【SONYのニューワイヤレスヘッドホン】WH-1000XM6発売日レビュー!比べてみたら結構変わってた!?【ノイキャン強し】
2025年5月30日に発売されたソニーのワイヤレスヘッドホン、「WH-1000XM6」。ソニーのワイヤレスヘッドホンシリーズである「WH-1000XMシリーズ」の第6世代にあたります。もう6つ目…⁉︎
従来のモデルとくらべ、ノイズキャンセリング性能や音質が向上したと謳っています。旧モデルでも結構性能が高かったのに、本当に機能は向上しているのか気になりますよね。
マイベストのオーディオ担当が早めにメーカー様からレンタル!約300万円の検証マシンでノイキャンを測定、旧モデルと音質比較し徹底レビューしました。ぜひ、参考にしてくださいね。

オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて、オーディオ機器を提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。

徹底した自社検証と専門家の声をもとにした、商品比較サービス。 月間3,000万以上のユーザーに向けて「コスメ」から「日用品」「家電」「金融サービス」まで、ベストな商品を選んでもらうために、毎日コンテンツを制作中。
こんにちは
みなさんこんにちは。原です。道から失礼します。
商品比較サービス「マイベスト」でオーディオ関連のコンテンツを担当しています。もともとはオーディオ専門店で働いていて、イヤホンやヘッドホンの販売に携わっていました。
今日は緊急で動画を回し…ではなく記事を書いています。
開封の儀
めちゃくちゃ走ったので疲れた…。ということで、早速開封していきたいと思います。
箱の中身はこんな感じ
- ヘッドホン本体
- USB Type-Cケーブル
- 有線ケーブル
- ケース
- 保証書
- 説明書
シンプル…!キャリングケースがファブリック調で高級感があります。かっけ〜。
前モデルのWH-1000XM5と比べ、同梱しているものはだいたい同じ。ただ、ケースの仕様が若干変わり、収納しやすくなっています。
外観はこんな感じ
ぱっと見ほぼ同じですが、結構ちがいます。
WH-1000XM6の方が若干コンパクトになった印象。ハウジング(ヘッドホンの耳に当たる部分)のデザインが丸っこくなっています。かわいいですね。
ハウジング下部の物理ボタンを見てみると、電源ボタンがでっかくなって押しやすくなっています。「電源ボタンでござい」としっかり主張してくれているので、ノールックでもミスなく押せる仕様に。ありがて〜〜。
あと!!前々モデルのWH-1000XM4にはあって、前モデルのWH-1000XM5にはなかった折りたたみ機能が復活しています!収納の際にしっかりコンパクトになるのが嬉しいポイント。これ、地味にかなりよいアップデートだと思います。
スペック!
スペックはこんな感じ。販売価格は前モデルとあまり変わらずですが、前々モデルと比べると1万円以上アップ。物価高ェ…。
連続再生時間はほぼほぼ変わらず。ノイキャンオフで40時間持つので、まあまあ充電しなくてもいけるくらい。
今回とくに変わった点はノイキャン性能。プロセッサーがQN1からQN3に変わり7倍以上の処理能力を実現したらしいです。すご。あとはノイズを解析するためのマイクが12個に。前々モデルと比べると3倍。処理性能がすげえあがっているということですね。
そのほか、空間オーディオの強化やコーデックの追加、折りたたみ機構の復活など。地味だけど確かに進化はしています。

約2年に一回、こんなハイスペックなヘッドホンを出し続けられるなんて、ほんますごいこっちゃで。
実機レビュー!!!!!!!!
外観やスペックがわかったところで実機をさわっていきたいと思います。やっと触れるぜ。音質やノイキャン性能をレビューしていきます。
音質
まずは音質を確認していきましょう。確認した環境・楽曲は以下の通りです。
- 再生機器:Nothing Phone(2)
- 再生ツール:Amazon Music Unlimited
- 試聴した楽曲
- ドナルド・フェイゲン|I.G.Y.
- 星野 源|Eureka
- cinema paradiso|kurayamisaka
- DANBIRA|ZAZEN BOYS
厚みのある空間表現と、帯域ごとのバランスがとれた安定感のあるサウンド
どの帯域もかなりバランスよく鳴っていて、かつそれぞれの帯域の解像度が高い印象です。どっしりしつつもバスドラムやベースに輪郭がある低音、ボーカルの艶感や抑揚を細かい部分まで再現できる中音、自然かつ伸びやかなピアノやギターの響きが特徴的な高音など、どれも高い水準で鳴らしきる音作りでした。
前モデルと比べると音の見通しがよくなり、空間の広さがしっかり感じられるようになりました。音も全体的に太いので、臨場感豊かに楽曲が楽しめます。さらに中高音にキレが増し、「DANBIRA」のカッティングや「I.G.Y.」のハイハットの絶妙なニュアンスを気持ちよく再現できるクオリティでした。楽器の音がめちゃ気持ちいい。
バランスのよさと解像度の高さを高い水準で併せ持つすげえヘッドホンです。いい音やで…。

WH-1000XM5のほうがドンシャリっぽいサウンド。若干傾向は違いますがどちらもクセがなくジャンルや楽曲を選ばずしっかり鳴らせる音作りで、ソニーのこだわりがしっかり感じられるサウンドです。
音を聴いてみよう
以前にAirPods 4が出たときも作ったのですが、今回も曲を作ってきました。
ソニーの新たなヘッドホンへの喜びを曲にしました。
会社にあるダミーヘッドマイクを使い、WH-1000XM6と前モデルのWH-1000XM5の音も録音しました。録音してみると割と違う。すごい。
以下のリンクから音源を聴けますのでぜひ。イヤホンやヘッドホンの方が違いが分かりやすいと思います。
※あくまでダミーヘッドマイクで録音した音になるので、実際の聴こえ方とは異なります。あらかじめご了承ください。

大学の頃やってたオリジナルバンドの曲をベースに作成しました。バンドメンバーの皆さん、ご快諾ありがとうございます。
ノイズキャンセリング性能
次にダミーヘッドマイクでノイズキャンセリング性能を測定していきます。
ダミーヘッドマイクにノイキャン機能をONにしたワイヤレスヘッドホンを装着し、電車の走行音をスピーカーで流して聴かせます。ダミーヘッドマイクに何もつけない状態で電車の走行音を聴かせた際の録音データと比較し、どれだけdB数(ノイズの大きさ)が落ちたかを確認します。すごいぜ。

実は、毎月ワイヤレスヘッドホンのノイズキャンセリング機能を比較しまくっています。それが以下の「ノイズキャンセリングヘッドホン」というコンテンツ。毎月防音室にこもって頑張っているのでぜひ読んでください…!
強めのノイキャン性能。ワイヤレスヘッドホンの中ではかなり高め!
ダミーヘッドマイクで測ったノイキャン性能はこんな感じ。
電車の走行音をはじめとするノイズをしっかりカットできる性能。電車内のノイズがおおよそ80dBほどなので、単純計算で60dB程度まで下げられます。
とくに気になる低音部分は25.8dBカット。電車の走行音を気にせず音楽が楽しめるクオリティです。
前モデルと比べるとご覧の通り。歴代シリーズでは最も高い結果となりました。ノイズキャンセリングヘッドホンのコンテンツ内でノイキャン性能が最も高いモデルと比べるとWH-1000XM6の方がノイキャン性能は少しですが劣る結果に。
実際につけてみたところ、体感は大体同じかWH-1000XM6の方が高いときもある印象でした。これは、WH-1000XM6のノイキャンの仕組みがノイズを都度認識しながら場合に応じてカットする仕組みだからだと思われます。確かに、BOSEが静かなときとWH-1000XM6が静かなときのタイミングが違うような印象でした。難しい。全体平均は肉薄しています。
時と場合にも寄りますが、ノイキャン性能がすごいのは確か。すごいぜ。

最新のプロセッサーと12個のマイクは伊達ではありません。さすがっすわ。
実際に駅や電車、外で使ってみましたがノイキャン性能はかなり高め。電車の走行音や人の声、車道の音、工事の音など、しっかり低減してくれました。静かな環境で音楽を楽しみたい人にはもってこいの性能です。

正直そこまで変わってないんじゃね?と思っていましたが、ノイキャン性能はかなり向上していました。ノイジーな環境に困っている人にめちゃくちゃおすすめです。
そのほか良かったところ!
使っていて便利!クオリティたか!と思った性能や機能もレビューします。よしゃ。
その①:周りの音を逃さない外音取り込み機能!
WH-1000XM6ですが、ノイキャン性能だけでなく外音取り込みも優秀でした。耳にヘッドホンをつけていないくらいには自然で、ヘッドホンをつけながらでも問題なく会話が可能。前モデルと比べて、より自然な外音取り込みになっています。
アプリで取り込む音の量を調節できるのも嬉しいポイント。使いやすくて便利です。
その②:ノイズレスでクリアなマイク性能!
前モデルと比べ、マイク性能も向上していました。とくにノイズリダクション機能が優秀で、外音がうるさい環境でも声をクリアに届けられます。
ダミーヘッドマイクのスピーカーから流した音を前モデルと一緒に録音してみたので、参考に聞いてみてください。電車のノイズと人の声を同時に流しています。
聞いてみると、XM5ではカットできなかったノイズをXM6ではカットできていて、声もハキハキしている印象です。ノイズがほとんど聞こえないのもすごい。
その③:新技術による空間オーディオがすごい!!
WH-1000XM6から追加された「360 Reality Audio Upmix for Cinema」。アプリでシネマモードをONにするだけで、擬似的に映画館のような音響効果が得られます。
これ、ちょっと舐めてたのですが結構効果が自然で、映画やライブ映像への没入感がかなりあります。わざとらしさがなく、自分の周りでスピーカーが鳴っているような感覚でコンテンツが楽しめました。すげ〜。
ただ、ライブ音源ではない音楽を聴くときにはちょっと違和感が。ネトフリやアマプラ、ライブ音源でぜひ試してみてください。
いかがでしたでしょうか。地味だと思いきやしっかり機能が向上していたWH-1000XM6。結論、以下の人におすすめです。
- ワイヤレスヘッドホンでも音にこだわりたい!という人
- ライブサウンドにこだわった迫力のサウンドを味わいたい人におすすめ
- 電車移動やうるさい環境での作業が多く、最高クラスのノイキャン性能がほしい人
- 生半可なノイキャンではなくしっかりノイズを打ち消したい!という人におすすめ
こんな感じでしょうか。音質や機能性にこだわっていて、とにかくいいものがほしい人にはおすすめできるヘッドホンです。あと、それに6万弱払ってもいいよ!という人なら。
そう、このヘッドホンの価格は59,400円。正直めっちゃ高い。いや6万て…。ただ、それだけの性能は兼ね備えている(と思う)ので、価格なりの満足感はあると思います。たぶん。折りたたみもできるし!バッテリーが切れても有線接続できるのも便利ですよね。
WH-1000XM5を使っていて満足している人だと、若干音の方向性が違うので戸惑うかも。つまり、XM5の音がなんか微妙…となっていた人にはおすすめできると思います。ノイキャン性能も地味にしっかり向上しているのでそれなりに感動するのでは。
向き不向きが若干あるので、買う前に試せるなら試してみてほしい。高い買い物でもあるので…!
ちなみに、普段の原はマイベストで検証コンテンツを制作しています。原が関わったコンテンツは以下のリンクから。WH-1000XM6以外のワイヤレスヘッドホンが気になる!という人はぜひチェックしてみてくださいね。あとは、なぜかグミを大量に冷やして食べ比べたコンテンツもあります。
それではまた!
(執筆/マイべマガジン編集部・原豪士)
【関連キーワード】
#SONY #ソニー #WH-1000XMシリーズ #ノイズキャンセリング