あたたかく清潔な蒸気で加湿すると謳う、ドウシシャ スチーム加湿器 mistone600S KSY-603。「とても静かで手入れも簡単」と評判です。しかし、「加湿性能が物足りない」「フタのレバーを持ったら落としてしまった」といった口コミもあるので購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の加湿器とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、加湿器選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
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目次
ドウシシャ スチーム加湿器 mistone600S KSY-603は、日々のお手入れを楽にしたい人におすすめです。掃除に手間取る加湿フィルターがないうえ、お手入れが必要な部品は3つだけ。タンクはバケツ型で洗いやすく、給水・排水もスムーズでした。比較した商品の4割ほどは設置時にタンクをひっくり返す必要があったなか、タンクと本体が一体の本品はそのままつけられます。
静音性も優秀で、弱いモードの稼動音は高評価基準の35dBを下回る33dB。ほかのモードも同程度の音量で、寝室など静かな環境でも使いやすいでしょう。カビも比較的生えにくく、1週間稼動させたあとの水でも菌は数個程度しか確認されず。ただ一切菌が確認されなかった上位商品には及ばず、毎日水の入れ替えは必要といえます。
「加湿性能が物足りない」との口コミどおり加湿力は低め。実際に運転させると蒸気がもくもく上がりましたが、部屋の湿度は64%までしか上昇しませんでした。比較した100%まで上がった商品と並ぶと、物足りない結果です。湿度をしっかり上げるには、適用畳数より少し狭い部屋で使うなど工夫が必要でしょう。
稼動中に水量を把握する機能や加湿量の自動調整機能はなく、使いやすさも低評価に。水の残量チェックや湿度計での湿度管理は、自分で行う必要があります。また、本体上部についている大きなレバーは給水口を開くためのもの。「フタのレバーを持ったら落としてしまった」との口コミのように誤って持ち上げないよう注意してくださいね。
強モードでの消費電力は、高評価基準の300Wを上回る466Wと高め。沸騰時に電力を消費しやすいスチーム式なので、ある程度電気代が上昇することは覚えておきましょう。上位商品には、しっかり加湿できるうえ、消費電力が本品の1/20以下だったものも。稼動コストを抑えたい人や加湿力の低さが気になる人は、ほかの商品を検討してみてください。
スチーム加湿器 mistone600S KSY-603は、日用品雑貨・家電・食品などを取り扱うドウシシャが販売している商品。本体内の水を沸騰させて湯気を利用するスチーム式を採用しており、清潔な蒸気が出るとアピールしています。
なお、加湿器にはスチーム式のほか、湿ったフィルターに風を当てる気化式や超音波の振動によって蒸気を出す超音波式、それらを合わせたハイブリッド式などいくつか種類があります。なかでもスチーム式はシンプルな設計のものが多く、予算を抑えたい人やお手入れを楽にしたい人向きのタイプです。
加湿の強さは3段階で切替え可能。吹き出し口にはガードを設置し、蒸気の温度が熱くなりすぎないよう配慮しています。給水はフタを開けて上からそそぐだけ。大きく開く「カンタン給水構造」を採用し、簡単に水を足せる点を売りにしています。
適用畳数は、木造和室で10畳・プレハブ洋室で17畳。リビングや寝室で使うのにちょうどよい大きさと謳っています。強いモードで運転した場合、連続で5時間まで使用できる設計です。
自動運転機能はありませんが、タイマー・チャイルドロックや転倒時に電源がオフになる安全機能など、日常で使いやすい機能を搭載しています。洗浄モードがあり、クエン酸を入れることで汚れやカルキを落とすことも可能。詳細は以下のとおりです。
カラーは、ホワイト・ベージュの2色展開。主張しすぎない色味とシンプルな設計で、インテリアになじみやすいデザインといえます。本体上部には大きなレバーを設置し、給水時に開けやすいとアピールしています。
購入時に付属するのは、取扱説明書・吸出口ガード・電源コード。さらに、お手入れ1回分のクエン酸もついてきます。
今回はドウシシャ スチーム加湿器 mistone600S KSY-603を含む、加湿器全50商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
最初に、加湿性能の高さを検証しました。恒温恒湿室を温度20℃・湿度30%に設定。商品を30分運転させ、どのくらい加湿できるかを確認しました。
検証した結果、30分後の部屋の湿度は64%までしか上がらず、加湿性能は低評価に。本体からは蒸気がもくもくと出ていたものの、実際の湿度はそれほど上がりませんでした。比較した商品内でも気化式は加湿力が高い傾向があり、30分で100%まで湿度を上昇させたものも。本品は全商品の平均値約78%(※執筆時点)にも届かない結果です。
「加湿性能が物足りない」との口コミどおりで、湿度を上げるには適用畳数より少し狭い部屋で使うなど工夫が必要でしょう。乾燥が気になっている人は、加湿性能に優れていた上位商品もチェックしてください。
次は、カビの生えにくさ・お手入れのしやすさの検証です。
まず、1日1回水を継ぎ足しながら、7日連続で運転させます。中の水を専門機関で培養し、細菌の数を確認しました。続いて、商品を手に取り仕様をチェック。部品の数やタンクの形、お手入れ時期を知らせる機能の有無といったお手入れに関する項目を評価しました。
比較した同じスチーム式の商品には、1週間稼動させてもカビの原因となる菌がほとんど繁殖しないものが多めでした。ただなかには菌が一切確認できなかった商品があったことを思うと、一歩及ばない結果です。スチーム式だからと安心せず、毎日水を入れ替えてくださいね。
「手入れが簡単」との口コミがあったように、お手入れのしやすさは比較したなかでもトップクラス。お手入れ箇所が少ないうえ、洗浄モードを搭載している点がメリットです。
お手入れが必要な部品は3つと少なく、掃除しにくい加湿フィルターがないのも利点です。比較した8か所も掃除する必要がある商品と比べると、本品は手軽さ重視の人におすすめです。タンクがバケツ型で中まで洗いやすい点も好評でした。
お手入れのタイミングを知らせる機能はないので、自己管理が必要。とはいえ、お手入れ自体が簡単で取り掛かりやすく、面倒で放置してしまうようなことは少ないでしょう。
続いて、給水・排水のしやすさと使いやすさを検証しました。
給水と排水のしやすさは、給水しやすいタンクか・持ち手があるかを確認。給水し終わったタンクの設置方法や、持ち運びが必要かといった点もチェックしました。
使いやすさの検証では、本体に持ち手があるか・水の残量がわかる仕様になっているか・自動調節機能があるかを確認しました。
給水・排水のしやすさも良好です。タンクが本体と一体型で上下を返す必要がなく、水がこぼれにくいのが魅力。なお比較した商品の約4割は、給水したタンクをひっくり返す必要がありました。
タンク容量は3Lと少なめですが、縦は28cmと長め。比較した結果、20cm以下だとシンクに置きやすい傾向があったのに対し少しオーバーしていますが、シンプルなバケツ型で水をそそぐのは簡単でした。
比較したところ、半数以上の商品は2か所以上からの排水が必要でしたが、本品は1か所のみ。排水もスムーズにできそうです。
使ううえでの便利な機能は少なく、使いやすさは低めの評価に。検証した項目はすべて非搭載でした。詳細は以下のとおりです。
タンクの水量は空になったら知らせる仕様。比較したなかには水量のインジケーターが段階的に光るものがあったのに対し、タイミングをはかりにくいのは難点です。
比較した商品の半数以上に搭載されていた、加湿量の自動調節機能もありません。部屋の湿度を保つのに便利な加湿器ですが、気がつかないうちに過加湿になることも。本品は自分で加湿量を把握する必要があるので、別途湿度計を用意して管理してくださいね。
部屋の移動に便利な持ち手がない点も評価を落とした理由。本体上部には大きなレバーがついていますが、これは給水口を開くためのもの。「レバーを持ったら落としてしまった」という口コミにもあるように、持ち運びには使えないので注意しましょう。
次に、静かさを検証しました。1番弱いモードで運転させた状態で本体から50cm離れた場所の騒音を計測します。1番弱いモードの稼動音が35dBの場合を上限に、より静かなものほど高評価としました。
「とても静か」と口コミにあったように、静かさは高評価です。小モードの稼動音は高評価の基準とした35dBを下回る33dBを記録。ほかモードの稼動音を合わせた平均値も、約34.3dBと小さめでした。夜間の戸建住宅地程度の音量で(参照:環境省)、音は気になりにくいといえます。
比較した結果、大モードになるにつれて音が大きくなる傾向があり、なかには20dB以上もの差があった商品も。対して本品はモードの違いによる音量の差はそれほどなく、どのモードも静かで使いやすいといえます。
消費電力は高めで、高評価基準の300Wを大きく超える466Wを記録しました。比較したところ、本品のようなスチーム式の商品は水を沸騰させるため消費電力が高い傾向が。電気代の上昇はある程度許容する必要があるでしょう。
なお、消費電力が控えめの傾向があったのは超音波式や気化式の商品。なかには20W以下を記録した商品も複数見られました。電気代を抑えたい人は、このような商品も検討してみてください。
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メーカーによると、ドウシシャ スチーム加湿器 mistone600S KSY-603は水平な場所に設置するのが基本。蒸気で周辺が濡れたり加湿器本体が熱をもったりするので、熱・湿気に強い場所を選んでください。
周辺に壁や家具がある場合は、50cm以上離しましょう。なお、本体上部のレバーは給水口を開くためのもので持ち手ではないので、移動時には本体下に手を入れて両手で持ってくださいね。
(参照:公式サイト)
また加湿器で効率的に加湿するには、温度が高いところに置くのがおすすめ。床に直接置くよりは、棚の上や専用の台を用意して底上げするとよいですよ。
ドウシシャ スチーム加湿器 mistone600S KSY-603を使ったあとは、お手入れをしましょう。日常のお手入れは週に2回以上とされています。必ず電源プラグを抜き、本体が冷えるのを待ってから行ってくださいね。
<お手入れ方法>
①ぬるま湯か食器用中性洗剤でしぼったやわらかい布で、本体を拭き取る。その後から拭きをする
②吹き出し口ガードを外し、吹き出し口を掃除する
1~2か月に1回は、タンクをお手入れしましょう。タンクに水を満タンに入れて、クエン酸約20gを投入。洗浄モードで運転します。終了後は本体が冷めてから排水し、残った水垢を落としてください。最後に水ですすげば完了です。
(参照:公式サイト)
ドウシシャ スチーム加湿器 mistone600S KSY-603は、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングで販売しています。執筆時点での値段は15,000~20,000円前後。取扱店舗によって値段が違うので、購入前にチェックしてくださいね。
最後に、部屋の湿度を十分に上昇させた商品をご紹介します。
シャープ プラズマクラスター 加湿器 HV-S75-Wは、短時間でしっかり加湿できるのが魅力。実際に使用すると、30分の使用で湿度は30%から100%になりました。5つの運転モードを選択でき、水の残量を随時知らせるランプも搭載。タンクはバケツ型で給水しやすいほか、洗いやすいのも魅力です。
カビの発生を防ぎたいなら、東芝 スチームファン式加湿器 TKA-S45Aをチェック。7日連続使用した水を調べると、一切菌が繁殖していませんでした。30分運転した部屋の湿度は99%になり、加湿性能も優秀。自動モードを使えば温度・湿度を感知して、快適な空調に整えることも可能です。1万円以下の挑戦しやすい価格帯も魅力でしょう。
加湿方法 | 加熱気化式(ハイブリッド式) |
---|---|
素材 | 不明 |
設置方法 | 据え置き型 |
適用畳数(木造和室) | 12.5畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 21畳 |
幅(公称値) | 27.2cm |
奥行(公称値) | 20.6cm |
高さ(公称値) | 45.5cm |
重量(公称値) | 5.1kg |
電源コードの長さ | 1.8m |
タンク容量 | 約4.0L |
加湿量 | 強:750mL/h/静音:200mL/h/エコ(強):480mL/h |
連続加湿時間 | 強:約5.3時間/静音:約19時間 |
電源 | ACプラグ式 |
部品の数 | 不明 |
加湿フィルターなし | |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | |
静音設計 | |
給水タンク形状 | バケツ式 |
タンク種類 | 着脱式 |
給水位置 | 上部、下部 |
2Way給水可能 | |
用途 | 不明 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 切:6時間 |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
最小稼動音 | 不明 |
最大稼動音 | 不明 |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 | |
対象 | 不明 |
形状 |
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加湿方法 | スチーム式 |
---|---|
適用畳数(木造和室) | 8畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 13畳 |
連続加湿時間 | 強:約8時間50分 |
1日あたりの電気代目安 | 約24.2円 |
最小稼動音 | 58.6dB |
良い
気になる
幅(公称値) | 26.4cm |
---|---|
奥行(公称値) | 25.7cm |
高さ(公称値) | 28.5cm |
重量(公称値) | 3.3kg |
幅(実測値) | 25.9cm |
奥行(実測値) | 25.5cm |
高さ(実測値) | 27.9cm |
重量(実測値) | 3.11kg |
電源コードの長さ | 1.4m |
加湿量 | 450mL/h |
加湿フィルターなし | |
タンクの幅 | 23.0cm |
タンクの奥行 | 16.0cm |
タンクの高さ | 18.0cm |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | 不明 |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
空焚き防止機能 | 不明 |
タンク種類 | 着脱式 |
2Way給水可能 | 不明 |
タイマー設定最大時間 | 4時間 |
減灯・消灯機能 | 不明 |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
吹き出し口の温度 | 42.0℃ |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 |
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