負荷が高い用途を想定して設計されたM.2 SSD、SAMSUNG 980 PRO MZ-V8P1T0BW。「動作が速くなった」と評判です。しかし、「発熱が気になる」などの口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のM.2 SSDとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、M.2 SSD選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
アウトドア用品・自転車・スポーツ用品・PC本体・PC関連用品など、幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
SAMSUNG 980 PROは、OSやソフトの起動をスピーディにこなしたい人におすすめです。ランダムアクセスのベンチマークスコアは優秀で、リードは平均824.32MB/s・ライトは平均633.44MB/sと、比較した多くの商品と同様の高い数値をマークしました。ソフトの起動やゲームの複雑な読み書きもスムーズにこなせるスペックがあり、オンラインゲームも快適にプレイできるといえます。
ファイルの読み書きなどにかかわる、シーケンシャルアクセスの速さも高評価でした。ベンチマークスコアはリードで平均6,870.60MB/s・ライトで平均4,950.10MB/sと公称値に近く、大量のRAWデータの読み込みなども高速に行えるスペックです。ライトの速度は比較した商品のなかでも低めでしたが、それほど不便を感じることはないでしょう。
各種アプリの処理速度も良好。比較したなかでそこまで高いスコアではなかったものの、オンラインゲームプレイや動画編集などの用途に十分な速度を備えていました。負荷のかかるアプリを使っても、素早い動作が期待できますよ。
しかし「発熱が気になる」との口コミどおり温度が上がりやすく、ベンチマークテスト中の内部温度は55℃まで達しました。比較した商品には40℃台にとどまったものも多かったなか、長時間の使用には注意が必要です。温度の上昇による速度の低下・故障のリスクの面では懸念が残りました。
ECサイトで約2万円(※2024年11月時点・1TB)と比較したなかでは高価格で、気軽に購入しにくい点も惜しいところ。処理速度は総じて高かったものの、SSDの負担を抑えて長く使い続けたい人・購入コストを極力かけたくない人は、ほかの商品も検討してみてください。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
実際にSAMSUNG 980 PRO MZ-V8P1T0BWと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイのM.2 SSDと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
SAMSUNG 980 PRO MZ-V8P1T0BWの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイのアイテムを見つけてみてくださいね!
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処理性能の速さを重視する人に。高負荷の作業にも対応
ノートPCのストレージ増強や動作の高速化に活躍する、M.2 SSD。ゲーム機やタブレットなどのデバイスサイズにあわせて開発された小型のSSDのことで、従来の2.5インチ SSDやmSATA SSDと比べて転送速度が速いのが特徴です。現在はデスクトップPCやノートパソコンの主流のストレージとして使われています。
今回ご紹介するSAMSUNG 980 PRO MZ-V8P1T0BWは、「ゲーマーや技術に精通したユーザー向けに設計されたモデル」と謳うM.2 SSD。インターフェースには、高パフォーマンスモデルであるPCIe Gen 4.0×4を搭載しています。ニッケルコーティングされたコントローラーや熱制御アルゴリズムも搭載し、熱管理を徹底しているのもポイントです。
なお、本品には後継モデル「990 PRO」も販売されています。実際にベンチマークの結果を比較しているので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
販売元のSAMSUNG(サムスン電子)は、SSDの部品のひとつであるNANDフラッシュメモリ市場で2003年以降世界No.1の地位を維持(※)しているブランド。ほかにも家電や電子製品を幅広く取り扱っています。
2003-2023年OMDIAデータ: NANDサプライヤ売上金額シェア
今回はSAMSUNG 980 PRO MZ-V8P1T0BWを含む、人気のM.2 SSDを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
ソフトの起動やゲームなどの複雑な読み書きにかかわるランダムアクセスの検証結果は優秀です。
ベンチマークソフト「Crystal Disk Mark」を使って数値を3回計測した結果、リードは平均824.32MB/s・ライトは平均633.44MB/sと高スコア。高速なM.2 SSDの公称値に多いとされる700MB/sにかなり近い数値を記録しました。
後継モデルの990 PROの結果(リード平均816.24MB/s・ライト平均565.33MB/s)をもわずかに上回っており、「動作が速くなった」との口コミにも納得できるスペックです。データ処理を頻繁に行うオンラインゲームでも、スムーズな動作が期待できるでしょう。
大量の連続したデータを扱うのにかかわる、シーケンシャルアクセスの速さも高評価です。同様の条件で行ったベンチマークスコアは、リードで平均6,870.60MB/s・ライトで平均4,950.10MB/sと好記録。どちらも公称値のリード最大7000MB/s・ライト最大5100MB/sに近い数値を出せました。
とくにリードの速さは、全体平均の約6,189MB/s(※2024年11月時点)を上回る結果に。大量のRAWデータの読み込みなども、高速で行えるスペックを備えているといえます。
ライトの速度は、比較した後継モデルの990 PROを含む多くの商品で6,000MB/s以上だったなか、やや低めでした。とはいえ、実使用シーンでそこまで不便を感じるほどではないでしょう。
「発熱が気になる」との口コミどおり、使用中に内部の温度が上がりやすいのがネックです。
マザーボード付属のヒートシンクを使用してベンチマークテスト中の内部温度を計測したところ、全体平均の約50.12℃(※2024年11月)を上回る55℃に到達しました。M.2 SSDの適正温度は0〜60℃といわれているため、長時間の使用には注意が必要です。
本商品はヒートシンクモデルも販売されているため、発熱による速度低下や故障のリスクが気になる人はそちらもおすすめですよ。
1TBの価格はECサイトにて約2万円(※2024年11月時点)と、比較したなかでも高級ライン。写真用にストレージを拡張したいといった、気軽に使いたい人にはやや不向きな印象です。
なかには1万円前後で購入できる商品も多くあったので、コストを抑えたい人はほかの商品もチェックしてみましょう。
インターフェース | PCIe Gen 4.0×4 |
---|---|
読み込み速度(検証時) | 平均6,870.60MB/s |
書き込み速度(検証時) | 平均4,950.10MB/s |
良い
気になる
容量 | 1TB |
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読み込み速度(公称値) | 7,000MB/s |
書き込み速度(公称値) | 5,100MB/s |
メーカー保証期間 | 5年 |
TBW | 600TBW |
幅 | 22.15mm |
奥行 | 80.15mm |
高さ | 2.38mm |
サイズ規格 | Type 2280 |
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ここからは、SAMSUNG 980 PRO MZ-V8P1T0BW以外のおすすめ商品をご紹介します。
性能にも価格にもこだわりたい人は、CrucialのP3 Plusをチェック。ランダムアクセスの実測値はリードが平均834.08MB/s・ライトが平均585.08MB/sと高く、オンラインゲームもスムーズにプレイできるスペックを発揮しました。シーケンシャルアクセスも十分な速さだったため、大量のファイルをコピーするといった時間のかかる作業もスピーディに済むでしょう。
各種アプリの処理速度も比較したなかでは速く、負荷をかけてもサクサク作業できるのもよい点です。検証中の温度上昇も41℃と低かったので、発熱による劣化を抑えて長期的に使用しやすいといえます。
価格はECサイトにて1万円前後(※2024年11月時点)と、比較したなかではリーズナブル。試しに購入したい人にもぴったりです。
WD_Black SN850Xも、処理性能の高さと価格の安さを両立した商品です。ECサイトでの価格は15,000円ほど(※2024年11月時点)と、比較したなかでは手に取りやすい価格帯。そのうえランダムアクセスの速さは、リードが平均1,185.55MB/s・ライトが平均973.42MB/sと、検証トップクラスで高速でした。
シーケンシャルアクセスもリードが平均6,942.29MB/s・ライトが平均6,385.43MB/sと十分速く、ゲーム・ビジネスともに活躍するでしょう。内部温度も46℃と、処理性能の高さを考慮すれば低めに抑えられており、高負荷の作業をスムーズにこなしたい人におすすめですよ。
SAMSUNG 980 PRO MZ-V8P1T0BWは、2024年11月時点でメーカー生産を終了している商品です。Amazonや楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトでは販売しているので、気になった人はチェックしてみてくださいね。
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