合は、再雇用制度がある職場を選ぶこともポイントです。職場によって勤務できる年齢の上限は異なるので、あわせて確認するとよいでしょう。
看護師の転職において年齢が及ぼす影響や年齢別に有利な職種・職場について理解できましたか?看護師の年齢によって求められる知識やスキルが異なるので、自分の年齢に適した職場を選ぶことは転職を成功させるうえで重要なポイントといえるでしょう。
mybestでは、公開求人数や検索しやすさの観点から看護師向けの転職サイトを徹底比較しました。職場の種類や雇用形態だけでなく、ブランク歓迎や交代制勤務の有無なども含めた検索項目の多さにも着目しているので、最適な転職先を見つける際に役立ててください。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。(13-ユ-315911)
年収が高いというイメージがある看護師ですが、これから就職する人は、実際の年収や給料はどのくらいなのか、夜勤手当の割合は多いのかなど気になりますよね。給料のよい職場への転職を検討している人も多いかもしれません。そこで今回は、看護師の平均年収を年代や地域別に詳しく解説します。年収アップのコツや資格...
看護師向け転職サイト・エージェント
労働環境が過酷な分、年収が高いと言われている看護師。しかし職場環境や収入への不満から副業を始めたくても、そもそもダブルワークをしてもいいのか、どんな副業から始めればいいのか悩んでいる人も少なくないでしょう。そこで今回は、看護師が副業してもよいのか、看護師におすすめの副業などについて解説します。...
看護師向け転職サイト・エージェント
職歴の浅い20代でも、年収が高いイメージのある看護師。しかし実際に他の職種より高年収なのか、自分の年収は平均より高いのか気になる人もいるでしょう。そこで今回は20代看護師の平均年収がいくらなのか、給与に差が出る原因などを詳しく解説します。20代の看護師が年収アップする方法も紹介するので、より豊...
看護師向け転職サイト・エージェント
看護師の転職面接では、服装や身だしなみにも気を使う必要があります。面接を控えており、何を着ていけばいいのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。本記事では、看護師の転職面接の服装に適しているスーツやジャケットなどの選び方、化粧や持ち物などの基本的なマナーを解説します。身だしなみを整えたうえで...
看護師向け転職サイト・エージェント
看護師として働く人の多くが経験している部署異動。なかには本人が希望していなくても異動を言い渡されるケースがあり、どのような理由で部署異動が行われるのか、新しい部署に慣れることはできるのか不安に感じる人も多いのではないでしょうか。本記事では、看護師の部署異動が行われる理由を詳しく紹介します。部署...
看護師向け転職サイト・エージェント
ブランクのある看護師が復職する場合、さまざまな不安や悩みをともないます。ブランクがあっても雇ってもらえるのか、仕事についていけるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ブランクがあっても看護師に復職できるのかを解説します。スムーズに復職するためのポイントなども紹介するので、本...
看護師向け転職サイト・エージェント
さまざまな医療現場で活躍する看護師。現役の看護師として働く人のなかには、多忙な毎日につらさを感じて負担の少ない診療科への転職を考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、どの診療科が働きやすいのかがわからず、なかなか踏み出せない人も多いはず。そこで今回は、看護師が楽に働ける診療科について詳...
看護師向け転職サイト・エージェント
主に地域住民の健康をサポートするため、保健指導や健康管理を行っている保健師。やりがいを感じられる職種である反面、さまざまな理由から仕事がつらいと感じたり、辞めるべきかどうか迷っている人もいるのではないでしょうか。本記事では、保健師が仕事を辞めたいと感じる主な理由を紹介します。今の仕事がつらいと...
看護師向け転職サイト・エージェント
病棟看護師の仕事がつらく辞めたいと思っている人は多いです。自分が辞めたい理由や、つらいときの対処法を知りたいと思っている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、病棟看護師を辞めたい理由や辛いときの対処法、転職について解説します。病棟看護師を辞めたいと思ったときはぜひ参考にしてみてください。
看護師向け転職サイト・エージェント
看護師免許を保有している人は、パート看護師として医療機関で働けます。パート看護師への転職を検討している人のなかには、実際にどれくらいの時給がもらえるのか気になる人も多いでしょう。そこで今回は、パート看護師の具体的な時給額を解説していきます。パート看護師の時給が自分の希望する時給に見合っているか...
看護師向け転職サイト・エージェント
看護師として転職するために避けて通れないのが、面接です。限られた時間でやる気や適正をアピールするためには、どのような質問があるかを事前に知っておく必要があるでしょう。この記事では、看護師の面接でよくある質問と回答例を紹介します。面接官がチェックしているポイントも紹介するので、面接準備に役立てて...
看護師向け転職サイト・エージェント
高卒・3年課程卒の看護師に比べて、比較的年収が高いとされる大卒看護師。大卒看護師の平均年収や、大卒の他業種や大卒以外の看護師との違いが気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、大卒看護師や高卒・3年課程卒看護師の平均年収を解説します。今以上に年収を上げるための方法も紹介するので、大卒看護師...
看護師向け転職サイト・エージェント
美容皮膚科の看護師には、つらい仕事内容もいくつかあります。転職を考えている看護師のなかには、美容皮膚科への転職を検討しているものの、仕事内容がつらいのではないか、自分にできるのかと不安を抱えている人もいるでしょう。今回は、美容皮膚科で働く看護師の仕事内容を解説します。美容皮膚科の仕事がつらいと...
看護師向け転職サイト・エージェント
精神科の訪問看護についてよく聞かれるのが、仕事がきつい・やめたいという意見。具体的にどのような点がきついといわれているのか、自分に合っているのか不安に感じる人もいるのではないでしょうか?本記事では、精神科訪問看護の仕事がきついといわれる理由を解説します。精神科訪問看護のやりがいや、きついと感じ...
看護師向け転職サイト・エージェント
看護師として働くうえで、給与やキャリアアップの選択肢のひとつに挙がる資格取得。持っていない資格を取得して、よりよい条件で働きたいと思っている人も多いのではないでしょうか。しかし看護師が取得できる資格は数多く、どの資格が給料アップに効果的なのか判断しにくいのも事実です。今回は認定看護師や認定看護...
看護師向け転職サイト・エージェント