写真や動画編集などのプロフェッショナルに最適と謳う4Kモニター、レノボ ThinkVision P27u-20。インターネット上では「PC本体への充電・サブモニター接続もできて便利」という評判を見かけますが、口コミが少ないため実際はどうなのかと購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の4Kモニターとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、4Kモニター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
現在、WEB・テレビ・雑誌等のメディアを通じて、AV機器の評論家/製品アドバイザーとして活躍中のオーディオ・ビジュアル評論家。株式会社オンキヨーにてAV機器の商品企画職、米国シリコンバレーのデジタルAV機器用ICを手がけるベンチャー企業を経て独立。 その後「ディー・エー・シー ジャパン」を設立し、AV機器関連企業の商品企画コンサルティングや、商業施設から個人のホームシアターまで、AVの視点から空間の提案やアドバイスなども手がける。 2009年からは、日本オーディオ協会「デジタルホームシアター普及委員会」映像環境WG主査、そして同委員会の諮問委員も務めた(~2020年)。 2010年より、ビジュアルグランプリ審査員(主催: 音元出版) 【主な資格】 米ISF認定映像エンジニア。米THX認定ホームシアターデザイナー。一般財団法人家電製品協会認定家電製品総合アドバイザー。
テレビ・プロジェクターなどの映像家電や、ノートパソコンやプリンターなど家電全般の比較・コンテンツ制作を経験し、家電チームのマネージャーに就任。キャリブレーションソフトを用いたテレビ・プロジェクターの画質測定を設計したり、ノートパソコンのベンチマークテストに取り組んだりしてきた。「ユーザーにとってベストな選択体験を提供する」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
レノボ ThinkVision P27u-20 62CBRAR6JPは、4Kモニターを探しているすべての人におすすめです。直射日光を遮断した室内で色味を測定すると、誤差は0.95dEとわずか。比較した全商品の平均値2.54dE(※執筆時点)を大きく下回り、精度の高さを見せつける結果でした。「リアルな映像体験」との謳い文句にもうなづけます。
色域が広く、画面に奥行を感じやすいのも魅力。超広色域のBT.2020を基準として調べると、75.5%もカバーできました。比較によると、色域が狭いと色の奥行を感じにくい傾向に。こちらはのっぺり感が気になりにくく、デザイン制作にうってつけ。プロフェッショナルのために開発したと謳うとおりの性能といえます。
コントラスト比も実測値で928:1と高め。公称値の1000:1には届きませんでしたが、パワフルな映像が楽しめるでしょう。カラーモードも8種類を搭載しています。比較した3種類の商品に比べ、好みや映像に合わせて調整できますよ。ボタンはアイコンつきで、操作のしやすさにも配慮が感じられました。
「接続も作業も効率的に管理できる」と謳うとおり、インターフェースも充実。比較したほかのType-C対応商品と同じく、給電・出力をまとめられるためデスク周りをすっきり整理できます。Type-Aも3口備えており、マウスとキーボードを接続してドッキングステーションをなくすことも可能。作業効率アップを狙えます。
奥行は22cmとスリムなうえ、VESAマウントにも対応。モニターアームと組み合わせれば、さらにデスク上をすっきり使いこなせるでしょう。グラフィックデザイン・映像視聴など、用途を選ばず幅広く活用できる一品です。4Kモニター選びに悩んでいる人は、ぜひ候補に加えてみてください。
そもそも4Kモニターとは、4K作品に対応できるスペックを持つモニターのこと。低遅延でゲーム向きな27インチ前後の商品が多く流通しています。
今回ご紹介するレノボ ThinkVision P27u-20は、デュアルワイドカラー色域(99.1% DCI-P3/99.5% Adobe RGB)によりリアルな映像体験を提供すると謳う商品。写真家・動画編集者・グラフィックデザイナーといった専門家ユーザーに向けて設計されています。
レノボは、大部分の製品を自社施設にて製造しているグローバルサプライチェーン。「Smarter Technology for All」をテーマに掲げています。モニターも複数展開しており、スペック重視のゲーミングモデル・汎用性重視の家庭用モデル・色精度や解像度にこだわったオフィス用モデルなどのラインナップがあります。
発売日は2021年10月で、モニターサイズは27インチ。映像の切り替えの早さを表す応答速度は、最速4ms(0.004秒)です。ディスプレイが1秒間に何回新しい画像を描画できるかを表すリフレッシュレートは60Hzと、映像の視聴用途に十分とされるレベルを満たしています。
VESAマウントがあり、モニターアームの設置が可能なのもポイントです。
今回はレノボ ThinkVision P27u-20を含む、4Kモニター全16商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、色の正確さの検証です。
直射日光を遮断した室内で、外光遮断フードを測定センサーに取りつけ、sRGB(ガンマ2.2)の条件で色味が規格どおり出せるか測定。色の差の定量指標のdEを基準に色差が小さなものほどおすすめとして評価しました。
比較したなかで色の精度が高い商品は、デザイン制作において思いどおりの色合いに仕上げられる傾向に。こちらも同様に、動画編集やグラフィックデザインなどに適しているといえるでしょう。
次に、色域の広さの検証です。
自然界に存在する物体色の色域に近い超広色域のBT.2020を基準とし、どれだけカバーできるかを計測。色域が広いものものほどおすすめとして、各商品を比較しました。
比較したなかで色域が狭い商品は、色の奥行を感じにくい傾向に。一方こちらは、色の単調さやのっぺりとした感じなどが気になりにくく、デザイン制作をするうえで十分なディスプレイ性能だといえるでしょう。「リアルな映像体験を提供する」との謳い文句にも納得です。
続いて、コントラスト比の高さの検証です。
ANSIチェッカー4×4パターンを表示させ、黒と白が同一の画面に混在している状態で、それぞれの輝度比率を計算。比率が高いほど高評価としました。
コントラストもはっきりしています。比較した商品にはコントラスト比が261:1といまひとつなものもあったのに対し、こちらは実測値で928:1でした。公称値の1000:1や、上位商品の1402:1といった結果には及ばなかったものの、満足のいくレベルといえます。
比較によると、コントラスト比が高いほど映像のパワフルさが感じられる傾向がありました。ThinkVision P27u-20も、迫力のある映像が楽しめるでしょう。
最後に、画面調節のしやすさ・インターフェースの充実さ・スタンドの使いやすさの検証です。
画面調節のしやすさは、操作方式・プリセットカラーモードの数・ピボット機能(画面回転)の有無などを確認。インターフェースについては、Type-Cケーブル給電・出力機能の有無などをチェックしました。さらに、高さ調節・上下左右の角度調節などの機能の有無についても加味し、評価しました。
画面はスムーズに調節できました。ピボット(画面回転)が可能で、カラーモードは8種類が標準搭載。比較したなかには3種類と少ない商品もあったのに対し、好みの色を選択しやすいでしょう。
操作方法はボタン式。比較した一部商品のようなタッチパッドはなく、ディスプレイ下部のボタンを操作するタイプです。とはいえ、ボタンにアイコンがついているため操作はわかりやすいでしょう。
比較したなかで、Type-C対応の商品はケーブル1本で給電と出力が可能なためデスク周りがすっきりする傾向に。こちらも「PC本体への充電・サブモニター接続もできて便利」との口コミどおり、モニターに機器を接続することでスペースが広がります。作業効率アップを狙えますよ。
スタンドの使いやすさも高評価を獲得。高さと上下左右の角度調節が可能です。比較したなかで高さ調節可能な商品は、ノートPCの画面に被らないよう調節できて作業しやすい傾向に。こちらもノートPCやタブレットなどを見ながらモニターを使いたい人によいでしょう。
奥行は22cmとスリム。比較した商品には奥行きが30cm以上あるものもあったなか、机の上のスペースが取られずほかの作業の邪魔になりにくいといえるでしょう。
色域の広さ | 75.5% |
---|---|
色の正確さ | 0.95dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 27インチ |
---|---|
表面処理 | ノングレア |
パネル種類 | IPS |
応答速度. | 4ms(Extreme mode)/6ms(Typical mode) |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
最大輝度(公称値) | 450cd/m2 |
リフレッシュレート | 60Hz |
インターフェース | HDMI×2、DisplayPort、USB 3.2 Gen1 Type-A×3、USB 3.2 Gen1 Type-C×1、USB 3.2 Gen1 Type-B×1、Thunderbolt4 Type-C×2 |
リモコン付き | |
VESAマウント対応 |
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最後に、マルチな活躍に期待できるほかの4Kモニターをご紹介します。
HUAWEI MateView 4K+ウルトラHD モニターは、画面比率が3:2と珍しいデザインが目を引く一台。コントラスト比を計測すると、実測値で1402:1とスペックを上回る高さでした。暗い部屋での作業や映像視聴にもぴったり。液晶底面にあるタッチパッドで操作できるのも便利です。
PhilipsのAmbiglow 搭載 4K HDR ディスプレイは、カラーモードが10種類と多め。ゲームや映像に合わせた設定ができます。リフレッシュレート120Hz・応答速度1msと残像感が気になりにくく、インターフェースも充実。ゲーム・デザイン制作のどちらにも重宝しますよ。
色域の広さ | 75.3% |
---|---|
色の正確さ | 1.65dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 28.2インチ |
---|---|
表面処理 | ノングレア |
パネル種類 | IPS |
応答速度. | 不明 |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1200:1(標準) |
最大輝度(公称値) | 500cd/m2 |
リフレッシュレート | 60Hz |
インターフェース | HDMI、ミニDP、USB Type-C×2、USB Type-A×2、オーディオ端子 |
リモコン付き | |
VESAマウント対応 |
HUAWEI MateView 4K+ウルトラHD モニター HSN-CBAを徹底レビュー!実際に使ってわかったメリット・デメリットは?
色域の広さ | 74.1% |
---|---|
色の正確さ | 1.08dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 27インチ |
---|---|
表面処理 | ノングレア |
パネル種類 | Nano IPS |
応答速度. | 1ms |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
最大輝度(公称値) | 450cd/m2 |
リフレッシュレート | HDMI・DisplayPort:48~144Hz/USB Type-C:48~120Hz |
インターフェース | HDMI2.1×3、USB Type-C×1、DisplayPort1.4×1 |
リモコン付き | |
VESAマウント対応 |
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