高速転送を可能とするPCIe Gen4に対応したPS5対応SSD、MSI SPATIUM M480 PCIe 4.0 NVMe M.2。しかし、ネット上には口コミが少なく評判がわからないため、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のロジテックやWestern DigitalなどのPS5対応SSDとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、PS5対応SSD選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
MSI SPATIUM M480 PCIe 4.0 NVMe M.2は、長時間快適にゲームができる商品をお探しの人におすすめです。熱を吸収して空気中に発散するヒートシンクつきで、熱上昇による故障リスクを低減できるのが魅力。実際に64GBのデータを読み書きしたところ、比較した商品には70℃を超えたものもあったのに対し、54℃までしか上がりませんでした。
高性能なSSDを搭載しており、ベンチマークテストも好記録。読み込み6349.86MB/s・書き込み5834.91MB/sと優秀でした。読み込みは公称値の7,000MB/sよりやや落ちましたが、ソニーが指定するPS5に取りつけられる内蔵型SSDの条件である5,500MB/sを上回っています。
実際の読み書きのスピードも高速です。「エルデンリング」のゲームの起動は10.76秒・ロードは9.67秒、約43GBの大容量ゲーム「原神」の読み込みは平均32.21秒で完了しました。比較した結果、どの商品も高速でその差は数秒だったものの、長時間ゲームをプレイするなら大きな時間短縮に繋がるでしょう。
ECサイトの値段は1TBで25,000円前後と、比較したなかでは高価格帯です。そのぶん謳い文句どおり起動やロード時間が非常に速く、熱上昇による故障のリスクも低減できるアイテムです。たくさんのゲームをより快適に楽しみたい人は、ぜひ購入を検討してみてくださいね。
PS5で長く遊ぶために必須なのが、SSDの増設です。PS5には825GBのSSDが内蔵されていますが、PS5のソフトは容量が大きく、10本前後のソフトをダウンロードすると容量不足に。快適に遊ぶためにも、増設を検討してみてくださいね。
今回紹介するMSI SPATIUM M480 PCIe 4.0 NVMe M.2は、PlayStationが指定するPS5への取りつけ条件を満たしたSSDです。世界を牽引するゲーミングブランドである、MSIが販売しています。
検証で使用した容量は1TB。高速なデータ転送とゲームのロード時間の短縮を実現できると謳い、1TBの公称値は読み込み7,000MB/s・書き込み5,500MB/sです。
3D NANDフラッシュ技術を採用。データをしまうセルを平面でなく、垂直に並べることでコンパクトながら大容量を実現しています。500GB・1TB・2TBの3タイプを展開していて、容量によって読み込みと書き込み速度が異なるので、目的や予算に合わせて選びましょう。最も容量が多い2TBは読み込み7000MB/s・書き込み6,800MB/sです。
インターフェースは、PCIe Gen4に対応しています。第3世代より高速にデータ転送ができる第4世代のため、高いパフォーマンスに期待できるでしょう。高性能になるにつれて気になる熱対策として、ヒートシンクを装備。また、互換性があるので、Gen3 ・Gen2 ・Gen1の環境下でも利用可能です。
さらに、処理速度を向上させるためDRAMキャッシュを搭載。データマップなどをDRAMに一時保管することで、効率的に処理できる便利な機能です。
<スペック詳細>
接続規格はM.2 type2280で、端子の形状はM Keyです。ケーブルなどは不要でPS5のマザーボードのスロット上に直接差し込むだけなので、初心者でも簡単に取りつけられますよ。必要なのは、ドライバー1本のみです。
<SSDの増設手順>
1.PS5のフタを開ける
2.拡張スロットのカバーをドライバーで外す
3.SSDを取りつけてドライバーでねじを固定する
今回はMSI SPATIUM M480 PCIe 4.0 NVMe M.2を含む、PS5対応SSD全14商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
ストレージのデータ転送速度を測定するソフト「CrystalDiskMark」を使用し、SSDの転送速度を測定。ファイルのコピーの速さや、起動やロードなどの速さに注目してSSDの性能を評価しました。
ベンチマークテストは好成績。データ転送時の読み込みは6349.86MB/sと公称値の7000MB/sを下回ったものの、書き込みは公称値5500MB/sを上回る5834.9MB/sを記録しました。
ソニーが推奨するスペックは、読み込み5500MB/s。比較した商品はすべてPS5で指定されている細かなスペックをクリアしたものですが、なかには読み込み5500MB/sを下回るものもありました。
起動やロードも速く、読み込み703.63MB/s・書き込み342.88MB/sと十分なスコアです。比較した商品の平均が読み込み676.87MB/s・書き込み412.96MB/s(※執筆時点)であることをふまえても、問題ないスコアでしょう。実際に約43GBの大容量ゲーム「原神」も平均32.21秒で読み込めました。
次は、起動時間・ロード時間の検証です。
SSDを増設したPS5で実際にゲームを起動させ、プレイが可能になるまでの時間を測定。さらに、死亡して「YOU DIED」の表示が出たあと、実際にプレイ可能になるまでの時間も測定しました。
なお、検証で使用したゲームは、フロムソフトウェアの「エルデンリング」(約44GB)です。
ゲームを起動してプレイできるまでの時間は、10.76秒とかなりスピーディ。比較した商品の平均値が12.06秒(※執筆時点)だったため、大きな差はないとはいえ、トップクラスの速さです。待ち時間が少なく、スムーズにゲームをはじめられますよ。
ロード時間も非常に短く、わずか9.67秒でした。比較した商品の平均値は10.65秒(※執筆時点)と、ゲームの起動時間同様に大差はないものの、最速クラスなのは魅力的です。1プレイあたりのロスは変わらなくても、長時間ゲームをプレイする場合には大きく時間を短縮できるでしょう。
最後は、冷却性能の検証です。
SSDの健康状態をチェックできるソフト「CrystalDiskInfo」を利用して、温度を測定しました。64GBのデータを読み書きさせた際の最高温度を比較しています。
冷却性能は非常に優秀です。64GBのデータを読み書きしたときの最高温度は54℃と、かなり低めでした。常に稼動しているSSDは60℃を超えると故障リスクが高まる傾向があり、発熱しにくいのはうれしいポイントです。
比較した結果、ヒートシンクの有無で最高温度は大きく差が出ました。非搭載モデルは最高70℃を超えたものもあったのに対し、本商品は熱を吸収して空気中に発散するヒートシンクを搭載。発熱をしっかり抑えられるため、長時間ゲームをプレイする人にもぴったりですよ。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
29,761円
(最安)
販売価格:30,062円
ポイント:301円相当
送料別
(5件)
MSI SPATIUM M480 PCIe 4.0 NVMe M.2は、Amazon・楽天市場・yahoo!ショッピングなどのECサイトで販売されています。取扱店舗により在庫状況や値段が異なるため、ぜひ比較してみてくださいね。
最後に、ほかのおすすめ商品をご紹介します。
2TBのSSDを増設するなら、ロジテックのPS5対応 ヒートシンク付きM.2 SSDがおすすめ。起動時間は平均10.23秒・ロード時間は10.24秒と高速です。実際に、大容量のゲーム「原神」も約20秒で読み込みできました。ヒートシンクつきで冷却性能がとても高く、発熱による故障リスクも低いですよ。
長時間プレイには、Western DigitalのWD BLACK SN850 NVMe SSDがおすすめ。ゲームの起動は平均12.64秒、ロード時10.82秒とかなり速く、約66GBと容量の大きいゲーム「Apex Legends」も平均50秒71で読み込めました。冷却性能も優秀で、ゲームのプレイ時間が長い人にうってつけです。
容量 | 2TB |
---|---|
最高温度 | 64℃ |
ランダムなデータの読み込み速度 | 平均745.51MB/s |
ランダムなデータの書き込み速度 | 平均280.27MB/s |
良い
気になる
インターフェース | PCI-Express Gen4 |
---|---|
読み込み速度(公称値) | 6100MB/s |
書き込み速度(公称値) | 不明 |
読み込み速度(検証時) | 平均6626.90MB/s |
書き込み速度(検証時) | 平均5787.05MB/s |
ゲームの起動時間(エルデンリング) | 平均12.33秒 |
設置方式 | 内蔵 |
ヒートグラフェン付き |
インターフェース | PCIe Gen4.0 x4 |
---|---|
容量 | 1000GB |
NANDタイプ | 3D NAND |
読み込み速度(公称値) | 7000MB/s |
書き込み速度(公称値) | 5300MB/s |
読み込み速度(検証時) | 6537.84MB/s |
書き込み速度(検証時) | 5290.38MB/s |
メーカー保証期間 | 5年 |
TBW | 600TBW |
MTBF(平均故障間隔) | 不明 |
セキュリティ | 不明 |
対応OS | Windows、PlayStation 5 |
設置方式 | 内蔵 |
DWPD | 0.32 |
シリーズ容量 | 500GB、1TB、2TB |
幅 | 23.4mm |
奥行 | 80.0mm |
高さ | 8.8mm |
PS5対応 | |
PS4対応 | 不明 |
PS4Pro対応 | 不明 |
ヒートシンク付き |
Western Digital WD_BLACK SN850 NVMe™ SSDをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
コンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。