
借用書の書き方とは?家族や友人との契約でも無効にならない条件や注意点をテンプレートつきで紹介
個人でお金の貸し借りをするときに、作成しておくと便利な借用書。返済時などの金銭的なトラブルを予防するために作成しようと思っているものの、どのような内容を書けばいいのかわからず困っている人も少なくないでしょう。
そこで今回は、借用書の書き方をテンプレートつきでわかりやすく解説します。法的効力を持たせて無効にならない書き方や、借主と貸主ともに注意したいポイントも解説するので、スムーズにお金の貸し借りをしたい人は参考にしてみてください。

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借用書が無効にならないような書き方とは?
借用書の書き方を誤ると、法的効力が無効となる場合があります。以下で、借用書を作成する際に意識したいポイントをチェックしましょう。
法的効力を持たせるのに必要な項目を盛り込む

借用書を書くときは、法的効力を持たせるのに必要な項目を盛り込むことが大切です。最低限必要な項目を記載しないと借用書に法的効力を持たせられず、金銭的なトラブルの原因になりかねません。
借用書には、まず借用書であることがわかるタイトルをつけましょう。そのほかに記載すべき事項は以下のとおりです。
<必要な項目>
- 書類の作成日
- 貸し借りをした日
- 借主と貸主それぞれの氏名と住所
- 貸し借りをした事実とその金額
- 具体的な返済方法
- 返済期日
借用書は決まった様式がないため、基本的に自由に作成できます。ただし、記載事項に抜け漏れがあると法的効力が無効となる可能性があります。
貸し借りの内容を明確にしておけば、トラブル発生時の証拠となるので、最低限守るべきルールを確認しましょう。家族や友人間の貸し借りでも、借用書を作成することはとても大切です。
記載しておくと安心な項目も加える

記載すると安心な項目を入れておけば、借主の返済意識を高める効果が見込めて、返済日を守ってもらいやすくなります。
借用書を作成するときのポイント
借用書は必要な内容をただ記載するだけでなく、重要なポイントを押さえて作成することが大切です。以下では、借用書を書くときのポイントを解説します。
書面作成日とお金の貸し借りがあった日の両方を明記する

借用書を作成するときは、書面作成日とお金の貸し借りがあった日のどちらも明記しましょう。両方を記載しておかないと、いつ貸し借りが発生したのかわからなくなったり、借用書が法的効力を失ったりします。
たとえば書面作成日は、借主の氏名の上に「借入日:2024年5月31日」のように記載しましょう。お金の貸し借りがあった日は、「私は2024年5月31日に、金◯◯円を借り受けました」と書くとわかりやすく表記できます。
借用書は貸し借りした当日など、貸し借りの事実があった日に作成するのが一般的です。基本的に、書面作成日とお金を貸した日は同じになると覚えておきましょう。
金額は大字で記入する。アラビア数字や漢数字を使わない

借用書を作成するときは、金額は大字と呼ばれる漢字で記入し、アラビア数字や漢数字を使わないようにしましょう。大字で記入すれば、借用書の作成後に金額が改ざんされることを防止できます。
たとえば100万円の貸し借りなら、「金壱佰萬円」と記載しましょう。アラビア数字で100万円と表記すると、「100万」を「700万」などと改ざんされる可能性があります。漢数字一万円にしても、「一万」を「三万」などと書き足されかねません。
借用書を作成するときにどの大字を使うのか知りたい場合は、「漢数字 大字」などと検索してみてください。
金利や利息は、利息制限法の上限を超えないようにする

利息制限法とは、お金を借りる人が高金利を押しつけられないようにするための法律です。上限金利は借入金額に対して設定され、10万円未満は年利20%、10万円以上100万円未満は年利18%、100万円以上は年利15%までとなります。
返済が遅れたときの遅延損害金も、利息制限法の金利の1.46倍を超えると無効になります。たとえば10万円未満の借入れなら、年利29.2%を超えてはいけません。また借用書に金利の記載がないときは、法定利率の年利3.0%が適用されることも覚えておきましょう。
返済方法をあいまいに記入しない

記載しておきたい項目は、支払回数・1回の返済額・返済期間・返済日・返済方法・返済が困難なときの対処法の6点です。一括払いが難しい場合は何回で分割していつまでに返済するのか、その際の金額や返済日はどうするかを決めておきましょう。
返済方法は、現金手渡しや銀行振込です。借用書には、「返済方法は毎月5万円を分割払いで指定の口座に振り込む」などと記載します。返済が困難なときの対処法は、私物を売却しお金を用意する、代わりに連帯保証人が返済するなどです。
1万円以上の貸し借りの場合は収入印紙を貼る

たとえば、貸し借りした金額が1~10万円なら200円、10~50万円なら400円、50~100万円なら1,000円の収入印紙が必要です。それ以外の金額は、国税庁の公式サイトを確認してみてください。
また収入印紙を貼ったら、借用書と収入印紙にまたがるようにハンコを押す消印が必要です。
借用書は2部作成するのがベター

2通作成したときは、割り印を押しましょう。それぞれの借用書を重ねて縦と横に少しずつずらし、どちらにもかかるように押印すれば大丈夫です。
ただし、銀行からの借入れなどに使う金銭消費貸借契約書のように、2通作成すると収入印紙もそれぞれ必要な点に注意しましょう。代わりに収入印紙を貼ってからコピーをとり、貸主が正本、借主がコピーを持つことでも問題ありません。
手書きならボールペンか万年筆、PCは署名捺印または記名押印が原則

たとえば、手書きの場合は消せないインクのボールペンなどで記入しましょう。PCでは貸し借りの内容を整った文面で記載できるため、手書きよりも便利です。氏名を自書し印鑑を押す署名捺印や、氏名もPCで打ち印鑑を押す記名押印をすれば、裁判でも証拠として認められます。
借用書では信頼性を高めるため印鑑登録した実印を使い、印鑑証明書を添付しましょう。以下のコンテンツではおすすめの印鑑をまとめているので、借用書にふさわしい印鑑を使いたい人は参考にしてみてください。
借用書の作成時に見本となるテンプレートを紹介

借用書を作成するときは、以下のテンプレートを参考にしてみてください。
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〇〇〇殿
記
私は〇〇年〇〇月〇〇日に、金◯◯円を借り受けました。
借用日:〇〇年〇〇月〇〇日
利息:年利 〇〇%
遅延損害金:年利 〇〇%
返済期限:〇〇年〇〇月〇〇日
返済方法:
貴殿指定の金融機関の口座に、分割払いで振り込みいたします。
上記返済期間中、毎月〇〇円ずつ元金均等払いで返済いたします。
その際の振込手数料は私が負担します。
以上
(借主)
住所:
氏名: 印
連帯保証人を追加する場合は、借主の住所と氏名の下に項目を作って記入しましょう。PCで作成するときは、「借用書 テンプレート word」「借用書 テンプレート 無料 pdf」などで検索し、無料でダウンロードできるテンプレートを使うのもおすすめです。
借用書の作成における注意点
借用書の作成には、借主の返済能力や書類の内容の確認など気をつけたい部分が少なくありません。以下では、借用書作成における注意点を解説します。
借主に返済能力があるか事前に確かめる

たとえば、借主が定職について仕事をしているか、行っている事業が安定しているか確認してみてください。お金を貸したあとで返済能力がないとわかったら、返済スケジュールの変更や別の支払い方法の提案などで対応しましょう。
返済が滞ったときは、弁護士に借主の財産調査を依頼し、本当に返済できないか確認するのも方法のひとつです。簡易裁判所から督促状を送ってもらう支払督促、話し合いにより解決に導く民事調停なども視野に入れましょう。
必要な内容が漏れなく記載されているか確認する

借用書を作成するときは、必要な内容が漏れなく記載されているか確認することも大切です。借用書に明記していない内容は相手に証明できず、無効になってしまいます。
たとえば、借主と貸主双方の署名と押印があるかチェックしましょう。貸し借りした金額や日付、付与される金利、返済期限や返済方法などの記載も重要です。
特に、金利を明記しておかないと贈与目的だと判断され、年間110万円以上の借入れには贈与税がかかる可能性があります。また、しっかり明記されていても、公序良俗に反する内容や未成年との取引は無効になることも覚えておきましょう。
時効により返済の請求ができなくなる日をチェックしておく

たとえば、2024年5月31日を返済期限に設定した借用書のケースを考えてみましょう。借主が返済せず貸主も行動を起こさなければ、2034年6月1日には時効を迎えて、返済を求められなくなります。
ただし時効の消滅には、借主による内容証明での時効の宣言が必要なので、何もせずに返済義務が消滅するわけではありません。また消滅する前であれば、貸主による返済の要求で時効が中断されますよ。
すでにお金の貸し借りをしたなら、債務承認弁済契約書を作成する

債務承認弁済契約書の作成方法は、借用書とほとんど変わりません。異なるのは、「甲は乙に対して金◯◯万円の支払義務を負うことを認める」と、借主が返済義務を認めたことを記載する点です。また、書面作成日とお金の貸し借りがあった日も異なります。
貸主は、債務承認弁済契約書を作成すれば消滅時効の中断事由になり、返済の権利の消滅を防ぎやすくなることを覚えておきましょう。
自分で作成するのが不安なら、公正証書での作成を検討

公正証書とは、公証人が作成した公文書のことです。公正証書で借用書を作成すると、記載された内容により強い効力を持たせられます。信頼性の低い主張の予防のほか、返済されなかったときの強制執行や裁判での確実な証拠の実現などがメリットです。
公正証書を作成するときは、借主や貸主などの当事者で話し合って内容を固めます。身分証明書などの必要書類を揃えたら公証役場を訪れ、公証人に作成を依頼しましょう。書類が完成したら当事者全員で公証役場に集まり、署名捺印したら手続きは完了です。
公正証書の作成には、必要書類の用意や公証人の手続きなどで1か月ほどかかるため、早く完成させたいなら弁護士や行政書士に依頼しましょう。ただし、平均5万円程度の公証人手数料だけでなく、1~3万円程度の依頼料もかかる点には注意が必要です。
借用書による借入れが難しいなら、別の方法でお金を借りよう
ここまで読んでみて、借用書を作成して借入れするのが難しいと感じたらなら、別の方法でお金を借りることも検討しましょう。身近な人から借りる以外に、状況に合った借入方法はいくつもあります。
以下のコンテンツでは、ニーズに合わせた借入先をまとめているので、自分にあった方法で借入れしたい人は参考にしてみてください。また、カードローンや消費者金融を比較して選び方やおすすめの借入先を紹介したコンテンツもぜひチェックしてくださいね。
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