コンパクトかつスタイリッシュなデザインが魅力の格安ノートパソコン、HP 14-em0003AU。ネット上では「動作はサクサクで非常に使いやすい」と評判です。しかし、「キーボードがカチャカチャとうるさい」と気になる口コミもあり、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の10個の観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の格安ノートパソコンとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、格安ノートパソコン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
HP 14-em0003AUは、外出先で長時間使いたい人におすすめです。動画を再生し続けたところ、10時間54分持ちました。比較したほとんどの商品が5~6時間程度だったなか、バッテリー持ちのよさは圧倒的です。持ち運びの負担が少ないのもよい点。画面は14インチで、本体重量は1,356gと軽量です。USB Type-Cケーブルの出力が60W以上あれば充電できるので、付属の充電器を持ち運ばずに済みます。
インターフェースの充実度も高く、マウス・USBメモリなどと接続可能です。肝心の処理性能も悪くありません。CPUにはRyzen 3・メモリは8GBを備え、ブラウジング・資料作成・動画視聴などを快適に行えるレベルです。ただし比較した商品内では高いスペックとはいえず、マルチタスクを行うとカクつく可能性があります。
画面の明るさや解像度は申し分なく、室内であれば見にくく感じることはないでしょう。オンライン会議時に重要なマイク性能も上々です。WEBカメラの映りは少し暗かったものの、比較した商品の半数で見られた白飛びが発生せず、見やすい映像でした。スピーカーの低音は控えめですが、会話する分には問題ありません。
アルファベットキー・カーソルキーの配列にクセが少ないのもメリットです。しかし一部の記号キーやバックスペースキーは少し小さく、慣れるまでは違和感があるかもしれません。また、浅めの打鍵感を好む人よりもしっかりした押し心地を求める人向き。口コミで指摘されたように、タイピング音も気になりました。
価格は95,700円(※2025年3月時点・公式サイト参照)です。10万円以下で買える商品のなかではバッテリー持ち・処理性能などのバランスに優れていました。移動中やカフェなどでパソコンを開く機会が多い人は、ぜひ検討してみてくださいね!
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
HP 14-em0003AUは、パソコンメーカーのHP(ヒューレット・パッカード)から発売された14-em0000シリーズのうちの1つ。CPUにAMD Ryzen 3 7320U・メモリ8GB・ストレージ256GBを搭載するベーシックモデルです。ほかにも、CPU・メモリ・ストレージ容量などが異なる3種類のモデルをラインナップしています。
ディスプレイの解像度はフルHD(1920×1080)で、非光沢のIPSパネルを採用。視野角が広くて光による映り込みが少ないため、「長時間作業も快適」と謳っています。バッテリー駆動時間の公称値は最大11時間。急速充電機能のファストチャージに対応しており、45分間の充電で50%充電できるとしています。
本体のサイズは幅323奥行215×厚さ17.9mm・重量は1.39kg(公称値)です。シンプルかつコンパクトなボディなので、外出先へ持ち運びしやすいとアピールしています。キーボードの下部には指紋認証センサーを備え、セキュリティ対策にも配慮。付属品としてBluetoothマウスが入っているのもうれしいポイントです。
今回はHP 14-em0003AUを含む、人気の格安ノートパソコンを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気の格安ノートパソコンを比較検証したところ、HP 14-em0003AUには7つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
処理性能は低くなく、Word・Excelなどのオフィスワークを滞りなく進められます。パソコンの処理を担うCPUには、AMD Ryzen 3 7320Uを搭載。ベンチマークスコアを測定したところ、マルチコア平均4508.00pts・シングルコア平均1096.33ptsを記録しました。
画像処理能力を示すGPUスコアは比較した商品内で高くはないものの、動画視聴は快適に行えるレベルです。メモリの容量は8GBあり、ブラウジングや資料作成などの作業には十分なスペックを備えています。しかし、複数のアプリやウェブのタブをたくさん開いてマルチタスクをすると、動作が不安定になる可能性があります。
ストレージの処理性能はいまひとつです。CrystalDiskMarkを使用して測定すると、連続したデータの読み書きスピードは比較した全商品の平均を下回りました。1GB以上の大容量データを移動させると遅さが気になるかもしれません。簡単なデスクワーク・オンライン会議・動画視聴などをスムーズに行えればよい人向きです。
<連続したデータの読み書きのスピード>
<ランダムなデータの読み書きのスピード>
平均は2025年3月時点
評価外ですが、バックスペースキーの真上に電源ボタンがあるのも気になりました。慣れるまでは、バックスペース・記号キー近辺での打ち間違えに注意しましょう。なお、タッチパッドの面積は8358.5m2と広めです。上部10mmは押し込めませんが、快適にカーソル・スクロール操作できるスペースは確保されています。
視野角も広く、メーカーが謳うように斜めからでも見え方が変わりません。デスクに座り画面を90度から後ろに10度・前に10度倒しても、スプレッドシートの罫線は見えました。なお、比較した商品全体でディスプレイ性能に大きな差はなく、画面を見にくかった商品はありません。
HP 14-em0003AUにはたくさんのよい点がある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
<タイピングの気持ちよさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
スピーカーの性能はいまひとつです。スピーカーから流した音声を分析したところ、高音がしっかり出ていた一方で、低音はあまり出ていませんでした。比較したほかの商品の平均に比べて11dBほど小さく、低音の迫力やメリハリは感じにくいでしょう。映画視聴時の臨場感を楽しみたい人には不向きです。
CPUの種類 | Ryzen 3 |
---|---|
CPUマルチコアのスコア(実測値) | 4508.00pts |
バッテリーの持ち時間(実測値) | 約10時間54分 |
良い
気になる
CPUの型番 | AMD Ryzen 3 7320U |
---|---|
CPUの世代 | Ryzen 7000シリーズ |
CPUコア数 | 4コア |
CPUスレッド数 | 8スレッド |
CPUシングルコアのスコア(実測値) | 1096.33pts |
メモリ容量 | 8GB |
ストレージ容量 | 256GB |
ストレージのベンチマークスコア(シーケンシャルリード) | 1757.03MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(シーケンシャルライト) | 1292.19MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(ランダムリード) | 306.06MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(ランダムライト) | 256.48MB/s |
OS | Windows 11 Home |
画面サイズ | 14インチ |
解像度 | フルHD(1920×1080) |
システム上の最大輝度 | 270nit |
インターフェース | HDMI、USB Type-A(USB 3.0)、USB Type-C、ステレオミニプラグ(イヤホン端子) |
ノイズキャンセル機能 | |
キーピッチ(実測値) | 18.8mm |
幅 | 32.3cm |
奥行 | 21.5cm |
高さ | 17.9cm |
重量 | 1356g(実測値) |
HP 14-em0003AUは、HPの公式サイトにて販売しています。検証で使用したAMD Ryzen 3 7320U・メモリ8GB・ストレージ256GBのモデルの価格は95,700円(※2025年3月時点)です。購入時には有料でOfficeソフト・セキュリティソフトの追加、モニターやマイクなど周辺機器の購入ができますよ。
そのほかの取扱店舗は、楽天市場・Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトです。値段はサイトによって異なるので、どこで1番お得に購入できるかリサーチしてみてくださいね!
マルチタスクしたい人には、DellのInspiron 14 5445。CPUにRyzen 7・メモリは16GBを搭載し、処理性能は比較した商品内でトップクラスでした。複数のアプリやタブを開いても動作が重くなりにくいでしょう。画面はフルHDで明るく、視認性に優れています。キーボードの打鍵感は軽く、音もほとんど気になりませんでした。
キーボードの打ちやすさにこだわるなら、レノボのThinkPad E16 Gen2。キーボードの配列にクセが少ないので、一般的なJP配列に慣れている人ならなじみやすいでしょう。浅めの打鍵感で、モニターにも「サクサク入力できた」と好評でした。処理性能は高く、メモリは16GBなのでマルチタスクを快適にこなせます。
CPUの種類 | Ryzen 7 |
---|---|
CPUマルチコアのスコア(実測値) | 9765.33pts |
バッテリーの持ち時間(実測値) | 約6時間20分 |
良い
気になる
CPUの型番 | AMD Ryzen 7 8840U |
---|---|
CPUの世代 | Ryzen 8040シリーズ |
CPUコア数 | 8コア |
CPUスレッド数 | 16スレッド |
CPUシングルコアのスコア(実測値) | 1723.33pts |
メモリ容量 | 16GB |
ストレージ容量 | 1000GB |
ストレージのベンチマークスコア(シーケンシャルリード) | 4947.56MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(シーケンシャルライト) | 4112.59MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(ランダムリード) | 415.29MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(ランダムライト) | 408.44MB/s |
OS | Windows 11 Home |
画面サイズ | 14インチ |
解像度 | FHD+(1920×1200) |
システム上の最大輝度 | 250nit |
インターフェース | HDMI、USB Type-A(USB 3.0)、ステレオミニプラグ(イヤホン端子)、USB Type-C(USB 3.2)、SDカードスロット |
ノイズキャンセル機能 | |
キーピッチ(実測値) | 19mm |
幅 | 31.40cm |
奥行 | 22.62cm |
高さ | 1.99cm |
重量 | 1611g(実測値) |
DELL Inspiron 14 5445の口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
CPUの種類 | Ryzen 5 |
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CPUマルチコアのスコア(実測値) | 8821.00pts |
バッテリーの持ち時間(実測値) | 約5時間55分 |
良い
気になる
CPUの型番 | AMD Ryzen 5 7535HS |
---|---|
CPUの世代 | Ryzen 7000シリーズ |
CPUコア数 | 6コア |
CPUスレッド数 | 12スレッド |
CPUシングルコアのスコア(実測値) | 1497.67pts |
メモリ容量 | 16GB |
ストレージ容量 | 512GB |
ストレージのベンチマークスコア(シーケンシャルリード) | 6145.10MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(シーケンシャルライト) | 4929.25MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(ランダムリード) | 370.36MB/s |
ストレージのベンチマークスコア(ランダムライト) | 412.78MB/s |
OS | Windows 11 Home |
画面サイズ | 16インチ |
解像度 | WUXGA(1920×1200) |
システム上の最大輝度 | 300nit |
インターフェース | HDMI、USB Type-A(USB 3.0)、USB Type-A(USB 3.2 Gen 2x2)、USB Type-C、ステレオミニプラグ(イヤホン端子)、有線LANポート |
ノイズキャンセル機能 | |
キーピッチ(実測値) | 18.5mm |
幅 | 35.61cm |
奥行 | 24.77cm |
高さ | 1.99cm |
重量 | 1840g(実測値) |
Lenovo ThinkPad E16 Gen 2 AMDの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
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