暗闇でも140m先まで照らせると謳うヘッドライト、OLIGHT Array 2S。「十分すぎるほど明るい」「バランスがよくずれ落ちない」と評判です。一方で「バッテリーの持ちが悪い」という口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のPETZLやモンベルなどのヘッドライトとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ヘッドライト選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
アウトドア用品・自転車・スポーツ用品・PC本体・PC関連用品など、幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
OLIGHT Array 2Sは、ナイトハイク・トレランでも使いやすい、とにかく明るいライトがほしい人におすすめ。スポットモードで14m先の壁を照射したところ、中央付近の明るさは8,271cd(カンデラ)と、比較した全商品の平均約3,435cd(※執筆時点)を大きく上回りました。1,156cdの「モンベル パワーヘッドランプ」に大差をつけ、「十分すぎるほど明るい」との口コミにも頷ける結果です。
ワイドモードの明るさも申し分ありません。光軸から1mごとに5mまで明るさを計測すると、比較した全商品の平均約349cd(※執筆時点)を超える560cdを記録。ライトとバッテリーが分離型で、重心が偏ることなく頭にフィットしやすいのも利点です。「バランスがよくずれ落ちない」との口コミどおり、走っているときも気になりにくいでしょう。
点灯モードは、スポット・ワイド・赤色の3種類。比較した「Black Diamond スポット400」のような無段階調光はできないものの、明るさは3段階で設定できます。センサーを内蔵し、ジェスチャーでモード・明るさを変えられるのも魅力。設定は記憶され、次回使用時も同じ設定で使えますよ。
一方、登山向けの機能が少ないのは惜しい点。分離型バッテリーはケーブルが多く、持ち歩きしにくい点が指摘されました。ハイモード点灯だと2時間54分しかバッテリーは持たず、電池の持ちも短めです。比較したほかの商品には6時間以上使えたのがあったのに対し、「バッテリーの持ちが悪い」との口コミは払拭できませんでした。
執筆時の価格は税込8,895円(公式サイト参照)。比較したなかでは高価格ですが、明るさやフィット感は十分で、「暗闇のなかでも遠くまで照らせる」と謳うのにも納得の商品です。とはいえ、登山用やバッテリー持ちのよいライトをお探しなら、ほかの商品もチェックしましょう。
実際にOLIGHT Array 2Sと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイヘッドライトと、スポットモードの明るさ・ワイドモードの明るさ・点灯機能の豊富さ・登山向けの機能の豊富さ・つけ心地のよさ・電池持ちのよさそれぞれの項目でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
OLIGHT Array 2Sよりももっとよい商品を選びたい人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
登山道具のひとつであるヘッドライト。スマホでの代替を考える人もいるかもしれせんが、結論からいうと、ヘッドライトは登山で必ず持参したいアイテムです。日没が早い山の中では、16時には足元が見えなくなる場合も。スマホでは明るさが足りずほとんど見えないので、安全のために必ず用意しましょう。
今回ご紹介するArray 2Sは、高性能のLEDを搭載するアイテム。暗闇のなかでも140m先まで照らせるとアピールしています。
販売するOLIGHT株式会社は、「世界を明るく照らす」というキャッチコピーのもと照明器具を展開する企業です。ヘッドライトのほかにも、タクティカルライトやEDCライトといったアイテムを扱っています。
照明範囲は0~60度に調整OK。IPX4の防水規格も取得し、あらゆる方向から水を浴びても故障しにくい設計です。ただし水没には非対応なので、水たまりなどに落とさないよう注意しましょう。バッテリー容量は2,600mAhあり、大容量で最大30時間使える仕様。詳細は以下のとおりです。
本体サイズは61×24.5×31mm。バッテリーパック・ヘッドバンドを含んだ重さは131gです。ヘッドバンドには、伸縮性に優れた汗に強い素材を採用。ライト本体とバッテリーパックは分離しており、頭の前後に配置することでバランスよく快適に着用できると謳っています。
電池残量は、バッテリーパックのインジケーターを見ればひと目でわかる仕様。インジケーターは後頭部にくるので、赤い光が後方にいる人への警告にもなりますよ。付属品は以下のとおりです。
<付属品>
今回は、OLIGHT Array 2Sを含むヘッドライト全17商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まず、スポットモードの明るさ・ワイドモードの明るさを検証しました。
実際にモニターが商品を試して明るさを計測。スポットモードでは14mの壁に照射して中央部分が明るくなるか、ワイドモードでは5m先の壁を照らして全体を広く照らせるかを確認しました。
スポットモードはとても明るく、比較した商品内でもトップクラスの高評価です。謳い文句どおり、遠くまで明るく照らせることがわかりました。
光軸から4mの位置まで1mごとに測定すると、中央付近の明るさは8,271cd(カンデラ)を記録。比較した全商品の平均約3,435cd(※執筆時点)を大きく上回りました。人気ブランドの「モンベル パワーヘッドランプ」は1,156cdで評価が伸び悩んだのに対し、「十分すぎるほど明るい」との口コミにも納得の結果です。
比較した商品のなかではスポットモードの光軸で2,000cd以上の明るさがあると、遠くの看板もよく見える傾向がありました。本品は2,000cdを大きく上回っており、夜間の屋外作業やナイトハイキング・トレランなどにもぴったりでしょう。
ワイドモードの明るさも高評価で、足元までしっかり照らせました。光軸から5m離れた場所まで1mごとに測定した明るさの平均値は、560cdを記録。比較した全商品の平均値が約349cd(※執筆時点)だったことをふまえると、優秀な結果です。
モニターからは「中央が明るすぎて周囲とのバランスがいまひとつ」という意見があったものの、足場が見えにくい登山道などでは快適に歩けるでしょう。
次に、点灯機能の豊富さ・登山向けの機能の豊富さの検証です。
モニターが商品の機能性を確認。電球の色や角度調節など点灯に関する項目と、ボタンの形状や防水性といった登山に役立つ項目について評価しました。
点灯機能は非常に豊富です。通常のLEDライトのほかスポット・赤色のライトも搭載し、角度や配光の調節にも対応していました。詳細は以下のとおりです。
比較した「Black Diamond スポット400」は無段階で明るさを調節できたのに対し、本品は3段階。とはいえ、ライトの前に手をかざすジェスチャー操作で、モード・明るさを切り替えできるのは魅力です。センサーは扱うまでに慣れが必要ですが、コツを掴めば自由に操作できますよ。
バッテリー残量はインジケーターを見ればすぐにわかる仕様。モードと明るさは本体に記憶され、次回も同じ設定で使えるメモリー機能も備わっています。
一方で、登山向けの機能は多くありません。防水機能を備えているものの、指数はIPX4と比較した大半の商品と同様に飛沫に影響を受けない程度の性能です。水面下でも使えるIPX8を搭載する商品に比べ、使用するシーンは限られるでしょう。クリップ式に対応した設計でもないため、汎用性も低めです。
比較した「PETZL アクティック コア」は、ライトとバッテリーが一体型で荷物を軽減できたのに対し、本品は別々に収納する必要があります。ケーブルが多いぶん、持ち歩きやすいとはいえないでしょう。
充電でしか電源を得られないのも気がかり。比較したなかには、充電池と乾電池を兼用可能で登山中の電池切れに備えられる商品もありました。本品は対応していないので、ロック機能を使ってバッテリーの無駄使いを防ぐなど工夫が必要です。
続いて、つけ心地のよさを検証しました。
モニターが実際に快適に着用できるかを確認。ベルトの構造・幅・調節機能や、重量やバランスをチェックして評価しました。
つけ心地は高評価を獲得。分離型のバッテリーを前後に配置することで、メーカーが謳うとおり重心のバランスを取りやすいのが利点です。「バランスがよくずれ落ちない」との評判同様、ずれ落ちることなく装着できました。詳細は以下のとおりです。
比較した「Black Diamond スポット400」は、78gと軽量なもののベルト幅が細くつけ心地がよいとはいえませんでした。本品は132gありますが、ベルトの太さは十分。ベルトの内側にシリコンの滑り止めがあり、しっかりフィットしました。自分に合った長さに調節すれば、マラソンのような揺れる場面でも活躍するでしょう。
最後に、電池持ちのよさを検証しました。
1週間の登山を想定して実際に商品を使用します。ローモード・ハイモードでの連続点灯時間を計測。また、ライトが一定の明るさを保てるかもチェックしました。
実際に使用すると、点灯し続けた際に徐々に暗くなるダラ落ち型ではなかった点はメリット。しかし「バッテリーの持ちが悪い」との口コミどおり電池は長持ちせず、評価は伸び悩みました。
比較した大半の商品と同様に、ローモードでは上限の24時間をすぎても点灯可能。一方、ハイモードで点灯し続けると2時間54分で充電が切れました。比較した「PETZL アクティック コア」は上限とした6時間を経過しても点灯し続けましたが、こちらは長時間の登山では計画的に使用する必要があります。
明るさ | 最大1,000lm |
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スポットモードの明るさ(実測値) | 8,271cd(光軸) |
ワイドモードの明るさ(実測値) | 560cd(光軸~5mの平均) |
照射距離 | 最長140m |
充電方法 | USB Type-C |
重量(ベルト込み・実測値) | 132g(バッテリーパック込) |
良い
気になる
最大の明るさでの連続点灯時間 | 2時間54分 |
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最低の明るさでの連続点灯時間 | 24時間以上 |
バッテリー一体型 | |
クリップ付き | |
暗いモード(10lm以下)付き | |
タッチ・ジェスチャー操作可能 | |
メモリー機能 |
OLIGHT Array 2Sは、公式サイトで販売しています。執筆時点での価格は税込8,895円(公式サイト参照)。2年間の品質保証がついているうえ、4,999円以上の買い物で送料無料になるためお得ですよ。
このほか、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの販売も確認しました。取扱店舗によって値段が異なるので、購入を検討している人はチェックしてみてくださいね。
最後に、長時間の使用に適した商品をご紹介します。
PETZL アクティック コアは、使いやすいシンプル設計が魅力。グローブごしでも押しやすい大きなボタンが備わり、押すだけの簡単操作で遠近ともに明るく照らしました。充電池・乾電池のどちらにも対応し、長時間の使用でも点灯し続けます。83gと軽量で、幅広ベルトの装着感も好評です。
Black Diamond スポット400は、無段階で調光できるアイテム。操作ボタンは電源ボタンと別に配置されており、すばやく最適な設定に調節できます。明るさも十分で離れた看板もしっかり確認できました。電池持ちも良好。付属の乾電池のほかに、純正の充電池を購入すれば兼用して長時間使えますよ。
明るさ | 強:600lm、中:100lm、弱:7lm |
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スポットモードの明るさ(実測値) | 4,371cd(光軸) |
ワイドモードの明るさ(実測値) | 1,044cd(光軸~5mの平均) |
照射距離 | 強:115m、中:60m、弱:10m |
充電方法 | micro USB |
重量(ベルト込み・実測値) | 83g(付属のLi-Ionバッテリー込) |
良い
気になる
最大の明るさでの連続点灯時間 | 6時間以上 |
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最低の明るさでの連続点灯時間 | 24時間以上 |
バッテリー一体型 | |
クリップ付き | |
暗いモード(10lm以下)付き | |
タッチ・ジェスチャー操作可能 | |
メモリー機能 |
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明るさ | 1~400lm(無段階調整) |
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スポットモードの明るさ(実測値) | 3,469cd(光軸) |
ワイドモードの明るさ(実測値) | 667cd(光軸~5mの平均) |
照射距離 | 高照度86m、低照度8m |
充電方法 | |
重量(ベルト込み・実測値) | 78g(アルカリ乾電池単4×3本込) |
良い
気になる
最大の明るさでの連続点灯時間 | 6時間以上 |
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最低の明るさでの連続点灯時間 | 24時間以上 |
バッテリー一体型 | |
クリップ付き | |
暗いモード(10lm以下)付き | |
タッチ・ジェスチャー操作可能 | |
メモリー機能 |
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