スマートフォンやPCさえあれば、好きな場所でいつでも振込できるネット銀行。振込手数料の安さも魅力ですが、セキュリティ面や操作方法に不安を感じ、なかなか利用に踏み切れない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ネット銀行の振込方法や手数料、セキュリティ対策について詳しく解説します。大手銀行の振込手数料も比較していますので、せひ参考にしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
以下では、ネット銀行で利用できる代表的な振込方法を解説します。
最も一般的な振込方法として挙げられるのが、ネットバンキングを利用した振込です。スマートフォンやPCのみで振込が完結でき、店頭へわざわざ足を運ぶ必要がありません。
ネット銀行には専用のアプリがある場合が多く、それぞれの銀行独自の使いやすい工夫がされています。また、振込手数料やATM手数料が安い傾向にあるため、出費をなるべく抑えたい人におすすめです。
ネット銀行では、通常の銀行と同じようにATMを利用した振込も可能です。ネット銀行が自社で用意したATMもあれば、スーパー・コンビニなどの提携ATMもあります。
ただし、ネット銀行によってはATM振込が利用できない場合もあるので注意が必要です。ATM対応かは公式サイトで確認できます。利用不可の場合はネットバンキングを利用しましょう。
一部のネット銀行では、メールを利用した振込にも対応しています。振込先の口座番号がわからなくても、メールアドレスと口座名義がわかれば振込できる便利なサービスです。
楽天銀行のかんたん振込「メルマネ」では、友人や家族へ振込を行うときにメッセージを添えることができます。相手が楽天銀行口座に登録している場合、即時に入金され手数料が無料になるメリットもあるため、ぜひチェックしてみてください。
一部のネット銀行ではSNSを利用した振込も可能です。たとえば、楽天銀行の「Facebookで送金」はFacebookと楽天銀行アプリを連携するだけで手軽に振込が行えます。
アプリの連携が完了したら、Facebookで送金したい相手を選択し、金額とメッセージを入力するのみ。仲の良い友人へ気軽に送金したい人におすすめのサービスです。
振込先の口座情報がわからないときは、電話番号を利用した振込を行うのもひとつの方法です。auじぶん銀行では、振込先口座番号の代わりに携帯電話番号を入力して振込できる「ケータイ番号振込サービス」があります。ただし、他行への送金はできないため注意してください。
また、ネット銀行のほかには、携帯電話番号だけで手軽に振込ができる「ことら送金」というサービスもあります。ことらユーザー同士であれば他行間でも手軽に振込が可能です。
以下では、ネット銀行で振り込みを行う具体的な手順を紹介します。
ネット銀行の口座を開設したら、お金を入金しましょう。おもな入金方法は、ATMでネット銀行の口座に直接入金するか、ほかの口座からネット銀行に振込むかの2種類があります。
ATMで入金を行う場合は、コンビニや駅に設置されている提携ATMを利用しましょう。他行の口座からATMを利用して振込むことも可能ですが、直接入金を行うときに比べて手数料が高くなってしまう場合もあるため、注意が必要です。
入金が完了したら、スマホやPCからネットバンキングにログインしましょう。ネット銀行によっては専用のアプリが用意されている場合もあるので、事前にインストールを進めておくとスムーズに振込ができます。
ログインの際は、IDとパスワードを入力するのが一般的です。大切な個人情報なので、うっかり紛失してしまわないように注意しましょう。
振込先の口座情報や金額を入力し、実行すれば振込完了です。おもな入力項目として振込先の金融機関名や支店名、口座番号、振込金額などの情報が求められます。
また、振込日を当日以外に指定したり、振込依頼人の名前を初期設定から変更したりといった設定も可能です。目的や状況に合わせて適宜変更を行いましょう。
以下では、ネット銀行で振込を行うときの注意点を紹介します。
振込を行う前に、入力した情報に間違いがないかしっかりチェックしましょう。入力した情報が誤っていると、あとから修正などの手間が発生してしまいます。
たとえば振込金額を間違ってしまった場合、多く振込んだ金額を相手から振込んでもらわなければいけません。反対に金額が不足していたら、再度振込が必要です。
また、口座番号を間違えてしまった場合、返金を求める組戻しの手続きが必要になります。相手側が返金に応じないときは不当利得返還請求訴訟を行わなければいけないため、振込の際は慎重にチェックすることが大切です。
ネット銀行で振込むときは、セキュリティ対策として2段階認証の設定を行いましょう。2段階認証とは、IDやパスワードのほかに、セキュリティコードやアプリでのログイン情報を入力することで、不正ログインを防ぐ仕組みです。
同じブラウザから接続する場合、2回目以降は2段階認証を行う必要はないため、複雑な操作は必要ありません。自分のお金を守るためにも、ぜひ設定を行いましょう。
IDやパスワードが漏洩しないよう、管理を徹底することも大切です。設定を行う際は、推測しやすいIDやパスワードを使用しない、同じパスワードを使い回さないなどの工夫を心がけましょう。
また、紙にメモを取って保存したり、IDやパスワードを保存しているデータ自体にパスワードをかけたりする方法も有効です。大切な個人情報や金銭が盗まれる被害を防ぐためにも、しっかりと管理を行いましょう。
ネット銀行で振込む際は、フィッシング詐欺にも注意しましょう。フィッシング詐欺とは、インターネットを利用する人から、悪用者がクレジットカード情報や銀行口座情報などの個人情報を騙し取る犯罪です。
フィッシング詐欺のおもな手口として、宅配業者を装ったSMSが挙げられます。また、スマートフォン・PCがウイルスに感染したという偽の警告メッセージを表示させ、ウイルス除去のために高額な費用を支払わせるケースも。
詐欺の被害に遭わないためには、怪しいメールやSMSに記載されたURLをむやみにクリックしないことが大切です。また、ワンタイムパスワードを設定することで、第三者による不正アクセスを防げます。
システムメンテナンス中は入出金や振込が行えないため注意しましょう。システム障害が発生した場合も同様にすべての操作ができなくなります。
システムメンテナンスやシステム障害が発生したときは、各銀行の公式サイトで確認しましょう。システムメンテナンスは緊急時以外は告知される場合がほとんどなので、振込予定がある人は前もって振込を行うことをおすすめします。
auじぶん銀行・ソニー銀行・楽天銀行・イオン銀行・三井住友銀行の5社は、同じ振込先への振込手数料がすべて無料です。ただし、auじぶん銀行では、三菱UFJ銀行以外の金融機関に振込む場合、99円(税込)の手数料が発生します。残高や取引に応じてポイントがたまる「じぶんプラス」でステージが上がると、一か月間の振込手数料が最大で15回まで無料になるメリットもありお得です。
ソニー銀行の場合、他行あての振込手数料は110円(税込)。優遇プログラム「Club S」のステージアップによって、1か月で最大11回まで振込手数料が無料になるため要チェックです。
楽天銀行から他行への振込には145円(税込)の手数料がかかりますが、顧客優遇サービス「ハッピープログラム」の会員ステージが上がるごとに、1か月で最大3回まで無料になります。また、給与・賞与の受取け取り口座を楽天銀行に指定することで、振込手数料が無料になる特典も。
イオン銀行の他行あて振込手数料は、ネットバンキング利用で110円(税込)、ATM利用で132円(税込)。取引に応じてスコアが貯まる「イオン銀行Myステージ」でステージが上がると、1か月で最大5回まで振込手数料が無料になります。
三井住友銀行から他行に振込む場合、SMBCダイレクト・キャッシュカードでは165円(税込)の手数料がかかります。ATMから現金で振込むときや、定額自動送金を利用するときの振込手数料は385円(税込)です。
そのほか、ネット銀行別の振込手数料をランキングで知りたい人は以下のページを参考にしてください。
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