デビフ シニア犬の食事 ささみ&軟骨をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

はじめに、食いつきの期待度の検証です。ヤマザキ動物看護大学教授の秋山蘭さんに協力を依頼し、病気の回復期に使用される療養食「a/d」の香りに近いかを確認。また、におい・かおり環境アドバイザーの石川英一さんにも依頼をし、甘い香り・脂の香り・香ばしい素材の香りを感じられるかチェックしました。

専門家が香りを実際に嗅いだところ、全体的に香りがやや薄く、食いつきの期待度はいまひとつ。犬が好むとされる甘い香りや香ばしさはほとんど感じられず、肉の香りがうっすらと感じられる程度でした。比較したなかには、濃厚な香りで犬の興味を惹きやすい商品もあったなか、嗅覚が弱くなりがちな高齢犬にはやや物足りない印象です。

一方で専門家からは、「香りは薄いが、味は甘みがある」とのコメントも。「すんなり食べてくれるようになった」という口コミがあるように、味わい自体は悪くない様子です。

療法食とは本来、獣医師の指示のもと与える特別な栄養バランスのフードであり、適切でないタイミングで飼い主の自己判断で与えると体調不良の原因になる可能性があります。今回は嗜好性の高いフードの基準としてa/dを設定しましたが、食いつきが悪い犬にa/dを与えることを推奨する意図ではありません。

次に、食べやすさの検証です。犬が飲み込む際にのどに引っかかりにくいか、パッケージに表記されている水分量がどれくらい多いか・フードの形がなく滑らかな形状かをチェックしました。

水分量は86％以下と比較したなかでも多く、食べやすさは高評価です。商品によっては、水分量が70%台にとどまるものもあったのに対し、こちらは比較的飲み込みやすいといえます。

また、具材はトロミのある細かいミンチ状。比較したなかには粗挽き状のものもありましたが、こちらは粒がかなり細かいため、ドライフードとも絡みやすいでしょう。

続いて、パッケージの情報量と健康サポート成分の検証です。

パッケージの情報量については、厳しい基準が設けられているペットフ―ド公正取引協議会の会員か・添加物や着色料を使用していないかなどをチェックしました。

健康サポート成分ではヤマザキ動物看護大学教授の秋山蘭さんに協力を依頼。犬に生じやすい健康トラブルをサポートする成分を含んでいるか、サポート成分をリストアップし確認しました。

最後に、使いやすさの検証です。パッケージの形状や素材を確認し、パッケージをみるだけで簡単に扱えるかをチェックしました。

缶に必要な情報が記載されており、使いやすさの面でも優秀です。缶には深さがなく、中身を余すことなく取り出せます。1日に与える量の目安は3kgの犬に対して1日2.5缶ですが、缶も大きくないため収納もしやすい印象です。

また、密封・遮光性にすぐれたスチール缶を使用しているのにも注目。比較したなかには長期保存に向かない容器を使用した商品もありましたが、これなら災害時などの備蓄としても役立ちますよ。