今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のNutroやサイエンス・ダイエットなどのシニア犬用ドッグフードとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、シニア犬用ドッグフード選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
掃除用品・衛生器具などの日用品から文房具・ファッション用品など身近な生活で使う幅広い商材のコンテンツ制作を3,000本以上担当。トイレットペーパーやスーツケースなど日常生活に関わる商材を比較検証してきた。「こだわって選ぶものではない生活雑貨こそ、実際に検証しなければわからない情報を届けること」を心がけ情報発信を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
しかし、食いつきの期待度は高評価に届きませんでした。野菜の甘さや魚の香ばしさがメインで脂っぽい香りは少なく、においの専門家も「肉感はほとんどない」とコメント。「喜んで食べてくれる」との口コミがありましたが、比較した「Nutro ナチュラルチョイス」のように肉類の香りが強い商品と並ぶと、肉系を好む犬には物足りないでしょう。
パッケージの情報量もいまひとつな評価です。ペットフード公正取引協議会の分析試験で、総合栄養食としての栄養基準をクリアしているのは利点。ただ、比較した商品にはその他機関による試験結果が表記されているものがあったなか、言及されておらず必要十分とはいえません。赤色102号などの着色料が使われているのも気になりました。
一方、歯・骨・皮膚・被毛・免疫力の健康維持に関与する成分を配合し、健康サポート成分は充実。比較した「サイエンス・ダイエット」のように心臓・腎臓・関節などの健康サポート成分がバランスよく含まれている商品には及びませんが、シニア期に必要な成分を含んでいないものが多かったことを思うと、十分でしょう。
小分けパック4袋に分包されていて鮮度をキープしやすく、使いやすさも良好。個包装のパックは日光による影響を受けやすい透明なビニール素材ながら、開封後の詳しい保存方法が記載されていたのもメリットです。とはいえ、肉系の香りが好みの犬にあげるなら、ほかの商品も検討してみてください。
愛犬元気 7歳以上用 ささみ・緑黄色野菜・小魚入りの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
ユニ・チャーム
豊かな風味で食いつきに期待できる。健康サポート成分も十分
Hill's Pet Nutrition
体重が気になる犬向けの栄養バランス。健康サポート成分も豊富
Hill's Pet Nutrition
甘い香りと香ばしさが十分に感じられる。乾物量表記も好印象
愛犬元気 7歳以上用 ささみ・緑黄色野菜・小魚入りは、7歳を過ぎた愛犬の健康を考えた栄養バランス設計で作られたドライフード。歯・骨の健康維持に関与するカルシウム・リン、毛づやの健康維持に関与するオメガ6&3脂肪酸をバランスよく調整し、低塩分設計(※1)を謳う総合栄養食です。
1.愛犬元気全成長段階用比約50%減
販売元は、衛生用品の大手メーカーとして知られるユニ・チャーム。愛犬元気は、ペットの清潔な暮らしと食事を支えてきた技術や知見を活かしたペットケアブランドです。おいしさと栄養バランスを考え、ライフステージや愛犬の健康状態に応じた多彩な商品を展開しています。
国産フードで、代謝エネルギーは100gあたり約350kcal。フレーバーは2種類あり、検証で使用したささみ・緑黄色野菜・小魚入りタイプのほか、ビーフ・緑黄色野菜・小魚入りタイプも販売されています。
なお愛犬元気ブランドでは、ほかにも年齢・犬種・体格などに合わせたシニア犬向けフードを展開。10歳以上の中~大型犬用・13歳以上用・柴犬用7歳以上用といった年齢や犬種に特化したものや、低脂肪タイプの肥満が気になる7歳以上用など、ラインナップは豊富です。
また、ドライフードが食べられない犬向けのソフトタイプフード「パックンシリーズ」でも、7歳以上・10歳以上・13歳以上用の商品を販売。缶詰タイプのウェットフードにも13歳以上用の商品があるため、さまざまな組み合わせを試せるでしょう。
フードを切り替える目安は、シニア期の7~8歳。寿命が短いとされる大型犬は、5~6歳からシニア期に入るといわれています。成犬期に比べ、活動量や免疫力が低下するため、いつものフードを食べなくなってしまうことも。愛犬が健康に過ごせるよう、体調や食欲に合わせたフードへの変更が必要です。
ただし、シニア犬用フードはメーカーによって対象年齢が異なり、種類もさまざま。まずはパッケージに記載の対象年齢を確認し、愛犬に合う商品を選ぶのが基本です。食いつきがよく、喜んで食べてくれるものを探してあげてください。
はじめて食べさせる際は、急にすべて切り替えるのではなく、それまでのフードと混ぜて徐々に割合を増やしていくのがおすすめ。犬は慣れていないにおいに警戒心を持ちやすく、食べなくなる場合もあります。体調不良を引き起こす可能性もあるため、様子を観察しながら与えるようにしましょう。
今回は、愛犬元気 7歳以上用 ささみ・緑黄色野菜・小魚入りを含むシニア犬用ドッグフード全28商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
最初は、食いつきの期待度の検証です。ヤマザキ動物看護大学助教の秋山蘭さん協力のもと、食いつきのよいフードの基準としてヒルズの療養食「a/d」を設定。におい・かおり環境アドバイザーの石川英一さんにも協力を依頼し、甘さ・脂っぽさ・香ばしさを確認してa/dの香りに近いものを高評価としました。
療法食は、獣医師の指示のもと与える特別な栄養バランスのフードであり、適切でないタイミングで飼い主の自己判断で与えると体調不良につながる可能性があります。今回は嗜好性の高いフードの基準としてa/dを設定しましたが、食いつきが悪い犬にa/dを与えることを推奨する意図ではありません。
検証の結果、大半を占めたのは野菜の香りで、食いつきの期待度はいま一歩。比較したほかの商品には甘い香りが強いものが多い傾向があり、本品も同様に野菜の甘さは感じられました。ただ香ばしさや脂っぽさはほとんどなく、専門家の石川さんは「肉感はほとんどない」ともコメントしています。
比較したなかでも食いつきが期待できると評価されたのは、「Nutro ナチュラル チョイス」のように肉類の香りが強い商品でした。本品は魚の香ばしさをほのかに感じる程度。「喜んで食べてくれる」との評判がありましたが、肉系の香りを好む犬にとっては興味を引く香りとはいえないでしょう。
続いて、パッケージの情報量の検証です。ペットフード公正取引協議会の会員資格の有無や、総合栄養食の場合は主食としての栄養基準を満たしているかなどを確認。また、保証分析値・その他含有成分・着色料や発色剤などの添加物の使用有無の表示をチェックし、情報量の充実度を評価しました。
ペットフード公正取引協議会の会員は義務付けられているパッケージの記載項目が多く、情報の透明度が高いと解釈し、加点しています。
添加物については使用量に制限があり、適正量を与えていれば過剰に摂取することはないため、必ずしも避けなければならないわけではありませんが、飼い主の安心感という観点から評価。また、着色料・発色剤については、栄養バランスや保存に影響しない不必要な要素であると定義し、評価対象としています。
検証したところ、パッケージの情報量は十分とはいえない結果です。ペットフード公正取引協議会の会員で、分析試験では総合栄養食としての栄養基準をクリアしているのはよい点。ただ、比較したなかにはAAFCO(米国飼料検査官協会)やFIDEAFなどの機関による試験結果が表記されている商品があったのに対し、本品は言及されていませんでした。詳しくは以下のとおりです。
また、栄養素の最低含有量を示す保証分析値やその他含有成分については記載されていますが、犬にとってメリットがない赤色102号などの着色料を使用しているのは惜しいポイント。添加物が気になる人は、ほかの商品を検討するのがよいでしょう。
次は、健康サポート成分の検証です。ヤマザキ動物看護大学助教の秋山蘭さんに協力いただき、シニア犬にありがちな健康トラブルに不可欠なサポート成分のリストを作成。骨・関節・腎臓・心臓の健康維持をサポートする成分、脳の健康維持に配慮した成分が配合されているかを確認し、評価しました。
フードに含まれる健康サポート成分は症状の治療や病気の予防に効果があるものではなく、あくまで健康的な状態の維持に期待できるとされているものです。犬の体調に不安がある場合は獣医師に相談し、適切な治療・投薬を行うことをおすすめします。
パッケージに成分配合について記載がある場合、健康サポートを目的とする配合と捉え、加点対象とする。
加えて肥満への配慮や骨・関節以外の健康サポート成分の配合がパッケージに記載されているものも評価。
なお、該当する成分が成分表にのみ記載されている場合、健康サポート目的でない原材料由来の配合と捉え、評価を下げています。
関節や脳の健康サポート成分ついては書かれていないものの、腎機能や心臓の健康維持に関与する成分に関してもパッケージに表記。おなじ愛犬元気シリーズの「全成長段階用」より低脂肪設計になっているなど、肥満へも配慮されています。なお、対象犬種については、とくに記載はありませんでした。
比較したなかでも「サイエンス・ダイエット シニアライト」や「ナチュラルチョイス 小型犬用エイジングケア」は、心臓・腎臓・関節などシニア期に必要な健康サポート成分をバランスよく含んでいました。成分を重視するなら、あわせてチェックしてみてください。
最後は、使いやすさの検証です。フードが保管しやすく鮮度が維持できるものを、飼い主にとって使いやすい商品と定義。パッケージには品質や風味が落ちない工夫が見られるか、開封前後の保存方法について詳細な記載はあるか、包装の素材は外部環境の影響を受けにくいかなどを確認しました。
検証の結果、使いやすさも良好です。2.3g×4袋の小分けパックに分包され、開けたてのおいしさを保ちやすい点が評価されました。比較した商品には、小分けされていないチャックつきなどの袋入りタイプもありましたが、本品は品質や風味が劣化しにくい形状です。ただ個包装パックは透明なビニール素材なので、日光が当たらない場所で保管しましょう。
開封後の詳しい保存方法がパッケージに記載されているのも利点です。適切に保存すれば、愛犬に鮮度が高いフードを食べさせてあげられますよ。
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シニア犬がご飯を食べない場合、ストレスやワガママ以外に、体調不良の可能性も考えられます。フードの味や食感を変えたり、食指が動くものをトッピングしたりと、対処法はさまざま。ただしシニア期は健康面でのリスクも心配なので、まずは獣医師に診てもらうのがおすすめです。
できれば普段から健康診断やアレルギー検査を受け、かかりつけの獣医師に相談できる環境を整えておくのがベター。どの程度食事を摂らなかったら受診するかなど、前もって決めておくとスムーズに対応してもらえますよ。
最後に、食いつきの期待度で高評価を獲得した商品をご紹介します。
保管しやすく犬が好む風味をキープできるのは、ユニ・チャーム Physicalife。犬が好む傾向がある甘い香り・肉の脂っぽさのどちらも感じられ、食いつきが期待できると高評価を獲得しました。関節や腎臓の健康維持、免疫力の維持に役立つ成分も配合。シニア期にぴったりな商品といえるでしょう。
小型犬のシニア期向けフードを探すなら、Nutro ナチュラル チョイスがおすすめです。食いつきの期待度は良好で、においの専門家も「犬が興味を持ちやすい香り」と評価しました。健康サポート成分も、関節・脳・腸内環境に関与するものをバランスよく配合。小さな口でも食べやすい小粒サイズです。
対象年齢 | シニア犬 |
---|
原産国 | 日本 |
---|---|
内容量 | 800g |
100gあたりのカロリー | 360kcal |
小分け包装あり | |
チャック付き袋 | |
低カロリー表示 | |
関節サポート | |
心臓サポート | |
腎臓サポート | |
グルテンフリー | |
グレインフリー |
ユニ・チャーム Physicalife 10歳頃~ チキン&大豆入りをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
対象年齢 | シニア犬 |
---|
原産国 | アメリカ |
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内容量 | 1000g |
100gあたりのカロリー | 365kcal |
小分け包装あり | |
チャック付き袋 | |
低カロリー表示 | |
関節サポート | |
心臓サポート | |
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