Gen4による高速転送が可能でPS5の拡張ストレージにも対応している、PNY XLR8 CS3040 M280CS3040-1TB-RB。インターネット上では「PS5に使用して快適になった」と評判ですが、実際のところ口コミどおりなのか気になりますよね。
そこで今回は、PNY XLR8 CS3040 M280CS3040-1TB-RBを含むPS5対応SSD全10商品を実際に使ってみて、ベンチマークテスト・起動時間・ロード時間・冷却性能を比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
PNY XLR8 CS3040は、読み書きスピードが速く、起動・ロードともに大幅に短縮できる1台です。 実際にPS5で「エルデンリング」を起動したところ、11.75秒と今回比較した商品のなかで最速値*をマーク。ロード時間も10.93秒と最速商品と大差なく、PS5に元から搭載されているSSDよりも素早いスタートを切れますよ。
66GBある「Apex Legends」の読み込みも約50秒で完了。書き込みは4分33秒と上位商品には及ばなかったものの、十分な速さです。ほかの3タイトルのゲームでも安定した実測値を出し、ロードが頻繁に挟まるゲームでも高速化を実感できるでしょう。ベンチマークスコアも読み込み4968MB/s・書き込み4240MB/sと公称値と大差ありませんでした。
一方で、熱がこもりやすく故障やデータ破損のリスクが高いのはネックです。64GBのデータ転送時の本体温度は82℃まで上昇。ほかの商品と比べてもかなり熱く、長時間の使用や大量データを処理する場合は、本体を風通しのよい場所に置くなど工夫が必要です。
今回比較した商品のなかには、本体温度を50℃台に抑えられたものもありました。処理能力と冷却性能のどちらも重視したいなら、ほかのSSDも検討してみてください。
価格と最速値は執筆時点でのものです
1985年に設立されたPNYは、グラフィックカードやPCメモリ・携帯用充電器などを手がけるアメリカのメーカー。SSDは内蔵・外付けの両タイプを多数展開しており、なかでも「XLR8」は専任チームにより開発されたゲーマーとPCマニア向けのブランドです。
今回ご紹介するPNY XLR8 CS3040は、冷却システムとヒートシンクを統合したマザーボードを採用し、十分な空気の流れで冷却できると謳うSSD。容量は500GB・1TB・2TB・4TBの4種類があり、幅広いニーズに応えるラインナップですよ。
PS5の内蔵SSDは、ソフト保存に使える容量が約667GBと少なめです。外付けSSDだとゲームの保存はできるものの起動ができないため、長く使いたいなら内蔵SSDの増設が必須。本商品はPS5の増設条件をクリアしたモデルなので、細かい仕様は気にせず使うことが可能です。
接続規格には、第4世代の「PCIe Gen4」を採用。従来のGen3と比べると、2倍の速さでデータを転送できるのがメリットです。最大速度の公称値は、読み込み5600MB/s・書き込み4300MB/s*と謳われています。
書き込み速度は容量1TB・2TBのものです(500GB:2600MB/s、4TB:3900MB/s)
下位インターフェースとの互換性もあるので、第3世代である「PCle Gen3」のシステムでも使用可能ですよ。
接続端子はPS5に対応した「M.2 M Key」に対応しています。本体サイズは長さ80×幅22×高さ4mmと、ヒートシンクを搭載していないぶんやや薄型です。
PS5へ増設する手順はとても簡単。本体のフタを開けて拡張スロットのカバーを外し、あとはSSDを取り付けてネジ留めすれば完成です。ドライバー1本でできるシンプルな作業なので、はじめてでもスムーズに進められるでしょう。
今回は、PNY XLR8 CS3040 M280CS3040-1TB-RBを含むPS5対応SSD全10商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な内容は以下のとおりです。
まずは、ベンチマークテストの検証です。ストレージの転送速度を計測するソフト「CrystalDiskMark」を使って、SSD自体の性能をチェックしました。
結果、読み込み4968.59MB/s・書き込み4240.58MB/sを記録。読み込みは公称値の5600MB/sにはわずかに届きませんでしたが、書き込みは4300MB/sとほぼ謳い文句どおりです。
起動やロードに関わる部分のスピードも、読み込み744.99MB/sとトップレベルの数値をマークしました。書き込みは353.76MB/sと全体平均をやや下回りましたが、十分な速さです。
【参考データ】
単位はMB/s、値はすべて執筆時点のものです
次に、PS5を使って実使用時の速度を計測すると、読み書きともにトップクラスの速度を達成。66GBある「Apex Legends」の読み込みは50秒、書き込みは4分33秒で完了しました。
今回比較した商品はどれも同レベルの性能で、わずか1~2秒を争う横並びの結果です。元から搭載されているSSDよりも、重たいデータの移行をスムーズに行えるでしょう。
【検証結果】
続いて、ゲームの起動時間・ロード時間の検証です。
ここでは、約44GBあるフロムソフトウェアの「エルデンリング」を使用。「PRESS ANY BOTTUN」が表示されるまでを起動時間、「YOU DIED」の表示が出てから再度プレイ可能になるまでをロード時間として計測しました。
「エルデンリング」の起動時間は11.75秒と、全商品のなかで最速スピードを記録。平均値の12.40秒と大差はないものの、ゲームを少しでも早く開始できるのはうれしいポイントです。
最速値・平均値は執筆時点でのものです
ロード時間は10.93秒と最速の10.78秒をわずかに下回りましたが、体感ではわからないほどの差です。PS5に元から内蔵されているSSDよりも、はるかに効率的に進められますよ。
PS5の大容量ゲームでは、数秒の差がより大きな時間短縮につながります。ゲームオーバーと復活を繰り返すアクションRPGや、高画質ムービーを挟むロードが多いゲームでは、転送速度がより速いSSDを使うのがおすすめです。
最後は、冷却性能の検証です。
故障のリスクに関わる動作中の温度を計測するため、SSDの健康状態を確認できるソフト「CrystalDiskInfo」を用いてチェックしました。
64GBのデータを転送した際の本体温度は、82℃とかなりの高温に。平均値の68.1℃(執筆時点)を大幅に上回り、冷却性能は低評価でした。故障やデータ破損のリスクがあるため注意が必要です。
PlayStation公式では、ヒートシンクなどの放熱構造を含んでいるSSDを推奨しています。本商品は冷却システムを統合したマザーボードは採用していますが、ヒートシンクは非搭載。休憩をはさんだり風通しのよい場所に置いたりするなど、工夫して使いましょう。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
最後に、ほかのおすすめ商品をご紹介します。
Western DigitalのWD BLACK SN850 NVMe SSDは、発熱しにくく長時間使いやすいアイテム。ヒートシンクに対応し、実使用では最高温度が57℃と低く熱による故障のリスクが少ないのが利点です。データの読み書きもハイスコアで、ロードが多いゲームもサクサク進められるでしょう。
キングストン FURY Renegade PCIe 4.0 NVMe M.2 SSDも、冷却性能と読み書き速度を両立した1台です。2層構造のヒートシンクを搭載し、最高温度は56℃と最小値(執筆時点)を記録しました。起動とロードも速く、大容量ゲームでは転送速度が落ちることなく快適にプレイできますよ。
インターフェース | PCIe Gen4.0 x4 |
---|---|
容量 | 1000GB |
NANDタイプ | 3D NAND |
読み込み速度(公称値) | 7000MB/s |
書き込み速度(公称値) | 5300MB/s |
読み込み速度(検証時) | 6537.84MB/s |
書き込み速度(検証時) | 5290.38MB/s |
メーカー保証期間 | 5年 |
TBW | 600TBW |
MTBF(平均故障間隔) | 不明 |
セキュリティ | 不明 |
対応OS | Windows、PlayStation 5 |
設置方式 | 内蔵 |
DWPD | 0.32 |
シリーズ容量 | 500GB、1TB、2TB |
幅 | 23.4mm |
奥行 | 80.0mm |
高さ | 8.8mm |
PS5対応 | |
PS4対応 | 不明 |
PS4Pro対応 | 不明 |
ヒートシンク付き |
Western Digital WD_BLACK SN850 NVMe™ SSDをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
インターフェース | PCIe 4.0 x4 NVMe |
---|---|
容量 | 1000GB |
NANDタイプ | 3D TLC |
読み込み速度(公称値) | 7300MB/s |
書き込み速度(公称値) | 6000MB/s |
読み込み速度(検証時) | 6453.85MB/s |
書き込み速度(検証時) | 5939.11MB/s |
メーカー保証期間 | 5年 |
TBW | 1.0PBW |
MTBF(平均故障間隔) | 1,800,000時間 |
セキュリティ | 不明 |
対応OS | 不明 |
設置方式 | 内蔵 |
DWPD | 不明 |
シリーズ容量 | 500GB、1TB、2TB、4TB |
幅 | 24mm |
奥行 | 80mm |
高さ | 11mm |
PS5対応 | |
PS4対応 | 不明 |
PS4Pro対応 | 不明 |
ヒートシンク付き |
キングストン FURY Renegade PCIe 4.0 NVMe M.2 SSDをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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