読み取り・書き込みが高速で、耐久性も高いのが売りの2.5インチ SSD、キングストン SSD A400 SA400S37。ネット上では「処理速度が速い」「サクサクパソコンが動く」と好評です。一方で、「読み書きともに公称値の半分くらい」といった口コミも存在するため、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の2つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のMicronやAcerなどの2.5インチ SSDとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、2.5インチ SSD選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
キングストン SSD A400 SA400S37は、2.5インチ SSDをお探しの人すべてにおすすめです。実際に大容量データのコピーにかかる秒数を測定すると、写真1,000枚で約14.58秒でした。比較した大半の商品が高速で転送できましたが、全商品の平均約15.6秒(※執筆時点)よりも若干速く、効率よく作業を進められるでしょう。
10GBの重い動画データの転送も、31.4秒とスピーディ。比較した全商品の平均値約33秒(※執筆時点)を下回りました。「処理速度が速い」という口コミどおりの結果です。
処理性能を示すベンチマークスコアも測定したところ、読み込みが約457MB/s・書き込みが約443MB/sでした。比較した全商品の平均値は読み込み458.84MB/s・書き込み392.26MB/s(※執筆時点)。とくに書き込み速度が優秀で、比較したなかでもトップクラスの速さです。
なお、スペック上の速度は読み込み最大500MB/s・書き込み最大450MB/s。公称値との乖離を指摘する口コミもありましたが、実際はほぼズレがありませんでした。「サクサクパソコンが動く」という口コミにも頷けます。
ECサイトの値段は、120GBで税込4,000~8,000円(※執筆時点)。比較したほかの商品も5,000~7,000円以内のものが多かったものの、メーカーの謳い文句どおり、起動・ロード・ファイル転送などの処理を高速化できる商品です。パソコン・PS4の容量を増やすだけでなく、速度アップも目的としている人は、ぜひ手に取ってみてくださいね。
そもそも2.5インチ SSDとは、内蔵メモリーチップにデータを保存できる記憶装置のこと。HDDと比べて容量あたりの価格は高いものの、読み書き速度は約2倍以上と高性能です。消費電力が少なく、耐衝撃性・静音性に優れてるのも魅力。2.5インチ HDDの性能不足を感じているなら、2.5インチ SSDへの交換がおすすめです。
今回ご紹介するSSD A400 SA400S37は、世界的に有名なアメリカのメモリモジュールメーカー・Kingston(キングストン)の商品。従来のハードドライブよりも10倍以上の速さで起動・ロード・ファイル転送を行い、手持ちのパソコンなどの応答性を改善すると謳っています。
製造元のキングストンは、家庭用の日常製品から世界的な大企業の最新技術に至るまで、さまざまなデータ用のストレージおよびメモリソリューションを提供しています。2.5インチSSDのラインナップも豊富で、本商品のほかにQ500・KC600など目的・用途に応じて選ぶことができますよ。
特筆すべきは、読み書き取り速度です。高パフォーマンスの3D NANDを搭載していて、読み取り速度は最大500Mb/秒・書き込み速度は最大450Mb/秒を謳っています。手持ちのパソコンなどの性能アップが期待できるでしょう。
耐振動性・耐衝撃性にも配慮したつくりで、ハードドライブと比較して強度が高いとしています。容量は120GB・240GB・480GB・960GBの4種類。普段使いからゲーム用まで、目的に合わせてモデルを選択できます。
<スペックの詳細>
大きさは100.0mm×69.9mmの2.5インチサイズ。厚みは7.0mmと薄型で、スリムなノートパソコンにも設置しやすいサイズ感です。表面にはキングストンのロゴがあしらわれています。
メーカー保証期間は3年。比較したほぼすべての商品が3〜5年の期間を設けていましたが、半数以上が3年だったので、ごく一般的なサービスといえます。無料サポートがついているため、困ったときに相談しやすいでしょう。
今回はキングストン SSD A400 SA400S37を含む、2.5インチ SSD全13商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、実使用速度の検証です。
実際に大容量ファイルをコピーして、実使用速度をチェックしました。300枚の写真・1,000枚の写真・5GBの動画・10GBの動画データをSSDに5回ずつコピーして、平均値を算出しています。
写真データのコピーは、300枚で約4.5秒・1,000枚で約14.58秒かかりました。比較した全商品の平均300枚約4.6秒・1,000枚約15.6秒(※執筆時点)よりも、本商品は若干速め
。メーカーの謳い文句どおりの高い処理能力を発揮しました。
続いて動画データをコピーすると、5GBで約15.81秒・10GBで約31.04秒を記録。比較した全商品の平均値は5GBが約16.4秒・10GBが約33秒(※執筆時点)だったため、データ容量に関係なく高速といえます。大容量の動画データもスムーズにコピーできるでしょう。
次に、ベンチマークテストを検証しました。
専用アプリ「Crystal Disk Mark」を使用して、実際の読み書き速度を計測。速度を5回計測したのち、平均の値を算出して評価しています。
実際にベンチマークスコアを測ったところ、読み込みは平均457MB/s・書き込みは平均443MB/sと安定していました。比較した全商品の平均値は読み込み458.84MB/s・書き込み392.26MB/s(※執筆時点)だったのに対し、とくに書き込み速度はトップクラスの速さです。
「読み書きともに公称値の半分もない」という口コミもありましたが、実際にはメーカー公称値とのズレはほとんどありませんでした。
なお、実際の読み書き速度は使用するパソコンのスペックの影響も受けるため、商品の公称値どおりにならないケースも。今回の検証では、ASUS ZenBook 15(CPU:Core i7-10510U、メモリ:16GB、ビデオチップ:GeForce GTX 1650)のパソコンを使用しているので、参考にしてみてくださいね。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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キングストン SSD A400 SA400S37は、販売代理店で購入できます。公式サイトに販売代理店情報があるのでチェックしてみてくださいね。
また、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど、ECサイトでも販売しています。取扱店舗によって値段が異なるので、可能な限り安く入手したい人は購入前に比較するのがおすすめです。
最後に、キングストン SSD A400 SA400S37と同様に上位にランクインした商品をご紹介します。
パソコンもPS4もスピーディーに動かしたいなら、Micron Crucial BXシリーズがおすすめです。ベンチマークスコアは読み込み約457MB/s・書き込み約423MB/s。実使用速度もストレスを感じない速さで、普段使いには十分な性能です。容量は240GB・480GB・1TB・2TBの4種類を展開しています。
より大容量モデルが必要な人には、Acer RE100がおすすめです。128GB・256GB・512GB・1TB・2TB・4TBと豊富なラインナップで、1TB以上の大容量も購入できます。ベンチマークテスト・実使用速度ともに、上位商品に劣らないパフォーマンスを発揮しました。
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