ポットと同じようにお手入れができる、象印 スチーム式加湿器 EE-RS35。「フィルターを使わないのでメンテナンスが楽」「しっかり加湿できる」と評判ですが、一方で「お湯が沸くまでの音が気になる」といった口コミもあり、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のシャープやダイニチなどの加湿器とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較行いましたので、加湿器選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
象印 スチーム式加湿器 EE-RS35は、加湿性能が高くお手入れも楽なものがほしい人におすすめです。加湿フィルターはなく、洗うのは本体含む4つのパーツだけ。沸騰させるスチーム式ゆえにカビも生えにくく、1週間水を継ぎ足して使用してもカビ菌は見られませんでした。2万円前後と値段の高いシャープ HV-S55-Wはわずかにカビ菌が見られたのに対し、清潔を保ちやすいでしょう。
ポットのような形状なので、給水・排水はフタを開けるだけでOKです。26.5cmと高すぎない設計で、シンクでの給水がスムーズですよ。満水まで入れても重量は約4.5kgしかなく、上部に持ち手があるので持ち運びも容易でした。比較した商品にはタンクの容量が多く水を入れると重たいものもありましたが、こちらは力に自信がない人も扱いやすいですよ。
肝心の加湿性能も優秀です。強モードで稼働したところ、約2畳の部屋を30分で89%まで加湿できました。比較した同じ象印のEE-RR50-WAは54%までしか上がらなかったのに対し、十分に加湿できるでしょう。部屋の室温・湿度を感知する自動モードを搭載していて、手動での加湿量の調整が不要なのも便利な点です。
ただし、口コミで指摘されていたように沸騰時の稼働音は気になりました。沸騰後はどのモードも実測値で40dB程度でしたが、沸騰中は50dBを超えます。昼間の高層住宅地域ほどの騒音値(参照:環境省)のため、就寝中は気になるでしょう。気化式・超音波式と比べて消費電力が高く、電気代が高くなりやすい点にも留意が必要です。
値段は執筆時点で1万円台。比較した商品には2万円を超えるものも複数あり、手に取りやすい商品です。やけどの懸念もあるスチーム式ですが、安全性への配慮もなされており、転倒させてもお湯は漏れませんでした。子どもやペットのいるご家庭にもぴったりですよ。稼働音や電気代が気になる人は、ほかの商品もチェックしてみてください。
象印 スチーム式加湿器 EE-RS35は、沸騰させた蒸気で加湿するポット型の加湿器。フィルターがなく、水を入れるだけで使用できる手軽さが魅力です。
販売元の象印は、真空断熱マホービンや炊飯器などを主力に世界中のシェアを誇る日本の大手メーカー。空気清浄機や加湿器などの 生活家電製品の開発にも尽力し、食と暮らしのソリューションブランドを目指しています。
加湿器の加湿方式は主に、気化式・超音波式・スチーム式の3つに大別されますが、本品は本体内の水を沸騰させて湯気を利用するスチーム式に該当します。沸騰によりカビの原因となる菌が繁殖しづらく、シンプルな構造でほかの加湿器に比べてお手入れが楽なのがメリットです。
容量は2.2L。適用床面積は木造和室だと6畳、プレハブ洋室だと10畳が目安です。運転モードは自動・連続の2種類あり、連続モードは2段階で加湿量を調節できます。自動モードは、湿度と室温を検知するデュアルセンサーで自動的に湿度をコントロール。ひかえめ・標準・しっかりの3段階から選べます。
就寝時に便利なタイマーもあり、入タイマーは6時間・切タイマーは2時間それぞれ個別に設定できますよ。沸とう音を低減する「湯沸かし音セーブモード」があるのもポイントです。
給排水の手間を省くため、ポットのような広口容器を採用しているのも特徴的。一般的な加湿器のようなフィルターはなく、内部にはフッ素加工が施されています。水にクエン酸を溶かして運転させる「クエン酸洗浄モード」を使えば、定期的なお手入れは完了です。
安全面の工夫もなされています。ランプとブザーで給水を知らせる空焚き防止や、転倒時自動オフ・マグネットプラグ・ブザー報知などを搭載。小さな子や高齢者いる家庭でも使いやすよう配慮がされています。
本シリーズは、容量3L・洋室だと13畳まで対応目安の「EE-RS50」も用意されています。カラーはどちらもホワイト1色展開です。広い部屋や加湿時間を長く取りたい人は要チェックです。
今回は、象印 スチーム式加湿器 EE-RS35を含む加湿器全48商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
最初は、加湿性能の高さの検証です。室温を20℃・湿度を30%に設定した約2畳の恒温恒湿室を使用し、最も強いモードで稼動させ、湿度がどれだけ上がるかをチェックしました。
その結果、30分で89%まで湿度が上がり高評価を獲得。比較した気化式のシャープ HV-S75-Wの100%には及ばないものの、高評価の基準値である71%を大きく超えていました。同じ象印のEE-RR50-WAは54%までしか上がらなかったのに対し、加湿性能は優秀であるといえます。
比較した商品のなかでも、本品のようなスチーム式は加湿性能が高い傾向がありました。「加湿効果もよく快適」という口コミどおり、乾燥した部屋を素早く加湿するのにぴったりです。
次は、カビの生えにくさ・お手入れのしやすさの検証です。
加湿器に1日1回水を継ぎ足しながら、7日間連続で稼動。その後専門機関の寒天培地で1週間培養し、カビ菌の少ないものほど高評価としました。
お手入れのしやすさでは、部品の数・お手入れを知らせる機能・加湿フィルターの有無・タンクの形状・フィルターの交換頻度を軸にチェックしています。
7日間連続で稼動し、その後寒天培養を1週間してもカビや細菌は一切生えていませんでした。
本商品より加湿性能が高かった気化式のシャープ HV-S75-Wはわずかにカビが発生したのに対し、清潔を保ちやすいといえます。比較したところ、超音波式や気化式の商品よりも、本品のように水を沸騰させるスチーム式は菌が繁殖しにくい傾向がありました。メーカーが謳うとおり、清潔な水で加湿できるでしょう。
メンテナンスも非常に楽ちんです。比較した多くの商品のような水タンクはなく、本体内部を直接洗うだけ。乾きづらい加湿フィルターもないため交換の手間もありません。なお、詳細は以下のとおりです。
比較したダイニチのHD-RXT721は、お手入れが必要なパーツが8つと多かったのに対し、こちらは内蓋やパッキンなど4つだけ洗えばOKです。お手入れ時期を知らせるランプはありませんが、見えない場所はほとんどなく、開ければ目視で汚れ具合を確認できますよ。
加湿器はお手入れしないと菌が繁殖し、菌だらけの水をそのまま噴き出すことも。お手入れが面倒だと後回しにしがちですが、こちらはクエン酸と水を入れ洗浄モードを押せばお手入れは完了です。ズボラな人でも長く使い続けられるでしょう。
続いて、給水・排水のしやすさ、使いやすさの検証です。
シンクのなかで給水しやすい形状・持ち運ばずに給水できるか・タンクのみ外せば排水できるかなどをチェックしました。
使いやすさについては、稼動中も水量を把握できるか・加湿量の自動調節ができるか・本体上部に持ち手があるかを確認しました。
給水・排水もスムーズでした。給水はフタを開けて上から水を注ぐだけ。タンクがないため直接本体を移動させる必要がありますが、本体は取っ手つきで持ち運びに困りません。
比較した商品にはタンクの高さが40cmあり、満水まで水を入れられないものもありましたが、こちらは26.5cmとそれほど高くないためシンクに収まりやすいでしょう。排水も本体を傾けて捨てるだけと簡単でした。
タンク容量が2.2Lと少なめで、水を満タンにしても約4.5kgと軽量なのもよい点です。大玉のスイカくらいの重さで、力に自信のない人も扱いやすいですよ。
使いやすさも良好です。加湿量の調整ができる3つの自動モードを搭載しており、室温センサーも備えています。季節によって加湿量を調節でき、過加湿によるカビの発生や周りの電子機器類の故障を防ぎやすいですよ。なお、詳細は以下のとおりです。
本体上部に持ち手があり、屈まずに持ち運べるのもうれしい点です。シャープの HV-S75-Wのように水の減り具合が操作パネルで把握できないのは惜しい点ですが、給水が必要になればランプとブザーでお知らせします。
次は、静かさの検証です。50cm離れたところから、騒音計で1番弱いモードの稼動音を測定、より静かなものを高評価としました。
静音性の評価は伸び悩む結果に。各モードの稼働音は平均40.1dBと静かで、高評価の基準とした45dBを下回りました。しかし、「お湯が沸くまでの音が気になる」との口コミどおり、沸騰時は50dBを超えます。昼間の高層住宅地域ほどの騒音値(出典:環境省)のため、就寝時だとうるさく感じるでしょう。
スチーム式の商品は沸騰時の音が気になりやすい傾向があったものの、なかには静音性に優れたものもありました。なるべく静かなものを選びたい人は、静かモードで33.1dBと非常に静かだったパナソニックのFE-KFW07など、加湿気化式の商品もチェックしてみましょう。
最後は、消費電力の低さの検証です。加湿力の検証時にワットモニターを接続し、実際に稼動。消費電力が少ないものほど高評価としました。
消費電力は実測値で314Wと高く、電気代の負担が気になる結果に。比較したところ、スチーム式は水を沸騰させる設計ゆえに消費電力が高い傾向がありました。加熱気化式を採用したシャープ HV-S55は196W、ダイニチ HD-RXT523は272Wだったことをふまえると、省エネとはいえません。
毎日8時間稼働させると仮定して消費電力が低い商品と比べると、月換算で3,000円ほどの差が出る計算です。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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効果的に加湿したい場合は、温度の高い場所に置くことがポイント。温度が低ければ低いほど蒸気は水分に変わるため、水蒸気のままでいられず水に変わります。暖房の効いた場所や温度が上がりやすい場所に加湿器を配置するのがおすすめです。
冬は結露が発生しやすいので、窓際に置くのは控えるとよいでしょう。効果的な加湿だけでなく、冬の結露対策にもなりますよ。
象印 スチーム式加湿器 EE-RS35は、定期的なお手入れも簡単にできます。
溶かしたクエン酸を入れ、クエン酸洗浄モードを押します。あとはお湯を捨ててすすぐだけで完了です。フィルターがないので、フィルター掃除の手間もありません。
(出典:公式サイト)
象印 スチーム式加湿器 EE-RS35は、象印公式オンラインストア・Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど大手ECショップで購入できます。税込価格は16,280円(※執筆時点・公式サイト参照)です。
実物を確認したい人は、ヨドバシカメラなどの家電量販店の取扱店舗に問い合わせましょう。値段やポイントを比較してお得にゲットしてくださいね。
最後に、静音性・消費電力の低さで高評価を獲得した商品をご紹介します。
パワフルな加湿力ながら電気代も抑えやすいのは、シャープ プラズマクラスター HV-S75-W。1日8時間運転しても月換算の電気代は約1,000円ほどと、それほど高くありません。おやすみモードの稼働音は約33.7dBと非常に静かで、睡眠の邪魔をしにくいでしょう。
予算を少し抑えるなら、1万円台で買えるティファールのHD3040J0がぴったり。強モードで38.1dBと静音ながら、加湿性能にも優れた商品です。消費電力も203Wと控えめで、電気代が負担になりにくいでしょう。加湿フィルターがないため、お手入れが必要な箇所も少ないですよ。
加湿方法 | 加熱気化式(ハイブリッド式) |
---|---|
素材 | 不明 |
設置方法 | 据え置き型 |
適用畳数(木造和室) | 12.5畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 21畳 |
幅(公称値) | 27.2cm |
奥行(公称値) | 20.6cm |
高さ(公称値) | 45.5cm |
重量(公称値) | 5.1kg |
電源コードの長さ | 1.8m |
タンク容量 | 約4.0L |
加湿量 | 強:750mL/h/静音:200mL/h/エコ(強):480mL/h |
連続加湿時間 | 強:約5.3時間/静音:約19時間 |
電源 | ACプラグ式 |
部品の数 | 不明 |
加湿フィルターなし | |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | |
静音設計 | |
給水タンク形状 | バケツ式 |
タンク種類 | 着脱式 |
給水位置 | 上部、下部 |
2Way給水可能 | |
用途 | 不明 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 切:6時間 |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
最小稼動音 | 不明 |
最大稼動音 | 不明 |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 | |
対象 | 不明 |
形状 |
シャープ プラズマクラスター加湿器 HV-S75の評判・口コミは?実際に使用してメリット・デメリットを徹底レビュー!
加湿方法 | 加熱超音波式(ハイブリッド式) |
---|---|
素材 | ポリプロピレン、AS、ABS |
設置方法 | 卓上型 |
適用畳数(木造和室) | 7畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 11畳 |
幅(公称値) | 21cm |
奥行(公称値) | 21cm |
高さ(公称値) | 35cm |
重量(公称値) | 1.8kg |
幅(実測値) | |
奥行(実測値) | |
高さ(実測値) | |
重量(実測値) | |
電源コードの長さ | 約1.2m |
タンク容量 | 4.0L |
加湿量 | 400mL/h |
連続加湿時間 | 満水・強運転時:10時間 |
連続加湿時間(給水持ち) | 20時間 |
連続加湿時間(バッテリー持ち) | |
1日あたりの電気代目安 | |
消費電力(公称値) | 225W |
電源 | 電源コード |
部品の数 | 4個(本体パーツ以外) |
加湿フィルターなし | |
タンクの幅 | 不明 |
タンクの奥行 | 不明 |
タンクの高さ | 不明 |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | 不明 |
静音設計 | |
給水タンク形状 | タンク式 |
タンク種類 | 一体型 |
給水位置 | 上部 |
2Way給水可能 | |
用途 | 寝室・部屋用 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | 不明 |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 切:8時間 |
減灯・消灯機能 | |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
ヒーターオフ機能 | |
吹き出し口の温度 | |
最小稼動音 | 不明 |
最大稼動音 | 不明 |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 | おしゃれ |
対象 | 赤ちゃん用 |
形状 | 筒型 |
使い捨てフィルター対応 | |
マグネットプラグ式 | |
キャップ取り付け式 |
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