1万円以下で買えるワイヤレスヘッドホン、Anker Soundcore Q20i。「かなり低音が出るタイプ」と高く評価される一方で「ノイズキャンセリングの利きは電車内だと弱い」との口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のワイヤレスヘッドホンとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ワイヤレスヘッドホン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Anker Soundcore Q20iは、低音の迫力を楽しめるヘッドホンを手頃な価格帯で手に入れたい人におすすめです。公式サイトでの価格は6,990円(※2025年4月時点)ながら、音質は良好でした。実際にさまざまな楽曲を聴いたところ、低音の輪郭がはっきりしており、音の厚みも十分。中音・高音は比較した上位商品ほどクリアではなかったものの、音が左右に広がる感覚があり、安定感のあるサウンドでした。
ノイズキャンセリング・外音取り込み・マルチポイントなど、便利な機能が充実している点も強みです。再生/停止・曲のスキップ・音量調整といった基本操作は、本体のボタンで手軽に行えます。本体は耳を包み込むオーバーイヤーで、重量は244gと軽めです。長時間つけていても負担を感じにくく、快適に使えるでしょう。
連続再生時間は最大60時間と、比較したなかには40時間以下の商品もあったなか長持ちです。こまめに充電する必要はなく、毎日8時間使ったとしても1週間近く持ちます。急速充電に対応しており、5分間の充電で4時間使えることも利点です。バッテリー切れになってもすぐに使いはじめられますよ。
音のカスタマイズ性も高めです。選択型のイコライザーが22種類あるうえに、低音から高音まで8バンドの強弱を自分好みに微調整できます。また、マイクの性能もおおむね良好です。周囲のノイズは除去しきれなかったものの、人の声を強調していたため、静かな場所であればスムーズに通話できるでしょう。
しかし、口コミに「ノイズキャンセリングの利きは電車内だと弱い」とあったとおり、電車の走行音はあまり低減できませんでした。比較したほかの商品には、電車の走行音・話し声などのノイズをしっかり低減したものもあります。騒がしい場所でも高音質なサウンドを楽しみたい人は、ほかの商品をチェックしましょう。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
実際にAnker Soundcore Q20iと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したワイヤレスヘッドホンと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
Anker Soundcore Q20iの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
ハーマンインターナショナル
マイク性能を求めるならこれ。音質や使い勝手も申し分なし
Ankerは、タブレット関連機器やパソコン周辺機器などを展開しているハードウェアメーカーです。オーディオブランドのSoundcore(サウンドコア)では、スピーカー・ワイヤレスイヤホン・オープンイヤーイヤホンなど幅広い音響家電を取り扱っています。
なかでも今回ご紹介するSoundcore Q20iは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載したワイヤレスヘッドホンです。内蔵した4つのマイクが周囲の騒音を検知し、自動車や飛行機のエンジン音などのノイズを除去する設計。迫力あるサウンドを実現するために、40mm大口径ドライバーを搭載しています。
バッテリー残量が少なくなると、LEDインジケーターが点滅してお知らせする機能も便利。有線接続にも対応しており、付属のAUXケーブルを使うと、CD音源より高解像なハイレゾ音源の再生が可能です。なお、詳しい商品スペックは以下のとおりです。
<基本情報>
AnkerのSoundcoreシリーズには、Q20iと仕様が近いLife Q20があります。Q20iとLife Q20の大きな違いは、音をカスタマイズするイコライザー機能の有無です。Q20iには22種類のイコライザーがありますが、Life Q20にはありません。また、Q20iが備えているマルチポイント・外音取り込み機能も、Life Q20は非対応です。
そのほかの機能に大きな違いはなく、Life Q20にもアクティブノイズキャンセリング(ANC)が搭載されており、ハイレゾ音源に対応しています。最大再生時間も、Q20iと変わりません。マルチポイント・外音取り込み機能が不要で、音質調整も特にしないという人には、Life Q20がおすすめです。
機能が少ないぶん、価格はLife Q20のほうが2,000円ほど安価。公式サイトでは販売終了していますが、ECサイトでは約5,000円、Q20iは公式サイトで6,990円(※2025年4月時点)で販売されています。価格や機能をふまえて、自分に合うワイヤレスヘッドホンを選んでくださいね!
今回は、Anker Soundcore Q20iを含む人気のワイヤレスヘッドホンを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
音質はおおむね良好です。実際にヘッドフォンを通してさまざまな楽曲を聴いたところ、「かなり低音が出るタイプ」との口コミに違わず低音の量感が絶妙でした。輪郭が際立っており、楽曲に厚みとノリを与えています。パキッとした質感でクリアに聴こえるため、低音の動きやアタック感を追えました。
一方で、中音は低音に少し埋もれるところがあり、やや控えめです。音数が増えるとぼやけたり、女性ボーカルだと聴こえにくくなったりした点が惜しいところ。厚みはあるものの、比較した上位商品のように音の輪郭がくっきりしておらず、伸びきれていない印象でした。
ドンシャリ気味のサウンドで高音には芯があり、しっかり存在感があります。しかし、低音や中音の音数が増えるとぼやけて聴こえることも。突き抜けるような音の響きや、1音1音が粒立って聴こえるような感覚まではありませんでした。
音の定位感も少し物足りませんが、音が左右へ広がる感覚があり聴きやすいサウンドです。価格が6,990円(※2025年4月時点)とお手頃なわりにはしっかり鳴っています。ワイヤレスヘッドホン初心者やコスパ重視な人におすすめです。
使い勝手は上々です。基本的な操作はヘッドホン本体のボタンで行えます。再生/停止・曲のスキップ・音量調整をするときに、スマホなどを取り出す手間がかかりません。周囲の騒音を低減するノイズキャンセリング機能・周囲の音を取り込む外音取り込み機能にも対応し、ワンタッチで切り替えられます。
マルチポイント機能も搭載しており、デバイスを同時に2台まで接続可能。PCで音楽を聴きつつ、スマホに着信があったらスムーズに応答できます。着脱検知機能・低遅延モードを搭載する上位商品にはおよばないものの、十分な機能がそろっていました。
<使い勝手のよさに関する検証結果>
バッテリー性能も申し分ありません。ヘッドホン本体の連続再生時間は、最大60時間と長持ちです。比較したなかには4~45時間程度の商品もありましたが、本商品なら1日に8時間使っても1週間に一度の充電で済みます。ノイズキャンセリングをオンにしても、最大40時間使用可能です。
充電端子はType-Cを採用しており、急速充電にも対応しています。5分の充電で4時間使用できるので、バッテリーが切れてもすぐに使用を再開できて便利です。フル充電にかかる時間も約90分と短いので、すき間時間にチャージしておくとよいでしょう。
<連続再生時間>
装着感は快適です。耳を包み込むように装着するオーバーイヤー形状なので、比較したオンイヤー型とは違って耳たぶの上などに負担がかかりません。イヤーパッドはプロテインレザー素材ですが、イヤーカップの深さは2cmあるので圧迫感が気になりにくいでしょう。
ヘッドバンドの調節幅は最大61cmと広く、頭の大きさに合わせてフィット感の調整が可能です。重量は244gと軽いので、長時間つけても負担になりにくいでしょう。
<装着の快適さに関する検証結果>
音をカスタマイズして自分の理想に近づけられることも魅力です。自由調節型のイコライザー機能があり、低音から高音まで8バンドの強弱を調整できます。また、選択型のイコライザー機能には、ジャズ・クラシックなど22種類のプリセットを用意。音楽ジャンルなどに合わせて手軽に切り替えられます。
比較した1万円以下のモデルのなかでは機能が豊富なほうでしたが、高価格帯モデルの多くにみられた自動パーソナライズ機能・空間オーディオには非対応です。ノイズキャンセリングの調整機能も搭載されていませんでした。
<カスタマイズ性能の豊富さに関する検証結果>
マイク性能もおおむね良好です。ダミーヘッドマイクに本商品を装着して口元のスピーカーから男女の音声を再生し、本商品のマイクが拾った音声を分析。その結果、男女の声ともにクリアに聴こえました。声の芯の帯域である100〜1,000Hzはもちろん、声の輪郭にあたる2,000〜4,000Hzも強調。男性で5.21dB、女性で6.99dB強く出ていました。
同様の計測を電車の走行音(ノイズ)を流しながら行うと、ノイズに対する男性の声は12.11dB、女性の声は11.69dBと悪くない結果に。しかし、ノイズは低減できませんでした。比較したなかにはノイズを15dB以上低減したものもあったなか、物足りません。
騒がしい場所で通話するとノイズを除去しきれず、通話相手が聴き取りにくく感じる可能性があるので、静かな場所での使用がおすすめです。
ノイズキャンセリング性能はいまひとつです。ノイキャンをオンにしたヘッドホンをダミーマイクに装着してさまざまなノイズを流したところ、電車の走行音は7.4~15.9dBしか低減されませんでした。「ノイズキャンセリングの利きは電車内だと弱い」との口コミどおりです。聴こえるべき車内放送が25.8dB低減されたこともネックです。
電車での通勤・通学などに使うと、音楽が電車の走行音に埋もれて聴こえにくかったり、車内放送を聴き逃したりするリスクがあります。一方で、中音・高音のノイズには強く、大勢の話し声を27.1dB・自転車のベルを35.2dB・立ち上がりの速いクラップ音を21.2dB低減できました。
どのノイズもまんべんなく20dB以上低減できた上位商品にはおよびませんが、電車で使う予定がない人なら候補になるでしょう。聴こえるべきサイレン音が15dB前後の低減にとどまったので、救急車などに気づかず迷惑をかける心配は少なめ。街中やカフェなどであれば音楽を楽しみやすいといえます。
2023/08 発売
装着方式 | オーバーイヤー |
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重量 | 244g |
ノイズキャンセリング機能 |
良い
気になる
折りたたみ対応 | |
---|---|
空間オーディオ機能 | |
外音取り込み機能 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
9,002円
(最安)
販売価格:9,002円
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78,650円
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(5,013件)
Anker Soundcore Q20iは、、公式オンラインサイトをはじめ、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトで購入できます。公式オンラインサイトでの価格は6,990円で、送料は無料でした(※2025年4月時点)。
実際に手に取って確認したい人は、全国のケーズデンキやビックカメラなどの家電量販店をチェックしてみてくださいね。
最後に、音質・ノイキャン性能が優れていたほかの商品をご紹介します。
音質重視の人には、SonovaのMOMENTUM 4 ワイヤレスがおすすめ。低音には曲の土台を支えるような迫力があり、中音・高音はクリアかつ伸びやかに響きました。音の定位感に優れていたので、動画視聴にもぴったりです。イコライザー機能・パーソナライズ機能を使って理想の音質に近づけることもできますよ。
EarfunのWave Proは、1万円以下と手頃な価格ながら、周囲の雑音をしっかりカットできる点が魅力(※価格は2025年4月時点)。電車の走行音・大勢の話し声などをかなり低減できました。肝心の音質もよく、低音と高音の輪郭はとくにはっきりしています。騒がしい場所でも心地よく音楽を楽しめるでしょう。
装着方式 | オーバーイヤー |
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重量 | 293g |
ノイズキャンセリング機能 |
良い
気になる
折りたたみ対応 | |
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空間オーディオ機能 | |
外音取り込み機能 |
ゼンハイザー MOMENTUM4 Wirelessを徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になる点は?
装着方式 | オーバーイヤー |
---|---|
重量 | 267g |
ノイズキャンセリング機能 |
良い
気になる
折りたたみ対応 | |
---|---|
空間オーディオ機能 | |
外音取り込み機能 |
EarFun Wave Proを徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になる点は?
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