広視野角なADSパネルでどこから見ても鮮明だと謳うPCモニター、IODATA 27型ワイド液晶ディスプレイ EX-LDH271DB-B。ネット上では、画面の見やすさやきれいさが評判です。一方で「色合いがそれほど鮮やかではない」「高さ調節が自由にできない」といった口コミも存在し、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、IODATA 27型ワイド液晶ディスプレイ EX-LDH271DB-Bを含むPCモニター全12商品を実際に使って、色の正確さ・色域の広さ・コントラスト比の高さ・画面調節のしやすさ・インターフェースの充実度・スタンドの使いやすさを比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
テレビ・プロジェクターなどの映像家電や、ノートパソコンやプリンターなど家電全般の比較・コンテンツ制作を経験し、家電チームのマネージャーに就任。キャリブレーションソフトを用いたテレビ・プロジェクターの画質測定を設計したり、ノートパソコンのベンチマークテストに取り組んだりしてきた。「ユーザーにとってベストな選択体験を提供する」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
IODATA 27型ワイド液晶ディスプレイ EX-LDH271DB-Bは、デスクワークで使いやすい入門機をお探しの人におすすめです。専用ソフトで色の正確さを確認したところ、赤・緑・黄色は若干強調されつつも色の精度は高めでした。比較した商品には黄味がかるものもあるなか、暖かみのある赤寄りの画質で違和感なく画面を見られるでしょう。
口コミどおり色域は狭く、色の鮮やかはいまひとつです。上位商品は自然界に近い色域の規格BT.2020の65~70%をカバーしていたのに対し、本品は60.6%でした。コントラスト比も208:1と低めで、映像のメリハリは劣ります。クリエイティブ用途には物足りなさを感じるため、Excelの資料作成やメールチェックなどのデスクワークで使いたい向けです。
スタンドは上下の角度調整に対応。口コミどおり高さ調整はできないので、別途モニターアームを用意するのも手です。画面を回転させるピボットにも非対応でした。画面を調節するカラーモードは5種類あり、設定変更はディスプレイ底部のボタンで行います。スピーカーは標準搭載されていますが、比較したほかの商品と同様にリモコン操作はできません。
インターフェースは、HDMI・VGA・オーディオ端子×2のみとシンプル。複数機器を接続するなら、ドッキングステーションが必要です。比較したなかには、Type-C接続ができるものやType-Aポートが4つある商品もあったのに対し、接続の自由度は低めでした。広視野角なADSパネル搭載で幅広い用途に使えると謳っていますが、用途は限られるでしょう。
執筆時点でのECサイトの値段1万円台後半。比較した商品の多くが3万円前後だったため、リーズナブルだといえます。テレワーク用に手頃なPCモニターがほしい人にはぴったりですよ。画像編集やゲーム・映画鑑賞などの用途にも使いたい人は、ほかの商品もチェックしてみてくださいね!
そもそもPCモニターとは、パソコンと接続して画面を表示する装置のこと。大画面で映したり、サブディスプレイとして使用したりすることで、ノートPCだけで作業するより効率アップが見込めます。ゲーミングモニターのように動きがなめらかなわけではありませんが、Excelの編集やメールチェックなら十分。価格が2~3万円台と安価なのも魅力です。
今回ご紹介する27型ワイド液晶ディスプレイ EX-LDH271DB-Bは、IODATA(アイ・オー・データ)のECサイト限定モデルです。上下左右178度の広視野角なADSパネルを搭載しており、見る位置や角度による色やコントラストの変化が少なく、どこから見ても映像を鮮明に映し出すと謳っています。
製造元のIODATAは、石川県に本社を置くパソコン周辺機器のメーカー。1976年に創業して以来、長年培ってきた映像技術を駆使して商品を展開しています。4Kディスプレイやゲーミングモニターなども幅広く販売していますよ。
モニターには、低解像度の画像を美しく映し出す超解像技術を採用。高解像のディスプレイに低解像度の映像を映すと通常はぼやけが生じますが、本商品は超解像処理を施して、大画面でも解像感を大幅にアップできると謳っています。コンテンツに合わせて画面モードや色味の設定もできますよ。
疲れ目対策として、ブルーライト低減機能「ブルーリダクション2」も搭載しています。黄色味を抑えつつ、青色成分をカットすることで、より自然にブルーライトを低減。最大約50%ブルーライトを低減するとしています。
LEDのバックライトも、目にやさしいフリッカーレス設計です。LEDバックライトを高速に点滅させずに、電流の大きさを調整することで明るさを調節。画面のちらつきを抑えて、目の負担を和らげると紹介されています。
サイズは、スタンドありの状態で幅620×奥行235×高さ414mm。画面は左右約10mm前後の4辺極細フレームを採用した、すっきりとしたデザインです。ディスプレイを複数並べてマルチディスプレイにしたり、ディスプレイアームを取りつけたりと、レイアウトを自由に変えられますよ。
今回はIODATA 27型ワイド液晶ディスプレイ EX-LDH271DB-Bを含む、PCモニター全12商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、色の正確さの検証です。
専用ソフトで規格通り色味を出せているかチェックします。色の差の定量指標であるDeltaEを基準にし、誤差が小さいものほど高評価としました。
色の正確さは高評価を獲得。赤・緑・黄色は若干強調されるものの、全体的に指標との誤差は小さめでした。ホワイトバランスも赤寄りなので、やや暖かみを感じる画質に見えるでしょう。
パネルの表面処理は、映り込みが少ないノングレアです。比較したなかでノングレアタイプの商品はやや白っぽい映りになるものの、画面の反射が少なく目の負担を軽減できる傾向がありました。
次に、色域の広さの検証です。
色域は、表示できる色の鮮やかさを示す指標。色域が広いと、映像を色鮮やかで美しく感じられる傾向があります。自然界に存在する物体の色域に極めて近いBT.2020を基準とし、それに対するカバー率を測定しました。
自然に見えるとされる色域の規格、BT.2020のカバー率は60.6%と低め。色の鮮やかさはやや物足りない結果になりました。比較した上位商品の多くは色域65~70%をカバーしており、「色合いがそれほど鮮やかではない」との口コミにも頷けます。
とはいえ、色の精度は高いので、デスクワークで使用するなら十分。動画視聴やクリエイティブ作業向きとはいえませんが、資料作成やメールチェックなら問題ありません。逆に色域が広すぎると色が誇張されすぎて、鮮やかさが気になる可能性もあります。
続いて、コントラスト比の高さの検証です。
コントラスト比は黒(最小輝度)と白(最大輝度)の比率です。高いほど、映像の鮮明さが高まります。検証ではANSIチェッカー4x4パターンを表示し、黒の輝度と白の輝度の比率を計算しました。
コントラスト比の実測値は、208:1と低め。比較したなかでコントラスト比が948:1と高い商品はハッキリした映像を楽しめましたが、本商品はメリハリに欠けます。
比較した結果、パネルの種類によって映像の見え方が変わりました。本商品は、視野角の広さ・色鮮やかさが特徴のADSパネルを採用しています。コントラスト比の高さで選びたいなら、引き締まった映りが特徴のVAパネルを選びましょう。
次に、画面調節のしやすさ・インターフェースの充実度・スタンドの使いやすさの検証です。
画面を自分好みの設定にできるか・パソコンとの接続方法・スタンドの調節機能をチェックました。
画面調節機能を調べたところ、十分な機能がそろっていました。比較した上位商品のように7・8種類と豊富なカラーモードは搭載されていませんが、用途に合わせて5通りからモードを選べます。搭載されているカラーモードは以下のとおりです。
設定変更は、画面底部にあるボタンを押すだけ。比較したほかの商品と同様に、リモコン操作には対応していません。また、画面を回転させて縦横を入れ替えるピボット機能もありませんでした。
インターフェースは、HDMI・VGA・オーディオ端子×2とシンプルです。複数機器と接続する場合は、端子を増やすドッキングステーションが別途必要でしょう。
比較したなかにはUSB Type-Cケーブルで接続できるものや、HDMIポートが2つある商品もありました。本商品はインターフェースの数が少ないため、接続の自由度は低めです。スピーカーは標準で搭載されていました。
スタンドの使いやすさを調べたところ、口コミのとおり高さ調節機能はなく、上20度下5度の角度調節のみに対応していました。高さ・角度どちらも調整できるに越したことはありませんが、角度だけでもある程度は快適な環境を構築できるでしょう。
スタンドの奥行きは23cmと標準的です。比較したなかには奥行き18cmのコンパクトな商品もあり、目立って薄いわけではないものの、どの机にも設置しやすいでしょう。
よりスマートに設置したい場合は、モニターアームの取りつけも検討してみてください。本商品は、モニターアームの共通規格「VESA」に対応しています。
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IODATA 27型ワイド液晶ディスプレイ EX-LDH271DB-Bは、ECサイト限定モデルです。AmazonやYahoo!ショッピングなどの大手ECサイトで購入できます。取扱店舗によって若干値段が異なるため、お得に購入したい人はセール情報もチェックしておくとよいでしょう。
最後に、インターフェースが充実していて使いやすい商品をご紹介します。
EIZO FlexScan EV2781は、比較したなかでもとくに高精度なのが特徴です。色の正確さ・色域の広さ・コントラスト比がすべて優秀。きれいな映像が映し出されるため、デザイン制作にも向いています。給電・出力の両方ができるType-C接続に対応しており、ケーブル1本でPCと繋げますよ。
PHILIPS 27E1N5600AEは、Type-Cポートに加えType-Aポートを4つ備えた商品。外づけマイクやキーボードなどを接続するときに便利です。ディスプレイは色の精度が高く、色域も広いので色鮮やかな映像を楽しめますよ。カラーモードが8種類と充実しており、汎用性の高い1台です。
色域の広さ | 68.9% |
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色の正確さ | 1.33dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 27インチ |
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表面処理 | アンチグレア |
パネル種類 | IPS |
解像度 | WQHD(2560×1440) |
応答速度. | 5ms(中間階調域) |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
最大輝度(公称値) | 350cd/m2 |
リフレッシュレート | 59~61Hz |
インターフェース | HDMI、USB Type-C、DisplayPort、USB Type-A×4 |
VESAマウント対応 |
EIZO FlexScan EV2781をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
色域の広さ | 68.7% |
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色の正確さ | 2.52dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 27インチ |
---|---|
表面処理 | ノングレア |
パネル種類 | IPS |
解像度 | WQHD(2560×1440) |
応答速度. | 4ms |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
最大輝度(公称値) | 300cd/m2 |
リフレッシュレート | 75Hz |
インターフェース | HDMI、DisplayPort1.2、USB Type-A×4 |
VESAマウント対応 |
フィリップス USB-C モニター 27E1N5600AEをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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