え、まだWindows 10ってやばい? 買い替え必至な人のための用途別おすすめパソコン【52商品比較】
のべ3万2000点もの商品・サービスを使い比べたなかから、テーマ別にベストバイ・アイテムを紹介していくのが本特集です。
今回は「#ビジネス」をテーマに、数多くあるノートパソコンのなかから、用途別におすすめの商品をピックアップ。
登場から10年以上が経過したWindows 10ですが、いよいよ2025年10月14日でサポートが終了。その期限が目前に迫っていますが、Windows 11にアップデートできないパソコンを使っている場合は、パソコン自体を買い替える必要があります。
しかし、Windows 11搭載のパソコンは数多くあり、価格帯もバラバラ。正直、どれを選べばいいのか悩んでしまうのが現状です。パソコンは基本的に高いものほど高性能ですが、用途に合わない高性能な商品はお金をムダにするだけ。自分の用途に合った最適な一台を見つけて、サポート終了に対処しましょう。
本コンテンツの情報は公開時点(2025年10月3日)のマイベストの情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込みで表記しております。

筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。

世の中には「まだ知らない良いもの」がたくさん。マイベマガジン編集部は、商品比較サービス「マイベスト」の情報をベースに、知ると暮らしがより便利になるアイテムや情報をお届けしていきます。
Windows 11搭載ノートパソコン52商品を集めて徹底検証!
比較したポイントは「処理能力の高さ」「バッテリー持ちのよさ」「コスパの良さ」の3項目。なお、処理能力の高さはCPUだけでなく、GPUやストレージ、メモリの性能も測定して総合的に評価しています。
この検証結果をもとに52商品をランキング化しましたが、ランキング1位だからといって、すべての人におすすめというわけではありません。高性能なパソコンは動作が軽快ですが、用途によってはそこまで高性能で高いパソコンは不要な場合も。バッテリー持ちに関しても、自宅利用で持ち歩かないという人もいるでしょう。
そこで、用途別のおすすめパソコンを紹介する前に、Windows 10のサポート終了に対処するためのポイントを解説。どんな場合に買い替えが必要なのか? そもそもなぜ買い換えが必要なのか? 自分の用途にはどの価格帯のパソコンが最適なのか? といった疑問を解消しておきましょう。
ポイント①:そのまま使うはNG! 対処法はWindows 11の対応で変わる
ポイント②:オーバースペックは無駄遣い! 用途で最適な商品を選ぶのが正解
詳しい検証方法やランキング、ほかのおすすめ商品も知りたいという人は、「マイベスト」のノートパソコン検証コンテンツもチェックしてください。
【ポイント①】そのまま使うのはNG! 対処法はWindows 11の対応で変わる
サポート終了後は、新たにWindowsの不具合が発見されても修正されず、問い合わせもできません。ウイルス対策のみ2028年までの延長が発表されましたが、ウイルス対策以外はセキュリティがこれ以上強固になることはありません。
つまり、新たに見つかった不具合を利用したパソコンの乗っ取りや、ウイルス以外の経路で侵入した悪質プログラムによる情報漏洩などへの対策は自己責任。トラブル発生時も、すべて自力でなんとかするしかありません。さらに、対応ソフトもどんどん減るため、確実にジリ貧です。
このため、Windows 11への移行が必須となりますが、移行方法は現在のパソコンがWindows 11に対応しているかどうかで変わります。対応している場合はいまのパソコンのままWindows 11にアップデートすればいいだけですが、対応していない場合はパソコンを買い替える必要があります。
なお、対応状況が分からない場合は、マイクロソフトが配布している「PC 正常性チェックアプリ」をダウンロードして実行すれば、すぐに調べることができます。
ポイント②:オーバースペックは無駄遣い! 用途で最適な商品を選ぶのが正解
このため、パソコン選びのポイントは、購入したパソコンで何がしたいのか? どんなスタイルで使いたいのか? をしっかりイメージすることが大事です。
Webページの閲覧やメール、ネット動画といったインターネット利用は、パソコンの性能よりもネット回線の速度の方が重要です。さらに、文章の作成など、テキストベースの作業が中心であれば高性能は不要。10万円未満のエントリーモデルで十分使えます。
写真加工などのやや重めのソフトを使う場合や、映画鑑賞で画質・音質に多少こだわりたいといった場合は、10万円台のミドルモデルがいいでしょう。
本格的な写真編集や高画質動画の編集、デザインやイラスト作成などのグラフィック用途であれば、20万円以上のハイエンドモデルが最適です。
この3つのクラスをまず選び、さらに重視したい要素を決めていきます。学生で持ち歩くので軽さとバッテリー持ちを、仕事で色々な機器を繋ぐので端子の豊富さを、自宅で映画鑑賞やゲームをするので性能と画面サイズを、といった具合に選ぶのが正解です。
それでは、マイベストの比較検証結果をもとに選んだ、3つのクラスのおすすめ商品を紹介していきましょう。
【エントリーモデル その①】レノボ「IdeaPad Slim 3 Gen 8」(販売価格:80,326円)
- おすすめスコア:★4.39(15位 / 52商品中)
- 処理性能の高さ:★4.41
- バッテリー持ちのよさ:★4.12
- コスパの良さ:★4.55
エントリーモデルでおすすめなのが、14インチのLenovo「IdeaPad Slim 3 Gen 8」(販売価格:80,326円)です。中国に本社を構えるレノボが展開するIdeaPadシリーズのスタンダードモデルで、手に取りやすい価格帯ながら、日常使いからビジネス用途まで対応できる性能が魅力です。
AMD製Ryzen 5 7530Uを搭載しており、処理性能の検証ではCPUのマルチコアスコアが平均7000.33pts、シングルコアは平均1397.00ptsと良好な数値でした。内蔵GPU性能や512GBストレージの読み書き速度もよく、メモリも16GBを搭載。処理性能の高さでは★4.41を獲得しており、資料作成やWeb会議など、ビジネスに求められる作業がスムーズに行えます。
一方で、バッテリー持ちは約6時間29分という結果で、一日中外出先で使用するにはやや不安が残ります。バッテリー持ちのよさの評価は★4.12でした。とはいえ、短時間の持ち出しや自宅内での使用がメインであれば、実用性に大きな問題はないでしょう。
接続端子としてUSB Type-AとType-Cのほか、画面出力用のHDMIとSDカードスロットも搭載。高すぎない価格で処理性能がよいノートパソコンを探している人に向いています。コストを抑えつつビジネス用途に十分使える性能なので、バッテリー性能を妥協できるなら有力な選択肢になるでしょう。

Ryzen 5搭載・RAM16GB・SSD512GBと不足のない構成で、HDMIとSDカードスロットも搭載されているので外部機器との接続にも便利。
稼動時間はやや短いものの持ち歩きにも向いており、8万円台とは思えないほど構成のバランスが良いといえますよ。
【エントリーモデル その②】ASUS「Vivobook 15 M1502YA M1502YA-BQ183W」(販売価格:99,800円)
- おすすめスコア:★4.23(38位 / 52商品中)
- 処理性能の高さ:★4.28
- バッテリー持ちのよさ:★3.89
- コスパの良さ:★4.35
エントリーモデルのもう一台のおすすめは、15.6インチのASUS「Vivobook 15 M1502YA」(販売価格:99,800円)です。ASUSはコストパフォーマンスと幅広いラインナップに定評があり、Vivobook 15はシリーズ内でも日常用途を中心としたモデルで、比較的手に取りやすい価格帯で購入できます。
AMDのRyzenシリーズ内でも高性能モデルのRyzen 7 7730Uを搭載しており、処理性能の検証ではCPUのマルチコアスコアが平均9326.33pts、シングルコアスコアが平均1447.67ptsと高い結果。一般的な作業はもちろん、やや負荷の高い作業もこなせます。
メモリも16GB搭載されていますが、GPU性能や1TBのストレージの速度などを含めた総合的な処理能力の高さでは、★4.28という評価で上記のレノボよりやや落ちる結果でした。
バッテリー持ちは連続使用時間が約5時間33分で、評価は★3.89。他のモデルと比較すると短めで、外出先で長時間利用する人には物足りないかもしれません。画面もやや大きめの15.6インチなので、自宅やオフィスなど電源環境が整った場所での使用に向いています。

CPUのマルチコアスコアがハイスペック機並みなのに10万円を切る価格で、処理性能の高さと価格のバランスを重視する人に適しています。
ただし、バッテリー持ちは短いのとサイズも大きいので、長時間のバッテリー駆動を求める人や持ち運んで使いたい人には不向きです。
【ミドルモデル】MSI「ビジネスノートPC Prestige13Evo Prestige-13Evo-A13M-5033JP」(販売価格:109,800円)
- おすすめスコア:★4.55(2位 / 52商品中)
- 処理性能の高さ:★4.57
- バッテリー持ちのよさ:★5.00
- コスパの良さ:★4.21
ミドルモデルのおすすめは、13.3インチのMSI「ビジネスノートPC Prestige13Evo」(販売価格:109,800円)です。台湾のMSIが展開するPrestigeシリーズのなかでも、処理性能と携帯性を兼ね備えたハイエンド寄りのモバイルノートパソコンです。
第13世代のIntel製Core i5-1340Pを搭載しており、処理性能の検証ではCPUのマルチコアスコアが平均9249.67pts、シングルコアも平均1672.00ptsと高水準。GPU性能や512GBストレージの読み書き速度も良好です。メモリも16GBと十分な容量で、総合的な処理能力の高さは★4.57と高評価でした。
バッテリーの連続使用時間も長く、約14時間24分で★5.00の満点評価。電源の有無を気にせずに長時間使用できるため、外出先や移動中での作業が多い人に適したモデルといえます。本体重量も962gと非常に軽量で、持ち運びの負担になりにくいでしょう。
接続端子はUSB Type-AとType-Cに加えてHDMIが搭載されているので、外部ディスプレイと接続も可能。13.3インチと画面は小さいものの、自宅ではディスプレイに繋いでデスクトップのように使うことができます。
価格のわりに性能が高く、マルチタスクだけでなく、軽めの動画編集や画像編集などの負荷がやや高い作業もスムーズにこなせます。高い処理性能と長時間駆動を両立した1台を求める人におすすめです。

アンダー15万円、Core i5搭載でエントリー寄りかと思いきや、CPUの処理性能はハイスペック機と遜色ないスコア。デスクワークやマルチタスク作業が満足にできる性能です。
また、13.3インチのコンパクトさと実測値で962gの軽量さ、MIL規格準拠の耐久性、長いバッテリー持ちと持ち運びにもぴったりの一台です。
【ハイエンドモデル】ASUS「Vivobook S 14 M5406WA-AI9321W」(販売価格:209,800円)
- おすすめスコア:★4.48(4位 / 52商品中)
- 処理性能の高さ:★4.81
- バッテリー持ちのよさ:★5.00
- コスパの良さ:★3.50
ハイエンドモデルでおすすめは、14インチのASUS「Vivobook S 14」(販売価格:209,800円)。持ち運びやすさとパワフルな処理能力を両立したノートパソコンで、ASUSのノートパソコンのなかでも、性能重視のユーザー向けに設計された上位モデルとして位置づけられています。
AMD製Ryzen AI 9 HX 370を搭載しており、処理性能の検証ではCPUのマルチコアスコアは平均18785.33pts、シングルコアスコアでも平均1987.33ptsと非常に優れた結果でした。GPU性能や1TBのストレージの読み書き速度も良好なうえ、メモリも32GBと大容量。
総合的な処理性能の高さの評価は★4.81で、価格に対して処理性能が非常に高いため、高価ですがコスパは悪くありません。動画編集やイラスト作成などのクリエイティブ作業に十分対応できる性能です。
バッテリー持ちの検証では約12時間49分の連続使用ができ、★5.00の満点評価。すぐにバッテリー残量がなくなってしまうことはないので、電源の有無を気にせず、外出先や移動中でも使えます。本体重量も1,291gと14インチとしては軽めなので、持ち運び時にストレスを感じにくいでしょう。
接続端子はUSB Type-Aが2つ、USB Type-Cが2つに加えて、HDMIとmicroSDカードスロットを搭載。高い処理能力とバッテリー性能のどちらも妥協したくない人や、作業効率を重視したいビジネスパーソン、動画編集・画像加工などのクリエイティブ作業を快適に進めたい人におすすめできます。

Ryzen AI 9搭載でこの価格ならお買い得。加えてメモリ容量32GB・SSD1TBでこの値段は、なかなか見ないレベルです。
MacBook Proに並ぶほどの高性能さで、動画編集やゲームにも対応できます。有機ELの綺麗な画面と、HDMIやmicroSDカードスロットまでそろったスキのない一台です。バッテリー持ちもいいので安心です。
まとめ:サポート終了間際でもヘタに焦らず、じっくり最適な一台を見極めましょう
とはいえ、ここで紹介した商品は十分基準となるので、この商品と見比べながら自分が重視したい部分にこだわるという選び方もアリです。
Windows 10のサポート終了は目前ですが、焦って用途に合っていない商品を選んでは元も子もありません。本特集やマイベストの最新ランキングを参考に、じっくりと最適な一台を見極めましょう。
なお、マイクロソフトでは「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」を用意しており、有料でWindows 10のサポートを1年間延長することが可能です。条件付きで無料利用もできるため、サポート終了までに最適な一台を見つけるのが難しいなら、ひとまずWindows Updateの画面から申し込んでおくといいでしょう。
詳しい検証方法や最新ランキングを見たい、細部のスペックにもっとこだわりたいという人は、「マイベスト」のノートパソコン検証コンテンツもチェックしてください。
(執筆/マイべマガジン編集部・㓛刀友如)