フルHD対応で繊細な映像を楽しめると謳うホームプロジェクター、アンカー・ジャパン Nebula Cosmos。高評価の口コミが多い一方、「HDRの作品では白飛びする」「Netflixが使いものにならない」と気になる評判も存在し、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のエプソンやアンカー・ジャパンの別タイプのホームプロジェクターなどとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ホームプロジェクター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
テレビ・プロジェクターなどの映像家電や、ノートパソコンやプリンターなど家電全般の比較・コンテンツ制作を経験し、家電チームのマネージャーに就任。キャリブレーションソフトを用いたテレビ・プロジェクターの画質測定を設計したり、ノートパソコンのベンチマークテストに取り組んだりしてきた。「ユーザーにとってベストな選択体験を提供する」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
アンカー・ジャパン Nebula Cosmosは、予算は抑えつつ高機能なものがほしい人におすすめです。Android TV 9.0を搭載しており、主要な動画配信サービスを視聴可能。比較したなかには、OSが非搭載のものもありました。「Netflixが使いものにならない」との口コミどおりNetflixは解像度が大幅に低下し実用的ではないものの、機能性は十分です。
オートフォーカス機能や台形補正機能を搭載しており、設置の自由度は高め。壁に対して多少斜めに設置しても、映像の歪みを調整できます。比較した上位商品に備わっていた光学ズームより画質は劣ちますが、デジタルズームを装備しているのも利点です。
横についたスピーカーにより、音の広がりがよい点も強み。映像と音の専門家の折原一也さんにチェックしていただいたところ、映画・YouTube・ライブ映像のすべてが高評価でした。とくに、低音は「厚くパワーがある」と好評。ARCに対応したHDMIもあるため、外部スピーカーに接続すればより臨場感のあるサウンドを楽しめるでしょう。
画質の検証では、スポーツやアニメ映像において発色のよさが際立ちました。ただ明るさは、約501ANSIルーメンと低め。比較した結果、1500ANSIルーメン以上あれば明るい部屋でも映像が鮮明だったのに対し、本品はぼんやり映ります。口コミに「HDR作品は白飛びする」とありますが、明るい部屋ではジャンル問わず見にくそうです。
公式サイトでの価格は税込89,990円(※執筆時点)と比較した据え置き型のなかでも手頃なので、トライしやすい本品。チューナーを購入すれば地上波テレビも投影できるのもうれしい点ですが、画質や明るさは同じAnkerの「Cosmos Laser 4K」には及びません。より臨場感にあふれ特別気分を味わいたい人は、ほかも検討してみてください。
そもそもホームプロジェクターとは、壁やスクリーンに直接映像を投影できる家庭用のプロジェクター。業務用プロジェクターと違い、高画質・多機能さが特徴です。同じ家庭用のモバイルプロジェクターと比べても画質がよく、映画館のような映像を楽しめますよ。
今回ご紹介するNebula Cosmosは、中国に拠点を置くハードウェアメーカー・Ankerのプロジェクターブランド、Nebulaシリーズのひとつ。「家電批評5月号」にて「U10万円FHDプロジェクター ベストバイ」を受賞したエントリーモデルの商品です。
フルHD(1920×1080)の解像度とHDR10対応で、繊細な映像を楽しめるとアピール。30インチから最大120インチの大画面で映像を視聴できます。なお、投影距離は120インチで3.18mです。
発売日は2020年11月20日。公式サイトでの価格は、税込89,990円(※執筆時点)とアンカー・ジャパンが販売するホームプロジェクターのなかでは手頃な価格でありながら、高画質で繊細な表現が可能と謳っています。
音響にはDolby Digital Plusを採用。小さい音や効果音が鮮明に聞こえるだけでなく、深みのある音を実現したとアピールしています。オートフォーカス機能や垂直・水平方向に映像を調整できる台形補正機能が備わっているのもうれしいですね。
Android TV 9.0搭載で、YouTubeやAmazon Prime Video・Netflix・Huluなど3,600以上のアプリを再生できるのも特徴のひとつ。別売りのTVチューナーを接続すれば、地上波テレビも視聴できます。
HDMI端子・USB Type-Aが接続できるため、外部スピーカーを繋ぐことも可能。スマホの画面をミラーリングして投影もできますよ。また、独自のシステム「ダイナミックスムージング」を使えばフレームレートが上がり、激しい動きのゲームも滑らかに映すとアピールしています。
設置方法は、付属の電源アダプタを使用し本体をコンセントに接続し、投影するだけ。公式サイトでは設置に便利な三脚も販売されています。また、「Nebula プロジェクターマウント」を購入すれば、天吊りも可能です。
サイズは約289×198×88mm、重量は約2.0kg。本体のほかにリモコン(単4乾電池×2)・電源アダプタ・クイックスタートガイド・保証・カスタマーサポートが付属しています。保証は通常18か月ですが、Anker会員登録すると6か月延長されますよ。
Nebulaシリーズには、同時に発売された4K HDR対応の「Nebula Cosmos Max」や、レーザー光源を採用した「Cosmos Laser」なども展開。気になる人は公式サイトをチェックしてみてくださいね。
今回は、アンカー・ジャパン Nebula Cosmosを含むホームプロジェクター全21商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、画質・明るさの検証です。
映像と音の専門家である折原一也さんにご協力いただき、以下6種類の映像を視聴。それぞれ重要な要素をチェックし、画質を確認しました。なお、条件は以下のとおりです。
また、80インチサイズで100%白の画像を投影し、9分割した各ブロックの中心照度(ルクス)を計測。平均値に面積をかけてANSIルーメンを算出し、明るさもチェックしています。
<条件>
<視聴した映像>
<評価ポイント>
暗い部屋で視聴した映像は、発色がとても鮮やかで目を引きました。とくにスポーツ・SDR映画・アニメ映像は赤・青・黄の三原色が濃く、きれいな映像を視聴できます。
明るい部屋ではスポーツ映像の映りがよく、専門家の折原さんは「ユニフォームがよく映え動きもスムーズ」とコメントしています。ただそのほかのコンテンツでは、明るさが不足し全体が白っぽい映りに。口コミに「HDRの作品では白飛びする」とありましたが、HDR作品に限らずぼんやりと見えます。
比較した結果、アンカー・ジャパン「Cosmos Laser 4K」のように光源にレーザーを搭載しているものは、鮮やかでメリハリのある映像を投影できました。映画の臨場感や迫力をより楽しみたいなら、そちらも検討してみてくださいね。
明るさを算出したところ、501.16ANSIルーメンと低く評価はいまひとつ。高評価の基準である1500ANSIルーメンを大きく下回っています。
比較したエプソンの「dreamioホームプロジェクター」では、2496ANSIルーメンを記録し、日光が差す部屋でもきれいな映像を視聴できました。対して本品は、明るい部屋ではくっきりと映し出せず、日中の使用には向きません。
次は、音質の検証です。
画質の検証同様折原一也さんにご協力いただき、以下3つの映像を視聴。聞き取りやすさや声の広がりなどをチェックしました。
<視聴した映像>
<評価ポイント>
スピーカーが横についていることで、音の広がりがよく音質は良好です。YouTube映像では人の声の質感まで伝わり、映画では臨場感のある音声を。ライブでは伸びのよい歌声や再現性の高い楽器の音を楽しめました。
比較したなかには、音がぼやけていたものもあったのに対し、こちらは低音にパワーがあり迫力は十分です。専門家の折原さんからは、「エンタメとして通用する高音質」とのコメントが。著名音響メーカー「Dolby」のスピーカーを採用しているだけあって、高音質が魅力の商品といえます。
さらに、HDMI端子にも対応しているため、外部のスピーカーと接続も可能。より臨場感を味わいたい人は、活用してみるとよいでしょう。
最後は、設置性・機能性の検証です。
100インチサイズを映すのに必要な投影距離や台形補正機能・レンズシフト機能・オートフォーカス機能の有無をチェックし、自由に設置しやすいかを確認しました。
また、OS搭載の有無や操作機能などから、総合的な機能性も確認しています。
自動でピントを調整するオートフォーカス機能や、デジタルズーム機能を搭載しており、設置性は上々。映し出した画像を垂直・水平方向の補正できる台形補正機能もあり、多少斜め方向からでも投影できます。
比較した上位商品で見られた、レンズシフト機能はないためレンズの向きは変えられませんが、設置の自由度は高いでしょう。
また、ホームプロジェクターはシーリング型・据え置き型・短焦点型の3つに分類されるなかで、本品は据え置き型に該当。ほかの2つタイプより、設置できる場所は限られますが高画質な点が魅力です。画質重視の人におすすめですよ。詳細は以下のとおりです。
機能性は非常に充実しています。Android TV 9.0を搭載しており、あらゆる動画配信サービスを視聴可能。リモコンだけでなく音声でも操作できます。また、ミラーリングにも対応しているため、スマホの画像などを大画面で楽しめますよ。
比較したほかの商品は、HDMI端子を搭載していなかったものもあるなか、本品は2つも備わっています。音が劣化しづらいARC規格のポートは1つのみですが、スピーカー接続が可能です。
ただし、Netflixは視聴できるもののリモコン操作ができないうえ解像度が大幅に低下するのは気になるところ。「Netflixが使い物にならない」との口コミどおり、Netflix視聴は実用的ではありません。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
最後に、画質・明るさが高評価だった商品をご紹介します。
自宅で映画館の臨場感・迫力を楽しみたいなら、アンカー・ジャパンのCosmos Laser 4Kがおすすめです。レーザー光源を採用しているのが特徴で、トップクラスの発色のよさを発揮しました。加えて、肌の質感を再現できるほどの高画質。外部スピーカーが不要なほどの高音質も魅力です。
昼間でも映像を楽しみたいなら、エプソン販売のdreamioホームプロジェクターをチェック。明るさが2496ANSIルーメンと非常に高く、明るい部屋で視聴してもくっきりと鮮やかな映像を視聴できました。Android TVを搭載しており、Netflixが視聴できるのもうれしいポイントです。
投影方式(光源) | DLP方式 |
---|---|
電源方式 | ACアダプター |
解像度 | 3840×2160 |
バッテリー稼働時間 | |
ミラーリング | AirPlay、Chromecast、Miracast |
明るさ(ANSIルーメン) | 不明 |
明るさ(ルーメン) | 1504ANSIルーメン |
音声操作 | |
明るさ(公称値) | 2000ルーメン |
レンズシフト機能 | |
40インチ投影に必要な距離 | 不明 |
ズーム機能 | デジタルズーム |
60インチ投影に必要な距離 | 1.68m |
最大表示色 | 不明 |
80インチ投影に必要な距離 | 2.25m |
オーディオ規格対応 | |
100インチ投影に必要な距離 | 2.81m |
スピーカー出力 | スピーカードライバー : 20W(10W×2)、ツイーター:10W(5W×2) |
120インチ投影に必要な距離 | 3.37m |
Netflix認証 | 不明 |
最小投影画面サイズ | 60インチ |
障害物自動回避 | 不明 |
特徴 | スマホ対応(Nebula Connectアプリ) |
最大投影画面サイズ | 150インチ |
最短投影距離 | 1.68m |
用途 | 不明 |
最長投影距離 | 4.22m |
超短焦点 | |
コントラスト比 | 1500000:1 |
アスペクト比 | 16:9 |
最大輝度 | 不明 |
最小輝度 | 不明 |
色の正確さ | 不明 |
OS搭載 | |
OS | Android TV |
入力端子 | HDMI端子、USB Type-A |
映像配信サービス | YouTube、Amazon Prime Video、Netflix、Disney+、U-NEXT |
オートフォーカス. | 自動 |
光源 | レーザー |
3D対応 | |
Wi-Fi対応 | |
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 5 |
オートフォーカス | |
台形補正機能 | 自動 |
設置方式 | 据え置き |
ゲームモード | |
HDR対応 | HDR 10 |
Dolby Atmos対応 | |
Dolby Audio対応 | |
フレームレート(FHD) | 不明 |
Bluetooth対応 | |
内蔵スピーカー | |
短焦点 | |
天井投影可能 | |
稼動時騒音 | 28dB |
バッテリー付属 | |
静音設計 | |
リモコン付き | |
ランプ寿命 | 約25,000時間 |
奥行 | 不明 |
幅 | 不明 |
高さ | 不明 |
幅. | 165mm |
奥行. | 263mm |
高さ. | 220mm |
重量 | 4.9kg |
生産国 | 不明 |
Anker Nebula Cosmos Laser 4K D23505F1をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
投影方式(光源) | 3LCD方式 |
---|---|
電源方式 | ACアダプター |
解像度 | フルHD |
バッテリー稼働時間 | 不明 |
ミラーリング | Chromecast |
明るさ(ANSIルーメン) | 1608ANSIルーメン |
明るさ(ルーメン) | 2496ANSIルーメン |
音声操作 | |
明るさ(公称値) | 2800ルーメン |
レンズシフト機能 | |
40インチ投影に必要な距離 | 1.15~1.89m |
ズーム機能 | 光学ズーム |
60インチ投影に必要な距離 | 1.86m |
最大表示色 | 約10,700,000,000万色(約10億7000万色) |
80インチ投影に必要な距離 | 2.45m |
オーディオ規格対応 | 不明 |
100インチ投影に必要な距離 | 3.17m |
スピーカー出力 | 10W |
120インチ投影に必要な距離 | 3.53~5.73m |
Netflix認証 | |
最小投影画面サイズ | 60インチ |
障害物自動回避 | |
特徴 | スマホ対応 |
最大投影画面サイズ | 300インチ |
最短投影距離 | 1.75m |
用途 | 映画用、ゲーム用 |
最長投影距離 | 14.39m |
超短焦点 | |
コントラスト比 | 28:1 |
アスペクト比 | 16:9 |
最大輝度 | 不明 |
最小輝度 | 不明 |
色の正確さ | 不明 |
OS搭載 | |
OS | Android TV |
入力端子 | HDMI端子、USB-A端子、Service端子 |
映像配信サービス | YouTube、Amazon Prime Video |
オートフォーカス. | 不明 |
光源 | 水銀ランプ |
3D対応 | 不明 |
Wi-Fi対応 | |
Wi-Fi規格 | 不明 |
オートフォーカス | |
台形補正機能 | 手動 |
設置方式 | 据え置き |
ゲームモード | 不明 |
HDR対応 | HDR10、HLG |
Dolby Atmos対応 | |
Dolby Audio対応 | |
フレームレート(FHD) | 不明 |
Bluetooth対応 | |
内蔵スピーカー | |
短焦点 | 不明 |
天井投影可能 | |
稼動時騒音 | 55.6dB |
バッテリー付属 | 不明 |
静音設計 | |
リモコン付き | |
ランプ寿命 | 不明 |
奥行 | 275mm |
幅 | 333mm |
高さ | 123mm |
幅. | 333mm |
奥行. | 275mm |
高さ. | 123mm |
重量 | 4.1kg |
生産国 | 不明 |
エプソン EH-TW6250の口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
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