郵便物や保険だけでなく、お金の借り入れも受け付けている郵便局。郵便局でお金が借り入れられたら便利だとは思うものの、どのような借入方法があるのかや利用の条件などが分からず迷っているという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、郵便局(ゆうちょ銀行)でのお金の借り方やメリット、注意点についてわかりやすく解説します。郵便局での借り入れを検討している人は、ぜひチェックしてみてください。
法人向けの資産相談業務やグループ企業の経営管理、分散金融市場における資産運用事業を手がける。その他、大手のビジネス系メディア「マネー現代:講談社」「ITmediaビジネスオンライン」「四季報オンライン」等で執筆も行っている。 OKOSUMO(公式サイト):https://okosumo.com/ Twitter:https://twitter.com/full_tangent
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
まずは、郵便局(ゆうちょ銀行)で取り扱いがあるローンの種類や借入制度についてわかりやすく解説します。
ゆうちょ銀行では、カードローンの新規受付をすでに終了しています。以前はスルガ銀行のカードローンである「したく」の取り扱いをしていましたが、新規受付を停止しました。カードローンでの借り入れを希望している場合は、ゆうちょ銀行以外のサービスを利用する必要があります。
くわえて、フリーローンやマイカーローン、教育ローンなどの取り扱いもしていません。ゆうちょ銀行で取り扱いのあるローンは、住宅ローンのみです。住宅ローンの商品には、住宅金融支援機構と提携している「ゆうちょフラット35」があります。そのほかにも、ソニー銀行や新生銀行が取り扱っている住宅ローンを媒介してもらうことも可能です。
貯金担保自動貸付けとは、総合口座に預け入れをしている担保定額貯金や担保定期貯金を担保として、貯金残高以上の金額を借り入れられる制度のことです。定額貯金や定期貯金の貯金額自体を担保にするため、ゆうちょ銀行に定額貯金もしくは定期貯金があれば、原則審査や申し込みなどの手続きをせずに利用できます。
また、総合口座の通帳やカードでお金を引き出すだけで借り入れができるため、急な出費にも対応することが可能です。預入金額の90%以内の金額であれば、最大300万円まで借り入れられます。たとえば貯金残高が330万円である場合は、300万まで借りることが可能です。
貸付金額の上限が300万円であるため、それ以上の額を借り入れたい場合はカードローンの利用をおすすめします。以下の記事でおすすめのカードローンについて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
郵便局(ゆうちょ銀行)の貯金担保自動貸付けでお金を借りるメリットは、主に以下の3つがあります。それぞれ見ていきましょう。
貯金担保自動貸付けなら、カードローンよりも低い金利で借り入れることが可能です。金利は定額貯金を担保にするか、定期貯金を担保にするかでそれぞれ異なります。
約定金利とは、契約によって定められた金利のことです。約定金利が定められていない場合は、法律であらかじめ定められている法定金利が適用されますが、ゆうちょ銀行の場合は約定金利が定められています。
2025年6月時点でゆうちょ銀行の約定金利は0.210%であるため、定額貯金を担保とする場合の金利は0.210%+0.25%で0.46%です。銀行や消費者金融が提供するカードローンの金利が1.5〜18.0%であることと比べて、低金利で借りられることがわかります。
貯金担保自動貸付けは、定期貯金または定額貯金の口座を持っていれば、原則審査なしで融資を受けることが可能です。銀行や消費者金融のカードローンで借り入れをする場合は、返済能力があるかどうかを確認するため、金融機関や保証会社の審査をクリアする必要があります。
一方で、ゆうちょ銀行の貯金担保自動貸付けは、積み立てをしてきた定額貯金や定期貯金を担保とするため、審査が行われません。本人名義の通帳を保有していれば、無職の人や未成年者でも借入ができます。
なお、定期預金がある人は貯金担保自動貸付けが優先されますが、カードローンと同じく審査がある「口座貸越サービス」も提供しています。当座貸越は、円定期預金を担保として、不足金額を自動的に借入れできる当座貸越しという制度です。金利は年14.0%ですが、消費者金融で借りるより利息の負担を減らせる可能性があります。
即日で借り入れができる点も、貯金担保自動貸付けのメリットです。銀行カードローンを利用する場合は、少なくとも借入までに数日はかかるのに対し、貯金担保自動貸付けは即日で借り入れることができます。
ATMや銀行窓口が受け付けている時間であればいつでも借り入れられるため、急な出費にも対応が可能です。
次に、郵便局(ゆうちょ銀行)の貯金担保自動貸付けを利用する方法について解説します。
郵便局で定額貯金や定期貯金の契約をしている人であれば、ATMや窓口でお金を引き出すだけで借り入れができます。申し込みや手続きをしなくても、ゆうちょ銀行のキャッシュカードを使って預金をおろすような感覚で利用することが可能です。
普通口座に残高がない状態でお金の引き出しを行うと、自動的に借り入れとして扱われるため、通帳の貸付残高はマイナスで表記されます。
紙の通帳で定期的に記帳するか、マネーフォワードのような家計管理アプリでこまめに収支のチェックを行いましょう。
ATMからお金を引き出す方法で借り入れができなかった場合は、窓口で利用の申し込みを行ってください。
手続きには総合口座通帳・届出印・本人確認書類の3点が必要となるため、忘れず持参しましょう。
以下では、郵便局(ゆうちょ銀行)の貯金担保自動貸付けを利用する際の注意点を解説します。
貯金担保自動貸付けの貸付期間は2年です。それ以降は完済するまで借り入れができなくなるほか、利子が日割り計算される点にも注意しましょう。また、担保となる定期貯金の満期のタイミングが2年以内に訪れる際は、貸付期間は満期までとなるので気をつけてくださいね。
貸付の期間は2年と決められているものの、返済回数や返済金額には制限がないため、分割返済や一括返済をすることは可能です。ただし、利子が日割り計算されるため、返済期間が長引くと返済総額が膨らんでしまいます。なるべく短期間で返済しきれるよう、確実な返済計画を立てることが重要です。
貯金担保自動貸付けで借り入れたお金を返済できなかった場合は、担保された定額貯金や定期貯金が解約され、返済に充当される点にも注意が必要です。返済に充当して余った貯金残額は、普通預金として総合口座に預け入れされます。
すでにある貯金が担保となるため遅延損害金は取られませんが、返済できなかった分だけ定期貯金や定額貯金がどんどん減っていくため、次に借り入れたいときには少ない額しか借り入れできません。ボーナスが入ったタイミングなど、お金に余裕があるときに極力多めに返済しておくことをおすすめします。
ゆうちょ銀行ではマイカーローンの取り扱いをすでに終了しており、商品ラインアップにありません。マイカーローンの代わりに自動貸付けを利用すれば、低金利で最大300万円までの借り入れができますが、車の購入には必要十分でないことがあります。
借り入れたい金額が300万円を超える場合は、他社のマイカーローンを利用したほうが便利です。以下の記事でおすすめのマイカーローンについて紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
住宅ローンであれば、郵便局(ゆうちょ銀行)でも組むことが可能です。ゆうちょ銀行が提供している住宅ローンには、「ゆうちょフラット35」があります。ゆうちょフラット35は、ゆうちょ銀行と住宅金融支援機構が提携しているもので、最長35年の全期間固定金利が適用される商品です。
くわえて、ソニー銀行や新生銀行の住宅ローンの媒介も行っています。自分の収入や借り入れ額によっても借入可能額や金利の条件が異なるため、ほかの銀行と比較検討してよりお得なものを選択するのがおすすめです。以下の記事では、おすすめの住宅ローンについて詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
郵便局(ゆうちょ銀行)でお金を借りる方法は分かりましたか?定期貯金・定額貯金があれば審査なしでお金を借りられるのは魅力的ですよね。しかし、貯金担保自動貸付けを利用するには、口座を開設したうえで一定額を預け入れしなければならないので、急場をしのぐにはやや不向きといえます。
カードローンなら、申し込む会社や条件によっては100万円ほどのお金を即日で借りられます。とはいえカードローンとなると「消費者金融は危ない?」「銀行は審査が厳しい?」など不安がつきもの。そこでマイベストでは専門家の監修のもと、最もおすすめのカードローンを決定しました。
以下で紹介するコンテンツでは、マイベストがおすすめするカードローンを紹介しています。可能な限り早めにお金を借りたい人はチェックしてみましょう。
カードローンに返済負担が重いイメージがあり、お金の借入に不安を感じる人もいるでしょう。
以下のコンテンツでは、カードローンのなかでも比較的低金利で利用できるものを紹介しています。融資の早さを求めつつ、できるだけ低金利なカードローンを利用したいという人はぜひ参考にしてください。
カードローンには消費者金融、銀行など借入先が複数あり、どれを選べば良いのか迷いますよね。
本コンテンツで紹介した自動貸付け制度やカードローン以外にも、お金を借りる方法にはさまざまな手段があります。
以下のコンテンツでは、お金を借りる方法全般についてまとめています。申請条件に適していればカードローンよりも低金利で借り入れできる目的別ローンや公的融資も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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