高音質・接続の安定性・低遅延を謳うノイズキャンセリングイヤホン、SOUNDPEATS AIR4。ネット上では「クリアなサウンド」「マルチポイントが便利」と評判です。一方で、「バッテリー持ちに不満」という口コミも存在するため、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のSONYやボーズなどのノイズキャンセリングイヤホンとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ノイズキャンセリングイヤホン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて、オーディオ機器を提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
SOUNDPEATS AIR4は、高性能なノイキャンを搭載した低価格モデルをお探しの人におすすめです。実際にノイズを再現して専用マイクで分析すると、電車の走行音を24.3%・クラップ音を25.9%低減。電車内やカフェでもある程度の効果を実感できるレベルでした。比較した同価格帯のHUAWEI FreeBuds 5iは電車の走行音のカット率が8.3%と振るわず、ほかの低価格商品も半数以上が低減率20%以下だったことを踏まえると、本商品の優秀さが際立ちます。
サウンドも価格帯をふまえると満足度は十分。周波数帯域を測定すると中音域に厚みのある波数で、実際に聴いても中音のボーカルが際立ち、アコースティック・ポップス向きのサウンドでした。試聴したモニターからは「声質・ビブラートなどが細部まで聴こえる」という声も。全音域が鮮明だったSONY WF-1000XM5には及びませんが、高音も控えめながらクリアに聴こえますよ。
一方、低音はボーカル・楽器の音に埋もれがちで、ロックなどで低音の響きを楽しむには迫力不足でした。「クリアなサウンド」という口コミに反し、実際は全体的にこもりがちで細かい音までは再現しきれません。よくも悪くも音がまとまっていて奥行きを感じにくく、モニターからは「ライブのような臨場感は薄い」という意見が大半でした。
機能性は高く、定番機能はひととおり揃っています。口コミで評判だった2台のデバイスに同時接続できるマルチポイントや、外音取り込み機能を搭載。連続再生時間はイヤホンのみで最長6.5時間・ケース込みで最長26時間。比較した全商品の平均はイヤホンのみで約7時間・ケース込みで約27時間(※執筆時点)なので、本商品の連続再生時間は長いとはいえません。1日つけっぱなしにするなら、口コミどおり物足りなさを感じるでしょう。
公式サイトの値段は執筆時点で税込9,980円。コスパ重視で選びたい人には候補となるでしょう。より静寂を求める人、高音質を追求したい人は、2万円以上の高級機も検討してみてくださいね。
そもそもノイズキャンセリングイヤホンとは、周囲の騒音を抑えて音楽を聴ける機能を持つイヤホンのこと。一般的に、騒音を解析して電子処理でノイズを打ち消すアクティブノイズキャンセリング(ANC)搭載機器を指します。耳を塞いで物理的に騒音を防ぐパッシブノイズキャンセリング(PNC)では遮れないノイズを低減する効果が見込めます。
今回ご紹介するSOUNDPEATS AIR4は、アダプティブANC技術を搭載した商品です。耳の形状・イヤホンのサイズ・装着状況・周囲の騒音などを自動検出して、ノイズキャンセリングの効き具合を最適化する仕組み。自然なノイズ低減効果を謳っています。
販売元のSOUNDPEATSは、中国に本社を置く2010年創立のイヤホン専門メーカーです。原音再現性を重視した、高品質・高性能なBluetoothイヤホンを多数展開しています。同社のイヤホンはリーズナブルで、1万円以下で購入できるモデルが多いのも特徴です。
AIR4シリーズでは、本商品のほかにLITE・PROを展開。LITEはノイキャンがなく、ワイヤレス伝送時の音声圧縮変換方式を示すコーデックがLDAC対応なのが主な違いです。また、AIR4とAIR4 PROは、対応コーデック以外にイヤホンの形状も異なり、インナーイヤー型のAIR4に対し、PROはカナル型を採用しています。
新型チップ「QCC3071」を採用し、高性能なワイヤレス技術「Snapdragon Sound」に対応。ハイレゾ音源だけでなく、Apple独自の音声データ圧縮形式であるロスレス再生も可能です。Snapdragon Sound対応機器とペアリングすれば、高音質なサウンドを堪能できるとしています。
さらに接続の安定性や低遅延といった、Bluetoothオーディオに必須な性能も向上。ハイレゾ音源の再生時にはビットレートを自動で調整し、ロスレス再生のときには接続を優先して音の途切れを抑制します。音楽・映画・ゲームなど、さまざまなコンテンツを存分に楽しめるでしょう。
搭載したマルチポイント機能で、同時に2台のデバイスと接続できるのも便利な点です。音楽再生中に電話がかかってきても、瞬時にもう1つのデバイスに切り替えできます。また、専用アプリでイコライザーの設定ができ、低音・高音の調整やプリセットから手軽に音質を変更可能です。
最大再生時間は、イヤホンのみで最長約6.5時間・ケース込みで最長約26時間。イヤホン本体の充電は、約2時間で0%からフル充電まで完了します。防水性能はIPX4相当なので、日常使いであれば故障リスクが低いでしょう。
<スペックの詳細>
イヤホン本体の重量は片側約4g。比較した8割以上の商品が片側5g以上だったので、本商品は軽量で耳の負担を軽減しやすいといえます。
カラーはマットブラック・ホワイトの2種類を展開し、洗練されたシックなデザイン。シンプルな見た目なので、どのようなファッションとも合わせやすいでしょう。なお、USB Type-C充電ケーブルと取扱説明書が付属しています。
今回はSOUNDPEATS AIR4を含む、ノイズキャンセリングイヤホン全30商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、ノイズキャンセリング性能の高さを検証しました。
スマホに接続したイヤホンを、ダミーヘッドマイクに装着。両側に置いたスピーカーから電車の走行音(中低音)・クラップ音(立ち上がりの速い音)・パトカーのサイレン音などのノイズを再生し、ダミーヘッドマイクが聴き取った音を分析しました。
ノイズ低減率を分析したところ、電車の走行音(中低音)のカット率は24.3%を記録。比較した全商品の平均19.7%(※執筆時点)を上回り、しっかりノイズを抑制できていました。同じ1万円前後の商品の6割ほどがカット率10%前後だったことをふまえると、本商品は価格のわりにノイキャン性能が高いといえます。
カット率30%台を記録したSONYのWF-1000XM5やボーズのQuietComfort Earbuds IIといった上位商品にはおよびませんが、日常使いには十分な性能です。
ほかの音を分析すると、立ち上がりの速いクラップ音は25.9%ほどノイズを低減していました。比較した全商品の平均値26.5%(※執筆時点)と同水準の実力です。立ち上がりの速い音に強いと、食器やイスがぶつかる音を抑えられるため、電車内だけでなくカフェでの作業でも活躍しますよ。
パトカーのサイレン音(高音)のカット率は20.0%です。高音のカットは難易度が高いのか、比較したなかでも30.0%以上抑えられた商品は全体の1割ほどでした。本商品は上位商品のように静寂とまではいきませんが、ある程度の効果を実感できるでしょう。
次に、音質の検証です。
男女10名のモニターが実際に楽曲を聴き、低音・中音・高音・解像度・臨場感を評価しました。同時に、ダミーヘッドマイクを使用して、周波数帯域を計測し分析しています。
実際に聴いてみるとボーカルの声が際立つサウンドで、アコースティック・ポップス向きといえます。画像からもわかるとおり、周波数は中音域に厚みのある波形が特徴です。
一方、低音はボーカル・楽器の音に埋もれがちで、試聴したモニターからは「鳴っているだけ」という厳しい指摘も。とくにベース・バスドラムなどの音に厚みがなく、迫力を感じにくいサウンドでした。ロックのような低音の響きを感じたい音楽では、やや物足りなさを感じるでしょう。
<低音についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
中音域は、楽器の厚み・抑揚などの再現性は低いものの、人の声の伸び・厚みはしっかり表現できていました。とくに女性ボーカルとの相性がよく、息づかい・声の抑揚までリアルに感じられるほど。モニターからも「近くで聴いているような感覚」「息遣いや抑揚も鮮明」と評判です。
<中音についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
高音は、基本的にクリアできれいな音でした。ただし主張は控えめで、モニターからは「高音ベースの楽曲ではボーカル・楽器ともに少し弱い」という声も。音数が増えると歪みやすい点を指摘する意見もあり、高い音も1音1音鮮明に聴こえたSONYのWF-1000XM5のクオリティには及びませんでした。
<高音についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
「クリアなサウンド」という口コミに反し、モニターからは解像度の低さを指摘する声が寄せられました。全体的に音がこもって聴こえがちで、細かい音まで再現しきれていません。まとまりのあるサウンドですが、音が重なる部分だと歪みやすく1音1音を聴き分けるのは難しいでしょう。
<解像度についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
高いノイズキャンセリング性能で音に集中できるという点においては、迫力を感じられると評価する声が寄せられました。一方、音の重なりの再現がやや苦手で奥行きが出にくく、音がまとまってしまうため「ライブにいるような臨場感は薄い」という意見が大半です。
<臨場感についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
続いて、利便性を検証しました。
イヤホン本体で再生・停止・音量調整できるかなど、操作性をチェック。あわせて、着脱検知・外音取り込み機能など、実用的な機能に対応しているかを確認しています。
定番機能はそろっており、不便は感じないでしょう。比較した多くの商品と同様に、曲の再生・停止・音量調整などの基本操作はイヤホン本体のタップで操作可能。ノイズキャンセリングと外音取り込み機能の切り替えも本体のみで行えますよ。
口コミで好評だったのはマルチポイント。2台のデバイスに同時接続できるので、ペアリングし直す手間を省いて気軽にデバイスを横断できます。スマホと仕事用のPCどちらにも接続したい場合に便利です。
一方、ノイズキャンセリングの効き具合を調整する機能はありません。イヤホンの着脱で電源をON・OFFする着脱検知や、ケースに入ったイヤホンを近づけるだけでペアリングできるアシスト機能にも非対応でした。
比較したなかには検証したすべての機能を備える2万円以上の高級モデルもありましたが、手頃な価格帯のイヤホンとしては充実しているといえます。
<検証結果>
最後に、連続再生時間の検証です。
イヤホンのみとケース込みの連続再生時間をそれぞれチェックし、充電せずに長く使用できるモデルほど評価しています。
連続再生時間を調べたところ、イヤホンのみで最長6.5時間・ケース込みで最長26時間でした。比較した全商品の平均がイヤホンのみで約7時間・ケース込みで約27時間(※執筆時点)だったので、本商品の連続再生時間は長いとはいえません。
通勤・通学のみなら数日間使い続けられる性能ですが、テレワーク中につけっぱなしにするなど終日使うなら、口コミどおり物足りなさを感じる可能性があります。
なお、ノイズキャンセリングを使用する場合、一般的に30%ほどバッテリー持ちが低下するとされています。電車通勤などで常にノイズキャンセリングを使いたい人は、できるだけ連続再生時間が長いものを選ぶとよいでしょう。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
4,450円
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SOUNDPEATS AIR4は、公式サイトで販売しています。公式サイトで購入すると送料無料のほか1年間の保証がついているので、気になる人はチェックしてみてくださいね。
なお、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど、ECサイトでも販売しています。取扱店舗によって値段が異なるため、購入前に比較してみましょう。
最後により高いレベルでノイズを低減でき、音質も優れていた商品をご紹介します。
音楽に没頭したいなら、SONY WF-1000XM5がおすすめです。検証で再現した電車の走行音などのノイズすべてを30%以上低減し、雑音のなかでも音楽に集中しやすいでしょう。音の解像度や迫力も申し分なく、マルチポイントや着脱検知といった便利な機能も備えた欠点の少ない高性能モデルです。
重厚感ある低音を聴きたいなら、ボーズ QuietComfortEarbudsIIがうってつけ。奥深いキレのある低音で、ロック・ヒップホップのビートを体感できます。ボーカルは男女ともに声に厚みを感じられ、迫力がありました。ノイズの低減率も30%超と優秀で、さまざまなシーンで活躍するでしょう。
連続再生時間 (イヤホンのみ) | 12時間 |
---|---|
連続再生時間 (充電ケース込み) | 36時間 |
イヤホン形状 | カナル型 |
良い
気になる
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.3 |
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ドライバー構成 | ダイナミック型 |
防塵防水性能 | IPX4 |
重量 | 5.9g(片耳) |
マイク付き | |
急速充電対応 | |
マルチペアリング対応 |
SONY WF-1000XM5を徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になった点は?
最小再生周波数 | 不明 |
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連続再生時間 (イヤホンのみ) | 最大6時間 |
連続再生時間 (充電ケース込み) | 最大24時間 |
イヤーフック素材 | |
イヤホンの種類 | 完全ワイヤレスイヤホン |
連続再生時間(ノイズキャンセリングなし) | 不明 |
イヤホンの形状 | カナル型 |
連続再生時間(ノイズキャンセリングあり) | 不明 |
タイプ | イヤホン |
イヤーピースの種類 | 不明 |
接続タイプ | ワイヤレス |
おすすめのジャンル | 不明 |
最大入力 | 不明 |
ペアリングアシスト機能 | 不明 |
イヤホン形状 | カナル型 |
ノイズキャンセリングの強弱調節可能 | |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.3 |
ネックバンド付き | |
イヤーフック・イヤーウィング付き | |
Bluetoothクラス | 不明 |
対応コーデック | SBC、AAC |
アプリ対応 | |
Bluetoothのプロファイル | 不明 |
ASMR向け | |
ドライバー構成 | 不明 |
ドライバーサイズ | 不明 |
プラグ形状 | |
インピーダンス | 不明 |
再生周波数帯域 | メーカー非公表 |
音圧感度 | 不明 |
特徴 | 不明 |
連続再生時間 | 最大6時間 |
充電時間 | 1時間(イヤホン)、約3時間(充電ケース) |
充電端子 | USB Type-C |
防塵防水性能 | IPX4 |
操作方法 | タッチ操作 |
ケーブルの長さ | |
重量 | 6.24g(イヤホン)、59.8g(充電ケース) |
幅 | 3.05cm(イヤホン)、6.63cm(充電ケース) |
奥行 | 2.24cm(イヤホン)、2.67cm(充電ケース) |
高さ | 1.72cm(イヤホン)、5.94cm(充電ケース) |
特徴 | 不明 |
電車の騒音のカット率 | 不明 |
MFi認証モデル | 不明 |
マイク付き | |
リモコン付き | |
ノイズキャンセリング機能 | |
空間オーディオ機能 | 不明 |
外音取り込み機能 | |
自動パーソナライズ機能 | |
選択式パーソナライズ機能 | |
選択式イコライザー機能 | |
自由調整式イコライザー機能 | 不明 |
着脱検知機能 | |
内蔵メモリ | 不明 |
急速充電 | |
接続安定性機能 | |
急速充電対応 | |
自動電源ON機能 | |
自動電源OFF機能 | 不明 |
マルチペアリング対応 | |
マルチポイント対応 | |
AIアシスタント | |
紛失防止機能 | 不明 |
リケーブル対応 | |
ハイレゾ対応 | 不明 |
ハンズフリー通話対応 | |
再生/停止操作可能 | |
音量調整操作可能 | |
曲のスキップ操作可能 | |
音漏れ抑制機能 | 不明 |
製造国 | 不明 |
電車の走行音の低減dB数 | 23dB |
立ち上がりの速いノイズの低減dB数 | 22.5dB |
アプリ対応 | |
ノイズリダクション機能 | |
片耳タイプ |
Bose QuietComfort Earbuds IIを徹底レビュー!実際に使ってわかったメリット・デメリットは?
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