ちゅ～るごはん とりささみバラエティをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

まずは、食いつきの期待度の検証です。ヤマザキ動物看護大学助教の秋山蘭さんが食いつきのよいフードの基準として、ヒルズの療法食・a/dを設定。それをもとに、におい・かおり環境アドバイザーの石川英一さんが犬の興味を引きやすいにおいがするかをチェックしました。

2つのフレーバーともに鶏の香りが立ち、食いつきのよさは高評価。とりささみ味は、脂っぽさはやや薄めながら甘みと鶏油の香ばしい香りが強く、専門家からも「チキンの油の香りがして、味も濃いめ」とのコメントがあがりました。

もう一方のチキンミックス味も、やや香ばしさは薄くなっているものの甘い香りが引き立ち、素材の香りをしっかりと感じられました。比較したなかには犬が好みやすい肉のにおいが少なめのものもあったなか、どちらの味も犬の興味を引くのに十分なにおい・味に仕上がっています。

療法食とは本来、獣医師の指示のもと与える特別な栄養バランスのフードであり、適切でないタイミングで飼い主の自己判断で与えると体調不良の原因になる可能性があります。今回は嗜好性の高いフードの基準としてa/dを設定しましたが、食いつきが悪い犬にa/dを与えることを推奨する意図ではありません。

次は、食べやすさの検証です。飲み込む際のどに引っかかりにくいかどうかを基準にチェックし、水分量が多く固形物がなくなめらかなものほど高評価としました。

水分量・形状をチェックしたところ、なめらかなペースト状で比較したなかでもトップクラスの評価を獲得。噛む力が弱い犬も舐めて食べやすく、ドライフードにも絡みやすいので、ドライフードをふやかしたいときにもおすすめですよ。

水分量も86%以下と多く、比較した全商品の平均値約84%（執筆時点）よりも高めでした。食欲のないシニア犬の水分補給などにも使えるでしょう。ただし、カロリーの過剰摂取には要注意。トッピングや間食として与える場合には、その分主食のドライフードを減らすなどの対策をしておきましょう。

最後に、使いやすさの検証として、パッケージの形状・素材と、パッケージを見るだけで正しい与え方・保存方法がわかるかどうかをチェックしました。

1本あたりの内容量は14gと、比較したなかでも非常に少なめでプラ素材のパッケージが使用されています。口コミどおり主食として使うには少なく、3kgの犬に主食として与える場合でも17本も必要です。1回分で使い切りやすい商品に比べると、用意する手間やゴミの量が気になりました。

一方で、体重ごとの給餌量の目安や、ドライフードと混ぜたときの給与方法などがしっかり記載されている点は評価できます。開封後に食べ残しがある場合は、ほかの容器に移し替えて冷蔵庫で保管しましょう。