シャープ EC-SR9をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

フローリングでの吸引力は非常に優秀です。撒いたゴミはわずか1往復ですべて吸いきりました。「吸引力がやや弱い」との口コミは払拭したといえるでしょう。

比較したほかの商品が苦手とした壁際のゴミも、高出力なモーターとヘッドの端まである高密度なブラシがしっかりかき取っています。奥側の壁は少し青砂が残りましたが、メインヘッドだけでも十分な吸引力です。日頃のお掃除も短時間で済むでしょう。

カーペットは、ブラシがふわふわしており布地に密着しにくいためか、奥に入り込んだ砂が若干残りました。とはいえ、壁際のゴミはある程度吸えています。

比較した床ブラシタイプはカーペットに吸いついてゴミが多く残ったのに対し、こちらはパワーヘッドブラシを採用。ゴミをブラシでかき出せるため、カーペット掃除に向いています。軽量設計ながら掃除中にゴミを弾くこともなく、「風の分散を抑えている」というメーカーの説明にも納得です。

疲れにくさも高評価に。手元にモーターがあり、本体重量は実測1.63kgと重めですが、自走ヘッドが勝手に進み重さを感じにくい設計です。

比較した床ブラシタイプは、ヘッド部分にローラがなく床にぴったりと張りついて動かすのに力が必要な傾向がありました。対してこちらはパワーヘッドを採用しており、張りつきも抑えられます。

電源はボタン式です。トリガー式の商品のように、掃除中ずっと指で電源を抑える必要はありません。

比較した結果、吸引力と重量のバランスよかったのは1.4kg前後の商品でした。かけやすさにこだわる人は、重量とヘッドの種類もチェックしてみましょう。

使い勝手は良好。ヘッドの幅は22cmと狭く、机や椅子の下もスムーズに掃除できました。テレビ台やソファ下はひねれば差しこめます。

スタンドがあり、置き場所を選びにくいのも魅力です。本体には滑り止めのゴムや引っかけフックがあり、縦置きしやすい工夫もなされていました。

電池残量はひと目でわかります。比較した多くの商品がバッテリーがなくなりかけるとランプが点灯するタイプでしたが、本品は操作部に残りの運転時間が表示される仕様。充電のタイミングが把握しやすいのはうれしいですね。

惜しかったのは、ゴミ捨てにツータッチとやや手間がかかる点。比較した商品にはワンタッチで捨てられるものもありました。なお、アプリやヘッドライト・水拭きモップなどもありませんが、搭載していた商品は少数です。

お手入れのしやすさも非常に優秀。フローリング・カーペットの掃除後も、ヘッドにはまったく髪の毛が絡んでいませんでした。比較したなかには、1度の掃除でかなりゴミが絡んだ商品もあったなか、独自技術「からみにく～いブラシ」の性能を発揮しています。

ヘッドブラシはコインでを使って開ける必要はありますが、フィルター・ダストカップとともに水洗いが可能。ダストカップも円錐状で洗いにくい箇所はないため、清潔を保ちやすいでしょう。お手入れを手短に済ませたい人にうってつけです。

一方で、お手入れブラシがないのは惜しい点。ゴミの自動収集や、モップ機能もありませんでした。とはいえ、比較した大半の商品がお手入れブラシ以外は搭載されておらず、6万円台と高価格なモデルにしかありません。

1. お手入れブラシ｜✕
2. ゴミ自動吸引ステーション｜ ✕
3. モップの自動洗浄機能｜✕
4. モップの自動乾燥機能｜ ✕

バッテリー持ちは優秀です。比較した多くの商品が標準モードで15～20分ほどしか持たなかったのに対し、こちらは約45分も連続使用可能。床の状態に合わせて吸引力を調整する自動モードでも約35分持ちます。途中でバッテリーが切れる心配はほとんどないでしょう。

比較したなかには60分稼動するスタミナタイプも商品もありましたが、重量が重く静音性も低い傾向がありました。対してこちらは静音性と重量のバランスもよく、3LDK以上の広い家に住んでいる人にもおすすめです。

標準モードの稼働音は実測50.1dBと、比較した全商品のなかで最小値（※執筆時点）を記録しました。人の話し声とほとんど変わらないレベル（参照：環境省）です。

上位商品のなかには、標準モードでも70dBと蝉の鳴き声くらいうるさいものも。本品はとても掃除機をかけているとは思えないほどの音量です。「モーター音がほんとうに静か」との口コミどおり、独自技術「ノイズリダクション設計」の進化が伺えます。

小さな子やペットがいる家庭・仕事で早朝や深夜に掃除をする人には真っ先に候補となるでしょう。近隣の騒音に配慮したい人にもうってつけですよ。