




USB Type-Cケーブル1本ですっきりとノートPCに接続できるPCモニター、EIZO FlexScan EV2781。インターネット上では「映像がきれい」と評判な一方で、「画面の調整がしにくい」「文字がややにじんで見える」と気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のPCモニターとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行ったので、PCモニター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。

筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
EIZO FlexScan EV2781は、PCモニターをお探しのすべての人におすすめです。直射日光・外光を遮断して実際に色の正確さを測定すると、定量指標のDeltaEの値は1.33dEと優秀な数値でした。比較したなかには規格からズレて白が黄味がかる商品もありましたが、こちらは赤味がやや強く出た程度。全体の色の誤差は非常に少なく、デザイン制作に使いたい人にもぴったりです。
色域の範囲も幅広く、口コミどおり鮮やかな映像が映ります。実際に色味を測定すると、自然界に近い色域の規格であるBT.2020の色域カバー率は68.9%と好記録に。比較したなかには彩度に欠ける商品もあったのに対し、全体平均の約65%(※執筆時点)を上回りました。表現できる色が豊富で、深みのある映像を楽しめるでしょう。
メリハリも感じられます。黒と白の輝度を測定してだしたコントラスト比は947:1で、公称値の1,000:1と同等の結果に。比較したなかには300:1以下のものが多かったのに対し、明暗がはっきり映ります。「文字がややにじんで見える」との口コミに反し、視認性の高い映像を映し出せました。
接続端子は8つと充実。USB Type-C1本で給電・出力ができ、デスク周りをすっきり使えますよ。モニターは高さ調節・上下左右の角度調整ができる仕様で、楽な姿勢で作業できます。「画面の調整がしにくい」との口コミに反し、設定の変更はタッチパネルで直感的な操作が可能。カラーモードは4種類と少ないものの、縦長コンテンツを見るのに便利なピボット機能もありました。
公式サイトの価格は税込79,970円(※執筆時点)と、比較したなかでは値が張る本商品。とはいえ、映りのよさと機能性を兼ね備えた優秀な1台です。デザイン制作や動画視聴など、幅広い用途に活用できるので、ぜひチェックしてみてください。
実際にEIZO FlexScan EV2781と比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
EIZO FlexScan EV2781よりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
Lenovo
高すぎるほどの利便性と、良質なディスプレイを備える優等生
そもそもPCモニターとは、PCと接続して情報を画面に映し出す機器のこと。表示画面が広がり、作業効率を高める効果が期待できます。ゲームに特化した性能がメインのゲーミングモニターとは異なり、色の正確さ・色域の広さ・コントラスト比の高さなど性能全般のバランスよい点が魅力。ゲーミングモニターは30,000〜50,000円ほどなのに対し、PCモニターは15,000~35,000円ほどで購入が可能です。
今回ご紹介するEIZO FlexScan EV2781は、ビジネス向けニュースタンダードを謳う商品。働き方が多様化するなか、作業効率・生産性を高められるモニターだとアピールしています。接続はUSB Type-Cケーブル1本でOK。給電はもちろん、映像の表示・音声の再生・USB信号の伝送も行えるので、すっきりと設置できます。
製造元は、企画・開発はもちろん、製造・販売・アフターサービスまで一貫して自社で行う日本の映像機器メーカー、EIZOです。個人向けのPCモニター以外にも、医療現場や航空の管制室などで使用されるモニターも手掛けており、プロからも高い人気を誇っています。
パネルには、作業向きの傾向があるIPSを採用しています。解像度WQHD(2,560×1,440)の27インチディスプレイを搭載しており、一般的なフルHD(1920×1080ピクセル)のPCモニターと比べ、表示領域が約1.8倍広いとアピール。同時に複数のウィンドウを表示できるので、画面の切り替えやスクロールの手間が省けるでしょう。
2台のPC情報を同時に表示できるPicture by Picture機能も装備。画面を共有できるため、打ち合わせなどでも活躍しますよ。
モニターは高さ176.6mmの間で昇降でき、上下左右への角度調整が可能。モニターを回転させると縦型表示へ切り替えられるので、Webサイトやメールなどの縦型コンテンツが見やすいですよ。なお、詳細は以下のとおりです。
目にやさしい設計も魅力のひとつです。周囲の光りを検知して、画面の明るさを自動調整するAuto EcoView機能・活字が読みやすいPaperモードなどを搭載。両者を併用することでブルーライトを約80%もカットできると謳われています。
画面の枠の存在感を抑えた、フレームレスデザインも魅力。見た目がすっきりしており、設置時の圧迫感が少ないですよ。ドッグ不要でさまざまな機器と接続できるのもメーカーの売り。ハブにはUSB Type-Aポートが4つあるので、モニターにあらかじめキーボード・マウスなどを接続しておけば、ノートPCをつなぐだけですぐに使用できます。
サイズは、スタンドつきで幅611.4×奥行230×高さ368.6~545.2mm。重さは約8.5kgです。本体のカラーはホワイトとブラックの2色が用意されています。モニター・スタンド・ケーブルすべてが同一色にまとめられているので、お部屋の雰囲気に合わせて選んでみてください。
マイベストでは「色の誤差が少なく、デザイン用途にも問題なく使える」ものをユーザーが満足できる商品とし、以下の方法で検証を行いました。
マイベストでは「肉眼と遜色がないほど色鮮やかな映像を表示できる」ものをユーザーが満足できる商品とし、以下の方法で検証を行いました。
マイベストでは「強弱がくっきりと現れ、映像から迫力を感じられる」ものをユーザーが満足できる商品とし、以下の方法で検証を行いました。
マイベストでは「インターフェースが充実しており、使い勝手で不便を感じない」ものをユーザーが満足できる商品とし、以下の方法で検証を行いました。
マイベストでは「モニター台やモニターアームを使わなくても作業がしやすい位置に合わせられる」ものをユーザーが満足できる商品とし、以下の方法で検証を行いました。
すべての検証は
マイベストが行っています
まずは、色の正確さの検証です。
色空間の標準規格であるsRGBの条件どおりの色味を出せているかを専用ソフトでチェック。色の差の定量指標であるDeltaEを基準に、誤差が少ないものほど高評価としました。
色の正確さは、比較したなかではトップクラスです。赤色が少し強調されていますが、全体の色の誤差が非常に少ない点が高評価となりました。
比較した結果、DeltaEの値が2.5dE未満だと色を正確に表現できる傾向があり、こちらは1.33dEと非常に優秀。4.5dEと値が大きく、全体的に色が指標からバラけていた商品と比較しても、正しく色を表現できる性能があるといえます。デザイン制作に使いたい人にぴったりですよ。
次に、色の鮮やかさを示す色域の広さの検証です。
自然界に存在する物体の色域に最も近いBT.2020を基準に、そのカバー率を測定。カバー率が高いほど高評価としました。
色域の広さも申し分ありません。自然界に存在する物体の色域に最も近い値である、BT.2020の色域を68.9%もカバー。比較した全商品の平均である約65%(※執筆時点)を上回る好記録をマークしました。
比較したなかにはカバー率が60%を下回り、彩度が物足りないと感じる商品もありました。対して本商品は表現できる色が非常に豊富なため、「映像がきれい」との口コミどおり、鮮やかに映像を表示できるでしょう。
続いては、映像のメリハリに影響するコントラスト比の高さの検証です。
同一画面に黒と白が混在するANSIチェッカー4x4パターンを表示し、黒の輝度と白の輝度の比率を計算。比率が高いものほど高評価としました。
実測したコントラスト比は947:1と、公称値の1,000:1に近い数字を記録。比較した商品にはコントラスト比が300:1以下のものが多かったのに対し、明暗の差をはっきりと表現できるスペックを備えていました。
「文字がややにじんで見える」との口コミに反し、メリハリのある映像を映し出せます。迫力も十分のため、映画鑑賞にも向いていますよ。
次に、画面調節のしやすさ・インターフェースの充実度・スタンドの使いやすさの検証です。
画面を自分好みに調節ができるか・パソコンとの接続方法が豊富か・スタンドの調整はしやすいかを確認しました。
機能が豊富で、画面の調節のしやすさも高評価。比較したほかの商品は対応していなかったタッチパネルでの操作が可能な点が大きな魅力です。なお、詳細は以下のとおりです。
リモコンは搭載されていませんが、タッチパネルで直感的に操作できました。画面を回転させて縦に表示するピボット機能も搭載されています。WEBサイトやメールなど、縦長のコンテンツも見やすい設計です。
「画面の調整がしにくい」との口コミがあったように、プリセットのカラーモードは全4種類とやや少なめです。とはいえ、自分で微調整ができるため、好みのカラーに変更できますよ。
インターフェースの充実度は、比較した商品のなかではトップクラスです。多くの商品が非対応だった、USB Type-Cに対応している点が特徴。なお、詳細は以下のとおりです。
USB Type-Cを使うとケーブル1本で給電と出力を同時に行えるので、デスク周りをすっきりと保てます。そのほかにもUSB Type-A×4・HDMI・DisplayPort・ステレオミニジャックを搭載しており、複数の周辺機器に接続が可能。謳い文句どおり、ドッキングステーションを用意しなくてもスマートに使い始められますよ。
比較したなかには搭載していない商品もあったスピーカーも標準装備。一般的にモニター付属のスピーカーは外付けスピーカーと比べると音質は劣ります。とはいえ、音質にこだわりがなければ十分使用できる性能ですよ。
スタンドの使いやすさも良好でした。モニターは高さが調整できるので、PCの画面と被らないように設置できます。
比較したなかでは上下にしか角度を調整できない商品も多かったのに対し、こちらは上下左右の角度調整が可能。座位はもちろん、寝転がった姿勢にも対応できるので、デスクワークだけでなくリラックスしながら映画を見ることもできますよ。
スタンドの奥行は24cmとスリムとはいえませんが、通常のデスクであれば邪魔になることは少ないでしょう。
| モニターサイズ | 27インチ |
|---|---|
| 解像度 | WQHD |
良い
気になる
| 幅 | 61cm |
|---|---|
| 奥行 | 23cm |
| 高さ(最大) | 54.52cm |
| 重量 | 8500g |
| 画面種類 | 液晶 |
| アスペクト比 | 16:9 |
| 表面処理 | アンチグレア |
| パネル種類 | IPS |
| 応答速度 | 5ms(中間階調域) |
| コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
| コントラスト比(実測値) | 947:1 |
| 最大輝度(実測値) | 291.507cd/m2 |
| 最小輝度(実測値) | 0.532cd/m2 |
| リフレッシュレート | 61Hz |
| ブルーライトカット対応 | |
| インターフェース | HDMI、USB Type-C、DisplayPort、USB Type-A×4 |
| Type-C給電機能 | |
| 操作方法 | ジョイスティック |
| 高さ調節機能 | |
| スイーベル機能(水平回転) | |
| チルト機能(垂直角度調節) | |
| ピボット機能(画面回転) | |
| リモコン付き | |
| VESAマウント対応 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
EIZO FlexScan EV2781は、公式通販で購入できます。価格は税込79,970円(※執筆時点)です。
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトでも販売されています。取扱店舗により値段が異なるので、事前にリサーチしてから購入するとよいでしょう。
EIZOからは、4K対応の上位モデルEV2795も販売中です。より画質にこだわりたい人は、ぜひチェックしてみてください。
最後に、予算を抑えたい人におすすめの商品をご紹介します。
PHILIPS27E1N5600AEは、カラーモードが8種類と豊富。ゲーム・作業・映像鑑賞など、用途に合わせた画面に設定できます。3万円台で購入できますが、色域が広く正確に色を再現できるので自然で鮮やかな映像が楽しめますよ。Type-Cに対応しており、デスク周りもスマートにまとまります。
Acer CB272Usmiiprxは、応答速度の速さが魅力です。リフレッシュレートは75Hz・応答速度は1ms。映像が滑らかで画面の切り替わりもスムーズです。色が正確で、色域の広さも十分。コントラスト比は高くはないものの、カラーモードが7種類と豊富なので好みの色味に調整できるでしょう。
| モニターサイズ | 27インチ |
|---|---|
| 解像度 | WQHD |
良い
気になる
| 幅 | 61cm |
|---|---|
| 奥行 | 21.2cm |
| 高さ(最大) | 51cm |
| 重量 | 6560g |
| 画面種類 | 液晶 |
| アスペクト比 | 16:9 |
| 表面処理 | ノングレア |
| パネル種類 | IPS |
| 応答速度 | 4ms |
| コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
| コントラスト比(実測値) | 178:1 |
| 最大輝度(実測値) | 283.437cd/m2 |
| 最小輝度(実測値) | 42.66cd/m2 |
| リフレッシュレート | 75Hz |
| ブルーライトカット対応 | |
| インターフェース | HDMI、DisplayPort1.2、USB Type-A×4 |
| Type-C給電機能 | |
| 操作方法 | ジョイスティック |
| 高さ調節機能 | |
| スイーベル機能(水平回転) | |
| チルト機能(垂直角度調節) | |
| ピボット機能(画面回転) | |
| リモコン付き | |
| VESAマウント対応 |
フィリップス USB-C モニター 27E1N5600AEをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
| モニターサイズ | 27インチ |
|---|---|
| 解像度 | WQHD |
良い
気になる
| 幅 | 61.4cm |
|---|---|
| 奥行 | 23.3cm |
| 高さ(最大) | 52.1cm |
| 重量 | 6350g |
| 画面種類 | 液晶 |
| アスペクト比 | 16:9 |
| 表面処理 | ノングレア |
| パネル種類 | IPS |
| 応答速度 | 1ms(VRB) |
| コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
| コントラスト比(実測値) | 237:1 |
| 最大輝度(実測値) | 357.131cd/m2 |
| 最小輝度(実測値) | 55.998cd/m2 |
| リフレッシュレート | 75Hz |
| ブルーライトカット対応 | |
| インターフェース | HDMI×2、DisplayPort、オーディオ端子 |
| Type-C給電機能 | |
| 操作方法 | ボタン |
| 高さ調節機能 | |
| スイーベル機能(水平回転) | |
| チルト機能(垂直角度調節) | |
| ピボット機能(画面回転) | |
| リモコン付き | |
| VESAマウント対応 |
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