口座開設をはじめとしたさまざまな取引がアプリで完結するネット銀行、住信SBIネット銀行。「アプリが使いやすい」「ATM手数料無料回数も多い」と評判です。しかし、「スマホでATMを使わないと手数料が有料になる」などの口コミも存在するため、利用を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の9つの観点で検証を行いました。
さらに、普通預金金利や手数料が安い人気のネット銀行とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。口座開設や金利に関する疑問も解説しているので、ネット銀行選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
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住信SBIネット銀行は、証券口座への入金用にしたい人におすすめです。調査した結果、利用者の多いSBI証券・楽天証券・マネックス証券・三菱UFJ eスマート証券・松井証券の5社すべてと連携していました。比較したなかには提携数の少ない銀行も多くあったのに対し、これから証券口座を開設する場合でも選択肢が増えます。入金にラグがないリアルタイム入金にも対応しているので、投資のタイミングを逃しにくい点は魅力的です。
ATMで入出金が多い人にも向いています。セブン銀行ATM・ローソン銀行ATMでは、アプリを利用すると手数料無料で入出金が可能です。ネットバンキングの振込手数料も抑えやすく、優遇プログラム「スマートプログラム」でランク2に上がれば月5回無料になります。無料回数の条件を超えても手数料はわずか77円と、比較したネット銀行のなかではトップクラスの安さでした。
スマートプログラムで上のステージに上がりやすいこともよい点です。1番上のステージ「ランク4」には、指定のカードを契約するか、総資産500万円以上で上がれます。比較したなかには総資産1,000万円以上と条件が厳しい銀行もありましたが、こちらは金銭的負担が少なめです。
普通預金の金利は0.200%と比較した多くの銀行と同等でした。SBI証券との連携で0.210%にアップするので、少しでも利息を増やしたい人にもよいでしょう。しかし、定期預金の金利は0.275~0.400%と低めです。比較したネット銀行の平均が0.460~0.530%だったので、定期預金で効率的に利息をつけたい人にはやや物足りないでしょう。
1人の名義で複数管理できる目的別口座は同時に10個まで作成でき、それぞれの目標にあわせて使い分けられます。デビットカードも利用でき、簡単にお金の管理をしたい人にも役立ちますよ。定期預金の金利はやや低いものの、気軽にコンビニATMを利用したい人や投資用に使いたい人には便利なネット銀行といえます。ぜひ利用を検討してみてくださいね。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
実際に住信SBIネット銀行と比較検証を行ったサービスの中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
住信SBIネット銀行よりも高い評価を獲得したサービスも!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが2007年に共同で設立したインターネットネット専業銀行。預金・投資・保険・ローンなど、幅広い金融商品を提供しています。
SBI証券と連携させるだけで普通預金の金利アップを狙えたり、利用に応じて特典が受けられる「スマートプログラム」を利用できたりとお得なサービスが充実していますよ。スマホやデビットカードでの支払いにも対応しており、高い利便性が魅力です。
今回は住信SBIネット銀行を含む、人気のネット銀行を実際に調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
振込手数料の無料回数が多いことが魅力のひとつ。以下の条件で調査したところ、利用できる振込手数料の無料回数は月5回と、比較した全商品の平均4回を上回りました。優遇プログラムのランクが上がれば、月最大20回まで振込手数料が無料になりますよ。
<利用者の条件:スマートプログラム「ランク2」>
無料回数の上限を超えたあとの振込手数料もわずか77円と、比較したすべてのネット銀行の平均133円を大きく下回る、トップクラスの安さでした。月の振込回数が多いときでも、コストを抑えて使用できるでしょう。
なお、比較したほとんどの商品と同様、振込に対応していないATMも複数ありました。住信SBIネット銀行・三井住友信託銀行宛なら無制限で無料で利用できるので、利用の際はあわせてチェックしてくださいね。
セブン銀行・ローソン銀行では、アプリを利用すれば手数料無料で入出金できます。キャッシュカード利用時だと無料回数を超えた利用は1回165円の手数料がかかりますが、「住信SBIネット銀行」アプリを操作して入出金すれば費用はかかりません。複数のATMで手数料が無料になるのは、比較したなかでは住信SBIネット銀行とSBI新生銀行の2社のみ。頻繁にATMで入出金する人もお得に使えますよ。
なお、スマホアプリの利用で手数料が何度でも無料になるのは、スマートプログラム対象支店の口座を持っている場合のみです。パートナー企業と提携している提携NEOBANK支店の口座を利用している場合、アプリ利用でも一定回数を超えれば手数料が110円かかります。支店はこちらから確認できるので、チェックしてみてください。
ゆうちょ銀行・イオン銀行・VIEW ALTTE(※預け入れ非対応)・イーネットのATMも利用できます。比較したネット銀行には提携しているATMが1~2社に限られるところもありましたが、こちらは多くのATMが利用可能。すぐにお金が必要なときも気軽に入出金できますよ。スマプロランク2の条件では、ATM手数料は月5回まで無料です。無料回数を超えたあとの手数料は、下記をご確認ください。
<ATM手数料/無料回数>
住信SBIネット銀行の優遇プログラム「スマートプログラム」で、比較的上のステージに上がりやすいことも特徴です。スマートプログラムのランクは4段階あり、ランクが上がるごとにATM手数料や振込手数料の無料回数がアップします。
ランク2へは口座開設をしてアプリにログインし、スマート認証NEOを設定するだけで達成。ATM手数料・振込ともに月5回まで無料になります。
最高ランクの4に上がれば、ATM手数料・振込手数料ともに月20回まで無料です。ランク4に上がる条件は、下記をご確認ください。
<ランク4に上がる条件>
比較したなかには一番上のステージに上がるのに総資産が1,000万円以上必要な銀行もありましたが、こちらは合計500万円以上と金銭的負担は少なめです。普通預金の金利はランクが上がっても変わりませんが、ATMでの入出金や振込をする機会が多い人はランクアップを目指しましょう。
普通預金の金利も、比較したなかでは特別低くはありませんでした。普通預金の金利は0.200%と、比較した半数以上の銀行と同等です。
SBIハイブリッド預金を利用すれば、普通預金の金利は0.210%にアップします。SBIハイブリッド預金とは、住信SBIネット銀行とSBI証券の口座を連携した円預金のこと。SBI証券との資金移動がラクになったり、投資資金を自動振替できたりと、金利が上がる以外にもメリットがありますよ。
少しでも利息を増やしたい人は、サービスの利用を検討してみてください。
評価には入れていませんが、提携している証券会社の数も非常に充実しています。調査した5つすべての証券会社と提携しており、リアルタイム入金にも対応していました。タイムラグなく証券口座に入金できるので、投資のタイミングを逃したくない人にうってつけですよ。
<提携している証券会社>
比較したなかには、上記の証券会社すべてに対応していない銀行も多くありました。対して住信SBIネット銀行なら、利用者の多い5つの証券会社から好きな口座を選べます。証券口座への入金用としても利用しやすいでしょう。
住信SBIネット銀行では、代表口座に加えて1人の名義で複数管理できる目的別口座を10個作れます。代表口座から目的別口座に自動振替を設定すれば、教育資金や予備資金として貯金が可能です。円定期預金・外貨預金も目的別口座で管理できます。
比較した銀行には目的別口座に対応していないところもあったのに対し、複数の銀行で口座を開設しなくても目的に合わせて貯金ができる点は便利なところです。
アプリが使いやすいこともよい点です。「住信SBIネット銀行」アプリには生体認証機能「スマート認証NEO」が備わっており、登録したアプリ以外からの取引には承認が必要になります。パスワード認証と比べて、より高いセキュリティで利用できるでしょう。
ホーム画面に「振込」の操作ボタンがデフォルト表示されているため、複雑な操作は必要ありません。入出金・振込の操作も、一度のログインで完結します。比較した多くの銀行と同じく、スムーズに取引できますよ。
デビットカード機能でお得に買い物ができる点も魅力です。利用すると口座からすぐに引き落とされるので、お金の管理がしやすいといえます。
デビットカードで買い物をすると0.800%ポイントが還元されます。貯まったポイントは、100ポイント単位で現金かJALマイルに交換が可能。スマホにデビットカードを登録すればタッチ決済もできるため、買い物がより便利になります。
定期預金の金利は低めです。1年・3年・5年ものの定期預金の金利を調査した結果は、下記のとおりです。
<定期預金金利>
比較したネット銀行の全体平均は、1年もの0.530%・3年もの0.460%・5年もの0.520%。どの年数を選んでも全体平均以下なので、お得感があるとはいえません。なかには1年もので1.000%前後の利息がつくものもあったため、まとまったお金を預けて効率よく利息をつけたい人は、ほかのネット銀行を検討しましょう。
ATM手数料の無料回数 | 2回〜無制限 |
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振込手数料の無料回数 | 1〜20回 |
価格については、2025年02月19日時点の公式サイトを参照した標準価格が記載されています。
良い
気になる
住宅ローンの変動金利 | 0.698%〜(物件価格の80%以下で借入れの場合) |
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入出金のできる主なATM | ゆうちょ銀行、セブンATM、イーネットATM、ローソンATM、イオンATM |
取扱のある金融商品 | 住宅ローン、カードローン、自動車ローン、教育ローン、フリーローン、外貨預金、仕組預金、保険、投資信託、公営競技、BIG・toto、キャッシュカード、クレジットカード、デビットカード |
主な優遇サービスの条件 | 給与受取口座設定、年金受取口座設定、指定カード(クレジット・デビット等)の契約、指定カード(クレジット・デビット等)の利用額、各種ローンの契約、ローン返済用口座設定、預金残高、外貨預金の残高、仕組預金の残高、公営競技の購入、BIG・totoの購入 |
優遇サービスの内容 | ATMの無料回数優遇、振込手数料の無料回数優遇 |
対応のキャッシュレス決済 | PayPay、LINE Pay、メルペイ |
獲得できるポイント | |
ネットでの口座開設 | |
主なセキュリティ対策 | 生体認証、ログイン認証 |
コールセンターの営業日 | 平日 |
コールセンターの営業時間 | 平日9:00〜18:00 |
店舗窓口 | |
スマートフォンアプリあり |
住信SBIネット銀行の口座は、アプリかWEBで開設できます。
<口座開設の流れ>
取引開始までの期間は最短即日とスピーディですよ。
ここからは、住信SBIネット銀行を利用するうえで気になる疑問を解説します。
「住宅ローン通期引下げプラン」の金利は年0.698%~と低めです。
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、2023年度のネット銀行新規住宅ローンの実行額でNo.1(※)に選ばれた商品。ガンだけでなく3大疾病やすべての病気・ケガにも対応した「スゴ団信」、最長50年の返済期間など、多くのメリットがありますよ。
住信SBIネット銀行調べ。「ネット銀行」とは、ソニー銀行、auじぶん銀行、PayPay銀行、大和ネクスト銀行、楽天銀行、GMOあおぞらネット銀行、みんなの銀行のことをいいます。
住宅ローンの契約は、ATM利用や振込手数料の無料回数がアップするスマプロランクの条件に含まれています。検討している人は、下記コンテンツもぜひチェックしてみてください。
住信SBIネット銀行は、カードローンにも対応しています。申込から返済までスマホで完結するほか、提携ATMでいつでも借入・返済が可能です。年会費や借入・返済手数料は無料で利用できます。
SBI証券口座に登録または住信SBIネット銀行の住宅ローン残高があれば、年0.50%の金利優遇を受けられますよ。詳しくは以下のコンテンツを確認してみましょう。
住信SBIネット銀行では、定期的に口座開設や金利の引き下げ・ポイント還元率アップなどのキャンペーンを行っています。
時期によってお得に利用できることもあるので、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
最後に、手数料を安さ・金利の高さを重視したい人におすすめのネット銀行をご紹介します。
入出金や振込にかかる費用を抑えたい人は、auじぶん銀行がおすすめです。振込手数料・ATM利用手数料の無料回数はそれぞれ月10回と、比較したなかでもとくに充実していました。無料回数分を超えても振込手数料は99円と安く、月に複数回振込する人にも便利です。提携ATMが豊富なので、使い勝手もよいでしょう。
金利の高さを重視するなら、SBI新生銀行もチェック。普通預金金利は1番上のステージで年0.400%、定期預金金利は5年もので0.750%と比較したなかでも高めでした。ステージも上げやすいため、簡単に高金利を狙えますよ。提携ATMでの出金は回数制限なく手数料無料なので、頻繁にATMで入出金する人にもぴったりです。
ATM手数料の無料回数 | 2〜15回 |
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振込手数料の無料回数 | 3〜15回 |
価格については、2025年02月19日時点の公式サイトを参照した標準価格が記載されています。
良い
気になる
住宅ローンの変動金利 | 0.780%〜(物件価格の80%以内で借入れの場合) |
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入出金のできる主なATM | 三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、セブンATM、イーネットATM、ローソンATM、イオンATM |
取扱のある金融商品 | 住宅ローン、カードローン、自動車ローン、教育ローン、外貨預金、投資信託、公営競技、BIG・toto、キャッシュカード、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード |
主な優遇サービスの条件 | 給与受取口座設定、指定カード(クレジット・デビット等)の契約、指定カード(クレジット・デビット等)の利用額、各種ローンの契約、ローン返済用口座設定、外貨預金の残高、FXの利用、BIG・totoの購入 |
優遇サービスの内容 | ATMの無料回数優遇、振込手数料の無料回数優遇 |
対応のキャッシュレス決済 | PayPay、LINE Pay、メルペイ、au Pay、FamiPay、楽天Edy |
獲得できるポイント | Pontaポイント |
ネットでの口座開設 | |
主なセキュリティ対策 | ログイン認証、スマートフォン認証 |
コールセンターの営業日 | 平日、土・日・祝日、GW、お盆 |
コールセンターの営業時間 | 毎日9:00〜17:00(12/31〜1/3は除く) |
店舗窓口 | |
スマートフォンアプリあり |
auじぶん銀行のメリット・デメリットは?金利や手数料の無料回数を徹底調査!
ATM手数料の無料回数 | 5回〜無制限 |
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振込手数料の無料回数 | 1回~10回 |
価格については、2025年02月19日時点の公式サイトを参照した標準価格が記載されています。
ウェルカムプログラムの利用で最大20,000円キャッシュをプレゼント
良い
気になる
住宅ローンの変動金利 | 0.660%〜(物件購入価格および建築請負価格の合計額の90%以内の場合) |
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入出金のできる主なATM | ゆうちょ銀行、セブンATM、イーネットATM、ローソンATM、イオンATM |
取扱のある金融商品 | 住宅ローン、カードローン、外貨預金、仕組預金、保険、投資信託、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード |
主な優遇サービスの条件 | 指定カード(クレジット・デビット等)の契約、指定カード(クレジット・デビット等)の利用額、各種ローンの契約、ローン返済用口座設定、預金残高、外貨預金の残高、投資信託の残高 |
優遇サービスの内容 | 金利優遇、ATMの無料回数優遇、振込手数料の無料回数優遇、外貨送金の無料回数優遇 |
対応のキャッシュレス決済 | 不明 |
獲得できるポイント | |
ネットでの口座開設 | |
主なセキュリティ対策 | スマートフォン認証、ソフトウェアキーボード、自動ログアウト |
コールセンターの営業日 | 平日、土・日・祝日、年末年始、GW、お盆、年中無休 |
コールセンターの営業時間 | 年中無休8:00〜21:00 |
店舗窓口 | |
スマートフォンアプリあり |
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