ホーロー製で愛らしいフォルムが特徴のコーヒーポット、月兎印 スリムポット。ネット上には高評価の口コミが多い一方、「持ち手が熱くなる」「押さえていないとフタが落ちる」という気になる評判も存在し、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の2つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のカリタやハリオなどのコーヒーポットとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、コーヒーポット選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
製菓・コーヒーの専門学校卒業後、スペシャルティコーヒー専門店にてバリスタとして7年間勤務。店舗ではハンドドリップやラテアートの講師も務め、味や香りへの繊細な感覚を磨く。マイベスト入社後はカフェで勤務していたこれまでの経験を活かし、コーヒー器具をはじめ、調理器具やキッチン雑貨、食品・ドリンク、ギフトアイテムなど、食まわり全般の商材の比較検証を担当。「ユーザーの立場に立って考える」をモットーに、日々の業務に取り組んでいる。また、焙煎士・バリスタとして現在も現場に立ち、実体験に基づいたリアルなレビューを届けている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
月兎印 スリムポットは、ハンドドリップ中・上級者なら候補のひとつになる商品です。実際に使用したバリスタの小池美枝子さんは、「狙った位置に落ちるが、集中しないと太く湯が出る」とコメント。比較したなかで根元が太い鶴口タイプは湯量の調節が難しい傾向があり、鶴口タイプのこちらも同様です。とはいえ、調節できる湯量の幅が広いのは利点。ドリップに慣れた人なら味や濃さの好みに合わせて淹れられるでしょう。
細く均等にお湯を注ぐには慣れが必要です。比較したカリタやハリオの商品のように集中しなくても湯量をコントロールできた細口タイプとは異なり、初心者には向いていません。お湯残りしにくいのは魅力ですが、注いだあとの水切れもあと一歩。スパッと切れがよかった上位商品には及びませんでした。
ハンドルの持ちにくさもネックです。比較した結果、ハンドルの太さが2cm以上だと手に負担がかかりにくい傾向が。対してこちらは1.6cmとやや細めです。「持ち手が熱くなる」という口コミがあるように、ホーロー製のハンドルはかなり熱くなりました。メーカーが謳っているとおり、ミトンやふきんを使いましょう。
フタはしっかり固定されていないため、「押さえていないとフタが落ちる」という口コミどおりでした。フタを押さえる際に、本体とフタの間から漏れた湯気に手が触れるとやけどする可能性も。慎重に扱ってくださいね。重量は420g。比較したカリタSS ケトル 700が同じ容量で470gだったことを思うと、比較的楽に持ち上げられそうです。
一定の量を均等に注ぎにくく、使用時の手への負担も気になりました。デザイン重視で選ぶのもひとつの手ですが、テクニックいらずで使いたい人はほかの商品も検討してみてはいかがでしょうか。
そもそもコーヒーポットとは、コーヒーを抽出しやすいように注ぎ口が細くなっているポットのこと。細く均等にお湯を注ぎやすく丁寧にじっくり抽出できるため、コーヒー豆本来の味わいを楽しめます。
今回ご紹介する月兎印 スリムポットは、大正12年に創業したキッチンウェアメーカーのフジイが手掛けるコーヒーポットです。ホーローメーカー野田琺瑯が生産を請け、熟練の職人によって一つひとつ手作業で作られています。
シンプルで使いやすいデザインにこだわり、ホーローのツヤッとした光沢感も特徴。1970年代にリニューアルして以降も、国内外問わず長年愛され続けています。
サイズは幅19.5×奥行9.5×高さ16cmで、重量は420g。満水時の容量は0.7Lで、1〜2杯分のコーヒーを淹れられます。
直火OKですが、底面の直径は約85mmとコンパクトなためコンロに合わない場合は網などを利用しましょう。なお、IH対応ではないので注意してください。
基本のカラーバリエーションは、検証で使用したホワイトを含む6色。ベーシックなカラーから鮮やかなものまで、好みに合わせて選べます。ほかにも特約店限定色のマットブラウンと、老舗コーヒー製品ブランドのカリタとのコラボで誕生したグリーンも展開中です。
<カラーバリエーション>
サイズは検証で使用した0.7Lのほかに1.2Lタイプもラインナップ。コーヒーを3〜4杯淹れたい人は、1.2Lタイプもチェックしてみてくださいね。
今回は月兎印 スリムポットを含む、コーヒーポット全18商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、ドリップのしやすさの検証です。
バリスタトレーナーである小池美枝子さんにドリップのしやすさを評価してもらいました。チェックポイントは、湯量調節のしやすさ・狙った位置へのお湯の落としやすさ・水切れのよさ・お湯残りの少なさの4つです。
実際にコーヒーを淹れたところ、狙った位置にお湯をすっと落とせました。しかし、バリスタトレーナーは「集中しないと太く湯が出る」とコメントしています。
比較したなかではカリタやハリオの商品のように、ネックの太さが一定な細口タイプで注ぎ口が下向きのもののほうが湯量をコントロールしやすい傾向が。対してこちらは根元が太い鶴口タイプで注ぎ口も斜め上を向いています。一定の量を細く均等に注ぐには慣れが必要なため、初心者には使いこなすのが難しいでしょう。
とはいえ、調節できる湯量や勢いの幅が広く、好みに合わせてコーヒーの濃さ・風味を変えられるのはメリット。ハンドドリップに慣れた中・上級者向きといえます。
ポット内のお湯の出し残りは気になりません。バリスタトレーナーは「きれいさっぱり一滴も残っていない」と評しました。
一方で、注いだあとの水切れはあと一歩です。比較したなかには注ぎ口の水がスパッと切れるものもあったため、やや評価が伸び悩みました。
続いて、手にかかる負担の少なさの検証です。バリスタトレーナーの小池美枝子さんが商品を使用し、ハンドルの握りやすさ・本体の重さ・フタの落ちにくさを確認しました。
すると、やや不満が残る結果に。比較したなかでは、ハンドルの太さが2cm以上だと手に負担がかかりにくい傾向がありました。対してこちらは1.6cmとやや細めです。また、「持ち手が熱くなる」という口コミがあるように、ホーロー製のハンドルがかなり熱くなり素手では掴めませんでした。メーカーが謳っているとおり、ミトンやふきんを使いましょう。
重量は420g。比較したカリタSS ケトル 700が同じ容量で470gだったことをふまえると、楽に持ち上げられそうです。
ただし、フタはしっかり固定されておらず、注ぐときは「押さえていないとフタが落ちる」という口コミどおりの結果に。 フタを押さえる際に、本体とフタの隙間から漏れる湯気でやけどしないように注意が必要です。
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月兎印 スリムポットは、Yahoo!ショッピング・楽天市場・AmazonといったECサイトで購入できます。店舗によって値段や送料が異なるのでしっかり検討しましょう。
今回検証で使用したホーロー製だけではなくステンレス製もあるため、気になる人はチェックしてみてください。
ドリップバックコーヒーを淹れるときは、ミニサイズのコーヒーポットを使うのがおすすめ。サイズが小さいため、お湯を注ぐ面積の狭いドリップバックコーヒーにも弧を描くように注げます。
軽量で持ち運びやすいのもメリット。自分用としてオフィスに常備しておくのはもちろん、アウトドアシーンにも活躍しますよ。カップ1〜2杯分のコーヒーを淹れたいときにぴったりです。
アウトドアで使用したい人には、軽量かつフタがはずれにくいものを選びましょう。重量は300gほどを目安にしてください。フタがカチッとはまるものなら、リュックの側面にぶら下げてもポット内を汚さず済みますよ。
注ぎ口が短いかどうかもチェックしておきたいポイント。バッグに入れたときに注ぎ口が折れにくく、コンパクトに収納できます。
最後に、持ちやすく注ぎやすかった商品をご紹介します。
CAPTAIN STAG アルゴ 珈琲ドリップケットルは、注ぐお湯の勢いや量を簡単に調整できました。先端が尖ったS字型の細口をしているため、注ぎやすく水切れも良好。容量は380mLと小さめで、200gと軽量です。キャンプなどで、手軽にドリップコーヒーを楽しみたい人にも向いていますよ。
珈琲考具 ドリップポット ITTEKIは、フタがカチッとはまり安定感がありました。本体はステンレス製ですが、ハンドルは木でできており手へのフィット感も上々。S字を描いた注ぎ口は細く、湯量や勢いをしっかりコントロールできました。ドリップ初心者でも、難なく扱えるでしょう。
注ぎ口の形状 | 細口 |
---|---|
適正容量 | 200mL |
良い
気になる
幅 | 19.5cm |
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奥行 | 8cm |
高さ | 11cm |
重量 | 201g |
素材 | ステンレス鋼 |
沸騰時間 | 4分14秒 |
温度計付き | |
から焚き防止機能 | |
保温機能 | |
オートオフ機能 | |
消費電力 | |
コード長 |
キャプテンスタッグ アルゴ 珈琲ドリップケットル UW-3544をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
幅 | 32.5cm |
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奥行 | 14cm |
高さ | 16cm |
重量 | 390g |
素材 | ステンレス |
注ぎ口の形状 | 細口 |
先端の形状 | 平行 |
満水容量 | 1000mL |
適正容量 | 700mL |
熱源 | 直火、IH |
沸騰時間 | 3分19秒 |
温度設定機能 | |
温度計付き | |
から焚き防止機能 | |
オートオフ機能 | |
付属機能 | 不明 |
ハンドルの太さ | 2.2cm |
ハンドルの素材 | 木製 |
サイズ展開 | 700mL |
消費電力 | 不明 |
コード長 | 不明 |
カラー展開 | シルバー |
特徴 | 初心者向け |
珈琲考具 ドリップポットITTEKI 木ハンドルをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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