個人カード感覚で利用できると謳う法人カード・ビジネスカード、JCB CARD Biz 一般カード。「サポート体制が充実」「いろいろなポイントに交換できる」など評判ですが、「お得になるかは、はっきりとはいえない」との気になる口コミもあり、申込を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はJCB CARD Biz 一般カードの口コミや評判が本当か確かめるため、以下の5つの観点で検証を行いました。
さらに、UPSIDERカードやマネーフォワード ビジネスカードなどの法人カード・ビジネスカードとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。新たに登場したBiz ONEとの違いも説明しているので、法人カード選びに迷っている人は参考にしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
JCB CARD Biz 一般カードは1人社長や副業会社員にはよい候補になるでしょう。個人名義口座なら申込がWebで完結。最短5分でカード番号を発行できます。比較した法人カードには登記事項証明書が必要なものも多いなか、必要書類は代表者の本人確認書類のみと手軽です。個人カード感覚で利用できるという謳い文句どおり、個人事業主やフリーランスでも入会しやすいでしょう。
freee・弥生会計・マネーフォワードクラウドなどの人気の会計ソフトと連携に対応しており、業務効率化が期待できます。さらに、保険も充実。国内・海外旅行保険(利用付帯)・ショッピング保険に加え、比較したなかでは珍しいサイバーリスク保険が付帯しています。
年会費は1,375円かかりますが、従業員用の追加カード・ETCカードの年会費無料で発行可能。比較したなかには追加カードにも年会費がかかる法人カードがあることを思うと、全体的なコストの負担は少なめといえます。ただし、追加カードの即時ロックやバーチャルカードの発行はできないため、カードの紛失には注意しましょう。
通常時のポイント還元率は0.50%。比較したなかには年会費無料で還元率1.00%のカードもあるため、「お得になるかは、はっきりとはいえない」という口コミにもうなずけます。しかし、優待店・ポイントアップ特典を活用すれば、効率よくポイントを貯めることも可能。口コミどおり、ポイントの交換先も豊富です。
なお、国際ブランドはVISAやMastercardに比べて海外の加盟店が少ないJCBのみ。空港サービスが利用できない点も人によっては物足りないでしょう。比較したなかには年会費無料で同水準の特典がつくものや、通常ポイント還元率がより高い法人カードもありました。もっとお得感のある1枚をお探しなら、ほかも検討してくださいね。
実際にJCB CARD Biz 一般カードと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベスト法人カード・ビジネスカードと、各検証でNo.1を獲得したカードをピックアップしました。
JCB CARD Biz 一般カードのデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
JCB CARD Bizは、JCBが発行する中小企業・個人事業主向けのクレジットカードです。カードのランクは検証した一般カードとゴールド・プラチナの3種類。会計ソフトとの連携や請求書カード払い機能などビジネスシーンで役立つ機能に加え、サイバーリスクに対するサポートや保険がついています。
<基本情報(一般カード)>
2024年9月24日に新たに登場した個人事業主・フリーランス向けの法人カード「JCB Biz ONE 一般」と「JCB CARD Biz 一般カード」の主な違いは以下の4点です。
<主な違い>
個人事業主やフリーランスで、コストを抑えてよりお得に使いたいならJCB Biz ONE 一般がよいでしょう。従業員に渡す追加カードを発行したい場合や、海外旅行保険・国内旅行保険がほしいなら、本コンテンツでご紹介するJCB CARD Biz 一般カードがおすすめです。
今回はJCB CARD Biz 一般カードを含む人気の法人クレジットカードを調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
検証の結果、JCB CARD Biz 一般カードには5つものメリットがあることがわかりました。1人社長やフリーランスでも、気軽に使える法人カード・ビジネスカードを探している人におすすめです。
比較した法人カードには個人事業主は対象外のカードもあるなか、個人事業主やフリーランスも申込が可能です。必要書類は代表者の本人確認書類のみで、登記簿謄本や決済書の提出は不要。事業をはじめたばかりの人でも申し込みやすいでしょう。
さらに、個人名義口座なら、「モバイル即時入会サービス」で最短5分でカード番号を発行できます。個人カード感覚で利用できるという謳い文句どおり手軽に申し込めるので、事業用・プライベートで支出を分けたい1人社長・副業フリーランスなどにもおすすめです。
法人カードは個人事業主でも申し込めるものが多くありますが、本当に審査に通るか心配な人も多いのではないでしょうか。
個人事業主で法人カードに申し込んだ際の審査には、経営者自身の信用情報が大きく影響するといわれています。
クレヒス(クレジットヒストリー)が健全であれば発行できる可能性を上げられるので、審査落ちを防ぐためにも普段からクレジットカードの延滞や過度な借入などをしないようにしましょう。
比較したなかには追加カードにも年会費がそれぞれ発生する法人カード・ビジネスカードもあるのに対し、追加カードの年会費は無料。従業員が増えた際の追加コストも抑えられますよ。
ETCカードも年会費無料で発行可能です。比較したなかにはETCが発行できない法人カードもありましたが、本カードは高速道路を使った移動の多い人にも向いています。
主要な会計ソフトに利用明細データを取り込めるため、業務効率化にも役立てやすいでしょう。比較した法人カードには連携できる会計ソフトが限られるものもありましたが、JCB CARD Biz 一般カードは、人気の高いfreee・弥生会計・マネーフォワードクラウドのすべてに対応しています。
一方で、利用明細がリアルタイムで反映されないため、経費管理のスムーズさはいま一歩。また、追加カードの即時ロックやバーチャルカードの発行にも非対応なので、カードの紛失には十分に注意しましょう。
付帯保険も充実しています。比較したなかには、本カードよりも年会費が高くても国内旅行保険が付帯しない法人カードもありました。一方、本カードはMyJチェック登録・旅行代金の支払いといった条件を満たすことで国内・海外旅行保険の両方が付帯します。
また、海外でのショッピング保険や、比較した法人カードのなかではユニークなサイバーリスク保険も付帯。JCB法人カード専用サイバーセキュリティデスクのサポートも無料で利用できます。
JCB Biz ONE 一般を含め、年会費無料の法人カードには保険がつかないものが多いのに対し、1,375円の年会費で保険が付帯する点はメリットといえるでしょう。それぞれの保険の内容は以下で説明しています。
海外旅行保険・国内旅行保険のいずれも利用付帯であり、旅費をカード決済しないと補償対象にならない点に注意してくださいね。
また、補償範囲も傷害保険のみと限定的なので、十分な補償を受けたいなら保険会社の旅行保険に加入するのがおすすめです。
国内旅行保険の被保険者は、MyJチェック登録した会員本人。JCB CARD Biz 一般で搭乗する公共交通乗用具・旅館やホテルなどの宿泊施設・パッケージツアーの代金を支払っていることが条件です。
<保険が適用されるケース>
<補償内容>
海外旅行保険の被保険者も、MyJチェック登録した会員本人。保険を受けるためには、JCB CARD Biz 一般で出国前に搭乗する公共交通乗用具または、パッケージツアーの代金を支払っている必要があります。なお、補償対象旅行期間は3か月です。
<保険金>
ショッピングガード保険(海外)とは、海外でJCB CARD Biz 一般カードを利用して購入した商品が思わぬ事故で被った損害を補償する保険です。補償期間は購入(あるいは商品到着日)から90日間。こちらも、MyJチェックの登録有無にかかわらず適用されます。
<保険金>
サイバーリスク保険とは、サイバー攻撃やヒューマンエラーなどによるトラブルが原因で他人に損害を与えた際に、法律上の損害賠償責任を補償する保険です。保険金額は最高50万円。MyJチェックの登録有無にかかわらず適用されます。
<補償額>
出張・旅行のコストを削減したい人にもおすすめです。JCB CARD Biz 一般カードの会員は、じゃらんnetの法人専用宿泊予約サービス「じゃらんコーポレートサービス」を利用可能。法人限定の優待価格で宿泊プランを予約できます。
ほかにも、全国で福利厚生サービスを提供する「福利厚生倶楽部」やコワーキングスペースの利用など、法人向けのサービスが充実。比較した法人カードのなかでも特に、ビジネスに特化した優待特典の豊富さが目を惹きました。
JCB CARD Biz 一般カードには気になる点が2つあります。年会費を払いたくない人や、飛行機を使った出張の多い人には物足りない可能性もあるでしょう。
年会費が1,375円かかるため、年間コストが0円の法人カード・ビジネスカードと比較するとやや見劣りしました。追加カードも含めて徹底的にコストを抑えたいなら、別の法人カードも視野に入れましょう。
加えて、通常時のポイント還元率が0.50%と低い点も気がかり。比較したなかには、年会費無料かつ還元率1.00%の法人カードも多く見られました。「お得になるかは、はっきりとはいえない」との口コミどおり、通常の使い方でのお得感は控えめです。
効率よくポイントを貯める秘訣は、優待店とポイントアップ特典をうまく活用すること。ポイント還元率が上がる優待店があり、事前登録のうえ支払うとポイントが2〜20倍にアップ。優待店の一例は以下のとおりです。
<ポイント優待店の例>
また、年間の利用額によっては翌年のポイント倍率が最大1.5倍、海外での利用ではポイントが2倍に。貯まったOki Dokiポイントは、他社のポイントやマイルなどへ交換できます。1P=3円でカード利用代金の支払いにも充当できるので、使い道に困ることは少ないでしょう。
<ポイント交換先の例>
優待店やポイントアップ特典を活用しながらポイントを貯めましょう。以下のコンテンツではJCBカードのお得なポイントの貯め方を解説しているので、興味がある人はぜひチェックしてくださいね。
空港サービスを利用したい人には不向きです。JCB CARD Biz 一般カードには、カード会社の空港ラウンジ特典やプライオリティ・パスは付帯していません。また、比較したなかではアメックス発行のカードについていた手荷物宅配・クローク/手荷物預かりなどの空港サービスにも非対応です。
比較したなかでも、カードラウンジ特典付きの法人カードはゴールドカード以上がほとんど。JCB CARD Bizもカードラウンジ特典はゴールドカード以上、プライオリティ・パスはプラチナカードにしかついていません。
空港ラウンジをはじめ、出張で空港サービスをよく利用するならほかの法人カード・ビジネスカードを検討しましょう。
海外で使いにくいこともネックです。比較した法人カードには国際ブランドが選べるものも多いのに対して、JCB CARD Biz 一般カードの国際ブランドはJCBのみ。海外での利用はポイント還元率が2倍になるものの、VISAやMastercardに比べると海外で使える店舗は限られます。
海外に行く機会が多いなら、国際ブランドがVISAやMastercardの法人カードのほうが使いやすいでしょう。
ポイント還元率 | 0.50% |
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年会費(税込) | 1,375円(初年度無料) |
追加カード上限枚数 | 非公開 |
良い
気になる
利用明細の即時発行可能 | |
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必要書類 | 代表者本人確認書類 |
追加カードの即時発行可能 | |
追加カードの即時ロック可能 | |
ポイント有効期限 | 2年(獲得月から2年(24か月)後の15日まで) |
ポイントの付与単位 | 1,000円で1ポイント |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
海外ショッピング保険 | |
国内ショッピング保険 | |
カード会社の空港ラウンジ利用可能 | |
プライオリティ・パス | |
空港サービス | 手荷物宅配割引、クローク割引 |
グルメ優待 | |
ホテル優待 | 割引・優待価格 |
コンシェルジュサービスあり | |
入会資格 | 法人代表者・フリーランスや副業を含む個人事業主(使用者は18歳以上) |
国際ブランド | JCB |
申込から発行にかかる期間 | カード番号発行:最短5分/カード発行:通常2~3週間(*1) |
本注釈においては事業者からの情報提供を含みます
ここでは、JCB CARD Biz 一般カードとは異なる魅力を持つ法人カード・ビジネスカードをご紹介します。
従業員が複数いる企業なら、UPSIDERカードを検討しましょう。追加カードの発行枚数は無制限であるうえ、バーチャルカードも即時発行可能。年会費は申込者・追加カードともに無料なので、従業員数が増えてもコストがかさまない点が魅力です。
また、電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しており、マネーフォワード・freee・弥生会計といった主要な会計ソフトとも連携可能。さらに、利用明細も即時反映され、会計処理の効率化が期待できます。
ETCカードの発行やカード会社の空港ラウンジ特典は付帯しないものの、ポイント還元率は1.00%と高めです。個人事業主は申し込めませんが、従業員の追加カードを効率よく管理したい企業にはよい候補になるでしょう。
マネーフォワード クラウド会計を使っている個人事業主には、マネーフォワード ビジネスカードがおすすめです。申込はWebで完結し、決算書の提出は不要。設立1年目のスタートアップ企業でも申し込めます。
UPSIDERカードと同様に、追加カードは年会費無料で発行枚数は無制限。バーチャルカードも発行可能で、従業員がカードをなくした際には即時ロックで不正利用を防げます。
年会費無料ながら、ポイント還元率は1.00%と申し分ありません。ETCカード・空港ラウンジやホテル優待のような付帯特典はありませんが、マネーフォワード クラウド会計を使っている個人事業主は積極的に検討してくださいね。
申込方法は、口座の種類や設定する支払い口座の種類により4パターンがあります。
<申込方法の種類>
ここから、それぞれの申込手順を説明していきますね。
モバイル即時入会サービスは、ネット上で申込が完結。対象の金融機関サイトで支払い口座を設定すると、最短5分でMyJCBのアプリにカード番号が発行されます。
<申込の流れ>
対象の金融機関には、みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行・りそな銀行・ゆうちょ銀行などが含まれます。即時審査の受付時間は9:00~20:00。受付時間以降に申し込んだ場合、審査結果は翌日になる点には注意しましょう。
対象の金融機関のサイトで支払い口座を設定すると、1週間ほどでカードが発送されます。
<申込の流れ>
ネット申込後に必要書類を郵送で提出する場合、カードの発行は書類がJCBに到着してから1週間ほどが目安です。
<申込の流れ>
法人口座(法人代表者)または屋号付き口座(個人事業主)の申込は、ネット申込後に必要書類の郵送が必要です。カードの発行には、書類がJCBに到着してから1週間ほどかかります。
申込の流れは、先述した郵送で支払い口座を設定する場合と同じです。
JCB CARD Biz 一般カードについて、よくある質問への回答をまとめました。
JCB CARD Biz 一般カードの申込資格は、18歳以上の法人代表者または個人事業主。フリーランスや副業会社員も申し込めます。追加カードを使うパートナー会員も、18歳以上であることが条件です。
利用限度額は10万~500万円の間で、審査により決定します。
現時点で利用可能な金額は、MyJCB(JCB会員専用WEBサービス)または電話の自動音声サービスで確認可能です。
JCB CARD Biz 一般カードの解約には、電話(音声自動サービス)での手続きが必要です。下記のJCB変更受付デスクに電話のうえ、ガイダンスにしたがって解約手続きを進めましょう。
請求前であっても年会費が発生してから解約した場合、年会費の請求の取り消し・返金はできません。カード有効期限月の月末までに解約すれば次年度の年会費はかからないので、解約のタイミングも意識してくださいね。
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