Dyson Digital Slim Fluffy Origin SV18 FF ENT2をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

フローリングでの吸引力はとても優秀でした。「吸引力がない」という口コミを覆し、たった1往復で目立ったゴミはほぼ吸いとれています。

ただし、ヘッドに厚みがあり壁際にフィットしにくいため、端のほうに少しだけお菓子のクズが残ってしまいました。とはいえ、比較した商品のなかには吸着が弱くゴミを奥に押しやるものもあったなか、謳い文句どおりのパワフルさを発揮しています。

カーペット上でも優れた吸引力を発揮。壁際の細かいゴミがわずかに残っただけで、ほとんどのゴミを1往復で吸いとれました。

比較したなかにはカーペットのゴミの吸い残しが目立つ商品も多かったなか、本商品はフローリングのときとほぼ変わらない吸引力です。ヘッドの可動域が広いため、角度を柔軟に変えながらゴミにアプローチできます。

1つのヘッドでフローリング・カーペットの両方に対応でき、つけ替える手間も省けますよ。

重量は実測値で1.81kg。比較した「Dyson V8 Slim Fluffy Extra」は2.13kgと重く疲れやすかったのに対し、ダイソン製品としては評判どおり軽量の部類に入ります。

ただし、比較したダイソン製品のなかで「Dyson Micro Plus」は国内メーカー並みに軽く1.43kgでした。400g近い差があり、階段などで本体を持ち上げるには手が疲れそうです。

電源ボタンは、握っている間だけ稼動するトリガー式。比較したなかではボタン式やトリガーが固定される商品のほうが疲れにくい傾向がありました。手元に1.16kgの負荷がかかるのもネックです。

ヘッド部分はパワーヘッドで、自走式ヘッドとは異なり内蔵モーターの重さがプラスされます。1kg前後と軽すぎる商品と比べ、ヘッドが浮く心配は少ないですが、力に自信のない人には向いていません。

使い勝手の面では、液晶画面にバッテリー残量が秒単位で表示される点が高評価に。軽量モデルの「Dyson Micro 1.5kg Origin」はバッテリー残量がわからない仕様でしたが、使える時間が非常にわかりやすいのが魅力です。

立てかけやすい滑り止めのゴムや、壁掛け用の収納ブラケットも付属しています。充電器と組み合わせると、本体をセットするだけで充電できるところも便利なポイントです。付属のアタッチメントも差し込んでおけるので、収納場所に困りません。

ただし、比較した「Dyson Digital Slim Fluffy SV18FF H」は壁に穴を開けずに充電スタンドを設置できたのに対し、本商品はネジが必要です。賃貸に住んでいるなど、壁に穴を開けたくない人は注意しましょう。

ヘッドの幅は24.5cmと大きめ。比較したなかには20cmほどの商品もありましたが、隙間掃除はしにくいと感じました。ソファ下のように高さがない場所を掃除するにも、ヘッドが平らにならず差し込みにくいのが惜しいところです。

お手入れのしやすさも高評価を獲得。サイクロン式のため、ゴミ捨て時にホコリは舞いますが、ダストカップは凹凸がない筒状で水でサッと流すだけできれいになります。フィルターやブラシバーも簡単に取り外して水洗いできる仕様でした。

ローラータイプのヘッドも、髪の毛などが絡みにくいつくり。比較したなかでパワーブラシ型のヘッドは髪の毛が絡んで除去する手間がかかったのに対し、こちらはパワーブラシでもローラー型のため繊維は絡みません。毛の長いペットを飼っている人でも使いやすいでしょう。

本商品には水拭き用のアタッチメントが付属していないため、モップ関連の機能はありません。ゴミ自動吸引ステーションも非搭載でした。ただし、比較した大半の商品が同様で、これらの機能を搭載していたのは少数派です。

一方で、お手入れブラシが付属しないのは惜しいところ。ダストカップなどは水洗いできれいになりますが、比較した商品にはブラシでサッとホコリを払えるものもありました。詳細は以下のとおりです。

1. お手入れブラシ｜✕
2. ゴミ自動吸引ステーション｜✕
3. モップの自動洗浄機能｜ ✕
4. モップの自動乾燥機能｜✕

メーカーが公表している連続使用時間は、標準（中）モード使用時で約25分とやや短め。比較したなかには、標準モードで40分以上使える商品も多数ありました。エコモードでも約20分しか使えない「Dyson Micro 1.5kg Origin」よりは長いとはいえ、ゴミの量に応じてエコモードに切り替えたほうがよいでしょう。

なお、本商品のバッテリーは着脱式で簡単に取り外せます。2LDK以上の部屋を一度に掃除するには心許ないので、長時間使いたい人は予備バッテリー（別売）を用意しておくのも1つの手ですよ。

稼働音は標準（中）モード時で約61dB、強モード時で約73dBでした。中モードは標準的な大きさですが、強モードは音が大きめなので注意が必要です。

60dB前後は博物館の中、70dB前後はバスや新幹線の中と同じくらいの騒音値（参照：環境省）とされています。音漏れが気になるシーンや時間帯は、強モードでの使用は避けましょう。

比較したなかには、標準モードで50dB前後と極めて静かな商品もありました。しかし、静かなぶん吸引力が弱い商品もあったので、静音性・吸引力のバランスを見ながら選んでくださいね。