看護師はブラックなの？ブラック病院の特徴や見分け方を解説

サービス残業が当たり前になっていることが、看護師がブラックと言われる理由のひとつです。

看護師の業務は定時に終わることがほとんどありません。サービス残業は違法ではあるものの、残業を申請すると上司や同僚から冷たい目で見られたり理不尽な理由で残業代の請求を拒否されたりするケースもあるようです。

労働に見合った対価を得られないことにストレスを感じ、辞めてしまう看護師も多くいます。

人間関係のトラブルが起きやすいことも、看護師がブラックと言われる理由のひとつとなっています。

看護師の主な職場である病院は、それぞれの診療科が独立しており閉鎖的な環境になりがち。上司や年長者が幅をきかせているケースも珍しくありません。とくに優しい性格の人は上司や先輩から目を付けられやすく、いじめやパワハラにもつながるおそれがあります。

そのような環境で働き続けるとストレスで体調を崩してしまう可能性もあるため、はやめに上司に相談するか、別病棟への異動などを考えるようにしましょう。

看護師になるのはやめておけといわれる理由には、長時間労働や夜勤が多く勤務体制がハードであることが挙げられます。

看護師の仕事は長時間労働や夜勤が多く、三交代制のシフトなど不規則な勤務になることも珍しくありません。体力的に厳しいことはもちろん、休みの日数自体は一般的な会社員と変わらなくても休みが少ないと感じる看護師は多いようです。

勤務表によっては夜勤の次の日が日勤という場合もあるため、仕事とプライベートのバランスをとるのが難しくハードなスケジュールになってしまうケースがあります。

有給や代休が取得しにくいことも、看護師がブラックといわれる原因のひとつです。

看護師の職場は慢性的な人手不足が続いているため、有給や代休を取得しようとすると上司や同僚から良い顔をされない可能性があります。休日に研修や勉強会に強制的に参加させられたり、緊急オペが入ると代休が取れなかったりする病院などもあるようです。

有給は労働者に認められた権利ですが、法令どおりに運用していない職場が多くあります。そのため、看護師をブラックな職業だと感じる人も多いようです。

病院の教育体制が整っておらず、仕事をまともに教えてもらえない場合がある点も看護師がブラックといわれる理由のひとつ。

教育体制が整っていない職場では、ある程度自分で職場のルールや仕事をおぼえなければなりません。しかし、看護師としての経験が浅い場合は仕事に慣れるまでに時間がかかってしまい、うまく職場に馴染めない可能性があります。

とくに医療機関での仕事は人命が関わるので、大きな事故につながるのではとストレスを抱えて退職する人も多いようです。

平均的な相場よりも大幅に給料が高い求人には注意が必要です。

劣悪な労働環境ゆえに離職率が高く、高額な給料を支払わないと応募が集まらない、といった職場の可能性があります。選考時と採用時で違う条件が提示され、実際の給料が低くなるケースもあるようです。

求人情報にしっかり目を通し、給料が大幅に高いと感じたときは慎重に応募しましょう。

求人広告に常時掲載されている職場は、慢性的な人手不足に悩んでいる可能性が高いため応募する際は注意しましょう。

人間関係のトラブルやサービス残業が日常化しているなど、職場環境の悪さが離職率の高さにつながっており、人材が定着していない可能性があります。

気になる求人が見つかったときは、過去の求人情報や口コミでの評判なども入念に確認しておきましょう。

求人情報に明確な残業時間が記入されていない職場は、サービス残業が当たり前になっている可能性があるので注意してください。もしくは、正確な時間を掲載できないほど、残業が多い職場である可能性も考えられます。

通常期や繁忙期の残業時間はどのくらいであるのか、ある程度の目安を掲載している求人を探すようにすると、ブラックな病院に応募するリスクは下げられるでしょう。

看護師の平均年齢が高い傾向にある病院は、ブラックな病院である可能性を疑ったほうがよいでしょう。ベテラン看護師中心の職場で人間関係が複雑になっていることにより、新人看護師の定着率が低くなっているケースもあるからです。

しかし平均年齢が高い看護師が多いということは、勤続年数が高く居心地の良い職場の可能性もあるので、必ずしもブラック病院とはいいきれません。気になっている病院が見つかった際は、事前に職場見学をして実際に働く環境をチェックしておくことをおすすめします。

ハードすぎる仕事や人間関係のトラブルが続いてしまうと、肉体的・精神的な負担が大きくなってしまいます。心身が安定しないと健康的に働けなくなり、日常生活に支障をきたすことになるでしょう。

慎重に職場探しを進めるのが一番ですが、もしブラック病院に勤めてしまった場合は早い段階で転職することをおすすめします。

激務によって心身が疲れ切ってしまうと、スキルアップするための勉強時間や体力がなくなってしまいます。精神的なストレスが溜まってしまうような職場環境だと、スキルアップに取り組む集中力やモチベーションを維持できず、自分の成長が遅れる可能性も。

ブラック病院に勤めることは長期的なキャリアプランに影響する可能性もあるので、事前に入職希望先の病院について徹底的に調べておくようにしましょう。

人手不足に業務量の多さが重なると仕事がスムーズにこなせなくなり、モチベーションの低下や頻繁にミスを起こしてしまう原因にもなりかねません。人命にかかわる業務についている人は、自信を失ってしまい仕事をすること自体に不安をおぼえる可能性も。

仕事へのモチベーションを上げるために、休日を活用してプライベートを充実させることをおすすめします。仕事の疲れが原因でプライベートを充実させることができない場合は、多少無理をしてでも転職を検討したほうがよいでしょう。

求人募集が滅多にでない病院は離職率が低く、ホワイトな病院の可能性が高いといえます。福利厚生や給与などの待遇面や、人間関係が良好で人材の定着率が高い職場である可能性が高いでしょう。

このような求人を見つけたら、早めに申し込みをするのがおすすめです。ただし必ずしも自分が求めている勤務条件に合致しているとは限りませんので、募集要項の情報は細かくチェックしておきましょう。

ホワイトな病院は勤務時間内に勉強や研修を行っているため、働きながらスキルアップを目指せる環境が整っています。勤務時間外で勉強や研修をした場合は、休日出勤手当や代休などの対応が可能な病院もあるようです。

公式サイトに詳細を掲載している病院もあるため、事前に必ずチェックしておきましょう。

事前に残業時間を申請して上司からの承認を受けるケースや、残業した時間を自分でチェックをして時間どおりにシステムに入力するケースなど、残業申請の仕組みには病院によって大きな違いがあります。

聞きづらい内容ではありますが、求人情報だけで判断が難しい場合は面接時や職場見学をした際に残業の申請方法についても確認しておくとよいでしょう。

ホワイトな病院は離職率が低く長期的に働ける環境が整っているため、新人からベテランまでさまざまな看護師が在籍しているのが特徴です。

看護師としての経験値に応じて人材がバランス良く配置されている職場であれば、分からないことをスキルの高い看護師にすぐ聞ける環境が整っているため、快適に働けるでしょう。

教育体制が整っている病院は、働きやすい職場といえるでしょう。

先輩看護師が新人看護師に対してマンツーマンで臨床実験を指導する「プリセプター制度」や、看護師の評価制度である「クリニカルラダー」などを導入している職場があります。

スタッフの不安を取り除くために、分からないことや難しいことについてはこまめな指導や業務のマニュアル化に取り組んでいるのもホワイトな病院の特徴。教育体制の充実度は、新人や経験の浅い看護師がとくにチェックしておきたいポイントです。