地域に寄付金を送ることで名産品などをお得にもらえる、ふるさと納税。ふるさと納税をすることでどんなメリットがあるのか知りたい人もいるでしょう。
本記事では、年収400〜500万円の人の納税上限額やメリット、寄付する際の注意点を解説します。おすすめの納税先も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
年収が400万円の場合、ふるさと納税で控除を受けられる金額は最大で42,000円です。ただし家族構成によって上限額は異なるので自身のケースを確認しましょう。
独身または共働きであれば、上限金額の42,000円まで控除が受けられます。共働きの場合は、ふるさと納税の申請者が配偶者控除を受けていないことが条件です。
配偶者に収入がない夫婦の場合、控除上限額は下がり33,000円に。配偶者に収入がなく配偶者控除を受けていれば、共働きよりも支払う税金が少ないため、控除できる上限額も少なくなります。
共働きで高校生の子どもが1人いる場合は、上記のケースと同じく控除が受けられるのは33,000円までです。16〜18歳の高校生は、扶養控除が適用されるため控除額も少なくなります。大学生の場合や、2人以上いるケースは扶養の関係で上限額が異なるので注意しましょう。
配偶者に収入がなく、高校生の子どもが1人いる夫婦の場合は、25,000円が控除できる上限額です。配偶者控除と扶養控除が適用されることで控除できる額も下がります。
年収が500万円の場合、ふるさと納税で控除を受けられる金額は最大で61,000円です。基本的には収入が多くなると同時に控除の上限額も上がります。家族構成ごとの上限額を見ていきましょう。
独身または共働きであれば、最大の61,000円の控除が受けられます。共働きの場合は、ふるさと納税を行う本人が配偶者控除を受けていないことが条件です。61,000円と上限金額が高いため返礼品を多くもらえるメリットがありますが、控除が適用されるまで期間が開くので貯蓄に余裕を持って寄付金額を決めましょう。
配偶者に収入がない夫婦であれば、49,000円まで控除を受けられますが、基本的には配偶者控除を受けているため、共働きのケースよりも控除できる額が少なくなります。
共働きで高校生の子どもが1人いる場合は、上記と同じ49,000円まで控除が受けられますが、子どもが大学生に進学した場合や、高校生が2人のケースは上限額が異なるので注意しましょう。
配偶者に収入がなく、高校生の子どもが1人いる場合は40,000円まで控除が受けられます。配偶者控除と扶養控除が適用されていれば、控除できる額も少なくなるでしょう。
年収と家族構成以外にも、住宅ローン控除や医療控除を受けている人は上限額が異なります。正確な上限額が知りたい場合は、総務省の「控除額のシミュレーション」をチェックしましょう。
年収400〜500万円の人は、ふるさと納税をすると3つのメリットを享受できます。
ふるさと納税を行うことで、自身の所得税や住民税の控除が受けられます。ふるさと納税は自治体に寄付した金額のうち2,000円を自己負担し、残りの寄付金額から所得税と住民税の控除を受けられる仕組みです。
所得税の控除額の計算方法は、(寄付金額−2,000円)×所得税率。個人住民税(基本分)の場合は、(寄付金額-2,000円)×10%が免除されます。所得税と個人住民税(基本)で控除されなかった分は個人住民税(特例分)で控除される仕組みです。
控除を受ける場合は確定申告で申請する必要がありますが、ふるさと納税の場合は確定申告なしで控除を受けられるワンストップ特例制度があります。ワンストップ特例制度は、もともと確定申告が必要ない給与所得者で、ふるさと納税の申込先が5団体以内であれば利用できる制度です。寄付した自治体に、寄付金税額控除に係る申告特例申請書を記入して送るだけで控除が受けられるので、確定申告が必要ない場合はワンストップ特例制度を利用しましょう。
ふるさと納税は、寄付した自治体から寄付金額の30%の返礼品がもらえます。年収500万円で独身の人の場合は、最大61,000円の寄付が可能で、返礼品の上限額は18,900円です。自己負担2,000円で返礼品が18,900円分貰えたら十分にお得だといえます。
年収400万円で独身の人の場合は、最大42,000円の寄付が可能で、返礼品の上限額は13,200円です。寄付金額が下がれば返礼金の値段も下がりますが、お得な制度に変わりはありません。
返礼品は種類が豊富で、自治体の名産品の肉や魚、旅行券やギフト券もあります。普段は食べない料理や旅行を楽しめるのもふるさと納税のメリットです。
ふるさと納税は自身の住んでいる地域だけでなく、ほかの地域の自治体にも寄付できます。引っ越しで県外にいても、地元の応援が可能です。
また、地域だけでなく寄付金の使い道も指定できます。子育て支援や福祉・介護、スポーツ支援など、自身が応援したい項目を選択しましょう。
ふるさと納税は、税金の控除を受けながら返礼品がもらえるうれしい制度ですが、注意するポイントもあります。以下で確認していきましょう。
ふるさと納税はお得な制度ですが、あくまで所得税を先払いする仕組みのため直接的な節税にはなりません。ただし、自己負担額2,000円でそれ以上返礼品がもらえるため、通常どおりに自分の住む自治体に所得税と住民税を支払うよりもお得な制度です。
支払う納税額自体が減るわけではない点は理解しておきましょう。
ふるさと納税は寄付をしてすぐに控除を受けられるわけではなく、ワンストップ特例制度を利用した場合、住民税では寄付した翌年の6月以降に控除されます。また、所得税は確定申告の際に指定した口座に還付金が振り込まれるため、寄付金額が負担に感じる場合はおすすめしません。
ふるさと納税はあくまで自治体への寄付が目的なので、貯蓄に余裕がある場合に利用しましょう。
自身が控除を受ける場合は必ず自身の名義でふるさと納税をしましょう。ふるさと納税は自治体への寄付のため誰でも行えます。しかし、控除を受ける場合は所得税や住民税を納めている人でなければ控除の対象外です。
誤って扶養家族の名義で申し込んだ場合や、支払いに使用したクレジットカードの名義が違えば控除が受けられないため注意しましょう。
ふるさと納税は、寄付することで控除を受けながら返礼品がもらえるお得な制度です。以下の記事ではふるさと納税の人気のサイトを紹介しています。年収400〜500万円でふるさと納税をさらにお得に利用したい人はぜひチェックしてください。
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