Google Pixel Watch 2を徹底レビュー！バッテリー持ちは改善した？

前作のPixel Watchは睡眠時の体温と血中酸素レベルを測定できませんでしたが、Pixel Watch 2から対応可に。睡眠時の呼吸を可視化できるので、睡眠時無呼吸症候群の傾向に気づきやすいといえます。

記録できるワークアウトの種類は40種類で、そのうち7種類は自動検知に対応。特定の運動をはじめるとデータが自動で記録される仕組みです。GPSを活用したルート記録や目標への到達度なども確認できるので、モチベーションアップにつながりそうです。

各データの記録はFitbitアプリで行います。Fitbitには無料・有料版（月額640円）の2種類があり、無料版は測定されたデータのみ表示・有料版は各データの詳細が確認できたり、改善に向けてのアドバイスを受けられたりする仕様です。

なお、Google Pixel Watch 2を購入すると、6か月間はFitbitの有料版が使えます。実際に使うなかで睡眠や運動に関する改善策の提案に魅力を感じた人は、有料版へ登録してもよいでしょう。

Gogleが開発に携わっている「Wear OS」を搭載。Gmailの内容を確認するだけでなくそのまま返信できたり、「OK Google」のひと言で音楽再生やスマートホームデバイスの操作ができたりと、Googleの多彩なサービスを利用できます。

また、Googleの最新ソフトウェアに追加される機能をフル活用できるのはGoogle純正のハードウェアならではの強みでしょう。

なお、Pixel Watch 2で Playストアにアクセス→カメラアプリをダウンロードすると、スマホのカメラを遠隔操作できます。単に撮影するだけでなく、ズームイン・ズームアウトも手元のPixel Watch 2で操作可能。セルフ撮影でできることが増えるでしょう。

もちろんGoogle Payにも対応。Suica・iD・QUICPayといった主要な電子決済をスマホを取り出さずに使えます。

なお、iDは登録できるクレジットカードが限られている・suicaは定期券を使えないといった点ではApple Watchほど使いやすいとはいえませんが、比較した商品にはそもそも電子決済に対応していないものも多数ありました。日頃使っているおサイフケータイと同じ感覚で利用したい人には、有力候補となりそうです。

安全確認機能が充実しているのも魅力。外出時にタイマーを設定すると、設定時間をすぎた時点で位置情報を任意の連絡先と共有する機能が追加されました。登山などをする際に、ぜひ活用したい機能といえるでしょう。

転倒検知機能では、ユーザーの転倒を検出してから30秒経過すると、大きな音とともに緊急サービスに発信するかの確認画面が表示されます。アラートが解除されなかったりユーザーの動きや反応がない場合は、緊急サービスに自動発信・自動音声メッセージが転倒を検出したことを伝える（※）仕組みです。

緊急サービスへ自動発信するにはスマホとのBluetooth接続が必要

Pixel Watch 2のその他の機能一覧は、以下にまとめました。

1. 睡眠モニタリング：〇
2. 歩数：〇
3. 血中酸素レベル：〇（睡眠時のみ）
4. 消費カロリー：〇
5. 心拍数：〇
6. 心電図：×
7. ストレス計：×
8. 月経周期トラッキング：×
9. 体温：〇（睡眠時のみ）
10. 転倒通知：〇
11. 緊急通報：〇
12. ワークアウトの種類：40種類（うち7種類は自動検知）

1. 着信通知の有無・応答できるか：〇
2. 通知できるアプリの種類：すべて
3. 簡易返信機能：〇（Androidのみ）
4. 各通知の個別オフ設定：〇
5. GPS搭載：〇
6. 対応GPSの数：5つ（GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、Quasi-Zenith Satellite）
7. ナビゲーションの有無：×
8. 対応の音楽アプリ：YouTube Music対応
9. スマホなしで音楽が聴けるか：〇
10. キャッシュレス決済：Suica/iD/QUICPAY/Visaタッチ

1. 対応カレンダー：Googleカレンダー
2. イベントを一覧で確認できるか：〇
3. 文字盤にアプリのショートカットを配置できるか：〇
4. 消灯・自動点灯などの時間指定：×
5. 明るさの自動調整：〇
6. 音声アシスタント：〇
7. タイマーやワークアウト起動中のマルチタスク：〇
8. 体組成計：×

前作と変わらずタッチパネルと物理ボタンで操作でき、直感的に扱えます。また、5人のモニターが実際に装着したところ、「見た目の印象ほど重たくない」「大きいが、仕事や家事で邪魔に感じるほどではない」とのコメントが並びました。

ベルトの調節範囲が広く、さまざまな腕の太さに対応できるのもよい点。比較した商品にはモニターが重たいと口をそろえる商品もあったことを思うと、世代や性別・ライフスタイルを問わず使いやすいといえます。

1. 「バンド調整の穴の間隔が非常に細かく、腕が細い人もつけられそう」
2. 「スルスルした肌触りのシリコンベルトが腕になじむ」
3. 「フェイスは大きめだが、実際の重さはつけている感覚がないほど軽い」
4. 「日常生活で使用するぶんには重く感じなさそう」
5. 「ベルトがシリコン製で柔らかいのでPCの縁にあたってもいやな音が出ない」
6. 「本体が腕に収まるサイズかつ薄めなので腕になじむ」
7. 「直径がやや広いため、手首をスナップさせると手の甲に画面があたる」

コメントは一部抜粋

バンドのバリエーションも豊富。執筆当時、純正バンドは9種類・色違いを含めると全34商品も販売されていました。カジュアルなシリコンバンドや上品なレザーバンド、クラシカルな雰囲気のメタルバンドなどがあるので、自分らしさを演出できます。

加えて、Amazonなどではサードパーティー制のバンドが60種類以上展開されていました。選択肢がとにかく多いので、バンド選びに苦労はしないでしょう。

バッテリーの持ちはいまひとつ。実際にスマホとペアリングして使った結果、24時間を少し超えたあたりでバッテリーが切れました。

前作のPixel Watchは1日持たなかったことを思うと改善が見られますが、3日以上充電いらずで使えるHuawei・Xiaomi・Garminといったメーカーのスマートウォッチと比較すると物足りなさが否めません。

とはいえApple Watchと同程度。純正のスマートウォッチを使いたい人にはぴったりですが、毎日充電できない人はほかの商品をチェックしてみてください。

比較したなかにはiOS・Androidのどちらにも対応したスマートウォッチもありました。今後iPhoneへの買い替えを視野に入れている人は、ほかの商品を選んでおいたほうがよいでしょう。