次世代ゲームに必要なすべての機能を搭載していると謳う4Kモニター、ASUS (エイスース) TUF Gaming VG28UQL1A。「見入ってしまうほど色鮮やか」「スーッと昇降し好きな高さで止まる」と評判です。一方で「画面が黄色っぽい」という口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の4Kモニターとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、4Kモニター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
現在、WEB・テレビ・雑誌等のメディアを通じて、AV機器の評論家/製品アドバイザーとして活躍中のオーディオ・ビジュアル評論家。株式会社オンキヨーにてAV機器の商品企画職、米国シリコンバレーのデジタルAV機器用ICを手がけるベンチャー企業を経て独立。 その後「ディー・エー・シー ジャパン」を設立し、AV機器関連企業の商品企画コンサルティングや、商業施設から個人のホームシアターまで、AVの視点から空間の提案やアドバイスなども手がける。 2009年からは、日本オーディオ協会「デジタルホームシアター普及委員会」映像環境WG主査、そして同委員会の諮問委員も務めた(~2020年)。 2010年より、ビジュアルグランプリ審査員(主催: 音元出版) 【主な資格】 米ISF認定映像エンジニア。米THX認定ホームシアターデザイナー。一般財団法人家電製品協会認定家電製品総合アドバイザー。
テレビ・プロジェクターなどの映像家電や、ノートパソコンやプリンターなど家電全般の比較・コンテンツ制作を経験し、家電チームのマネージャーに就任。キャリブレーションソフトを用いたテレビ・プロジェクターの画質測定を設計したり、ノートパソコンのベンチマークテストに取り組んだりしてきた。「ユーザーにとってベストな選択体験を提供する」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
ASUS TUF Gaming VG28UQL1Aは、ゲーム用のモニターがほしい人におすすめです。実際の画面表示からコントラスト比を算出すると、1379:1と比較した商品中トップクラス。メーカーが謳うスペック値1000:1を上回る好記録でした。コントラストがきいた映像で、迫力のあるゲーム体験を楽しめるでしょう。
色域が広いのも魅力です。超広域色BT.2020に対するカバー率は、80%上限に対して73.0%と非常に優秀。比較した商品全体の平均値71.5%(※執筆時点)を上回りました。比較によると、色域・コントラストがよい商品は鮮やかな映像が楽しめる傾向に。こちらも同様の結果で、「見入ってしまうほど色鮮やか」との口コミに頷けます。
色の正確さも優秀。直射日光を遮断した室内にて測定したところ、全色のバランスがよく誤差が小さいことがわかりました。比較したなかには色が正しく表示されない商品もありましたが、こちらは「画面が黄色っぽい」との口コミとは異なり高評価に。ゲームだけでなく、デザイン制作など正確な色表示が重要な作業にも活用できるでしょう。
比較したなかにはカラーモードが3種類の商品もあったのに対し、こちらは7種類からゲームに合わせて選べます。リフレッシュレート144Hz・応答速度1msというスペックの高さもポイント。Type-Cに対応していないのはネックですが、HDMIを4口搭載しておりPS5・Switch・PCを同時に接続可能です。差し替えの手間を減らせて便利ですよ。
スタンドは高さと上下左右の角度調節が可能。「画面がスーッと昇降し好きな高さに調節できる」との口コミどおり、姿勢に合わせて変えることで快適に使えます。ピボット(画面回転)にも対応しているため、さまざまな用途に活用できるでしょう。
迫力のある映像が楽しめるうえ使い勝手もよく、「次世代ゲームに必要な機能を搭載している」との謳い文句にも頷ける商品といえます。ただし、奥行がやや大きく、Type-Cに非対応なのは惜しいポイント。デスクを広く使いたいなら、ほかの商品を含めて検討するのもありです。
ASUS TUF Gaming VG28UQL1Aの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
Philips Consumer Electronics
120Hz・1msで色も正確。ゲーム・デザイン制作兼用ならコレ
EIZO
色の精度が極めて高く、デザイン制作向き
そもそも4Kモニターとは、4K作品に対応できるモニターのこと。4Kテレビに比べて映像処理性能は少し低いものの、遅延しにくくブラウジングやゲームプレイに向いているものが多くあります。デスク上に配置しやすい小さめサイズが多いのも特徴です。
今回ご紹介するASUS TUF Gaming VG28UQL1Aは、「次世代のゲームに必要なすべての機能を搭載」と謳う4Kモニター。ASUS独自の可変オーバードライブテクノロジーを搭載しています。1秒間の動画が何枚の画像で構成されているかの単位であるフレームレートの変動に合わせ、オーバードライブ設定を自動で調整。どんなゲームにも最適な環境の実現を目指します。
ASUSは、世界中の人々の生活を豊かにするべくデバイス・コンポーネント・ソリューション提供を行うグローバルテクノロジー企業。研究開発専門家チームを擁し、革新的かつ直感的なアイテム展開に力を入れています。
リフレッシュレート144Hzの高速ゲーミングに対応。モニターの色が変化するまでの時間である応答速度は1ms(0.001秒)で、残像感が残りにくいよう設計しています。
モニターサイズは28インチ。文字が見づらい24インチや、デスクに置くと圧迫感のある32インチのモニターと比べ、多くの人に適したサイズ感といえるでしょう。ネジ穴規格であるVESAに対応しており、モニターアームが設置可能なのもポイントです。
角度は上20度〜下5度、左右は15度ずつ動かせます。高さ調節も419.8~539.8mmまで可能。カラーはブラックのみで、重さは約6.89kgです。
今回はASUS TUF Gaming VG28UQL1Aを含む、4Kモニター全16商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、色の正確さの検証です。
直射日光を遮断した室内で、測定センサーに外光遮断フードを取りつけ、sRGB(ガンマ2.2)の条件で色味を規格どおり出せるかを測定。色の差の定量指標であるdEを基準に、色差が小さなものほどおすすめとして評価しました。
色の正確さは、非常に高い評価を獲得。色の誤差は1.22dEと小さめで、比較した全商品の平均値2.54dE(※執筆時点)を大きく下回りました。
全色のバランスがとれており、誤差が小さく正確です。「画面が黄色っぽい」との口コミは気にしなくてよいでしょう。4Kのゲームを十分に楽しむことができるだけでなく、デザイン制作においても思いどおりの色合いに仕上げやすいですよ。
次に、色域の広さの検証です。
自然界に存在する物体色の色域に近い超広色域のBT.2020を基準とし、カバー率の高さを調べました。色域が広いものほど高評価としています。
色域の広さも優秀です。BT.2020の73.0%をカバーし、比較した商品全体の平均値71.5%(※執筆時点)を上回る結果でした。
比較によると、色域が狭い商品はのっぺりした映像になりやすい傾向がありました。こちらは色の奥行が感じられるため、4Kゲームの臨場感を十分に味わえるでしょう。「見入ってしまうほど色鮮やか」との口コミにもうなずけます。
続いて、コントラスト比の高さの検証です。
ANSIチェッカー4×4パターンを商品の画面に表示させ、黒と白の輝度の比率を算出。比率が高いほど高評価としました。
コントラスト比の高さは高評価。コントラスト比の実測値は1379:1と、公式が謳う数値1000:1を上回りました。比較した商品には261:1とふるわないものもあったことを思うと、優秀な結果です。
比較したなかで、コントラスト比が高い商品は迫力を感じやすい傾向に。こちらも同様に、パワフルな映像を楽しみたい人や、暗い部屋で作業したい人などによいでしょう。
最後に、画面調節のしやすさ・インターフェースの充実さ・スタンドの使いやすさの検証です。
画面調節のしやすさは、プリセットカラーモードの数・操作方式・ピボット機能の有無などをチェック。インターフェースについては、Type-Cケーブル給電・出力機能の有無などを確認しました。さらに、高さ調節・上下左右の角度調節などの機能があるかも評価に加えています。
画面はスムーズに調節できました。カラーモードは7種類。比較したなかには3種類と少ない商品もあったのに対し、ゲームに合わせてカラーモードを選べるのが利点です。ピボット(画面回転)も可能で、幅広い用途に対応しているといえます。
操作はジョイスティックとボタンで行います。比較したタッチパネル搭載の商品・アイコンつきボタンで操作できる商品に比べると使い勝手がよいとはいえなかったため、操作しやすさを重視するならほかの商品も含めて検討してみてください。
インターフェースは充実しています。Type-Cがないのはネックですが、HDMIを4口搭載しているうえスピーカーもあり。PS5・Switch・PCを同時に異なる端子に接続できて、差し替えの手間がかかりません。次世代ゲームに必要なすべての機能を搭載しているとの謳い文句にも納得です。
比較したなかで、Type-C対応の商品はケーブル1本で給電と出力が可能なためデスク周りがすっきりする傾向に。こちらはType-Cに対応していないので、配線をまとめる・カバーをつけるなど工夫するとよいでしょう。
スタンドの使いやすさは優れています。高さと上下・左右の角度調節が可能です。比較したなかで高さや角度調節のできる商品は、姿勢に合わせて最適な位置に調節しやすい傾向に。こちらも「画面がスーッと昇降し好きな高さに調節できる」との評判どおり、手持ちのデスクや椅子の高さに合わせやすいですよ。
また、比較したなかでも高さ調節可能な商品は、ノートPCの画面に被らないよう調節できるため作業しやすい傾向でした。こちらも同様に高さが変えられるため、ノートPCやタブレットなどで作業しながらモニターが見られるでしょう。
一方、モニターのスリムさはあと一歩。比較したなかには奥行が17cmとスリムな商品もあったなか、こちらの奥行が約28cmと大きめです。VESAに対応しているので、デスクのスペースを有効活用したいならモニターアームを取りつけるなど工夫してみてください。
色域の広さ | 73.0% |
---|---|
色の正確さ | 1.22dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 28インチ |
---|---|
表面処理 | ノングレア |
パネル種類 | IPS |
応答速度. | 1ms |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
最大輝度(公称値) | 450cd/m2 |
リフレッシュレート | 144Hz |
インターフェース | DisplayPort×1、HDMI (v2.0) ×2、HDMI (v2.1) ×2、USB 3.0 ×2,3.5mmステレオミニジャック×1 |
リモコン付き | |
VESAマウント対応 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
ASUS TUF Gaming VG28UQL1Aは、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトで販売が確認できました。値段は執筆時点で税込92,520円(※公式サイト参照)です。
また、取扱店舗にはヨドバシカメラやケーズデンキなどがあります。実物をチェックしてから購入したい人は、店舗に在庫を確認のうえ来店しましょう。
最後に、Type-Cでの給電・出力に対応した商品をご紹介します。
レノボ ThinkVision P27u-20は、Type-Cに加えてType-Aを3口搭載。モニターにキーボードとマウスを接続することでドッキングステーションが不要になります。ピボット機能があり、スタンドは高さや上下左右の角度調節ができました。理想の作業環境にカスタマイズしやすい一品といえるでしょう。
HUAWEI MateView 4K+ウルトラHD モニターは、奥行きが約18cmとスリムです。28.2インチの大画面でありながらタッチパッドでの操作が可能なうえ、Type-C・Type-A・HDMI・miniと必要十分なポートが揃っています。3:2の画面比率も特徴的。縁が細く、デザインにこだわる人にもぴったりです。
色域の広さ | 75.5% |
---|---|
色の正確さ | 0.95dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 27インチ |
---|---|
表面処理 | ノングレア |
パネル種類 | IPS |
応答速度. | 4ms(Extreme mode)/6ms(Typical mode) |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1000:1 |
最大輝度(公称値) | 450cd/m2 |
リフレッシュレート | 60Hz |
インターフェース | HDMI×2、DisplayPort、USB 3.2 Gen1 Type-A×3、USB 3.2 Gen1 Type-C×1、USB 3.2 Gen1 Type-B×1、Thunderbolt4 Type-C×2 |
リモコン付き | |
VESAマウント対応 |
レノボ ThinkVision P27u-20をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
色域の広さ | 75.3% |
---|---|
色の正確さ | 1.65dE |
良い
気になる
モニターサイズ | 28.2インチ |
---|---|
表面処理 | ノングレア |
パネル種類 | IPS |
応答速度. | 不明 |
コントラスト比(メーカー公表値) | 1200:1(標準) |
最大輝度(公称値) | 500cd/m2 |
リフレッシュレート | 60Hz |
インターフェース | HDMI、ミニDP、USB Type-C×2、USB Type-A×2、オーディオ端子 |
リモコン付き | |
VESAマウント対応 |
HUAWEI MateView 4K+ウルトラHD モニター HSN-CBAを徹底レビュー!実際に使ってわかったメリット・デメリットは?
コンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。