15万円以下(※執筆時点)と低価格なのが魅力の、PELTECH(ペルテック)電動アシスト三輪車 TDR-163L。インターネット上では「安定感がある」と評判な一方、「乗り慣れるまでに時間がかかる」「アシスト力が弱い」と気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の電動三輪自転車とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行ったので、電動三輪自転車選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
自転車安全整備士・自転車技師の資格保持者。大手自転車店の販売員としてママチャリから子供車、スポーツ車にいたるまで幅広い車種の販売だけでなく、整備士として組立・修理を行っていた。さらに、CX・XCO全日本選手権のピットスタッフとしての経験を持ち、選手としても幅広く活動。ロードバイク・シクロクロス・マウンテンバイク・トライアスロンなど経験種目は多岐にわたる。現在はmybestにて、自転車に関わるジャンルのコンテンツを担当し、ユーザーに正確な情報を届けることを心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
PELTECH 電動アシスト三輪車 TDR-163Lは、走行時のクセの強さがネック。スイング角が15.5度と小さいうえに左右差が大きく、バランスを崩しやすいのが気になりました。左肩下がりの傾斜では、ハンドルもとられます。比較した商品にはスイング軸が27cmと高く安定しやすいものもあったのに対し、24.5cmと低くふらつきやすいのも気がかりです。
ブレーキが前輪と片側の後輪の計2つしかないのもデメリット。パーキングブレーキつきで傾斜では停止しやすいものの、下り坂での急ブレーキが難しい設計です。握力が弱い人には、上位商品のように3輪すべてにブレーキがあるものがよいでしょう。膝を深く曲げないと漕げなかったり、前輪のカギをかがんで施錠したりと、膝への負担も大きいつくりでした。
口コミで指摘されていたように、アシスト力も弱めです。比較した後輪駆動のセンターモーター搭載の商品は80Wで10km/h出せたのに対し、本商品は115Wも必要でした。前輪を回転させるフロントハブモーターを採用し重心から離れたところにモーターがあるため、摩擦が小さく空転しやすいのが難点です。
一方で、自然なアシストは試乗したモニターから好評。強いモードにしても「漕ぐ力に合わせてアシストされる」といった声があがりました。比較したなかには乗り始めから加速する商品もありましたが、急発進する怖さはありません。ただし、モニターからは「アシストが効きにくい」という意見も。上位商品ほどの力強さはなく、物足りなさを感じる人もいそうです。
またぎの高さが29.5cmと低く、乗り降りしやすいのは魅力。比較したなかには20万円を超える商品もあったなか、税込14万円台(※執筆時点)と低価格を実現しているのもメリットです。しかし、アシスト力が弱くバランスが取りにくい設計のため、「乗り慣れるまでに時間がかかる」との口コミにも頷けます。パワーや安定感を重視したい人はほかの商品を検討してみてください。
実際にPELTECH 電動アシスト三輪車 TDR-163Lと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイ電動三輪自転車と、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
PELTECH 電動アシスト三輪車 TDR-163Lのデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
電動三輪自転車は、荷台が低い位置にあって重心バランスが取りやすいのが特徴。二輪と同じようにバランスをとらないと転ぶ恐れはありますが、走行時にふらつきにくく、安定して荷物を運ぶことができます。
今回ご紹介するPELTECH 電動アシスト三輪車 TDR-163Lもそのひとつです。走行距離や路面の傾斜・荷物の重さなどに合わせて選べる、エコ・標準・強の3つのアシストモードを搭載。漕ぎだしがスムーズで、坂道走行ではしっかりアシストして楽々走行できると謳われています。
販売元は 大阪堺市に本社のある電動アシスト自転車メーカー、PELTECHです。こだわりの日本社製のモーターを使用しつつも、直営工場があるため低価格を実現。出荷前検査の実施・国家公安委員会による基準をクリアした証のTSマークを取得するなど、安全性への配慮が光る商品が人気を集めています。
操作パネルはシンプルです。アシストモードの切り替えやライトのオン・オフは、ワンタッチで済みます。電池残量もパネルに表示されるため、電池切れの心配なく使用できますよ。なお、詳細は以下を参照してください。
本体サイズは、全長約169×全幅約59.5cmです。前には幅41×奥行35×高さ24cmの樹脂バスケット、後ろには幅37×奥行51×高さ25.5cmのメッシュバスケットを搭載。荷物をたっぷり収納できるのも魅力です。
カラーは、レッドとネイビーの2色が用意されています。店舗により取扱カラーが異なるため、事前に販売店をリサーチしてみてください。
今回はPELTECH 電動アシスト三輪車 TDR-163Lを含む、電動三輪自転車全5商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめは、走行時の安定感の検証です。
車体がスイングする角度は15.5度と小さめ。比較したスイング角が22度以上の商品は小回りが利いたのに対し、カーブで車体を適切な角度まで倒しきれずバランスと取りにくい点がネックです。
重心がブレやすいのも難点。比較したところ、スイング軸の高さが27cmあるとふらつきにくい傾向がありました。対してこちらは24.5cmと低いため、ゆっくり走るとやや不安定になります。とはいえ、スイング軸が低いと、農道のような荒れた路面でハンドルがとられにくいというメリットも。走行する地域の路面の状態によって選びましょう。
とくに気になったのは、スイングの動きの左右差です。右肩下がりの傾斜は問題なく走行できましたが、左肩下がりの傾斜ではスイングしにくくハンドルが取られてまっすぐに走行できませんでした。「乗り慣れるまでに時間がかかる」との口コミどおり、操作のクセを感じるといわざるをえません。
ブレーキは前輪と後輪の片側の計2つのみで、モーターの力で減速を補助する回生ブレーキは非搭載。比較したなかには3輪すべてにブレーキが装備されている商品もあったのに対し、ブレーキに力が伝わりにくい仕様でした。急には止まれないため、下り坂などのスピードが出やすい場所では注意が必要です。
一方、右側にパーキングブレーキがついているのは魅力。ブレーキを握ったまま固定でき、傾斜のある道でも駐輪時に自転車が動き出す心配は少ないでしょう。フラップのついたフェンダーがあり、停車時や発進時に後輪に脚を巻き込みにくいのもうれしいポイントです。
続いては、またぎやすさと漕ぎやすさの検証です。
まずは、実際にまたぎ高さ(フレームのまたぐ部分の高さ)を測ります。さらに膝を深く曲げなくても漕げるか(※)・変速ギアの有無もチェックし、膝が悪い高齢者でもスッとまたげ、スイスイ漕げる商品かを調査しました。
サドル地上高75cmの時のサドル座面中心からペダル踏み面中心までの距離を計測。クランク長が短く、シート角が寝ているほど長くなる数値。長いものほど高得点とした
実際に計測したまたぎの高さは29.5cmと低めで、膝が悪い人でも乗りやすい設計です。比較したなかにはまたぎの高さが35cmもある商品もあったのに対し、高評価の基準とした30cm以下をクリアしました。
そこまで高く脚を上げなくてもまたげたため、乗り降りは大きな負担になりにくいでしょう。
漕ぎやすさの評価は振るわず。膝が悪い人にとっては負担を感じやすい設計でした。詳細は以下のとおりです。
ペダルを12時の角度にもってきたときの、ペダルとサドルの距離は36.5cmと短め。さらに、ペダルがついている棒の長さであるクランク長は152mmと長い設計でした。比較したなかでクランク長が130mm以下の商品は膝の角度が浅いままでも漕げたのに対し、ペダルが上にきたときに膝を深く曲げる必要があり、漕ぎやすいとはいえません。
変速ギアは非搭載。比較したなかには3段階に調節できる商品もありましたが、ギアが軽いので上り坂などで負荷を感じる可能性があります。
最後は、アシスト力とアシストの自然さの検証です。
アシストをパワーモードに設定し登り坂を走行したときに必要な漕ぐ力(パワー)を測定。坂道への対応力を左右するモーターの位置も確認しました。
さらに、実際に20歳以上の男女11名のモニターに試乗してもらい、急発進やアシストが急に切れる感覚はないか・加速にタイムラグを感じないかをチェックしました。
比較したなかには10km/hで走行するのに80Wのパワーで済んだ商品もあったのに対し、115Wと多くのパワーが必要です。走行時はある程度自分で漕ぐ力が必要になります。
比較したところ、センターモーター(後輪駆動)の商品は重心に近いぶん力がしっかり伝わりやすい傾向がありました。対して本商品は前輪駆動のフロントハブモーターを採用しており、地面との摩擦が小さく空転しやすい設計です。上り坂を走行すると、アシスト力に物足りなさを感じるかもしれません。
アシストは自然でした。実際に試乗したモニターは「レベルを高くしても、漕ぐ力に沿うようにアシストされる」とコメント。比較したなかにはアシスト力の強さゆえにグンと加速する商品もあったのに対し、初速がゆっくりのため急発進する怖さはありません。漕ぐのをやめるとゆっくりと減速していき、急にアシストが切れることもありませんでした。
一方で、モニターのなかには口コミのように「アシストしているのかわからないくらい効きにくい」とコメントした人も。メーカーではスムーズな走り出しをアピールしていますが、踏み込んでから加速し始めるまでにはやや時間がかかります。力強くアシストした上位商品と比較すると、ペダルが軽く物足りなさを感じました。
<アシストの自然さについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
またぎの高さ | |
---|---|
バッテリー容量 | 8.0Ah |
クランク長 | 152mm |
1回の充電あたり走行距離 | 強モード:22km/標準モード:27km/エコモード:32km |
モーター | フロントハブモーター |
スイング角 | 15.5度 |
良い
気になる
全長 | 164cm |
---|---|
全幅 | 59.5cm |
サドル最低地上高 | 700mm |
ギア段数 | 変速なし |
シート角 | |
リアバスケットの幅 | 415mm |
リアバスケットの奥行 | 520mm |
リアバスケットの高さ | 260mm |
自動点灯ライト付き |
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PELTECH 電動アシスト三輪車 TDR-163Lは、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトで購入できます。
中古品を取り扱っているサイトもあり、取扱店舗により値段が異なるため、事前にリサーチしてお得にゲットしましょう。
最後に、パワーがあり走行時の安定感も良好だった商品をご紹介します。
ブリヂストンサイクルのラクットワゴン RW0B42は、高齢者が使いやすい機能が満載です。膝を高く上げずにまたげる高さで、膝の角度が浅めでも漕げる膝にやさしい設計。スイング角が広いため、カーブでふらつきにくく低速でも安定感がありました。急な坂道が少ない都市部であれば、パワーも十分です。
ヤマハのPASワゴン PA16Wは、センターモーターを採用しており坂道でもスイスイ進めます。やや段差の衝撃を受けやすいものの、カーブなどでの安定感は申し分ありません。ブレーキは3輪すべてについており、利きも良好でした。カギが手元についていて、施錠しやすい点も魅力です。
またぎの高さ | |
---|---|
バッテリー容量 | 9.9Ah |
クランク長 | 127mm |
1回の充電あたり走行距離 | 弱モード:100km/強モード:59km |
モーター | フロントハブモーター |
スイング角 | 22.5度 |
良い
気になる
全長 | 162cm |
---|---|
全幅 | 58cm |
サドル最低地上高 | 670mm |
ギア段数 | 3段 |
シート角 | |
リアバスケットの幅 | 370mm |
リアバスケットの奥行 | 440mm |
リアバスケットの高さ | 251mm |
自動点灯ライト付き |
ブリヂストン ラクットワゴンをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
またぎの高さ | 33cm |
---|---|
バッテリー容量 | 15.4Ah |
クランク長 | 165mm |
1回の充電あたり走行距離 | 強モード:20~60km/弱モード:25~77km |
モーター | センターモーター |
スイング角 | 22.5度 |
良い
気になる
全長 | 166.5cm |
---|---|
全幅 | 58.0cm |
サドル最低地上高 | 710mm |
ギア段数 | 3段 |
シート角 | 70.5度 |
リアバスケットの幅 | 336mm |
リアバスケットの奥行 | 486mm |
リアバスケットの高さ | 296mm |
自動点灯ライト付き |
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