セレクトバランス エイジングケア 7才以上の成犬用 チキンをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

まず最初は、食いつきの期待度の検証です。ヤマザキ動物看護大学助教の秋山蘭さんに協力いただき、ヒルズの療養食「a/d」を食いつきのよいフードの基準に設定。におい・かおり環境アドバイザーの石川英一さんにも参加いただき、甘い香り・脂っぽい香り・香ばしい香りをポイントに、a/dの香りに近いものを高評価としました。

療法食は、獣医師の指示のもと与える特別な栄養バランスのフードであり、適切でないタイミングで飼い主の自己判断で与えると体調不良につながる可能性があります。今回は嗜好性の高いフードの基準としてa/dを設定しましたが、食いつきが悪い犬にa/dを与えることを推奨する意図ではありません。

その結果、食いつきの期待度は良好な評価を獲得。比較した商品内には甘い香りが強いものが多くあり、本品も同様に穀物由来の甘い香りと香ばしさが高く評価されました。犬の興味を比較的惹きやすく、「食いつきがいい」という評判にも頷けます。

ただ比較したなかでも「Nutro ナチュラル チョイス」などの商品は肉類の香りが強かったのに対し、肉っぽい風味はほとんどなくかなりヘルシーです。専門家の石川さんも「脂っぽい香りはない」とコメント。「ぜんぜん食べない」との口コミ同様、肉々しい香りが好きな犬には食べにくい可能性があります。

成犬期から穀類メインのフードを食べているなら、スムーズに切り替えできるでしょう。

次は、パッケージの情報量の検証です。販売メーカーはペットフード公正取引協議会の会員か・総合栄養食は主食としての栄養基準を満たしているか・保証分析値が表示されているか・使用制限のある添加物や着色料・発色剤を使用していないかをポイントに、情報量を評価しました。

ペットフード公正取引協議会の会員は義務付けられているパッケージの記載項目が多く、情報の透明度が高いと解釈し、加点しています。

添加物については使用量に制限があり、適正量を与えていれば過剰に摂取することはないため、必ずしも避けなければならないわけではありませんが、飼い主の安心感という観点から評価。また、着色料・発色剤については、栄養バランスや保存に影響しない不必要な要素であると定義し、評価対象としています。

続いて、健康サポート成分の検証です。ヤマザキ動物看護大学助教の秋山蘭さんの協力のもと、シニア犬に起こりやすい健康トラブルに必要なサポート成分をリストアップ。骨・関節・腎臓・心臓の健康維持をサポートする成分が含まれているか、脳の健康維持に配慮した成分が含まれているかをポイントに評価しました。

フードに含まれる健康サポート成分は症状の治療や病気の予防に効果があるものではなく、あくまで健康的な状態の維持に期待できるとされているものです。犬の体調に不安がある場合は獣医師に相談し、適切な治療・投薬を行うことをおすすめします。

パッケージに成分配合について記載がある場合、健康サポートを目的とする配合と捉え、加点対象とする。
加えて肥満への配慮や骨・関節以外の健康サポート成分の配合がパッケージに記載されているものも評価。

なお、該当する成分が成分表にのみ記載されている場合、健康サポート目的でない原材料由来の配合と捉え、評価を下げています。

最後は、使いやすさの検証です。飼い主さんが適切にフードの保管・鮮度の維持ができるものを、使いやすい商品と想定。包装は質や風味を落とさない工夫がされている形状か、開封前・開封後の保存方法について詳しい記載があるか、外部環境の影響を受けにくい素材かをポイントに評価しました。

「チャックがないので保存が面倒」との口コミがありましたが、比較した多くの商品同様、保管しやすいチャックつき袋入り。パッケージに詳細な保存方法が記載され、鮮度をキープできるよう配慮されていました。

ただ500gずつなど個包装になっていた商品と並ぶと、風味は落ちやすいといえます。1食の量が少なく食べ切るのに長期間かかるなら、保存方法に工夫が必要。本品は1kg・3kg・7kgが販売されているため、愛犬がおいしく食べられるようサイズを調整するとよいでしょう。